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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2008-10-06 [長年日記]

_ ワニブックス@モバイル 小林香菜「よのなか入門」 第15回

怪我で休演中の小林の言動に接する事の出来る貴重な連載が更新されている。
前回に続き「小林香菜、宇宙を語る」の巻。
「地球=宇宙」論が詳細に語られる。

「地球と宇宙って同じですよね」

小林ならではの大雑把な捉え方だけれど、小林にとっての宇宙≒世間(小林を取り巻く目に見えるもの)だと仮定すると、言わんとする事はなんとなく解る。
学問的には間違っているが、埼玉と東京を往復する小林の生活圏≒世間≒宇宙を中心とする天動説的宇宙観が見えてくる。
小林にとっては「埼玉=宇宙」なのかもしれない。
(「埼玉県地図さえ持っていれば、日本全国どこへ行っても大丈夫」と言うゆうきまさみの格言が思い出される。)

「宇宙の中に住んでいる」

「地球の中にも住んでいる」

「よって宇宙と地球は同じである」
と言う理屈。
小林が三段論法を使ったことに先ず驚く。

小林の説明は要領を得ないのだけれど、小林の語った事を細かく見てゆくと、直覚的に理解した事を上手く説明出来ないだけで、視点そのものは鋭い。
「夜」と「太陽」が何故地球図の上で並んでいるのか問われると、

「だって夜になったりするじゃないですか!」
「で、太陽だって見えるじゃないですか! だからどっちも"こっち"ですよ!!!」


無茶な事を言っている様では有るが、埴谷雄高の宇宙論にあるように、「未出現の宇宙」であったり「無出現の宇宙」であったり、多様な宇宙が存在したりしなかったりする事を考えてみると、「夜」も「太陽」も出現宇宙に"在る"ものであり、小林にとって"ある"ものは有り"ない"ものは無いのだから、"ある"ものである「太陽」も「夜」も

「どっちも"こっち"」

なのである。

「ぜんぶひとくくりなんですよ!!! 地面とか海とか太陽とか、全部ココに入ってるんですよ!!」

同じところにあるなら太陽まで歩いて行けるのかと問われて、太陽は海に沈むので泳げば行かれると言い出す小林。
水平線の彼方に沈んだ夕陽の行方を、我々は情報として知っている(つもりになっている)だけなので、自分の目で見たもの"だけ"に基づいて考えている小林を、安易に物知らずと馬鹿には出来ない。
ショーペンハウエルは自分で考え抜いた事のみが、その人の知識となると書いているが、それに照らすと情報を知識と取り違えている我々より、その総量はともかく知識の割合においては小林の方が上なのではなかろうか。

テレビ屋に壊された小林の脚の快復具合が気になるところであるが、次回更新は10/9予定とのこと。

_ 小林香菜「よのなか入門」 追記

この連載で凄いのは小林のくるくる変わる表情を捉えた写真。
普通のグラビアでは捨ててしまうようなカットも上手く拾っている。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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