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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2015-08-06 希望の種 [長年日記]

_ アゲオシ!(27.08.05)

押上ワロップ放送局の久保こーじの番組にPIP:Platonics Idol Platformからゲスト三人(石川、空井、濱野)。
バンドをバックに歌うと聞いて足を運んでみた。
久保こーじとその周辺のお客さんが多く、PIPの客はちょぼちょぼ。
「PIP:Platonics Idol Platformとは何ぞや」と言うところから、現在進行中のレコーディングの話など。

濱野舞衣香は例によってまだ発表してはいけない諸々の断片を口走りそうになったりして、話すのは主に石川と空井。
普段出演しているワロップの番組とは異なり、その場の思いつきと「ノリ」で進行して行く為、その時々々で振る舞いの最適解を考えなければならず、また番組本編終了後にやり慣れない生演奏にあわせて歌うライブが控えていることもあってか硬さは見られたが、先ずは及第点。
PIPの成り立ちちや目指すところなどを、漸く自分たちなりの言葉で語れるようになってきた。

番組終了直前に段取りが変わり、番組内では歌わない筈が急遽歌うことに。
喋るほうは危なっかしい濱野も歌になるとしっかりしたもので、歌が切っ掛けで伴奏が始まる難しい段取りながらそつなくこなしていた。

石川は頬のあたりがほっそりした印象、目を落とすと膝の辺りも引き締まっており本気で絞っているのが目に見える形で出ていた。
歌は守りつつ攻めるような、音程の取りにくい所は慎重に、取りやすいところは張る感じ。

空井はまた一と皮剥けていて、頑張り過ぎずに抜くべきところは抜き、抑えるべきところは抑える歌唱。
歌声に情緒が出てきた。

色々なものが飛び出していってしまったPIPではあるが、希望の種は残っていたし、芽吹きつつもある。


2015-08-09 ルビコンを渡る [長年日記]

_ PIP夏休み特別企画ソロイベント(27.8.6 AKIBAPOPDOJOイベントスペース)

秋葉原の真ん中にありつつも古びたビルの4階にあるイベントスペースにて、PIP:Platonics Idol Platformの夏休み特別企画ソロイベント。

絶対に聞いていただきたい大切な発表があります。平日ですがみなさんに来ていただきたいです。よろしくお願いします。

との事前告知もあったので、万難を排してみた。

火曜夜のPIP目当ての客が「つばなれ」しなかったのでどうなるかと思ったが、そこそこの入り。
40から入っていたし、仕事帰りに物販だけ寄る向きも居たようだ。

開演前、楽屋から私服で出てくる豊栄真紀。
客「あれ?居たんだ。」豊「今日はPAです」
そのPAが大変なことになっており、リハーサルまで出ていた音が本番になって出ない。

いろいろ調整をしていたがどうにもならず、音が出ない前提で開演。
そうすると不思議な事にマイクが生き返ったりもするのだけれど、最後まで生きてるのと死んでるのが混在していた。

先ずは軽くライブから。
重馬場に強いというか、小回りが利くと言うか、会議室で設備の悪いのは慣れている所為か状況と道具立てがどうでも狼狽えないのは良い。

工藤と石川が何と言うか「シュッ」としていた。
工藤は少なくとも歌って踊っての部分は楽しんで出来ており、表情も豊かで且つ明るい。
石川は膝の皿の下にあった線が消えて、全体的に絞れた印象。
窶れた感じは氏はないので、考えてやれているのだと思う。

森崎の声の掠れが深刻。
仕事や立場もあろうが、全く声帯を使わないような思い切った静養は必要であろう。
無意識に声帯を使わないために音楽も聴かないくらいの割りきりが必要。


メンバーにも内容を知らぜていなかったと言う重大発表は、12月目処でオリジナル曲による新公演を行うというもの。

夏休みのイベントの収益を制作費に充てる
全10曲+α、90分程度
AKB48で例えると「パーティー公演」に相当するもの
作詞は濱野智史とメンバー
300人の動員が目標
8月一杯はイベントを打ち、9月から制作を開始
ファンミーティングやトークイベントなども行い、客の意見も聞いていく
新公演スターティングメンバーと言う位置付けでメンバーオーディションを行う
ホームページなどは近日中に

呼び込まれて久し振りに客前に立った濱野智史は「やっとメンバーが立ち上がってくれた」「これを待っていた」「やっと次の段階に向かえる」と上機嫌で歓迎の意向を示していたが、メンバーは寝耳に水。
或る者は困惑の体、また或る者は泣き出してしまい、後半のライブは妙な雰囲気の中で。
それでも歌って踊っての部分が疎かにはならなかった。

濱野智史は例によって「まだ発表してはいけない事」「言わない方が良い事」を中心に発言。
遮られても「別にいいじゃん」「どうせバレるんだから」「今言っといた方がおいしいって」など、それはそうなのだけれどしかしメンバーの感情を逆撫でするようなことばかり。
(ついに森崎は泣き出してしまった)

考えてやっているのだとは思うが、思春期の只中に在ったり、その延長戦をやっていたりするメンバーとの軋轢は日々起こっているであろうこと、そしてそれは濱野が悪いであろうことが容易に想像できる不毛な遣り取りであった。
(嫁も泣かしているのではないか?)

感情は逆撫でしっぱなしであったが、石川のプレゼンテーションに対する反応と評価は妥当だと思う。
濱野が関われる場面が限られている今、メンバー主導で新公演へ向けて動き出すのは悪いことではない。

石川はメンバーに図らずに事を進めた訳で、蚊帳の外に置かれおいてけ堀を食ったメンバーが負の感情を持つことは甘受しなければならないし、その解消にも努めなければならないが、メンバーの総意を纏めてから動くのでは遅いし(そもそも不可能である)、発表してしまうことで自分を追い込む、ルビコンを渡ってから考えるやり方は最適解では無いかもしれないが間違いではないと私は考える。

PIPの「坑道のカナリア」である小室志織は非常に判りやすい形で混乱と困惑と不信を体現していたが、「辞めてやる」的な怒りではなかったようなので、事後フォローをしっかりやれば落ち着くのではないかと思われる。
怖いのは寧ろ感情を表に出さない、内に抱えたままそれを育ててしまう傾向のあるメンバーであり、レッスンでもミーティングでも食事でも良いので、一緒に何かをする機会を多く持ったほうが良い。

あと4ヶ月で間に合うのかという問題はあるが、どうにもならなければ練り直せば良い。
メンバーが減る度に仕切り直しを強いられて時間だけが過ぎてしまった事を考えれば、スケジュールはきついくらいで丁度良い。

この先打とうとしているイベントは新富町時代の会議室公演的なものを目指しているようで、着眼点としては良いと思う。 着眼点としては最初期のAKB48にも近い。

AKIBAPOPDOJOはビルの入口と会場の場所が判りにくいのが難だが、都心部に近いターミナル駅から歩いていける距離にあり、ハコ代も安い。
不安材料としては防音設備が皆無であることと、古いビルなので揺れること。

会議室時代の終焉を齎した諸々への反省を踏まえて、近隣への配慮と「追い出されない為の施策」は考えておいた方が良いと思う。

・・・と思ったら、次回開催は押上ワロップ放送局とのこと。
やはり大きな音を出すイベントは難しかったのかもしれない。

押上となるとネックになるのが交通の便の悪さで、6時半開演と言うのは近くに会社があっても厳しい。
さて、どうなりますか。


2015-08-13 ビルを一棟丸々 [長年日記]

_ ポートレート専科 2015

渋谷にあるルデコギャラリーのビルを一棟丸々借りきっての写真展。
「ポートレート」と言う縛りはありつつ、ポートレートと言うものの捉え方は様々。
幅広く懐の深い展示。

一度六階へ上がり、そこでアンケート用紙を貰って、下に下に降りながら順繰りに見て行く趣向。
場内はプロとアマの展示が併存。

エレベーターに使用方法についての注意書きが自棄に細かくあり、製造メーカーを見るとシンドラー。
恐々六階へ(そしてこのエレベーター、実に遅い)

六階
レタッチ過多、演出過多の塗り絵が多く、見るに堪えないものは無かったが私の興味を惹くものも無かった。

五階
話には聞いていたが常盤響の作品がヒドい(非道い・酷いではなく「ヒドい」)
失笑寄りの苦笑。 馬鹿々々しくも楽しい。

石丸博司は眼のアップが二点。
生々しいが生々し過ぎず、モデルが此方ではない何処かを見ているのも良い。

四階
休憩スペースになっており、夜は出展者を中心としたトークショーなど。

三階
半沢克夫、被写体と配置の妙。
ずるい写真。

魚住誠一
沖縄で撮った物なのだけれど、写真そのもので語らずに看板の文字に語らせてしまっている。
この辺りの「写真の力を信じていない」感じが、妙に説明的だったりあざとかったりする原因なのではなかろうか。

二階
舞山秀一
画布っぽい風合いの紙にプリントしてパネル貼りしたもの。
被写体ぶれ、逆光、紙質などでモデルの表情は漠然としており、曖昧に結像したモデルとの距離感と言うか、モデルから発する熱のようなものは感じられる夢の中の出来事のような五枚。
粗い質感の紙なのだけれどプリントは丁寧で、肝心なところだけが判然としない。 描ききらない、語りきらないことで出来る解釈の余地。

金利健司
エロが入っていれば何を撮っても良かったと言われる映画の撮影時に切ったスチルのような、芝居仕立ての組写真。
炭坑モチーフなのだけれど、土門拳の「筑豊のこどもたち」のような凄惨なまでの貧しさはなく、戯画的で軽いがこれはこれで良い。

一階
上野勇
愛娘を撮った6カット。
年端の行かぬ幼女でありつつ、上野勇が撮ると「女」が滲み出てくるのが゛面白い。

佐々木早紀
ゴールデン街の猥雑さを棚から一と掴み。
こねくり回さないのは良い。

萩庭桂太
巨大なモノクロプリント。
遠くから見ると「綺麗なプリントであるなぁ」くらいの感興しか催さないのだけれど、寄って驚く。
細密描写でありつつ、離れて見ても絵になっている。
解りにくい凄味。

地下
青塚博太
魚住と同じく沖縄で撮った写真。
同種のメッセージを込めつつ、こちらは撮影場所の地霊や小道具、モデルの表情などで仄めかす。 語らずに語る写真。

金沢康二郎
見せ方は面白いが、コントラストが高過ぎるのが疵。
手札より小さいくらいのプリントを一と回り大きな額に入れた、覗き窓のような作品群。

テラウチマサト
流してざっと見た時は「暗めのプリントだなぁ」くらいにしか思わなかったのだけれど、寄って見て驚く。
非常に厳しいプリントで、黒と灰色、灰色と白の間にある、目を凝らすと見えてくるもの。

アマチュアと同じ土俵に立つ羽目になった時に出るプロの本気。
これが衒いや逃げで外連に振れると詰まらなくなり、捻じ伏せる方向に振れると面白くなる。
舞山、萩庭、テラウチあたりの「大人気ない」写真には唸らされた。

古いビルなので仕方が無いと言えば仕方が無いのだけれど、天井が低く照明に関してはあまりよろしくない。
どの角度からどうやっても見づらい写真が何枚かあり、これは出展者に「見てもらう」意識が薄いことにも要因があるが。

来年三月以降は建て替えのため閉鎖。 規模を縮小してギャラリーそのものは続くが、ポートレート専科の次回開催は未定との事。


2015-08-15 消化不良 [長年日記]

_ PIP浴衣イベント(27.8.15)

「石川野乃花動く!PIP伝説の会議室公演がついに復活!悲願のオリジナル曲オンリー定期公演への道!」~今年も浴衣で夏対決~PIPの新たな発表も!ついに全メンバーが…
と題しての浴衣イベント。

開催日と開場・開演時間と入場料、参加メンバーについては告知があったが、チケットの販売方法や撮影の可否(昨年は撮れる時間もあった)などについては触れられておらず、手探りで始まったメンバー主導イベントとは言え下準備の雑なのが気になった。

チケットの販売開始時間についての告知は無かったので、ワロップ放送局で行われている他のイベント・公開放送から類推。 開演一時間前からの販売と見てチケット売り場へ行って見たら果たしてそうであったが、買いに来ていたのは私一人。

こう言うことは告知に盛り込んでおいて然るべきであろう。 告知が雑でもそう言うのに慣れた常連はなんだかんだで集まるのだけれど、その外側の客に来て貰おうとする意欲が感じられない。 300人入る箱を埋めるという目標を掲げるのは悪いことではないが、その為にすべきことは山ほどあり、片っ端から片付けていかないと年内に埒を明けることは出来ない。

表題通り石川主導で始まったイベントではあるが、喉風邪にやられて声が出ないと言う事で空井が司会進行。 タイムテーブルにあわせての進行は出来ていたので必要最低限の仕事は出来ていたが、及第点には程遠い。
懸命なのは見ていて判るが、状況を俯瞰出来ていない。

マイクを使ったり使わなかったり。 そこまで気が回らなかったと言う事なのであろうが、マイク無しだと声を張っても通らず、そのままの喋り方でマイクを使うと今度は無駄に喧しくて聞き取れない。 手に持ったものを説明するのであればマイクスタンドを用意しておくなり隣に持たせるなりすれば良いのだけれど、空井も周りに居るメンバーも機転が利かない。

飛んでくる野次に一々反応して翻弄されるので、客も味を占めてさらに介入。 場のコントロールが全く出来ていない。
客と司会者と相互依存で狎れ合うような構図。 濱野智史の物販重視の方針の弊害がここに来て表面化しているように思う。
淘汰されて残った客がフォン・ゼークトの四番目みたような手合いばかりと言う前提条件としての不幸はあるが、それにしてもこの一年腕っこきの司会者と一緒に仕事をしてきて何を学んだのか。 master of ceremonies としての自覚に欠けている。

浴衣の着付けは一寸問題あり。
糊が利いておらず火熨斗も掛けていないので皺が多く、帯の下に入れるアンコが足りないので身体の線が出過ぎる。
濱野や石川のように体型に凹凸がある場合、品良く見せる為に身体の線は隠したほうが良い。

前半ミニゲーム大会、後半ミニライブ。
ゲーム大会はカキ氷早食いと西瓜割り。
西瓜割りは、勢い余って棒をへし折る濱野、目を回して間寛平演じるところの老婆のごとく危なっかしくヨロヨロする小室などは楽しかったが、割れたスイカからの飛沫が浴衣に付く可能性を閑却しているのが気になった。

ミニライブは浴衣によって制約を受ける身体の可動域に合わせた振り付けの修正などは施されておらず、派手な着崩れは無かったが美しい動きではなかった。

「新たな発表」とは、ツイッターの個人アカウントの運用開始について。
新たに何か始めるのは構わないが既存のものとの釣り合いをどうして行くか、やりっぱなしで説明もなしになし崩し的に自然消滅させていった濱野智史を反面教師として欲しい。

正直言って消化不良であり、「楽しかったですか?」と訊かれても答えようが無い。
課題ばかりが見えたイベントであった。


2015-08-20 かたじけなさに涙こぼるる [長年日記]

_ 『南波一海のアイドル三十六房presents RYUTist タワレコ東京ツアー2015』(2015.8.16 タワーレコード錦糸町店)

インストアイベントにあまり早く行くのも野暮であるなぁ・・・とのんびり出かけたら既にぎっしり。 人並みの隙間から見えそうな場所を探す。
写真を撮るには過酷な状況であり、ファインダーを覗いている間はストレスも溜まるのだけれど、カメラを下ろしてステージに目をやり耳を澄ますとさっきまでの苛立ちが鎮まり、幸せな気分に。
正直村から正直を広めにやってきたような4人は「汚れちまった」我々にはあまりにも眩しく、直視するのが憚られるくらいなのだけれど、知らず知らずのうちに涙腺が弛緩する。
かたじけなさに涙こぼるる
購入したアルバムは、時間は掛かったが、今出すことに意味のある、聞きしに勝る素晴らしいものであった。

大石若奈(RYUTist)

写真はまとめてこちらに。

_ MilkShake@東京アイドル劇場(2015.8.16)

長崎発のアイドルMilkShakeのライブを観てきた。
昨年の今頃に矢張り東京でイベントやライブに出たことがあって、その時が初見。 漸く裏を返すことが出来た。
会場としては撮影禁止だがMilkShakeは撮影可との事で、七つ道具背負って品川へ。

東京アイドル劇場はカラオケ屋に間借りしての興行形態なのだけれど、思ったより設備も運営もしっかりしていた。

中核を担ってきたメンバーが辞めたり、人員の変動はありつつも雨降って地固まる。 補って余りあるを絵に描いたようなグループ総体としてのレベルアップは成長と言うより進化の域であった。

昨年は振り付けの独自解釈が目立った(それはそれで味があった)のだけれど、今年は歌って踊る部分は高いレベルで均質。
やるべき事をきちんとやった上で目配り気配りが出来ており、大掴みで客席を見ることも出来ているし、場内の客一人ひとりを目で殺すような芸当もさらりとやってのける。


(目で殺しに来る藤本実緒)

曲は長崎らしさを盛り込みつつ、あざとさや田舎臭さは無い。 地方発のアイドルでは東京への対抗心を無駄に燃やして洗練を目指したはずが野暮に堕することがままあるが、国際港湾都市の懐の深さであろうか、肩に力が入り過ぎる事も無い。
実に良いものを見た。


河合ゆうな(MilkShake)

写真はまとめてこちらに。


2015-08-21 [長年日記]

_ 「石川野乃花動く!PIP伝説の会議室公演がついに復活!悲願のオリジナル曲オンリー定期公演への道!」vol.3(27.8.19)

秋葉原へ向かう途中で会場の入っているビルの三階の「とらのあな」で千円分のチケットを買えとのお達しを知る。

ありとあらゆる頽廃の並ぶ店内で待つこと十分、なんとか開演前には買うことが出来たが、趣味道楽を解しない民間人より趣味の合わないオタクの群れに放り込まれた方がより辛いと言う事が身に染みて分かった。

なんとか会場に辿り着くと、掛かっているBGMの音量が向かい合って会話が成立しないくらい無駄に大きい。 

暫くして空井が出てきて開演は10分遅らせるとの告知。 こちらもマイク音量が無駄に大きい。
自分たちでイベントを回すなら音響機器への気配り(勿論操作方法などの知識含)も必要。

遅延の理由はチケット購入に時間が掛かっている為。
その日の夕方になっての告知と言うのがそもそも泥縄であり、物販の単価も木戸銭も同じく千円。 態々チケットを買わせる意味が分からない。

19時を回った頃にはつ離れするかしないかだった客も徐々に増えてそれなりの入り。

開演前に濱野智史が出て来てチョチョイと弄ると、BGMもマイク音量もあっという間に適正音量。
ほんの一寸した事なのである、それが出来ていない。

15分遅れで開演。
何度見ても不安定だった福田の「僕を信じて」の歌い出し。 とりあへず音は取れるようになっていた。

自己紹介を挟みつつオリジナル曲で押す構成。
今日出演のメンバーで出来る事を色々詰めて来たらしく、客席とステージが近く境界も曖昧なこの会場ならではの演出なども盛り込んでいた。 この意気は買いたい。

「誘惑のハートビート」の肝となる歌い上げる部分は空井。
肩に力が入り過ぎず、歌にはなっていた。

空井の振り付けが一人だけ大きく、全体のバランスを崩していると友人が話していたので注視。
振り付けが大きいと言うより、動きを止められずに流れてしまっていた。 意識でも技倆でもなく、体力的な問題かもしれない。

石川の脹脛の所謂「鰹節」が発達していた。動きもよりキレのあるものに。

森崎は踵重心で、あまり足首を使わない。
踵が地面についた状態からの初動の遅れを力技でカバーするから豪快に見えてしまってたおやかさに欠けるのではないか。

中盤は濱野智史による作詞講座的なもの。
AKB48のシングルと公演曲の成り立ちの違いを導入部に「飽きられない曲」の方法論。

15秒のCMで掴まなければならないシングルと何度聴いても飽きないようにしなければならない公演の曲では自ずと歌詞の書き方も変わって来ると言う話。

百回聴いても飽きない曲にするには「宛て書き」で始まる。

濱野:「宛て書きって何だか分かる?」
小室:「思いついた事を言う。」
濱野:「それは『あてずっぽう』だね。」
福田:「住所?」
濱野:「それは『宛名書き』」

ご長寿早押しクイズ的な一と幕もありつつ。

「メンバーやファンについてのこと」
「どうとでも取れるように」
「聴いた時ではなく、後から分かるような」
「固有名詞は避ける」
「はっきり書かず文脈の中で汲み取れる程度に」
「Bメロの書き出しは逆接で」
「語尾の一音で変わってしまう」
etc...

こうした「アカデミズムの薫り」がPIP:Platonics Idol Platformの面白さであったことを思い出した。
初期のPIPには濱野主導でこうした毛色の変わった企画が毎週のように有ったが、会議室を追われたディアスポラ以降は定期公演とごった煮ライブばかり。
毎月のようにメンバーが抜けて行く状況下では難しかったと思うが、今後に期待したい。

そう言えば、久し振りに楽しそうな濱野智史を見た。

終演後、物販が始まる際にPAを弄りに行く石川。
スタッフに「何をしてたの?」と訊かれ、微笑みつつ答えて曰く「一寸音が大きかったので。」

この機転は嬉しかった。 PIP:Platonics Idol Platformも良いほうに転がりつつある。
 

_ 今日の一枚


小室志織(PIP:Platonics Idol Platform)


2015-08-24 渋谷と恵比寿の間 [長年日記]

_ tetsuya-mono-chrome 松田忠雄 × 菅谷哲也(Tokyo Arts Gallery 2015/7/24~8/2)

渋谷と恵比寿の間にあるギャラリーでの写真展。
何をやっているのか通りから見えるので入りやすく、光が間接的に入って良く回るので写真も見やすい。

松田忠雄がモノクロで撮った写真展は何度か開かれているが、今回は被写体が男性。

左右の壁にロケで撮ったもの、奥の壁にスタジオ撮影分。
スタジオで撮ったものは、どちらかと言うと色白な被写体を黒バックで黒光りするように撮っている。
ミュージカルで使う銀色の塗料(オズの魔法使いのブリキ男など)を塗ってモノクロで撮ると、こんな仕上がりになるとの事。

ロケで撮った分はMモノクロームで撮った由。
粒感の有ると言うか、白と黒の間、黒と灰色の間の諧調が豊かな美しい。
以前はデジタルで撮ったものをプリントすると、情報量の少なさが視覚的に感じられたものだが、今は昔。 デジタルもここまで来たか、の感。
レタッチはそれなりにしているのだと思うが、どのプリントも自然で、弄った痕跡が目に付くものは無い。
これは撮っているレンズが良いと言うのも有って、良いレンズはフィルムに残る(今は撮影データだけれど)情報の量が多く、プリントする際に潰しても飛ばしても絵になる。

作品は全て購入可能。
サイズはいつもより小さめだが、その分手頃になっていて、心理的ハードルはそう高くない。 被写体が好きなら思い切れる値付け。

印刷機で刷られたものとプリントでは一枚に込められた情報量の桁が違うので、本当に気に入った作品に出会ったら思い切って購入することをお勧めする。

ピントの置きどころ、深度、露出、全てが適切。 ピタリ嵌っているようでいて、決まり過ぎた息苦しさも無い。

手元に置きたくなる美麗な写真達だった。

_ PIP定期公演第二章 #11 PIP月イチ定期公演2015年8月

プロ野球負けられない宣言
先日行われた観戦ツアーの模様を動画を交えて。
西武がこてんぱんにやられてヤケクソな(それでも芸人としての自らは忘れない)石橋哲也。

試合には勝った空井がその後の泥沼を知る由も無く、無駄に上機嫌なのがドキュメントとして面白い。

PIPEACE
瑞野と山下が休み、派生ユニットからゆたんぽ%。
司会はいつもの石橋哲也(カオポイント)
地上波バラエティー出演記念と言うことで、今回は「すべらない話」。 すべってしまったらその話をリメイクすると言う事で、ゲストにBBゴロー。
稲川淳二の物真似で知られているが、実はこの人は筋金入りのカープファンで「ヘバってきた時の北別府学」が凄いのである(が、それはまた別の話)

すべってしまった話はBBゴローの助言で怪談にリメイクと言う事で、そっち方面が苦手な小室とゆたんぽ%が始まる前から怯えている。

空井はネタとしては面白いが話が刈り込めておらず、石橋曰く「無駄に球数が多い」。
ロッテで喩えると三宅宗源か。

ネタとしては面白い話も、総じて整理されておらず、起承転結も無い。
短く纏めて聞く側に興味を持たせつつ話すと言うのは、やはり難しい。

バラエティとなると矢張り見せ場は小室が持って行く訳なのだけれど、今聞いた怪談を自分なりに再現しろと急に言われて照れも衒いも捨ててやれるなりにやってみる姿勢はもっと評価されて良いと思う。


定期ライブ
一寸遅れて14:09頃に開演。
「僕を信じて」の福田の歌い出し。 まぁまぁ安定はしてきたので、この調子で音が取れていればこなれて行くと思う。

LasRabbi は今月も「踊ってみた」で一曲。
この「踊ってみた」と言うものが私には分からない(好き嫌いではなく分からない)し、需要があるかどうかも分からないのだけれど、質としては悪くない。
本気で踊る森崎の脚。 間近で見ると慶派仏師の作のような隆々ぶり。
先日告知のあったオリジナル曲は9/19のイベントでお披露目とのこと。

ユニット曲はこれまで演ってきたものの焼き直しばかりで、評価できるのは濱野と瑞野の「ライオン」のみ。
瑞野はまだこなれておらず、歌詞が飛んでしまったりと粗もあったが、歌に関しての伸び代は大きいように思う。
濱野は捏ね繰り回し過ぎるところが気にはなるが、矢張り上手いし魅力的な歌い手ではある。 それがこれ一曲のみと言うのも解せない。

歌と振り付けで後者に重点が置かれすぎているのも気になるのだけれど、それはさておき。
現状で演者としての魅力が劣る者が同じ曲を演っても思い出補正が掛かる事もあって、並大抵の出来では超えられないし、超えられないのが判っていて演るのは思考停止であり、送り手としての怠惰であると私は考える。
やる気が有るメンバーが居るのであれば、新しい曲をやらせても良いのではないか。


2015-08-29 大いなる反面教師 [長年日記]

_ 魚住誠一 ガーリッシュ・ポートレート写真展

魚住誠一の、魚住誠一による、魚住誠一写真展。
会場は、先日ポートレート専科を開催していたギャラリー・ルデコの一階スペース。

入り口のガラス以外の壁面に所狭しと写真が飾られている。
展示と言うより圧縮陳列。 見易さなどは顧慮されていない。

数で押すばかりで、それ故に照明も漫然と当てられており、見辛い。
ズラリ貼られている全体を眺める分には支障が無いが、その中の一枚を凝視しようとすると、雑に当てられた照明が邪魔になる。

画一的な構図と紋切り型の表情。 歯見せ笑顔とそれ以外しかない。 良く言えば判りやすく、悪く言えば単調で退屈。
作品と言うより作例と書いた方がしっくり来る、公園の似顔絵描きが並べている見本のような感じで、「こんなことしてます」「こんなふうに撮れます」を提示。
何と言うか「山の手のマルベル堂」。
差し当って見るに堪えないものは無いが、心惹かれるものも無い。

色々書いたが、質的な問題はさておき、身銭を切って定期的に写真展を開催する魚住の行動力は評価したい。
これは駄目だと思ったら、駄目である理由を考え、駄目ではない写真を撮れば良い。
反面教師としての存在意義は大いにある。

_ 汐留ロコドル甲子園2015 決勝

雨も上がりかけていたので、渋谷から新橋へ移動して日本テレビへ。
地方発のアイドルを集めたという名目の催しではあるが恣意的な選考であり、地域との繋がりが希薄なところも多く見られたが、そうしたところは予選でほぼ淘汰され、決勝に進んだのは下記の十組。

パツイチモンスター(栃木)、Menkoiガールズ(邑楽・館林地区)、SunRisa(京都・大阪)、アイくるガールズ(いわき)、水戸ご当地アイドル(仮)(水戸)、MlikShake(長崎)、川崎純情小町(川崎)、H&A.(浜松)、さくらんぼんBom(山形)、9-Bit報道部(東京)

致し方の無い事ではあるが、地域に根ざした活動をしようとすると公的資金に頼らざるを得ないところはあり、そうなると介入も招いて楽曲や演出が国体の開会式のような居た堪れない野暮ったいものになってしまう。
東京(都会)を意識しすぎて「幻想の東京」に負けまいとすると、やはり無理が出て、インチキ臭くなってしまう事もある。
残念ながら決勝に進出した中にも、そうしたものが複数見られた。

SunRisaは小学生二人組で歌って踊る部分は良く出来ているが、台本丸暗記感に満ち溢れている現代の角兵衛獅子。
さくらんぼんBomも同様に台本通りの進行であったが、こちらは台本より設定されたキャラクターに縛られている感じで、多少なりともアドリブが利いている分、見られるものにはなっていた。

川崎純情小町と水戸ご当地アイドル(仮)は、首都圏でのイベントやライブに出演することも多く、気負いがない分安心して観ていられるが、慣れ過ぎてしまっていて持ち時間にやるべき事を詰め込めていないところが惜しかった。 聊か冗長。

MlikShakeは先に決まっていた九州でのイベント出演と被ってしまい、8人中3人の出演。 予選の出来が素晴らしかった分、手薄なところが出てしまっていて、構成も盛り上げ方も良かったが今一つ波に乗り切れないまま終わったのは惜しかった。

アイくるガールズは楽曲も悪くないし、舞台の上での振舞いもしっかりしており、見世物としてはちゃんとしたものであったが、客の質は最低。
入場が終わったところに集団で割り込んで前方ブロックを占拠し、他のグループのライブ中も見るでもなく見ないでもなく、儀礼的な拍手すらしない。 兵馬俑が並んでいるような状態。 そこに陸続とアイくるガールズのティーシャツを着た連中が「すいません」でもなく割り込んでくる。
更には人波を掻き分け、荷物や三脚を蹴飛ばして出たり入ったり。
演者の替わり目で客もなんとなく入れ替わるのはこうしたごった煮ライブの常であるが、アイくるガールズの客はお目当ての出番前になると大挙して舞台正面前方へ移動し、圧縮が起きていた。
これは審査ポイントの一つに客の拍手の音量があり、音量計に近いところに陣取ったほうが有利であるという考えに基く合理的判断ではあるのだけれど、他のグループの時には儀礼的な拍手すらしない事も含めて振舞いとして浅ましい。

審査結果待ちの時間に、公式サポーターと言うことになっているLinQのライブ。
司会者との掛け合いで喋らなければならない部分では到らなさが目立ったが、歌って踊る部分は図抜けていた。
しかし盛り上がるのはメジャーデビュー以前の古い曲であり、図らずも浮き彫りになる「それ以降」の迷走振り。
例によってLinQのみ撮影禁止なので、連中が舞台上に居るが故に撮影禁止のお触れが出るなどの茶番もありつつ審査結果発表。

下馬評通りアイくるガールズが優勝。 これは予想通り(良くも悪くも)だったが、二位にさくらんぼんBomが入ったのには驚いた。

勝つたびに客の振舞いで敵を増やすアイくるガールズのあまり明るくない未来を感じつつ帰宅。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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