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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2018-02-11 にゃわふるとるにゃーど [長年日記]

_ きゃわふるTORNADO 1st Anniversary ONE-MAN LIVE TORNADO 02 〜2190″FUN”tasy〜(30.02.11)

仔細有って直前に買った(直前まで買えなかった)チケットは140番台。
かなり遅れての入場となったが、幸い行きたい(見たい)場所はなんとなく空いていた。

自由度高めに盛り上がろうとするなら、やはり動きやすい広さは有ったほうが良いのか、満遍なく分散。
開演10分前くらいにお膝送りのお願いのアナウンスなど。
スモークは焚いていないが、熱気で靄が掛かる。

後ろの方の客も話していたが、ギッチギチに詰め込まれたライブより、多少ゆとりが有る方がやはり見やすい。

家族や関係者、メンバーの御友達などは二階で座っての観覧。

前歴が有るメンバーの元居たグループの客は数えるほどで、殆どの客はきゃわふるTORANADOとして掴んでいる。
上を見ればキリがないが、一年でゼロに近いところからここ迄「金を払って見に来てくれる客」を増やせたのは、メンバーも送り手も褒められて良いと思う。

下手側には高めに組んだ三脚の固定カメラで、上手の袖には手持ち一眼で動画を撮影。 きちんとコンテンツにしようとしているのが見て取れる。

17:00丁度に影アナ。
全員でざっくりと諸注意。

客電が落ちてステージのスクリーンに映像が映るとともにクラウンが登場。
身振り手振りで客を煽りつつオーバーチュアへ。

メンバーが出てきたと思ったら既に宮瀬 しおりが泣いている。
この人は「坑道のカナリア」であり、良きにつけ悪しきにつけ環境の変化にいち早く反応する。
吉か凶か気をもみつつ見ていると、泣きじゃくっているのにきちんと踊れてはいる。
吉の方であると判断。

一曲目「撮可のうた」。
この曲だけは例外的に撮影して良いのだけれど、まわりでは誰一人カメラを(携帯すら)出さず、判断に迷ったが2コーラス目から撮影。
つまみ出されたらそこまでと肚を括る。(幸い何事もなく)

「今泣いた烏がもう笑う」を地で行く宮瀬しおりは、相変わらず泣いたり笑ったりしつつ歌い踊っている。
“The show must go on.”
感情を抑えきれなくても、勝手に身体が動いている訳で、これも叩き上げならでは。

息継ぎタイム。 自己紹介やら「2190プロジェクト」の進捗の報告やら。
更に間繋ぎ映像のあと、ユニットとコーナー。

杏斉、別所、宮瀬で「にゃわふるとるにゃーど」
石川、道地、神咲で「SRC CREW」

どちらも衣装から誂えたオリジナル楽曲。 ここに来ての演目の幅の拡げ方が心憎い。
特に「にゃわふるとるにゃーど」はネコ属性の三人を依り代に、致死量に近い萌えを詰め見込んだ魔曲。
斯くも危険な楽曲を無造作に投下するきゃわふるTORANADO運営は何を考えているのか(※もっとやれ)

2曲終わって放心状態の客に、間繋ぎ映像で「重大発表」。
定期公演の継続や本公演の円盤化、次のワンマンは「ツアー」。
このあたりは「ナルホド」であったが、次のシングルはビクターの流通に乗せて全国発売(※レーベルそのものはおそらく自前)。
タワレコインストアライブでサバイバルツアー。
これでサッと血の気が引く。

好むと好まざるとに関わらず、量的に計られてしまう方向に舵を切った訳である。
救いなのは「そうである」ことを知っていてそうしたこと。
インストアライブで辛酸を舐めたことの有る面子が二人居ること。
東京以外に届けるための選択肢であると、前向きに受け取りたい。

お色直しをして、新衣装で登場。
これまでは全員揃いでの色違いであったが、意匠は揃えつつもメンバーそれぞれにアレンジされたもの。
黒・濃紺・群青。 あしらわれた黒のスパンコールが鈍い輝きを放ち、襟と袖は白く。
石川と神咲はウエストの出る形状、道地のみホットパンツと網タイツ。 髪飾りもそれぞれの髪型に合わせて誂えてあり、石川の帽子も黒のボーラーハットに変わった。
メンバーそれぞれの個性が生かされた衣装。 勝負に出ている。

この衣装で歌う新曲「Never ending story」(※表記不明)
余程体感を鍛えていないと踊れない、難度の高い振り付けに唸る。
相変わらず送り手の負荷の掛け方が絶妙。 

アンコール。
一曲目で石川が居ないことに戸惑い、ざわつくも、残りの五人が動じておらず、笑みを絶やさないことからなんとなく収まり、盛り上がる。(アンコール2曲目で出てきた)。

一周年の所感をそれぞれが述べた中で、杏斉ゆかものが印象に残った。
仕事と学業の両立が厳しさを増し、母親に泣き言を言った際に帰ってきた言葉が
「幸せなことをしているのに、なぜ逃げ出そうとしているの?」
また
「『ありがとう』『ごめんね』この二つの言葉を大切にしなさい」
と言われたとも。

実際通っている学校以上に、良い人生勉強をしている。
きゃわふるTORANADOが杏斉ゆかにとっての"Мои университеты"なのだと思う。

考えながら言葉を紡ぐ石川、「泣かない、泣いてない」と言いつつ涙を溢す別所、喋りながら声を裏返させる道地、それぞれの積み重ねた一年が言葉になっている。

一年前のお披露目ライブは(主に送り手の不手際で)必ずしも褒められた出来ではなかったが、今日の一周年ライブは演者も送り手もきちんとした仕事ぶり。
二年目に向けて明るい兆しの感じられる素晴らしいライブであった。


2018-02-08 4人のnotallの2018年が始まる [長年日記]

_ notall定期ライブ『STEP by STEP』(30.02.02)

昨年の12月、ライブ中に負傷。 以来休養していた渡邊ちこの復帰ライブ。
予約サイトのクリック合戦は熾烈を極め、日本標準時と睨めっくらをしつつ勝負してみたが、敢え無く二十番台。
消防法上の定員は(記憶が確かならば)98人なので、そこまで必死にならなくても見るだけなら見られるのだけれど、撮ろうとするとそうは行かない。

受付開始時間からほんの数秒で入場総数の1/3くらいは埋まってしまっていると思う。
それくらい「ひとを狂わせる撮りたい魅力」がnotallのライブにはある。
四人四様で「映えかた」が異なり、撮りやすくはないが面白い光がある。

昨年までは21時開演で前物販だったが、今年から開演が早まり、20時開演で後物販に改められた。
仕事やっつけてカメラを取りに帰ってからでも間に合うし、終演して物販で(多少)散財しても終バスには間に合う。
私にとってはありがたいタイムテーブル。

開場したところで既に熱気が漲り、少々暑いくらい。
オーバーチュアから4人出てきて開演。

渡邊ちこは休養明け気合十分。
この人は舞台に立つ人としての自分を、常に整えて来るのだけれど、いつも以上に仕上げて来ていた。
肌も張りがあり、身体も絞れている。 休養期間を「見つめ直す期間」として糧に出来たのだと思う。 よくここ迄戻したと言うか、軽さとキレのある、より良い動きだった。
挫傷と言うのは私も経験したことがあるのだけれど、地味で分かりづらく後を引く。  似たような状況でやってしまった瞬間がフラッシュバックすることもあるだろうし、気圧の急激な高低が鈍痛を齎すことも有ると思う。 うまく付き合ってほしい。

途中、渡邊ちこから三人に宛てたお手紙の朗読。
待っている人々、帰ってこられる場所。 そこに戻れた喜びと感謝が溢れていた。
泣かせに掛かる渡邊ちこ、泣くまいとする顔三態。
目を見開く佐藤遥、端正な顔を歪める田崎礼奈、上を向く片瀬成美。

同じ時期にミュージカルの稽古と本番があった片瀬成美が、文字通り一と皮剥けていた。
「動かない状態で演技をし、自分の出せる音域の限界に近いところで歌う。」 難しい仕事を努め仰せた経験が生きている。
歌に説得力が増し、表情の諧調が格段に豊かになった。
これまでは口を開いた表情の写真は撰びにくかったのだけれど、その状態でも柔らかさを保てるようになっているのが良い方向での明らかな変化。 「撮られた自分たち」と日々向き合えるのがnotallの強みだと、私は思う。

撮った写真を整理していたら、佐藤遥の頬に安心と喜びの涙一と雫。
4人のnotallの2018年が始まる。


2018-02-06 天気晴朗ナレトモ浪高シ [長年日記]

_ 石川野乃花 生誕祭 〜TORNADO RED〜(2018.01.28)

受付開始時間に来る客はそう多くはない。
基本的に撮影禁止なので最前列に張り付く必然性が薄く、(まだ混み合っていないと言うのもあるが)二列目より後ろの方がパーソナルスペースを広く取れるからではないかと思われる。
然程ギスギスしていない。

楽屋か何かになっている上の階から聞こえてくる発声練習を聞くともなく。
しっかり腹から出ているのが解る。 きっちり基礎から仕込んでくれている。

開場時間が迫るにつれ、人が増えてくる。
古い客と新しい客が和やかに混在。 

影アナは石川、原稿そのものは従前からのものだが、石川なりに噛み砕いてざっくりと。

開場が20分遅延、開演も連動。

普段の定期ライブはMCも息を整える程度、みっちり詰め込んだ曲で押す構成だが、生誕祭と言う祝祭感も手伝ってか砕けた感じでお巫山戯多め。
脱線して戻ってきたり戻ってこなかったり、そこもまぁご愛嬌。
多少のトチりが有っても全体はブレない。 実に実に、強くなったものだと思う。

途中、道地文子の司会でバラエティ的に。
「石川野乃花のココが好き ベスト3」
「石川野乃花とのベストメモリー」
これを二回に分けて。
しっかり喋れるがグループ内では突っ込まれ役の道地が仕切ることで、各々自由すぎるくらい自由に喋る。

こうして司会を任される、歌い出しを任される、振り付けの見せ場を任される。
それぞれがそれぞれに軽くはない負荷を掛けられており、それを意地尽くでなんとか遣りこなすことで、文字通り「上にあがる」のが目に耳に解る伝わる。
きゃわふるTORANADOのライブの「見応え」の部分は送り手と演者が散らす火花で出来ているとも言える。

石川野乃花がアイドル稼業を始めてからは何度めかの、きゃわふるTORANADOとしては初めての生誕イベント。
これまでで一番、清々しい顔をしていたように感じられた。

次のライブはTSUTAYA O-WESTでの一周年。
「天気晴朗ナレトモ浪高シ」と言った感じで、行く手に立ちはだかるものは大きいが、自信を持って立ち向かえる状態にあると、私は思う。


2018-01-22 俺アワード2017(楽曲篇) [長年日記]

_ 俺アワード2017(楽曲篇)

いろいろ滞っておりますが、コラム的ななにかを更新。

俺アワード2017(楽曲篇)

楽曲大賞的な物が権威化されてしまうこと、それに対する危機感の無さに対する危惧と不快感を事ある毎に表明している手前、今年は落とし前を付けてみた。
順不同なれど文章の長短が熱量を示していなくもない。


2018-01-13 分かりにくい矜持 [長年日記]

_ 東京タワー Night View DJ(1/5 折井あゆみ 担当回)

折井あゆみが東京タワーイメージガールを勤めた年にレギュラーで担当し、その後も折に触れて出演してきた Night View DJ が大展望台の工事に伴い暫く休止との事。
残り3週のところで休止前最後の出演。
折井出演回は荒天と言うイメージも今は昔、低気圧はかすめつつも然程の影響も与えずに通り過ぎ、高気圧が張り出して冬晴れ。

チケット売り場でスカイツリー方向の北面は見えないこと、一部施設は既に営業を休止していることを告げられる。
展望台に上がるとなるほど北面は塞がれ、東面と北面の境には壁が作られて周回出来ないようになっていたが、これが幸いしてイベントスペースは袋小路になっており、いつもより滞留するお客さんは多目。

張らなくても通る声、聞き取りやすい速さと音量、掛け合いの間の良さ etc... 、声の仕事が軌道に乗っていることが振舞いからも窺い知れる。
折井は語尾を「っサイ!」と張る癖があるのだけれど、これの当たりが柔らかくなっていた。

Night View セレクションは折井の選曲。 洋楽を中心に年相応の洒落乙感。
歌詞で選んだと語りつつ、勘所を和訳して説明するなど流石に場慣れしている。
客からのリクエストは「聴いたことの有る好きな曲」、DJセレクトは「聴いたことの無い素敵な曲」このバランスが良い。
折井も毎度趣向を凝らしてくるが、DJミズノ氏の選曲がまたツボを衝いてくる。 これがもう一つの楽しみだった。
(帰ってから調べてCDを買ったこともある。)

折井の声の仕事は吹き替えが多いのだけれど、Netflix のドラマの告知をしたときに観客が静かに沸いたのが印象に残った。
放送されるテレビでもレンタルビデオでもなく、ネット配信のドラマに反応する人々。 娯楽の選択肢としての定着。

中盤にカフェ・ラトゥールから一品ずつ注文。
「東京タワーでコーヒー嫌いを克服した」と話す折井はキャラメルラテのホット、DJミズノ氏はカフェラテ。
克服したという割りに甘いのを頼むのはご愛嬌。
以前はホットミルクが定番だったが、折井は喋るのに差し障りがあるものは頼まない。 こうした「分かりにくい矜持」も好ましい。

最後に折井セレクトでもう一曲「勇敢な僕ら」。
AKB48を巣立つ大島麻衣に折井あゆみと星野みちるが贈った曲であるが、「大島麻衣ちゃんの卒業コンサートで」的なことは説明しつつ、自分と星野については端折る。
隠す訳ではなく、看板にも頼らない。 踏み台にして次の人生の土台を固められた事の表れなのだと思う。

大展望台の改装工事は北面から始まって順次進み、イベントの再開は来春とのこと。
暫しお別れ。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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