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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2002-10-30 なんだかなぁ

_ 早耳木塚咲情報

例の「秋葉な連中」に出演との事。 

_ 月蝕歌劇団の見世物小屋

☆月蝕歌劇団 酉の市(おとりさま)見世物公演☆
●公演日程●
2002年10月31日(木)11月1日(金)12日(火)13日(水)24日(日)25日(月)
●公演時間●
午後6時頃より午前2時頃まで(途中入場できます)
●料金●
予価700円 お代は見てからのあと払いです。
●出演●
一ノ瀬めぐみ、保鳴美凛、山口擦蔵、小西智、和田浩之、松本渉、スギウラユカ、
松宮芙多葉、三坂知絵子、 小沢里沙、木塚咲、古川万里、細渕仁奈、尾野由美子、浅田恵、ほか
木塚くんは10/31以外に出演、「11月1日,24日,25日21時〜26時、12日,13日は18時〜26時に交代制で出 演します。」とのこと。

_ 池永亜美さん大喜び

ついに自分のパソコンを手に入れたZONEの池永亜美さんがごくらくアイドル掲示板に書き込み。
その中で

なになに!?わ○こさんがデジカメくれるって!?
やったぁ!!(笑)(笑)

・・・と大喜び。

さすがわんこさんですね
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# echo [都合がついた日に見世物小屋、連れてってください。]


2004-10-30 あーこりゃこりゃ

_ 呆れ果てたる・・・

巨大セコ場の落書き掲示板の方では祭りになっているようだが、今治のオタンコナスのオタンコナス振りが止らない。 もういい加減にして戴きたい。

_ 今治方面のアレは「合体超獣グランドキング」である

これまでも「今治の水本」だとか、まぁ色々な例え方をされているが、「結局自分が目立ちたい」「事情のよく判っていない娘を鬼畜映像商品に出す」なんてところは「今治のかりなのぞみ」と言えなくも無く、「次から次へとユニットをスクラップ・アンド・ピルド」と言う点では「今治のビッグウェーブ」(あ、まだ「スクラップ」にはしていないか?)、「金とって学芸会を見せる」と言う点では「ア」で始まる業者、日記で下手な言い訳・歪曲・我田引水と言う点では「今治の野間」。
要するに、粗悪プレ業者の悪いところを集めたようなものだ。 先行する地方発のグループからは何も学んでいない。

「いつまでも、君達の、思い通りに行くと思ったら、大間違いだ。  君達の時代は、すでに終わった。」

・・・思い通りには行っていないか。 でも、既に終っているのは確かだと思う。
サード平井氏の日記でまた何か言及されると思うが、韜晦無しでつっこんだ見解が読みたい。 「世界革命ヤシの実宣言」でも「さようなら今治婦人よ」でも、このさい何でもいいや。
「銃を取れ!!」

_ 都内某所へ

日付が変わる頃に都内某所へ移動。 プリントをしてから寝ようと思っていたが、そんな気力も無くネガチェックだけして就寝。

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2006-10-30 走れ走れ

_ チケットを買うの記

飯田橋に一日拘束なので、昼休みに抜け出して秋葉原。
銀行のキャッシュディスペンサが混んでいて苛々しつつ、駅まで→駅から走ってAKB48劇場へ。
12:25頃着いて129。 いつもより早い売れ行き。
先の事は判らないが、これまで千秋楽に縁が無く、今回見られる保証も無いので頑張ってみた。
然し乍ら完全に週一回のペースになってしまったのが切ない。

_ AKB48 チームK公演

入場はそれなりの籤運でそれなりに入場。 ぽっかり空いていた4列目の端の席に潜り込む。
今日の影アナは野呂。 開演が押しに押して、久し振りに2回目が有った。 なにやら取材らしく、外人さんが多数来場。
バタバタっと足音がしたと思ったら、いつもは楽屋口でやる円陣を組んでの気合入れを舞台中央で。 7時を10分以上廻った頃、漸く開演。
千秋楽まで今日を入れてあと2回ということも有ってか、皆気合の入った面持ち。 のっけから緩みかけた涙腺でマスカラが滲んだりしているメンバーも居たが、「転んでも泣かない」チームKは矢張り泣かなかった。
バッサリ髪を切った大堀が、絵に描いたような慈姑頭になっていた。 なかなかよく似合う。
晴れ時々曇りって感じで最初の3曲が終わり、梅田も合流して自己紹介MC。 ポケーっと聞いていたので、小林がベッタベタな駄洒落を言い放って逃げるように捌けて行ったことくらいしか憶えていない。
「Blue rose」の出だしで両袖から出てきた秋元と増田が舞台中央でがっちり握手。 ハイタッチだと思っていたら手も組んでいた。 この曲でも大堀の大人の色気が上手く出ている。 今日も秋元は柔らか目の動き。 良い傾向だと思う。
「禁じられた2人」は、出だしから河西の声が上ずっていてどうなるかと思ったが、感情の高まりが良い方に振れて、これまでになく良かった。 大島の台詞回しは今日も緩急をつけた即興的なもの。 これが見られなくなるのは実に勿体無い。
「雨の動物園」は、野呂パンダが見えにくい位置でちと失敗。
歌の後のMCは「青春ガールズ公演での失敗談」。 色々出ていたが、「失敗は成功の素」「失敗は成功の鍵なので恐れてはいけません。」「私も失敗を恐れていません。」とキッパリ言い切る小林は偉いと思った。
「Virgin love」で右目のマスカラが流れているように見えたが、意地でも泣かないのが秋元の秋元たるところ。
「日付変更線」から梅田が合流以前より肩の力が抜けて優しい動きになったような印象。 最後は「Dear my teacher」、盛り上がってアンコールへ。
気が付くと小野が居ない。 最後まで出て来なかったので、ちと心配。
ふと秋元を見ると、頬が紅潮していて、鼻もか赤い。でも泣かない秋元。

今日は最初から最後まで実に楽しく、あっと言う間に終わってしまった。 千秋楽は例によって激しく混みそうだし、ド平日なので無理もしにくい。 今日が千秋楽のつもりでじっくり見てきた。 11月4日に組み替えの発表があるとすると、千秋楽はその後って事になる。 それを考えると今日見ておいて正解だった。

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2007-10-30 平日日記

_ 書斎派覚書

仕事が立て込んでいる割に金詰りと言う情けない状況にあって、平日の劇場なんざ終演までにもたどり着けない。

そう言う時に限って「哀れ柏木由紀 連夜の御開帳」とか「第七の新人瓜屋茜登場」とか、「篠田が居たら渾名は「ウリャァァァ!!」にされていたに違いない」「そうだそうだ」とか、「藤江は可愛いコドモだが、『ナントカパワー』は無さそう」とか、観に行った連中が喜々として報告を上げてきやがる。
恨めしい。

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2010-10-30 徐々に

_ 更新情報

コラム置き場に


をアップロード。

_ 首藤剛志を悼む

私はポケモンには縁が無かったが、それ以前の作品群には少年期から青年期に掛けて影響を受けた。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

さて、亡くなって思い出したのが ミュージカル「ミンキー・モモ」の一件
これに限らず広井王子の仕事は実にいい加減で好きになれない。


2011-10-30 射幸心

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 47号

表紙とオマケポスターで佐々木希。 カラーグラビアページは「ギャルコン 2011」。 撮影は石川耕三、橋爪英典、松田嵩範、Takeo Dec.、TANAKA。 全111カット(111人)
一人1カット、しかも小さめなので写真については語りようも無いが、決まった面子しか巻頭グラビアにならない昨今、こうした発掘企画を大々的にやる姿勢は買える。
人数が絞られて纏まったカットを見られるようになったら、改めて触れたい。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 48号

AKB48(板野友美、大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、渡辺麻友)
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
柏木と渡辺、板野と小嶋、大島と渡辺、柏木と板野、小嶋と大島で1ページずつ。 最後に見開きで5人。
水着ではなく、スカートの丈も長いが、身体の線の出る衣装。
柏木の髪型は、かつて米沢瑠美がやっていたような顔の輪郭が米の形になるようなもの。 懐かしい。
他の連中も、分け目を付けたり前髪を割ったりして眉の表情を出している。

照明は強すぎず弱すぎず、暗めの背景に浮かび上がるようにしつつ、生きた表情を切り取っている。
顔ぶれとしての新鮮味は無いが、切り口としては新鮮。 十年一日の如く進歩の無いニコパチ水着の溢れ返る現状において、こうした工夫は嬉しい。

モデルとしての自己表現の技術において一歩遅れを取る柏木由紀は、かつての指原莉乃のように場の空気から遊離した存在に成りかかっているが、いつもの取って付けた表情よりは格段に良い。
この人は動いている時には強く放たれている光が、静止画になった途端に失せてしまうところがある。

見開きの5人並びでは、上背のある柏木が広角レンズの歪曲に掛かってしまっていて、ここでも貧乏籤だが、写真としては良い。
今回のグラビアの鍵となっているのが大島優子。 一緒に居るとどうしても「お手本」になってしまう大島が仕事をし過ぎないことで、モデルとしての自分の出し方が異なる5人が同じ方向を向いて仕事が出来ている。
青年マンガ誌のグラビアでは、久々の大当たり。

_ フォトテクニックデジタル 2011 11月号

河西智美
表紙と巻頭グラビア、9ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は河野英喜。
何時撮ったのかかは判らないが、儚な気なのを通り越して病的に生気の無い表情。 まぁ、病気だった訳であるが。
ポーズにも表情にも隙らしい隙は無く、求められる河西智美を出せてはいるのだけれど、それだけでは如何ともし難い体調だったのだと思われる。
一旦そう見えてしまうと、眩しげな表情も苦しげに、物憂げな表情も辛そうに見えてきてしまう。 肌面積の少ない、ゆったりした衣装で撮られていて寒そうで無いのがせめてもの救い。
河西智美がモデルとして水準以下な訳ではなく、河野英喜が下手糞な訳でも勿論ない。 唯々撮られた時期が悪く、糊塗出来ない非情な現実が写り込んでしまったと言うこと。
2011年秋の河西智美の記録としては貴重なグラビアとなった。

伊藤梨沙子
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は萩原和幸。
制服と私服、目線の来ているカットと来ていないカットで半分ずつ。 子役出身で撮られ慣れている強さはあり、カメラを直視して立つことも出来る。
絞りは開けて撮っていて、ピントもほぼ合っているのだけれど、この"ほぼ"が曲者で、合っていることは合っているのだけれど合い方にAF頼みっぽさがあり厭な感じ。
3カット目を見ると顕著で、若干前寄り。 被写界深度は足りているのだけれど、睫毛に合っていたほうが良いようなところで前髪に引っ張られていたりする。 こうなるとどうなるかと言うと、許容範囲内ではありつつも前寄りにある焦点に視点が引っ張られてしまう。 これはキャノンと言う会社のカメラの作り方にも問題がある部分であり、カメラマンが補整して然るべきなのだけれど、そのまま撮ってしまう人も多い。
閑話休題、写真そのものの話。
伊藤梨沙子は器用なようで居てそうでもなく、歯見せ笑顔などは単調なのだけれど、切り取る角度を変えることで変化をつけている。 また、たじろぐことなくカメラの前に立てるので、1カット目などはきりりとした顔立ちの映える写真になっている。
ピントの件を差っ引いても、全体としての出来は良い。

前田亜美
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
癖のある顔立ちで、撮りようによって可愛かったり、そうでもなかったり、全く以ってどうにもならなかったりするのだけれど、臆することなく踏み込んで撮るのが長野博文の長野博文たる部分。 その辺りの試行錯誤も面白い。
前田亜美は撮り難いがその分撮って面白い被写体なのだと思う。 射幸心を煽るモデル。
1カット目でほぼ語りつくせているようではあるが、一枚々々で見ても、組写真として見ても面白い5カット。 見開きから寄って撮った写真で押しておいて、最後のカットで動きを出す構成も良い。

_ UTB 2011 12月号

AKB48(大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、渡辺麻友)
表紙と巻頭グラビア、12ページ12カット、撮影は門嶋淳矢。
集合は表紙のみ、グラビア本編は一人2ページ2カットずつ。
このグラビアで特筆すべきは柏木由紀の1カット目の横顔。 これまで見た中でも一番良い表情。 ただこれは門嶋淳矢の切り取り方の巧さによるところ大。 柏木はどうしてこうなったのか考えて欲しい。

白ホリで光強め、少々眩しげなのだけれど、それがプラスに振れて切なげな表情になっている。

添えられたインタビューでは、篠田麻里子のものが面白い。
冗談めかして語っているが、篠田の職業意識の高さが窺い知れる。

剛力彩芽
7ページ11カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
一度見たら忘れられないが、好みは分かれる顔立ち。 どう撮っても絵になってしまう強さはある(私は苦手なのであるがそれはさておき)。
全編動かして笑顔中心に構成。 割ととっつきやすく撮ってある。

真野恵里菜
7ページ7カット、撮影は栗山秀作。
出来の良かった写真集と同じ組み合わせでのグラビア。
今回は肌色強めで一寸やり過ぎな感じがしないでもないが、水を張った床に白いキャミソールワンピースで横たわる図などは実に良い。
大人になりかけの大人びた部分とまだそうでもない部分を撮り分けた構成も良い。
今年の真野恵里菜は、歌も芝居もグラビアも、こと仕事に関しては恵まれているように思う。

増井みお
6ページ8カット、撮影は桑島智輝。 ・・・と言うか、ヘアメイクから衣装から双木昭夫。 これが効いている。
増井みおのブログによると、メイク全般と水着の選択は双木昭夫、体形の粗よりそれによる可愛らしさが出ている
コスプレっぽい衣装は細君の作成したものであるとのこと。 こちらも良い出来。
増井みおを判っているスタイリストが付くことで、増井みおの「らしさ」が十二分に出ている。
既に知っている層には想定内の出来かもしれないが、これはこれで良いと私は思う。
写真に出ているのは増井みおの可憐な部分だけだが、見た目の可憐さの裏に潜む毒はインタビューの中で仄めかされている。
10人纏めたグラビアでは引き出しきれない部分を上手く引き出して貰えた佳品。
矢張り持つべきは腕っこきの裏方。 この辺りぱすぽ☆は(福田はさておき)恵まれている。

高田里穂
6ページ9カット、撮影は栗山秀作。
役者を撮らせると上がりの良い栗山。 カメラへ意識を持って来させるのが上手い。
正面からのカットも最低限押さえつつ、横や斜めから撮って変化をつけている。
その中で見つけたのであろう顔の左側から撮ったものが良い。
水着は蛇足なのだが、これもまた商売。

指原莉乃
7ページ7カット、撮影は桑島智輝。
最近力まず衒わず抜けすぎず、適度な力加減でカメラの前に立てている指原莉乃。
底意のある撮影でうらぶれた感じがしなくなった事より、こうしてちゃんと撮って貰える現場でより良い表情が出せるようになった事を強調しておきたい。
体形が極端に変化した訳ではないが、堂々と撮られているので、初期の水着グラビアで見られた借金のカタに大分から叩き売られてきたような貧相で陰惨な感じもしなくなった。
この変化が何時頃から兆し始めたのか考えてみたが、SWITCH で梅佳代に撮られたのが切っ掛けになったのではないかと思う。
踏み付けにされ、足蹴にされることも多い指原だか、このグラビアも含めて肝心なところでの仕事には恵まれている。
SWITCH も指原の連載以外に読むところが無く、指原が何者かになりつつあるのも見届けられたので連載途中で買うのを止めてしまったのだけれど、こうして更にこの道で生きていけそうな嫋やかな逞しさを見ると感慨も一と入。
おっかなびっくり目玉焼きを焼いたり、旨そうに食ったりする他愛も無いと言えば他愛も無い写真なのだけれど、兎に角見ていて楽しい。
楽しいのだけれど、何故か甘苦いグラビア。 後味は悪くない。

トレーディングカード、プレゼントチェキ一覧
今回のトレーディングカードは総じて出来が良く、この手の「一枚で語り切る写真」では一頭地を抜く嗣永プロを向こうに廻して引けをとらぬものがゴロゴロ。

プレゼントチェキでは時の流れを感じた。
かつてはこう言った物への書き込みの激しさでは図抜けていたAKB連中も、ガチャガチャの廃止以来縁遠くなった所為か、実に淡白で塗り絵の如きものは皆無。
こうなると嗣永プロの独壇場。

_ UTB 2011 12月号 続

秦佐和子
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
昼の設定で3カット、夜の設定で3カット。 キャラクターを設定して貰って自分ならざる自分でカメラの前に立てている所為か、何時に無く堂々としてグラビア映えもしているのだけれど、逆に言うと何処にも秦佐和子の真実は無い感じ。
これで良い人も居るであろうし、これはこれとして質の高い仕事ではあるのだけれど、私には一寸物足りない。
極度な含羞屋の秦に「演じるテーマ」を与えるというのは方法論としては面白いし写真としての上がりも良いだろう。 しかしモデルは素の自分でカメラの前に立ててナンボだと私は思うのである。

山田菜々
5ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
屋外と屋内、水着と着衣で撮っているのだけれど、屋内で水着のカットが多めに使われている。
畳の上で水着と言う四畳半グラビアで且つ肉々しく撮ったカットは少々あざとさが鼻につくが、それ以外のカットは良いし、四畳半グラビアの部分も四畳半グラビアとしての質は高い。
3カット目(の首から上)、4ページ目上段、7カット目などは実に良く撮れている。
所属が利に敏い吉本なので、売れる肉は売るべく薄着のグラビアの仕事は減らないと思うが、服を着ているからこそ醸せる色気、漂わせることの出来る色香もあることは踏まえて仕事をさせて欲しい。
・・・にしても佐藤裕之、巧い。

川栄李奈×高橋朱里(AKB48研究生)
5ページ13カット、撮影は國方大。
仲の良い同士で組ませることにより硬さを取ろうとする試みは、或る程度成功しており、撮られる仕事がまだ少ない割りに柔らかな表情。
國方大は島崎遥香を撮った時も良かったのだけれど、細居幸次郎や桑島智輝が売れてきているので、この先のこの雑誌を担うカメラマンの一人になっていくのではないかと思う。
顔面のパーツ構成が分散に振れた川栄と集中に振れた高橋の対比も面白いが、それ以上にバスの中でくっついたりくっついたり、さらにくっついたりするカットのこそばゆさと甘酸っぱさに酔う。

竹富聖花
4ページ4カット、撮影は熊谷貫。
大きく強く叩けば、その分響きも大きいモデルを撮った時の熊谷貫は矢張り良い仕事。
メイク濃い目、露出アンダー目の2カット目3カット目が秀逸。

初音
3ページ3カット、撮影は根本好伸。
歌をうたう事を生業にした人のグラビアなのだけれど、部屋着的な衣装での屋内撮影と言うこともあってか、柔らかな表情。
良く撮れている

2016-10-30 見る者を気圧する力

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 44号

生田絵梨花
表紙と巻頭8ページ22カット、オマケピンナップ付き。 撮影は細居幸次郎。
更にモノクロでインタビューが8ページ。

売れに売れた写真集と同じスタッフでの沖縄ロケ。 晴れた日の海辺では目の開き切らないカットも散見される。
そう言うカットも使わないと沖縄で撮った意味は無いし、表情としては悪くないので、これはこれで良い。
柔らかく光を廻したり、強い光源は背負わせたりしたカットは、より変化に富んだ表情。
オマケピンナップの表面など、カメラを見ずに意識だけを向けたカットが実に良い。
見開きで大小さまざまに写真を鏤めた中にもハズレカットは無い事にも驚く。
カラーページぶち抜きでも良いくらいの質と量。

優希美青
巻末4ページ5カット、撮影は細野晋司。
アップになったカットは塗り絵レタッチが過ぎて出来の悪い鏝絵のようになってしまっているが、表情そのものは良い。
ほぼ見開きになっている2~3ページ目。スクエアフォーマットに近い形で配置された3齣。 全て目が生きている。
特に左上の弓を構えたアップ。 目は的を見据えていて視線どころか意識も来ていないのに、見る者を気圧する力がある。

_ 講談貞橘会(28.10.29)

神保町ブックフェスティバルと神田古本まつりの同時開催で自棄な人込み。
飲食店は軒並み満員、空きっ腹を抱えたまま落語カフェへ。

「阿倍善四郎 隅田川乗っ切り」田辺いちか
「三方ヶ原軍記 酒井の太鼓」一龍斎貞橘
「寛永御前試合 仙台の鬼夫婦」神田すず
「青砥藤綱 裸川由来」一龍斎貞橘
<中入り>
「左甚五郎伝 水呑みの龍」一龍斎貞橘

他の演者目当てで行った朝練講談会で文字通り「出くわした」のが、貞橘先生を選って聴きに行くようになった発端。
ゴリッとした口調と腹から出る声で惹きつけておいたところで、すっと逸らす。
脱線が過ぎてトチることもあるが、誤魔化し方がまた良い。

色々と見聞きするうちに、落語も講釈も演者の好みがはっきりしてきた。

「面倒臭い人」
「心地よい日本語」
「緩急自在だが『緩』多め」
「脱線多めで時に事故」
「掘り起こす人」

総じて言えるのは「ケチケチしないしガツガツもしない人」
貞橘先生は今後も聞きに行きたい。

いちかさんは張らなくても声が通るようになってきた。

_ 朝練講談会(28.10.30)

松之丞さんの出る回は相対的にも絶対的にも混むので、早めに室町へ。
今日も結構な入り。

「薩長同盟と坂本龍馬とお龍」 一龍斎貞弥貞弥
司馬遼太郎的な視点からの幕末譚。
地の文少なめの、科白劇のような講談。 声による演じ分けは流石に上手い。
講釈の音便や読み下しから自由なのは良いのか悪いのか。
新作なのでこれはこれで良いのかもしれない。

「和田平助 鉄砲斬り」「寛永宮本武蔵伝 狼退治」「播髓院長兵衛 芝居の喧嘩」神田松之丞
先代山陽の命日で且つ自分の入門記念日と言うことで、入門の日の思い出から当代山陽の三席短目に畳み掛ける手法で先代山陽の得意根多を。
それぞれ短く刈り込んだり、半ばまでで切ったりしつつ、美味しいところを摘まんで盛ったワンプレートランチ的に。 みっしり詰まった時間。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 45号

中井りか
表紙と巻頭7ページ13カット、撮影は桑島智輝。
気は強いが脆いのが凶と出て、撮られ慣れていない事もあってか表情は硬く単調、目も虚ろなのであるが、そこを上手く誤魔化して巻頭グラビアとして成立させている。
何とか拾い集めた使えるカットからより良いものを選って大き目に使い、1ページ目は猫を被った感じに、3ページ目はあざとく。
この2カットで或る程度は伝わるであろう。
身の回りに(斯く言う私も、であるが)嬉々として振り回されている向きも多く、素材としては良いので何とかなっていただきたい。

佐々木希
巻中2ページ見開きで5カット、撮影は川島小鳥。
写真集の宣伝も兼ねてのグラビアなのであるが、上手く撮り・撮られている。
川島小鳥の撮る女性は安心して撮られているのが表情から窺えることが多いが、気を許していると言う事はそれを裏切れないと言う事でもあり、明るい中にも哀しみがある。

遠山茜子
巻末4ページ9カット、撮影はTakeo Dec.
グラビア映えする体形と綺麗に見える角度が上下左右に広い。
作った笑顔が不自然なのが瑕だが、カメラと素で向き合えているので当たりカットは多い。
光が強く当たると上瞼に力が入って表情が厳しくなる傾向があり、晴れた日の屋外でどうなるか不安はあるが、素材としては上々。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 46号

武田あやな
巻頭9ページ14カット、見開き1か所。 巻末6ページ5カット、見開き1か所。 撮影はTakeo Dec.
口の開け方閉じ方で表情に変化が出ているのだけれど、まだ上手くコントロール出来ていない。
どのくらいどうするとどう映るのか把握して、意識はしつつも不自然にならぬよう振る舞えるようになれば化けると思う。
唇の閉じ方、引き結び方でここまで表情に諧調が出せるのも珍しい。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 47号

八木莉可子
表紙と巻頭8ページ17カット、撮影はTakeo Dec.
表紙は塗り絵のようなレタッチで、あまり好みではない写真なのではあるが、今回は連載漫画の主人公に扮してのグラビアなので、これはこれで良い。
若さ故の肌の瑞々しさと言うか湿り気や光沢が出てしまうと、現実に寄り過ぎてしまう。

その辺りの現実を光を強く当てることで飛ばしているカットと、そうも行かなかったカットでブレが出てしまっているが、糊塗しきれない現実の方に、私はより惹かれる。

松本愛
巻末6ページ9カット、撮影は藤本和典。
珍しく全体を通して煽情的なグラビア。
部分的に見せたり隠したりしているカットの、悪戯っぽい表情が良い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 48号

最上もが
表紙と巻頭6ページ10カット、巻中3ページ6カット。 撮影は桑島智輝。
例によって銀髪のショートボブなのだけれど、纏めたり濡らしたりして変化を付けている。
作り込むのも此処まで突き抜ければ寧ろ自然なように見えて来る不思議。

鈴木茜音
巻末4ページ8カット、撮影はTakeo Dec. セミロングの髪の揃わない毛先とうねり、薄めのメイク、硬めの表情が生々しい。
生成りのグラビア。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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