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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2013-07-06 客の民度 [長年日記]

_ WALLOP放送局『やっぱりここでも メグリアイ厨!』

坂本樹莉の誕生日当日で、事前にその旨告知があった爲か、いつもより早め・多めの集客。
リハーサルは坂本のみで念入りに。

遠隔地の高田と試験期間中であろうと思われる佐々木がお休み、それ以外の6人が出演。

今回は制服ライブと言う事で、それぞれが持ち寄ったホンモノであったりインチキであったりする制服を着用。

岡崎と山中がセーラー服だったのだけれど、都会的に洗練された岡崎のものに対し、山中のものは極めてオーソドックスなセーラー服で、且つ丈を短く見せる為にウエストのところを折り込んであり、妙にツボに嵌まった。
客席からは見えてしまっていたのだけれど、ライブが一通り終わるまで気付かなかったようで、それだけ集中していたと言う事でもあり、私が見始めた頃の「不安そうな表情」が無くなったのは良い。

本人は気付いていないが当然周囲は気付いていて、笑いを堪える浅原が大変そうだった。
長袖のブラウスを三分ほど捲っていて、細かくお洒落。
浅原は進行についてもしっかりしていて、一寸時間が空いてしまったところで間繋ぎの助け舟をだしたり。 居るだけで安心感がある。

そんなこんなで鼻の下伸ばして観ていたら、蹴り上げる振り付けで勢い余って脱げた山田渚のローファーが飛んで来て向う脛に当たる奇禍に見舞われたり。
山田渚は伸び伸び踊っているので、脱げた靴にも勢いがあった。
(靴の甲に、なにやら溢した赤ペンキらしきものが付いているのが「らしく」あった。)

白鳥愛花はこの世の終わりみたいな表情をしていてどうなるかと思ったが、動きに切れが出てきた。
午前中に初の対バンライブ出演だったようで、そこでの出来を引き摺っていたのかもしれないが、着実に良くなってはいる。
今のところ上手くは無いし、トチリが目に付いたりもするのだけれど、それは「目を惹く」と言う事であって、華があるからこそなのである。
ステップも爪先で刻めるようになってきたので、上手く動けるようになればそこから先は早いと思う。

岡崎は試験期間中のストレスを晴らすような動き。 脚が長く、重心も高いのに安定している。
居るだけで有り難い、眼福。

坂本は気合の入り方が違っていて、ライブ本編も良かったし、最後の3曲をスペシャルライブとして一人で演り切ったのは大きかった。
緊張を隠すためか何時に無く饒舌だったり、進行表を手に持ちっぱなしだったり、ぎこちなさが出ている部分もあったが、歌も安定していたし、この道でやって行く覚悟を示した15分であったように思う。

ライブ本編は全5曲。 山中と浅原と白鳥が出たり入ったりする構成。
AKB48の「代わりはいくらでもいるんだ」式の研究生磨り潰して残ったのだけ使うような育成法ではなく、もう少し地道に育てて頂きたいと、切に思う。

ライブそのものは良く練られていて見応えもあったが、坂本生誕で舞い上がった一部の客が立ち上がって騒ぎ出したのは頂けなかった。
ライブに収録が入るのではなく、収録の際にライブをやっているのであって、カメラの前に立ち塞がるなど常識があればやれないのだけれど、それが無いから困る。

ステージ右端にモニターが置いてあって、どんな構図切ってどう流しているか判るのだけれど、馬鹿が立ち上がっちゃって以降は中央のカメラが使えず、左右から坂本のアップを交互に撮るような感じで、苦労してやっているのが見て取れた。
岡崎生誕の時にはこうはならなかった訳で、付いた客の民度で足を引っ張られるというのも、坂本にとって惨い話ではある。


2013-07-08 明るい退廃 [長年日記]

_ ハナエ ミニLIVE -たなばたえでぃしょん!-

今度出るシングルのタイトルに惹かれてサンシャインシティ噴水広場へ。
コニカミノルタが協賛している七夕飾りが広場を彩る。

調べても研音検閲済の情報しか出てこないので些か隔靴掻痒の感はあるが、モデルで歌手。 出自としては歌手寄りと言う事になろうか。

モデルとしてのファンか、それともタイアップで付いたアニメ方面か、それとも可愛ければ何にでも食いつくアイドル客か。 客席を見渡しても主たる客層が読めないのだけれど、女子率は高い。
椅子席の二列目三列目に「憧れ凝視系中高生女子」、最前列には座らない(座れない)奥床しさ。
アイドルの現場で見かけるような客もチラホラ。 大人しく観ている女性客が多い中、郷に入って郷に従える客と、それが出来ないで光り物振り回すしか能が無いのと対照的。 沸きゃ良いって物でも無いのだけれど、それを理解する力が無い。

大手らしく、浴衣のお姉さんの司会付き。 諸注意のあと、本日の主役を呼び込む。
これまでに出したシングルから先ず2曲、最新シングルのタイトルチューンである「恋は神聖ローマ」のあと、最後にカップリングの「変幻ジーザス」。

「変幻ジーザス」は手持ちマイクで歌う振り付きの曲。 マイクスタンドを端に寄せてから振り付け講座。
それまで固まって観ていた客が見る間にほぐれ出す。
件の中高生女子たちも、始めはぎこちなく小さく、そして次第に大きく動き出す。

歌は程よく上手く、あざと過ぎないウィスパーヴォイス。 振りも歌を阻害する激しさは無く、挙措も綺麗。 盛り上がることを強要しないが、押すべき所は押してなだらかに盛り上がって行く。
「馬鹿騒ぎ≒盛り上がり」としか捉えられない短絡的馬鹿が送り手にも客にも余りに多いが、静かに観て・聴いていても満足出来るものも在る。

リリース日の7月24日には、渋谷の2.5Dでリリースイベントとのこと。
現場に行っても勿論楽しめるが、2.5Dの配信は兎に角質が高いので、どちらも見ておいて損は無い。

参考:ハナエ オフィシャルサイト

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2013-07-17 阿鼻叫喚愛国無罪系視野狭窄馬鹿乱痴気地獄 [長年日記]

_ 山田渚生誕記念メグリアイ ミニライブ@WALLOP放送局

少し早めに押上へ。 今日は表題の通りの特別編成で木戸銭なしの無料開放。
そんなこともあってか、札止めとまでは行かぬまでも結構な入り。
高校生組も試験期間終了、東京近郊在住のメンバー総出演。 3期までのメンバーはピンク迷彩のスカートにメグイアイTシャツ、足元は黒のブーツ。 4期生はチュチュみたいなスカートにメグリアイTシャツ、足元は編上靴。 山田渚はシャツイン、岡崎みさとはキュッと結んだり、Tシャツの裾はそれぞれが趣向を凝らしてアレンジ。

ダンスレッスンをしてからのライブと言う事で、三期までの「いつもの五人」はいつも以上に揃っていたし、四期の二人も目に見えて動きが良くなっていた。
まだまだ上手いと迄は言えないが、大分カタチにはなってきたし動きにもキレが出てきた。 何より表情が良い、生きている。

本日の主役であるところの山田くんは衣装替え以外は出ずっぱりで、三期と四期が出たり入ったりする構成。
裏でやるレッスンはレッスンで大切なのだけれど、客前で演るのが一番の稽古になる。 対バンのライブだとまだ戦力にはなりにくい状況にある四期のメンバーもここでなら出る機会は有る訳で、舞台に立つ機会を大切にして欲しい。

山田くんの二十歳の抱負は「宿題をやる」であったり「平仮名を書けるようになろう」であったり、「苦手な平仮名は"ね"と"れ"と"ぬ"」であったり、与太郎感たっぷりではあったが、物心ついてから台湾海峡を渡ってこちらに来て苦労してきた訳で、それを考えるとなんともいじらしい。

ソロ曲の「迷宮Fantasia」。 客前で演る機会も少ないと思うが、以前見た時より歌いこなせていたし、間奏部分で裏に駆け込んで戻ってきて客席にメッセージカードを(文字通り)ぶちまけたり、山田くんらしさのでた微笑ましい光景。

例によって愛国無罪系視野狭窄馬鹿の乱痴気(これは別項にて)もあり、愉快な事ばかりではなかったが、全体としては楽しく和やかに推移。
次回は8/10とのこと。

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2013-07-24 夏バテ貧乏 [長年日記]

_ 更新情報

あれこれ滞る中、コラム的ななにかを二本更新。

アイドルイベントに行けない事を嘆く余り世間を呪詛する下らない人生への処方箋

阿鼻叫喚愛国無罪系視野狭窄馬鹿乱痴気地獄

 メグリアイも客民度としてはマシな部類だと思うし、あまり不快な出来事も無いのだけれど、度し難いバカの馬鹿さ加減は底無し。


2013-07-28 再開 [長年日記]

_ UTB 2013 2月号(1/27の続き)

寝かせすぎたものを掻い摘んでの更新。

梶谷桃子
4ページ4カット、撮影は西田幸樹。
衣装に合わせて黒バック、グレーバック、白バックで1カットずつ。
屋外でもう1カット。
曇天の西田幸樹に矢張りハズレは無く、柔らかく廻った光を生かして風に靡く髪も美しく。
惜しむらくはバックのボケが美しくないことであるが、これはまぁ仕方が無い。

福田花音
6ページ8カット、撮影はHIROKAZU。
ピーカンの浜辺で撮ったものなどは、矢張り眩しさで固まってしまったようなところもあるが、波打ち際で撮ったものは、眩しげでありつつ表情も生きており、波も躍って面白く。

鞘師里保
6ページ16カット、撮影は西田幸樹。
スタジオの中で踊らせたものの中から、一枚で目を惹くものを見開きに、並べることで連続性の伝わるものを大小とりまぜて、こちらも見開きで見せる。
静止画像でも伝わる躍動感。
最後に屋外で1カット。
西田幸樹の頭上には、常に柔らかく光を回す雲があってほしい。

真野恵里菜・矢島舞美
7ページ13カット、撮影は佐藤裕之。
ハロープロジェクトを離れる真野恵里菜、その記念企画の3回目。
正しく相乗効果、一人だと出さない種類の表情を二人とも出している。
佐藤裕之は、一時期易きに流れたようなヤッツケ仕事が目に付いたが、ここのところ再び高いレベルで安定。
窓から入る光を生かした屋内のカットは矢張り上手い。

_ UTB+ 2013 3月増刊

松井玲奈
表紙と巻頭グラビア、10ページ11カット(うち見開き1箇所)、おまけピンナップがついて来る。
一見儚げでありつつ芯は強く、静かな侠気と狂気を内に湛えている松井玲奈の、主に商売用の「食べやすい部分」を切り取ったグラビア。
ところどころにうっすらと「本当はおそろしい」部分が見え隠れ。

橋本愛
7ページ6カット、うち見開き1箇所。 撮影はサトウ ノブタカ。
射すくめるような眼差しとどう向き合うか、正面から受けるか、かわすか、受けつつ流すか。 実験めいた6カット。
サトウ ノブタカがどんな答えを導き出したのかはわからないが、カメラを見るような見ないような、それでいて意識はしているようなカットが良く撮れている。
体形には色気が無いので、薄着をすればする程色気は無くなり、厚着をすればする程艶が増す不思議。

峯岸みなみ
7ページ7カット、撮影は山口勝巳。
思えばこれがロバート・キャパの撮った「ナチ協力者の女性」みたような陰惨な姿を晒す前の最後のグラビアと言う事になる。
山口勝巳らしい「人間のブツ撮り」で見られるものにはなっているが、峯岸みなみの病的なまでのカラーコンタクト依存が、表情を薄気味悪いものにしている。
「求められる峯岸みなみ」を演じ続けた結果がこれなのかも知れないが、こんな死んだ目をした峯岸には、なんの魅力も感じない。

河西智美
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
撮影した日の前後の出来事を知っているが故の先入観かもしれないが、どことなく抜けたような惚けたような表情。
河西のグラビアは、こうした素材そのものを生かす構成のものがあまり無く、どうしても奇を衒ったようなものになりがちで、それは全部秋元康が悪いのだけれど、AKB48の頸木から逃れられれば、またこうしたものが見られるかもしれない。
2カット目の横顔が良い。 遅きに失したが、こう言う河西智美が見たかった。
そして最後のカット、何気なく絡めた指と指から立ち上る色気。 こう言うものは企画先行で型に填めたなグラビアでは出ない。

田島芽瑠
6ページ5カット、撮影は栗山秀作。
指原莉乃プロデュースのHKT48連載グラビア。
例によって指原と1カット、あとは田島だけで4カット。
指原莉乃の良いところは、型に填めすぎないところ。
残っている客気質、まぁこれは一生涯消えないと思うのであるが、それが生かされている。
田島の良さの「わかりやすい部分」を引き出して入り口を作るのが指原の仕事であり、それを理解してやっているから厭味が無い。

谷川愛梨
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
この人らしい卒の無い的確な仕事。

古畑奈和
5ページ5カット、撮影は熊谷貫。
握手会対応であったり、アイドルの接客業としての部分が持ち上げられる方面には興味が持てないのでその良さが分からなかったが、熊谷貫と真正面から向き合ってたじろがずに居られた事は評価できる。

刈谷友衣子
5ページ5カット、撮影は丸谷嘉長。
メイク薄めで本質を抉るようでいて、綺麗事の枠からは出ない丸谷嘉長らしい仕事。

工藤綾乃
白ホリで5ページ5カット、撮影は栗山秀作。
地元に住み続けつつ、東京で仕事をする工藤綾乃と、栗山の肌色表現の相性の良さ。

杉咲花
4ページ7カット、撮影は長野博文。
幼女から少女へ移ろいゆく季節の記録。
フォトテクニックデジタルに於ける長野の連載とは違う色味だが、私はこちらの方が好み。
1カット目が秀逸。
スティーグリッツの初期の手持ちポートレートに、こんな感じのものがあったような気がする。

宮元佳林・浜浦綾乃
5ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
3ページ目左下などが秀逸。 一寸暗めの場所でも光の捉まえ方・廻し方の上手さ。

石田亜佑美
5ページ7カット、撮影は長野博文。
杉咲花のものと較べると、より客先(アップフロント)の要望に沿ったような色味になっているが、それでも構図や光の廻し方は長野風味になっており、一定以上の水準にはなっているのが凄い。
7カット目、坂の上で振り向いたカットなどは、実に上手い。

福田花音・和田彩花
5ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
1カット目。 窓から差し込む光をバックに置いて向き合わせたカットが良い。
昼間の屋外で撮ったものも良いのだけれど、矢張り夜であったり暗めの屋内であったり、光源が限られた状況下の方が佐藤裕之らしさは出るように思う。

真野恵里菜
7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
屋内撮影分も勿論良いのだけれど、2ページ目と3ページ目の晴れた日の街の中で撮ったものに唸る。 強い日差しの中で、その強い日差しは生かしつつ、ここまで柔らかく切り取れるとは。
撮る方もモデルも大変だったと思うが、印刷屋も泣いたであろうし、編集も胃が痛くなったのではないかと推察される。
そしてそこまでしたくなる真野恵里菜と言う素材。

道重さゆみ
最新写真集からの7ページ7カット、撮影は西田幸樹。
こちらもよくよく見るとナンダコリャな光の廻し方をしているカットがあり、見れば見るほど頭が痛くなる。
ハロープロジェクト方面の仕事に関しては如何なものかと思う事もあるが、真野恵里菜にしても道重さゆみにしても、こうして「きちんと手間を掛けて撮って貰える機会」があると言うのは、実に幸せな事だと思う。
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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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