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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2011-08-02 [長年日記]

_ レスなど

シモツマンさん
念の為読み返しましたが、馬鹿にする意図で下妻を評した部分は有りませんでした。
「辺鄙な場所にある」と言う部分が引っ掛かったのかも知れませんが、車で来る客を対象にしたショッピングセンターは仮令都内に在ったとしても歩いては行き難い辺鄙な場所にありますので、イオン下妻を殊更貶した訳では有りません。
バカにされたと感じるのであれば、具体的にご指摘下さい。
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2011-08-11 midevil [長年日記]

_ UTB 6・8合併号

隔月刊誌で合併号と言うのも珍しいが、これも震災の余波。

鈴木愛理
9ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
表紙と見開きは、早咲きの桜の中でのカット。 これがお蔵入りにならずに済んだのは嬉しい。 季節はずれではあるが、これはこれで良い。
寒そうな水着も含めて春先の写真なのだけれど、そう言う前提で見れば良質のグラビア。
例によって服を着たカットの方が表情も良いので、水着は蛇足に思えるのだけれど、これはこれで商売上必要なのだろう。

大島優子
6ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
沖縄で藤代冥砂に撮られたグラビアは(そして、その後暫くのものも)炭酸の抜けたサイダーのようで、私には甘口に過ぎたのだけれど、これは程の良い抜け加減。
以前の大島優子は仕事となると力の抜きどころが無く、見ていて疲れることがまま有ったのだけれど、グラビアでは漸く緩急が付けられるようになってきた。
ハズレ無しの6カット。 眼福。

足立梨花
7ページ9カット、撮影は佐藤裕之。
和装と洋装と水着。 やわらかく光を廻した佐藤裕之の作風との相性も良く、足立梨花の役者としてのスイッチも入って、歯車の噛み合ったグラビア。
特に2ページ目と3ページ目の和装のカットが趣深く、中世風の書体で横文字の入った半襟も面白い。

_ 週刊プレイボーイ 2011 No.32

SKE48
6ページ15カット、見開き1箇所。 撮影は今村敏彦。
表紙は松井珠理奈を挟んで、左に高柳明音、右に松井玲奈。 高柳明音がここまで出世するとは思わなかった。
グラビア本編には、この三人に加えて矢神久美、須田亜香里、木本花音、大矢真那、小木曽汐莉、秦佐和子。 矢神久美は表紙の3人に準ずる扱い、
さて、SKE48も遂に水着展開。 NMB48にこれだけ形振り構わぬ売り方をされてしまうと、先行者としてやらざるを得ないのだろうか。
例の如く流れ作業のグラビアではあるが、出来はそれなりに良い。 しかしもう少し丁寧に撮って欲しくはある。
額に浅草海苔をペタリと貼り付けたような高柳明音の髪型は素材の持ち味を減殺しているように思うのだけれど、なんでこれに拘るのか判らない。
ブログに上がるセルフポートレートでは、岡本太郎が憑依したかの如く目を見開いた写真ばかり載せる小木曽汐莉は、このグラビアでも目に力を入れてこじ開けたような表情が多い。 そこまでしない表情の方が可愛らしいのだけれど、その辺りが判っていない。

今村敏彦らしくはない写真だが、表紙の松井珠理奈が実に良い。 元々の大人びた顔立ちに、実年齢が追い付いて来た。

峯岸みなみ
5ページ5カット、撮影は中山雅文。
例によって退屈極まる中山雅文のグラビア。
ピントも露出もきっちり合わせて来る撮影技術は、街の営業写真館の主としてなら良い仕事。 ヒトをモノとして撮る技術には長けているが、その場にある空気から何から、被写体の物自体以外の部分がまるで写し取れて居ない。
その場で何をすべきか判断して複数の答えを用意できる峯岸みなみの小悧巧な部分に助けられて表情の幅は出ているが、そればかりが目立ちすぎて逆に鼻につく皮肉。
峯岸みなみが守備的な仕事をさせられている。

奥仲麻琴
5ページ17カット、撮影は川島小鳥。
可憐な外見だけが先行しがちな奥仲麻琴の"それ以外"の部分が切り取られている。
造形美だけではない、仕草や佇まいの可愛らしさまでちゃんと撮って貰えている。
グラビアでの定番のポーズが無いのも良い。

森田涼花
5ページ7カット、撮影は今村敏彦。
浜辺とその近くの民宿と思われる昭和の日本家屋での撮影。 その場にある光で撮っているので、顔に影が挿したり被写体ブレが起きたりもしているが、その分生々しく撮れている。
森田涼花は生々しく撮っても生々しくなり過ぎないので、今村敏彦のロケでの撮影手法との親和性は高い。
SKE48もスタジオに押し篭めての流れ作業の割には良い出来であったが、本領はこちらにある。
被写体に魔法を掛けるが如く自然な表情を引き出すのが今村敏彦。

熊田曜子
7ページ9カット、撮影は沢渡朔。
洋館、窓からの光、背景に木々の緑。 これが先ず巧い。
舞台を整えたところに、撮られ慣れた熊田曜子。 大人が大人を撮った、大人のグラビア。

bump.y
3ページ7カット、撮影は熊谷貫。
路線変更が賛否両論(私の周りでは、主に「否」)のbump.y ではあるが、売り出し方のブレも感じる3ページ。
熊谷らしくない、切っ先の鈍いグラビア。 まるで切り込んでいない。
貶すほど酷い出来では無いが、褒めるほど良くも無い。

丸高愛美
6ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
モデルとしての良し悪し以前に、撮られる写真にハズレが多すぎた丸高愛美であったが、このグラビアは良い。
これまでより露出度を上げざるを得なかったのでは無いかと思われるが、実に綺麗に撮って貰えていてうらぶれた感じはしないし、程よく生々しい。
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2011-08-14 La vie en beau! la vie en beau! [長年日記]

_ UTB 2011 6・8合併号 続

川口春奈
6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は HAL KAZUYA。
ハイキーな今風の色調なのだけれど、緑掛かった感じがペトリでオーバー気味に撮ったときの色に似ている。
当たりハズレは有るのだけれど、見開きの薔薇の香を嗅ぐ写真は良い。
過不足無い光の強さと量で柔らかい表情を引き出している。

前田憂佳
6ページ6カット、撮影は TANAKA。
スタジオで諸々バッチリ決めて撮ったグラビア。
寺田の思いつきでメンバー増員が発表された二日後の撮影とのことで、心なしか何時もより憂いを帯びた表情。
カッチリ決めて撮った写真に心模様が写るってのも(それに至る経緯は別として、写真としては)面白い。
カメラマンの腕より撮影時期による偶然の産物であるようなところもあるが、良く撮れてはいる。

ノースリーブス
6ページ5カット、うち見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
全カット3人の集合でありつつ、それぞれ一人を際立たせて撮った「集合だけれど主役の居る写真」で構成。 どう撮ってもそれなり以上に写る小嶋陽菜はともかく、可愛らしく見える角度が狭い峯岸みなみと、表情がきつく出やすい高橋みなみでこれをやるのはなかなか難しい。
その場に在る物を組み立てて撮る術に長けた桑島智輝だが、レンブラント的な明暗を駆使したこのグラビアで、また一つ幅を拡げたように思う。
その時々で色々な撮り方をしているが、桑島智輝としての芯は一本通っており、それが器用貧乏にならずに済んでいる理由なのではないかと思う。

峯岸会談
峯岸みなみの対談グラビアの3回目。 見開き2ページで、隙間に対談。 撮影は門嶋淳矢。
今回のゲストは横山由依。 青年漫画誌の企画でカラオケ対決をした際の撮影。
時間は無かったと思われるが、その中できっちり仕事をしてくる峯岸。
大島にしろ峯岸にしろ、良いお手本に身近で接して仕事に臨める横山由依が伸びていくのも頷ける。
峯岸が仕草まで含めて柔らかい。 横山はそれに較べると未だ硬いが、一時期のガチガチ振りを考えると良くはなっている。

山内鈴蘭
5ページ6カット、撮影は門嶋淳矢。
水着2パターンにセーラー服っぽいワンピース。
ありがちな「元気に水着」なグラビアではあるが、背景紙の使い方は面白い。
山内鈴蘭は、劇場公演か(出番は少ないが)コンサート、もしくは出演するテレビ番組を見ないと美点や特質が伝わり辛いので、グラビア単体でその良さをそれとわかる形で引き出すのは難しい。

NMB48(吉田朱里、近藤里奈)
5ページ5カット、撮影は細居幸次郎。
判りやすい美形ばかりを集めた感のあるNMB48だが、こうして見ると判りやすいなりに傾向を変えて取り揃えているのは判る。 親しみやすい方向に振れた近藤と、近寄りがたい方向に触れた吉田。 それでも喋り始めればとっつきやすくなるのがNMBの強味。
今回は珍しく水着の無いグラビア。 水着無しの野外撮影と言うこともあってか、全カット柔らかい表情。
これまでに見たNMB絡みのグラビアの中では出色。

古川愛李
5ページ11カット、撮影は栗山秀作。(そして古川手描きのイラストの数々)
古川に描かせたイラストと、イラストを描く風のポーズをとる古川。 虚実綯い交ぜだが楽しいグラビア。
イラストと戯れる古川は実に楽しそうで生きた表情。
そしてインタビュー部分に気になる記述
あと、興味があるのが廃墟とか工場とか……。 廃墟で写真集とかやれたら最高ですね~☆

次回は是非、丸田祥三の撮影で。

hie (Little Blue boX)
2ページ2カット、撮影は佐藤裕之。
佐藤裕之が珍しく明るいところで撮った2カット。
明るいところで撮っても、逆光気味に背景を飛ばし、柔らかく当てた光で顔の陰翳を描き出すところに「らしさ」が出ている。
若干後ピンなところもまた「らしく」はあるが、これはいただけない。
それでもその場の空気は捉えており、写真としての出来は悪くない。

小川紗季
スマイレージのメンバーを一人ずつ取り上げる企画、3回目は小川紗季。
眩しいと凶相になる小川紗季と、光を柔らかく廻すのが巧い佐藤裕之の組み合わせなのだけれど、何故かスタジオで強めに光を当てた2カット。
不適材不適所。

工藤綾乃
4ページ6カット、撮影は熊谷貫。
このカメラマンにしては優しい撮り方だが、それでも2カット目などはゴリッと迫るように撮っている。 それに負けない工藤綾乃の素材としての強さ。

小池唯
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は藤本和典。
表情に変化の乏しい小池唯の造形美を愉しむグラビアとしては良い出来だとは思うが、如何せん小池唯が詰まらない。
これは良し悪しではなく、私の好悪に係る部分。 ここまで整った顔もまぁ無いとは思う。

石橋杏奈
最新写真集からの4ページ7カット、撮影は熊谷貫。
旧来型写真集の文法に則って作られた写真集らしく、浜辺で撮った部分は詰まらないし、水着部分の表情も硬いのだけれど、羞恥と緊張が綯い交ぜになった表情は趣深い。
こう言ったカットが陰惨になり過ぎないのも、モデルとしての強さか。

鞘師里保
6ページ6カット、撮影は渡辺達生。
スタジオ撮影分は光を強く当てた、いつもの詰まらない写真。
夜の屋外で撮った分も、夜の街にしては光が強いのだけれど、まだ表情は生きている。
しかし純粋無垢なモデルの持ち味を引き出せているかと言うと、首を傾げざるを得ない。
こう言う写真に未だ需要が有ると言うのが判らない。 ギャラが安くて若いカメラマンは幾らでも・・・とは言わないが要る訳であって、名前で仕事を頼むのは好い加減よした方が良いのではないか。

真野恵里菜
例の写真集から例によって7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
モデルとしても歌手としても役者としても、もっと評価されて然るべきだと思うのだけれど、「アイドル≒束モノ」である時代、孤軍奮闘が続いている観がある。
それでもこの写真集と最新シングルは、真野恵里菜の到達点を示すものとして非常に質の高い仕上がり。
現在のアイドル業界の主たる顧客であるところの思慮分別に難のある若年層には些か難解に過ぎるかもしれないが、その分 「大きなおともだち」への訴求力は高い。
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2011-08-16 富士の高嶺の白雪が 解けて流れた真清水で [長年日記]

_ UTB+ 2011 9月増刊号

渡り廊下走り隊7
10ページ18カット、撮影は桑島智輝。
発泡スチロールで作ったと思われる巨大な「7」を神輿のように担いだり胴上げをしたりする2ページの集合で始まり、個別で7ページ使って、再び集合で〆る構成。
個別の写真が良い。 白ホリのスタジオだと光が強くなり過ぎて表情が硬くなってしまうことが間々あるが、光を背負わせることによって顔に当たる強さを加減して、生きた表情を引き出している。
特に平嶋夏海は仕草まで含めて、恐らく昔からのファンも満足するであろう平嶋らしい平嶋。
傅役でも、引率の先生でも、寮母さんでもなく、平嶋夏海としての平嶋が写っている。
これが見たいのである。

鈴木愛理
6ページ。 撮影は細居幸次郎。
セミロングの髪をゆる巻きにした鈴木愛理と、ベリーショートの鈴木愛理を対比させる構成を4パターン。 "Masculin, fe'minin: 4 faits pre'cis"
制服でのカットは、全く同じものを身に着けながら、着こなしと立ち姿で変化をつけており、表情もポーズも紋切り型でありつつも、演じられたものとして見るとなかなか面白い。

大政絢
5ページ7カット、撮影はアライテツヤ。
高校生役で出るドラマが始まるのに合わせてか、制服私服半々のグラビア。
私服部分は髪のあしらい方も相俟って、些かキツ目な顔立ちが強調されてしまっているが、制服姿の2カットは、良く撮れている。
アオリではなく、レタッチで付けた効果だとは思うが、目に合わせたピントを際立たせたカットが面白い。

高月彩良
5ページ5カット、撮影は長野博文。
衣装2パターン、屋内で3カット、屋外で2カット。
長野流の「自然に見えるように不自然に撮る」やり方で撮ったのだと思うが、高月彩良の意識がそれを超えたところにあるのか、神々しいまでの表情。
背丈の割に肉の付き方が薄い、トランプの兵隊みたような体形だったのが、だんだん歳相応になると共に、表情にも艶が出てきた。

吉川友
5ページ7カット、撮影は樂満直城。
ハロープロジェクトに限らず、アイドル写真集の常で陽光過多なカットが散見されるが、木陰で柔らかい表情を写したものもある。
こちらが主になると良いのだけれど、世間的な需要としては前者なのであろう。

指原莉乃
7ページ6カット、撮影は桑島智輝。
やきもきしながら見てきた指原も、何時の間にかここまで出来るようになっていた。 構えずにカメラの前に立てているが、これが難しい。
かつてのように申し訳ないようなどうして良いか解らずに思考を停止したような顔をされると、貧相な体形との相乗効果(複合汚染)で陰惨極まるグラビアになってしまったりもするのだけれど、今回のグラビアは落ち着いて見ていられる。 
その先の展開が難しい売れ方をしてしまった訳であるが、この表情が出せるのであれば芝居方向から引き合いが来ても対応できるのではないかと思う。
本人には全く責任の無い奇禍により、この先こうして考えに考えて撮って貰える機会は減ってしまうのであるが、美点を十二分に引き出したグラビアを遺して貰えたのは、差し引きで考えてプラスであったと、私は考える。
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2011-08-21 スイッチ [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 35号

川口春奈
7ページ20カット、撮影は長野博文。
青年漫画誌での初水着グラビアと言うのが売りなのだとは思うが、水着部分はぱっとしない出来。 川口春奈にしては面白味が薄いグラビア。 カメラマンとの相性の問題も有るとは思うが、スイッチが入り切っていないと言うか、何と言うか。
小さく並べた中には良い表情のものも有るのだけれど、扱いは小さい。
2ページ目上段と6ページ目の横顔は川口春奈の良さを引き出しているが、どちらも横顔であるところに前述の「カメラマンとの相性」の問題が隠れているように思う。

多田愛佳
白制服に白ビキニ(そして何やら白い服)。 背景も小道具も白、白、白。 白で埋め尽くした白いグラビア。
目に入るものが全て白いと、光を強く当てなくともそれなりに眩しい。 1ページ目もそれなりに眩しそうではありつつ、変に表情を作らない分、様々な解釈が成り立つ味わい深いカット。
多田愛佳の定番である、チラリと八重歯を見せたカットも使ってあるが、これが有るのでそれ以外のカットが引き立つ。
全カット外れ無しの佳品。

篠崎愛
4ページ11カット、撮影は樂満直城。
真ん中の見開きは定番のニコパチだが、始めと終わりにそうではないカットも使用。
1ページ目の寝転んだ横顔が良い。

ぐるぐる48 vol.17
7/8の深夜に放送されたオールナイトニッポンに於ける対決企画のレポート。 カラー1ページ1カット、モノクロ2ページ10カット。 カラーページの佐藤亜美菜。 少なくとも顔はほっそりしてきた。
収録部分は進行役が居ないために少々ダレた感じはしたが、生放送の部分は佐藤・峯岸は勿論、指原や高城も存分に持ち味を出していて、最後まで飽きずに聴き通す事が出来たのは前述の通り。
結果的に負けは付いてしまったが、内容は濃かったし、特に佐藤亜美菜にとっては実りある二時間で有ったのではないかと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 36・37合併号

篠田麻里子
7ページ10カット、撮影はTakeo Dec.
篠田のグラビアはハズレこそ無いものの、隙が無さ過ぎて詰まらない事がまま有るのだけれど、今回は良く出来ていて且つ面白い。

グラビア本編以上に、オマケ写真集の出来が素晴らしい。
青年漫画誌のグラビアの宿命として、普段は薄い紙しか使えないのであるが、オマケ写真集はサイズこそ小さいものの厚手の紙を使用している為、写真の再現性が高い。
発売時期から大きく遅れてレビューらしきものを書いておいてナニであるが、手に入れておくべき一冊であった。

日南響子
6ページ12カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
撮られ慣れているだけあって、全カット隙の無い表情とポーズ。 眩しい状況下でも眩しいなりの表情。 それが詰まらなさにも繋がってしまう訳であるが、日差しの弱いところや屋内で撮られたカットでは、服ではなく自分を見せるためのポーズや表情への戸惑いのようなものも見られる。 これを上手く活かせれば、更に良くなるのではないかと思う。

まゆゆマンガ家計画 第10回
細く長く続くこの企画も早十回。 カラー1ページ1カット、モノクロでインタビュー1ページ1カット(撮影は門嶋淳矢)。
マンガ本編は今回もエッジの利いた読み切り2ページ。 絵もこなれてキャラクターの表情も安定してきたし、ストーリーは相変わらずどうかしていて面白い。

2011-08-22 Nec spe nec metu [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 38号

柏木由紀
7ページ6カット、オマケで両面ピンナップ。 撮影はTakeo Dec.
柏木由紀のグラビアが面白かった事はついぞ無いので期待もしていなかったが、これまで見た中では一番。 通り一遍の撮り方では現れない柏木由紀の生の感情のようなものが写りこんだ稀有なグラビア。

紋切り型の表情は例によって例の如くで、全く以って詰まらないのだけれど、分かりやすい物のみを求める層への訴求力はあるのだろう。
これはカメラマンが下手な訳でも、柏木がモデルとしての仕事をしていないと言う事でもなく、柏木由紀と言う人の個性の発露。
上っ面だけで金になるグラビアを作れる柏木が凄いか凄くないかと言う話になると、間違いなく「凄い」のだけれど、これが面白いか面白くないかと言う事になると話は別で、見ていて欠伸が出るくらい詰まらない。 退屈の極み。
そんな中でも鏡に囲まれたカットだけは別で、柏木由紀の生の感情のようなにものが写り込んでいる。
土門拳が梅原竜三郎を、林忠彦が谷崎潤一郎を撮る際に試みた手法に近いものを Takeo Dec. が意図して試みたかどうかは判らないが、(それが正の方向に振れたものではないにしても)被写体の感情の揺らぎを呼び起こして、九本くらいは有るであろう尻尾のうちの少なくとも一本くらいは写し取ることに成功している。

柏木由紀本人は(そして事務所も)「是」とはしない類の写真ではないかと思うのだけれど、上っ面のグラビアでは何時か飽きられる日が来る。 その時になってから縄を綯っても間に合わない。
今回のグラビアで何がどう撮られ、何が採られて何が棄てられたのか、そしてそれは何故なのか、今のうちに考えておくことをお奨めする。

AKB48
巻末グラビアページに、今年も例の茶番絡みの水着ムック本の宣伝グラビア。
撮影者のクレジットが入るべきところに入っておらず、誰が撮ったのかと思ったら今村敏彦。 お疲れ様でした。
そして何時の間にかシレッと神が一人増えている。 御同慶の至り。

ぐるぐる48 vol.19
カラー1ページ1カット、モノクロで2ページ6カット。 モノクロまで桑島智輝の撮影と言う贅沢。
企画の趣旨と多田愛佳の思考と嗜好が噛み合って、読み物としてもグラビアとしても面白く仕上がっている。
意図した通りに動いてくれない難しさは有ると思うが、嵌まった時の多田愛佳は面白い

_ UTB+ 2011 9月増刊号 続

島崎遥香
6ページ6カット、撮影は國方大。
島崎遥香と言うと思い出されるのが週刊プレイボーイの 2010 No.09 (※その時のレビューはこの辺に。)
抜擢はされたものの引き攣り笑顔が痛々しく、印象は良くなかったし、その後は運営の方針変更なのか依怙贔屓に近い扱いも沙汰止みになったので目にする機会もなかったのだけれど、久しぶりに現れた島崎遥香はまるで別物になっていた。
メディア露出が少ないにしても劇場公演で客前に立つ経験と言うのは矢張り馬鹿に出来ないもので、物怖じせず・気負わずにカメラの前に立てている。
研究生公演を避けて通っているうちにAKB48劇場とも疎遠になってしまったのだけれど、こういう化け物が研究生として板の上に居たかと思うと、今更ながら臍を噛んでいるところ。

屋内での白ビキニには緋色の布を、屋外での白いワンピースには稲荷社の朱の鳥居をあしらう、何かの暗喩であるかのような構成。
水着も悪くないが、白ワンピースの写真の方がより凄みがある「目で殺せる」グラビア。 それも睨めつけて射竦めるのではなく、ニッコリ笑って人を斬るタイプの。

ワンピースの丈の短さ、肌の白さ、何か問い掛けるような瞳にドキリとさせられる。
これはもう騙されても良い、寧ろ騙されたい。 Femme fatale と言う躓きの石は、思わぬところに転がっている。

これまで「撮られる仕事」としては、流れ作業で撮られて作り笑顔を強制される生写真の撮影くらいしか無かった筈だが、下手に撮られ慣れた連中よりも放つ輝きは強い。
媚びたところも無く、かと言って突き放すでもなく、イザベッラ・デステのような強靭な意志を湛えた表情。 タチの悪そうなところがまた良い。
「夢もなく、恐れもなく」、か。

今年見た全てのグラビアの中でも屈指の出来。 島崎遥香の今後には大いに期待したい。

小木曽汐莉
5ページ5カット、撮影は桑島智輝。
制服衣装で2カット、薄着の部屋着で3カット。
公式ブログの本人エントリに上がる写真は岡本太郎にインスパイアされ過ぎた、目を見開いて硬直したようなものばかりだが、桑原みずきの撮ったものはわりかし可愛らしく撮れている。 今回のグラビアはその中間くらいの出来。 貶すほど酷くはないが、褒めるほど良くもない。
表情が単調で、可愛らしく撮られようとする意識が強く出すぎてしまっている。
ただこれは自らの可愛らしさに過剰な自信を持っているからではなく、寧ろ自信の無さから頑張り過ぎてしまった結果なので、あざとさや厭味は無い。
素材は良いのだからもう少し肩の力を抜けば良いと思うのだけれど、それも簡単には行かないのだろう。
どうしても目を見開く癖があるので、次回はもう少し光を弱めに撮って頂きたい。

高田里穂
制服、部屋着、水着取り混ぜて、最新写真集からの先行掲載で6ページ7カット。 撮影は佐藤裕之。
正面から光を当てて正面から撮るとノッペリして見えるのだけれど、実は立体感の有る顔立ちで且つ可愛らしく(美しく)見える角度が非常に広い役者向きの顔立ちの高田里穂を、当てる光や撮る角度に変化を付けて実に上手く撮っている。
2ページ目下段と6ページ目の横顔が良い。
斜めから当てた光で陰翳を付けて撮ると、正面からでも立体感が出る。

森田涼花
6ページ8カット、撮影は桑島智輝。
雨だったらしく、屋内で着衣と水着。 小道具としてカメラやら文庫本やら。
カメラの持ち方や覗き方が素人丸出しで興醒めなのだけれど、小道具に意識が行った分、表情は柔らかい。
底意の透けて見える陰惨なグラビアが多い森田涼花だが、今回は水着も含めて綺麗に撮って貰えている。

秋田成美
4ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
今月も東宝シンデレラオーディションから一人。
このオーディションが流行り廃りとは離れたところで原石を掘り当てようとしている事が、こうして並べて見せられるとよく解る。
横須賀から自然豊かでのどかな島となると、ロケ地は猿島ではないかと思われるが、周りを気にせずに撮り撮られると言うのは、撮影慣れしていないモデルの為にも、写真の仕上がりの為にも良い。
林の中で撮った2ページ目上段と3ページ目が良い。
3ページ目は狙ったところに来なかったのか、狙ってこうしたのか、奥の瞳に焦点を合わせたのが写真の味わいを深めている。

スマイレージ
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。 新メンバー加入前最後のグラビア。
集合1ページずつで個別カットを挟む構成。
集合は一寸眩しそうだが、個別はまあ良い出来。 小川紗季が柔らかい表情。
しかし最近は「串刺し」とか「首切り」とか、そう言う事を忌避しなくなったのだろうか? これがチト気になった。

鞘師里保
矢張り渡辺達生には明るい屋外で撮らせちゃいけないと今更ながら。
良いと思えるのは4ページ目のみ。 あとは無理に目を見開いて硬直した表情が並ぶ。
折角の素材に「グラビアは頑張って目を見開くのが仕事」と思われては堪らない。

真野恵里菜
6ページ5カット、撮影は佐藤裕之。
栗山秀作撮影の最新写真集で一と皮剥けた感のある真野恵里菜。 写真集からの蔵出しも漸く終わり、この号から新展開なのだけれど、これもまた文句無しの出来映え。
明らかにそれと判る笑顔は1カットも無いのだけれど、笑っては居ないが機嫌が悪い訳でも悲しんでいる訳でもない、如何様にもとれる表情で5カット。
ピアノを弾く2ページ目が秀逸。 思わず引き込まれる。
ピント、露出、構図、モデルの動き、籠められた感情、全てが噛み合って撮れた一枚。
この一枚だけでも1200円の価値は有る。 このカットだけで売って欲しいくらいの、一枚で語り切れる写真。 眼福。

NMB48(山本彩、渡辺美優紀、山田菜々、吉田朱里、小笠原茉由、近藤里奈)
8ページ8カット、撮影は細居幸次郎。
スマイレージと同じく、集合で個別を挟む構成。
写真映りのあまりよろしくない渡辺も、まぁ及第点。 山田、吉田、近藤あたりも良い意味で撮られ慣れて来つつあり、うかうかはしていられないのではないかと思うが、気負ってどうなるモノでも無いので、頑張り過ぎないようにしていただきたい。
渡辺の場合、写真映りが悪いと言うより「撮り難い」と言った方がより正しいかもしれない。 カメラマンの側が撮り慣れてくれば、また変わって来ると思う。 今のところ良い方に転がっている。
吉田朱里が面白い。 澄ましすぎないところが良い。

総評
指原莉乃や島崎遥香も素晴らしかったが、真野恵里菜には驚かされた。 写真集一冊で一と皮剥けた、・・・と言うか「化けた」。
笑顔以外の表情に幅と深みが出たので、これまで以上に笑顔が輝きを増す。
紋切り型の作り笑顔でグラビアをこなしているだけでは到底辿り着けない高み。

_ 島崎遥香は「育った」

危惧は杞憂に終わったようです(今のところは)。

2011-08-27 [長年日記]

_ 【告知】世界初、ももクロ落語

ぱすぽ☆とももいろクローバーにご案内したところ、何故かももクロにだけ嵌まってしまった立川らく里さんの落語会。
古典1席・新作1席・改作1席の計3席。
改作は、ももいろクローバーに興味ある方はさらに楽しめるかも!?
とのこと。
世界初のももクロ落語。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆
8月28日(日)
『立川らく里の会 らく里の道も一歩から(第八里)』
【出演】立川らく里・立川春太

【ゲスト】立川幸之進
【開場】18時00分
【開演】18時30分

【会場】お江戸両国亭
【当日料金】1500円
【予約前売】1200円
【予約問合】電話090-4193-0420(事務局)
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【主催】立川らく里
【協力】倉庫の二階

☆☆☆☆☆☆☆☆☆


2011-08-29 [長年日記]

_ フォトテクニックデジタル 2011 9月号

ツイッターで賛否あったようで、気になったのでとりあへず立ち読み確認したところ、予想以上に素晴らしい出来だったので購入。

広瀬アリス
表紙+巻頭グラビア8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は小林幹幸。
技術誌らしく撮影機材とデータが載っている。 全てペンタックス645Dでの撮影。 屋内は細かい花柄のワンピースを広角寄りのレンズで静的に、屋外はセーラー服を望遠寄りのレンズで動的に。

最後のページの、横を向いた身体からこちらへ振り向いたカットが素晴らしい。
小雨混じりの曇天であったようだが、その中で敢えて光を弱めにして撮ることによって、この夏特有の蒸し暑さ。 温度や湿度によるものだけではない、纏わり付くような重苦しく不快な暑さと、モデルの火照りや湿り気まで漂ってくるような写真。 そしてその中で見せる凛とした表情。

中判のピントの薄さは使い難さにも繋がるのだけれど、なだらかなボケと情報量の多さを生かせれば、それを写真としての魅力に転化出来る。 モデルとの遣り取りまで含めた小林幹幸の撮影技術の結実。

広瀬アリスはモデルとしても役者としても元気が取柄の一本調子な感じが好きではなかったのだけれど、このグラビアで印象が変わった。
笑顔こそ単調だが、それ以外の表情については諧調豊か。
この仕事でまた一と皮剥けたのではないかと思う。

有村架純
6ページ6カット、撮影は関純一。
大谷石の使い方や窓の形状から撮影場所は自由学園の明日館ではないかと思われるが、特徴的な調度品などは殆ど写し込まない、ロケ地に頼り過ぎない写真。 建て物や調度品より、仄暗く光の柔らかく廻る空間と醸し出す雰囲気を生かして撮っている。
アップと引きで半々。 顔と言うものが立体であることを解った上で映える角度を探りつつ撮っているので、アップでも引きでも有村架純の美点が違った切り口で現れている。
2ページ目の横顔が特に良い。

黒崎レイナ
6ページ7カット、撮影は長野博文。
長野らしい7カット。 2ページ目5ページ目の、画面内に何種類もの「緑」を配した色彩構成が上手い。
色彩遠近法を援用して奥行きを出した2ページ目が面白い。

フォトコンテスト雑感
選者の好みなのかもしれないが、余白が多く構図に厳密さが無い写真が多かった。
そうでないと商売として成り立たないのかも知れないが、ポートレート部門は特に月並み写真が多く、興醒め。
グラビアの質がここまで高いのに、投稿の質が低いと言うのがよく判らない。

_ グラビア ザテレビジョン vol.19

AKB48(柏木由紀、渡辺麻友、指原莉乃、横山由依)
14ページ12カット、見開き2箇所。 撮影は細居幸次郎。
先ず、印刷が悪い。 印刷以前に色校もなってない。
紙は厚くてそれなりのものを使っているのだけれど、それが生かされておらず、980円取る出版物としては失格。 個別ページは特に酷くて、色の出し方に統一感が無い。
屋外撮影分は光が強すぎて悲惨な表情。
カメラマンの仕事以外でのオタンコナス振りで台無しになったグラビアだが、モデルとしての仕事は評価に値する部分も有る。
指原莉乃が良い。 渡辺も柏木は求められる「まゆゆ像」「ゆきりん像」を演じ切っているし、横山ももっともらしい顔でカメラの前に立てているが、指原は求められる指原像+α、「求められていないかもしれないけれど、こんな表情も出せます」と言う提案営業型の仕事。
指原の不幸は、その提案営業に編集者が気付いていない事と、4人並んだ際に突出してしまう事。
妙な売れ方をしてしまった分、肚が据わったと言うか現場対応力が上がったと言うか。 兎に角、良くなっている。

松井玲奈
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
カメラマンとモデルが噛み合ったグラビア。 明暗黒白を上手く使った7カット。 肌の白さと衣装の黒の対比の妙。
何故これを大きく使うのか・・・と、編集者の審美眼には疑義を呈したくもなるが、良く出来たグラビア。

高柳明音
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
長野らしい、わかりやすい写真なので、写真の選択や配置などはまぁ良く出来ているのだけれど、色がおかしい。
屋外撮影分に関しては、撮影者の意図したものとは似ても似付かぬものになっているように思う。
屋内撮影分が良いだけに勿体無い。

秦佐和子
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は細居幸次郎。
昭和40年代的衣装とロケーションは面白いし、細居幸次郎もそれを生かして撮っているのだけれど、如何せん印刷が悪すぎる。
凸版印刷の実力はこんなものなのだろうか。

奥仲麻琴、増井みお(ぱすぽ☆)
カラー7ページ、2色で1ページ。 撮影は細居幸次郎。
衣装3パターン、見開きを上手く使って左右対称に配置した構成も面白いし、きちんと撮って貰えているのは嬉しく有り難い。 難しい光線状態ではなかった事もあってか、最後のページで色が暴れている以外は印刷も問題なく。
紙幅を裂いて貰えているのも有り難いのだけれど、2色ページに掛かるページ配分はいただけない。 中綴じの融通の利かなさは理解できるが、それにしても拙劣。

吉木りさ
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
最初期のおとなしい水着を着ていた頃からすると、水着もポーズも際どくなってはいるが、それが場末感やうらぶれ感に繋がらないのが面白い。
この人の強さは、グラビアと言うものがどう言う用途で使われるか迄すべて解った上で「汚れない」ことに有るのではないかと思う。 なので全てが際どい割にさわやかな仕上がり。

モーニング娘。
6ページ13カット、撮影は石川信介。
ハロープロジェクトお得意の顔見世グラビア。 生写真やプロマイドの延長線上にある退屈なグラビア。
そんな中でも道重さゆみあたりは流石にちゃんと仕事をしていて見応えもあるのだけれど、全体としては矢張り論評に値しないグラビア。

佐山彩香
6ページ7カット、撮影は佐藤学。
ガチガチに硬かった頃からすると表情も和らいで来たが、水着だけのグラビアと言うのはどうにも物足りない。

森田美位子
4ページ4カット、撮影は佐藤学。
丁寧な文体で綴られる手紙のようなブログが面白いお天気お姉さん兼アイドルな人。
ブログを読むと歳の割に奥手な様でいて、グラビアの仕事がしたかったと言う積極性もある。
水着ばかり3パターンなのだけれど、そのうちの一つが旧い形状のスクール水着で、これが華奢な肢体と童顔によく合っている。 スクール水着の布地が余る柳腰。
仕草に表情があるので、下準備も含めてきちんと撮れば、面白いものが出来上がるのではないかと思う。
服を着た纏まった量のグラビアを、印刷の良い媒体で見てみたい。

竹達彩奈
4ページ4カット、撮影は松田和弘。
声優雑誌にありがちな、インタビューに絡めたイメージグラビア的なもの。
紋切り型の表情とポーズで上手く纏めてあり、合目的的ではあるが、面白味は薄い。

瀧口友里奈
商売用の笑顔で写真集の告知グラビアを2ページ2カット、撮影は矢西誠二。
こう言うのを平気で出せるってのがどうかしている。 これで出版不況にならなかったら、晦日に月が出る。

逢沢りな
2ページ4カット、撮影は細居幸次郎。
似たような告知グラビアなのだけれど、そこはそれ逢沢りななので表情から仕草から一枚毎に異なり、見応えの有るものにはなっている。
細居幸次郎も高さから角度から距離から、様々な試みで逢沢りなの多面性を引き出している。

中島早貴
2ページ4カット、撮影は桑島智輝。
竹中夏海を狂喜せしめた中島早貴の写真集の告知グラビア。
桑島智輝のその場にあるものを組み立てて撮る上手さが判る4カット。

剛力彩芽
2ページ2カット、撮影は福岡諒詞。
80年代的個性溢るる顔立ち。 澄まし顔で出る灰汁のようなものが、クシャッと笑うと一気に薄まる。

NMB48(山本彩、渡辺美優紀)
2ページ2カット、撮影は荒木勇人。
撮られ慣れてハズレの少なくなった山本と、まだまだアタリの少ない渡辺。
メイクが合わないのもあって、今回は渡辺の方が綺麗に写っている。
但し、顔の輪郭は隠さない方が良いと思う。

AKB48(竹内美宥、市川美織、大場美奈、阿部マリア)
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
印刷が悪いのかカメラマンの意図なのか、肌の色が妙に黒い。 ビヨンセ的な美しさを狙ったのかもしれないが、大きく外している。
チーム4お披露目の顔見世グラビアとして表情は良く撮れているだけに勿体無い。
特に あけぼのや白魚白きこと一寸 な市川美織がゴマメみたようになってしまっては、元も子もない。
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2011-08-30 あやしうこそ物狂ほしけれ [長年日記]

_ UTB 2011 10月号

AKB48(大島優子、板野友美、指原莉乃、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友)
13ページ11カット、撮影は細居幸次郎。
最後のページに集合が1カットあるだけで、あとは一人2ページずつ。 指原と宮澤は見開きで1カット、残りは2カット。
6人が6人良い意味で撮られ慣れていて、ハズレ無しの13ページ。 気負いすぎず抜きすぎずの大島、貫禄の板野、演じ切る渡辺、もっともらしい顔の出来る指原。
表紙と最後のページの集合は光が強すぎて表情が硬くなってしまっているが、個別のカットは良い。

鈴木愛理
6ページ8カット、撮影は佐藤裕之。
夜の縁日の浴衣と、祭りのあとの境内で白いスリップドレス。
縁日の光を生かして撮った素晴らしいグラビア。 金魚掬いをしているカットなどは、逆光気味にして縁日の暗さの中での鈴木愛理の柔らかな表情を捉えた情感溢れる写真でありつつ、紙が破れて金魚が落ちる、そしてそれに気付いて感情が揺らぐ寸前の「その時」を捉えた決定的瞬間でもある。  一瞬でもあり、且つ永遠でもある、無限の時間を閉じ込めた一枚。
この写真も事務所や編集者がボンクラだと「顔が暗い」の一点で没にされてしまったりもするのだけれど、こと「写真が解っている」ことに関して、UTBはグラビア誌の中でも群を抜いている。

UTBは、フォトテクニックデジタルのような技術誌とはまた違った切り口で「如何に撮るか」を突き詰めている。 技術誌と違って撮影機材やデータは載っていないが、写真と言うものは本来、上がったプリントから考えて盗んでゆくものだと思う。
木村伊兵衛がアマチュアから撮影データを訊かれて怒った逸話を思い出した。

剛力彩芽
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は橋本雅司。
橋本雅司の好きそうな、打てば響くモデル。 カメラマンのやる気漲る6カット。
一と癖あるモデルのその「一と癖」を、利かせ過ぎず殺し過ぎず、上手いこと活かして撮っている。

吉川友
初写真集からの6ページ6カット、撮影は樂満直城。
「夏」「海辺」「水着」で撮った三題噺のような陳腐さは有るが、出来としては悪くない。
予想より肉感的だったので、1ページ目で驚いた。

奥仲麻琴(ぱすぽ☆)
6ページ9カット、撮影は飯田かずな。
ぱすぽ☆での担当色であるピンクのビキニとセーラー服。
ハイキーでありつつ、こってりした色合い。 何と言うか、コダクロームっぽい色合い。
撮った後に弄ったような写真はあまり好きではないが、奥仲麻琴の個性を上手く引き出して撮れてはいる。

北原里英
7ページ10カット、撮影は桑島智輝。
もはや温帯ではなく亜熱帯を通り越して熱帯になってしまったかのような今年の暑さと、暑いだけではない先の見えない或る種の閉塞感が、今ひとつ弾け切れない北原里英の閉塞感と綯い交ぜになって襲ってくる倦怠。 気を張ったカットより、抜けたカットに引き込まれる。
雨に降り込められた屋内の、温度や湿度だけではない何かが漲った息苦しさ。 高校二年の夏の午后、四角関係の煮詰まり切った生徒会室に五人目(つまり安全装置として)逃げるに逃げられなかったあのネットリとした空気を思い出した。

最後のカットで、水中眼鏡越しにこちらを見る北原。 前号の島崎遥香とはまた違った意味でのタチの悪さ。 百の厭なことが有っても、この一瞬で帳消しにされてしまう底無し沼のような魅力。 荷厄介であるが故に、引き込まれるのではないか。
そしてそんな北原里英の引きの強い表情は、全て本人の意思とは別のところで偶然(であるからこそ必然的に)生まれているのではないか。 そんな気がした。


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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