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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2011-08-29 [長年日記]

_ フォトテクニックデジタル 2011 9月号

ツイッターで賛否あったようで、気になったのでとりあへず立ち読み確認したところ、予想以上に素晴らしい出来だったので購入。

広瀬アリス
表紙+巻頭グラビア8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は小林幹幸。
技術誌らしく撮影機材とデータが載っている。 全てペンタックス645Dでの撮影。 屋内は細かい花柄のワンピースを広角寄りのレンズで静的に、屋外はセーラー服を望遠寄りのレンズで動的に。

最後のページの、横を向いた身体からこちらへ振り向いたカットが素晴らしい。
小雨混じりの曇天であったようだが、その中で敢えて光を弱めにして撮ることによって、この夏特有の蒸し暑さ。 温度や湿度によるものだけではない、纏わり付くような重苦しく不快な暑さと、モデルの火照りや湿り気まで漂ってくるような写真。 そしてその中で見せる凛とした表情。

中判のピントの薄さは使い難さにも繋がるのだけれど、なだらかなボケと情報量の多さを生かせれば、それを写真としての魅力に転化出来る。 モデルとの遣り取りまで含めた小林幹幸の撮影技術の結実。

広瀬アリスはモデルとしても役者としても元気が取柄の一本調子な感じが好きではなかったのだけれど、このグラビアで印象が変わった。
笑顔こそ単調だが、それ以外の表情については諧調豊か。
この仕事でまた一と皮剥けたのではないかと思う。

有村架純
6ページ6カット、撮影は関純一。
大谷石の使い方や窓の形状から撮影場所は自由学園の明日館ではないかと思われるが、特徴的な調度品などは殆ど写し込まない、ロケ地に頼り過ぎない写真。 建て物や調度品より、仄暗く光の柔らかく廻る空間と醸し出す雰囲気を生かして撮っている。
アップと引きで半々。 顔と言うものが立体であることを解った上で映える角度を探りつつ撮っているので、アップでも引きでも有村架純の美点が違った切り口で現れている。
2ページ目の横顔が特に良い。

黒崎レイナ
6ページ7カット、撮影は長野博文。
長野らしい7カット。 2ページ目5ページ目の、画面内に何種類もの「緑」を配した色彩構成が上手い。
色彩遠近法を援用して奥行きを出した2ページ目が面白い。

フォトコンテスト雑感
選者の好みなのかもしれないが、余白が多く構図に厳密さが無い写真が多かった。
そうでないと商売として成り立たないのかも知れないが、ポートレート部門は特に月並み写真が多く、興醒め。
グラビアの質がここまで高いのに、投稿の質が低いと言うのがよく判らない。

_ グラビア ザテレビジョン vol.19

AKB48(柏木由紀、渡辺麻友、指原莉乃、横山由依)
14ページ12カット、見開き2箇所。 撮影は細居幸次郎。
先ず、印刷が悪い。 印刷以前に色校もなってない。
紙は厚くてそれなりのものを使っているのだけれど、それが生かされておらず、980円取る出版物としては失格。 個別ページは特に酷くて、色の出し方に統一感が無い。
屋外撮影分は光が強すぎて悲惨な表情。
カメラマンの仕事以外でのオタンコナス振りで台無しになったグラビアだが、モデルとしての仕事は評価に値する部分も有る。
指原莉乃が良い。 渡辺も柏木は求められる「まゆゆ像」「ゆきりん像」を演じ切っているし、横山ももっともらしい顔でカメラの前に立てているが、指原は求められる指原像+α、「求められていないかもしれないけれど、こんな表情も出せます」と言う提案営業型の仕事。
指原の不幸は、その提案営業に編集者が気付いていない事と、4人並んだ際に突出してしまう事。
妙な売れ方をしてしまった分、肚が据わったと言うか現場対応力が上がったと言うか。 兎に角、良くなっている。

松井玲奈
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
カメラマンとモデルが噛み合ったグラビア。 明暗黒白を上手く使った7カット。 肌の白さと衣装の黒の対比の妙。
何故これを大きく使うのか・・・と、編集者の審美眼には疑義を呈したくもなるが、良く出来たグラビア。

高柳明音
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
長野らしい、わかりやすい写真なので、写真の選択や配置などはまぁ良く出来ているのだけれど、色がおかしい。
屋外撮影分に関しては、撮影者の意図したものとは似ても似付かぬものになっているように思う。
屋内撮影分が良いだけに勿体無い。

秦佐和子
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は細居幸次郎。
昭和40年代的衣装とロケーションは面白いし、細居幸次郎もそれを生かして撮っているのだけれど、如何せん印刷が悪すぎる。
凸版印刷の実力はこんなものなのだろうか。

奥仲麻琴、増井みお(ぱすぽ☆)
カラー7ページ、2色で1ページ。 撮影は細居幸次郎。
衣装3パターン、見開きを上手く使って左右対称に配置した構成も面白いし、きちんと撮って貰えているのは嬉しく有り難い。 難しい光線状態ではなかった事もあってか、最後のページで色が暴れている以外は印刷も問題なく。
紙幅を裂いて貰えているのも有り難いのだけれど、2色ページに掛かるページ配分はいただけない。 中綴じの融通の利かなさは理解できるが、それにしても拙劣。

吉木りさ
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
最初期のおとなしい水着を着ていた頃からすると、水着もポーズも際どくなってはいるが、それが場末感やうらぶれ感に繋がらないのが面白い。
この人の強さは、グラビアと言うものがどう言う用途で使われるか迄すべて解った上で「汚れない」ことに有るのではないかと思う。 なので全てが際どい割にさわやかな仕上がり。

モーニング娘。
6ページ13カット、撮影は石川信介。
ハロープロジェクトお得意の顔見世グラビア。 生写真やプロマイドの延長線上にある退屈なグラビア。
そんな中でも道重さゆみあたりは流石にちゃんと仕事をしていて見応えもあるのだけれど、全体としては矢張り論評に値しないグラビア。

佐山彩香
6ページ7カット、撮影は佐藤学。
ガチガチに硬かった頃からすると表情も和らいで来たが、水着だけのグラビアと言うのはどうにも物足りない。

森田美位子
4ページ4カット、撮影は佐藤学。
丁寧な文体で綴られる手紙のようなブログが面白いお天気お姉さん兼アイドルな人。
ブログを読むと歳の割に奥手な様でいて、グラビアの仕事がしたかったと言う積極性もある。
水着ばかり3パターンなのだけれど、そのうちの一つが旧い形状のスクール水着で、これが華奢な肢体と童顔によく合っている。 スクール水着の布地が余る柳腰。
仕草に表情があるので、下準備も含めてきちんと撮れば、面白いものが出来上がるのではないかと思う。
服を着た纏まった量のグラビアを、印刷の良い媒体で見てみたい。

竹達彩奈
4ページ4カット、撮影は松田和弘。
声優雑誌にありがちな、インタビューに絡めたイメージグラビア的なもの。
紋切り型の表情とポーズで上手く纏めてあり、合目的的ではあるが、面白味は薄い。

瀧口友里奈
商売用の笑顔で写真集の告知グラビアを2ページ2カット、撮影は矢西誠二。
こう言うのを平気で出せるってのがどうかしている。 これで出版不況にならなかったら、晦日に月が出る。

逢沢りな
2ページ4カット、撮影は細居幸次郎。
似たような告知グラビアなのだけれど、そこはそれ逢沢りななので表情から仕草から一枚毎に異なり、見応えの有るものにはなっている。
細居幸次郎も高さから角度から距離から、様々な試みで逢沢りなの多面性を引き出している。

中島早貴
2ページ4カット、撮影は桑島智輝。
竹中夏海を狂喜せしめた中島早貴の写真集の告知グラビア。
桑島智輝のその場にあるものを組み立てて撮る上手さが判る4カット。

剛力彩芽
2ページ2カット、撮影は福岡諒詞。
80年代的個性溢るる顔立ち。 澄まし顔で出る灰汁のようなものが、クシャッと笑うと一気に薄まる。

NMB48(山本彩、渡辺美優紀)
2ページ2カット、撮影は荒木勇人。
撮られ慣れてハズレの少なくなった山本と、まだまだアタリの少ない渡辺。
メイクが合わないのもあって、今回は渡辺の方が綺麗に写っている。
但し、顔の輪郭は隠さない方が良いと思う。

AKB48(竹内美宥、市川美織、大場美奈、阿部マリア)
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
印刷が悪いのかカメラマンの意図なのか、肌の色が妙に黒い。 ビヨンセ的な美しさを狙ったのかもしれないが、大きく外している。
チーム4お披露目の顔見世グラビアとして表情は良く撮れているだけに勿体無い。
特に あけぼのや白魚白きこと一寸 な市川美織がゴマメみたようになってしまっては、元も子もない。
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# Dwightsa (2014-02-07 21:58)

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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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