トップ «前月 最新 翌月» 追記

墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


1999-10-02 [長年日記]

_ 件の事故は

落ち着いたかの様に報道されているけれど、まったく信用できない。 軍事的・政治的に都合の悪い事柄に関して報道管制が敷かれるのは当たり前の事であって、今回の事も報道されている事が正しいとはとても思えない。
 事故が何故起きたかはさておき、起きてから後の会社や行政の対応は謎に満ちている。 たとえば、冷却水を抜く為の作業はどのような装備でどうやって行われ、抜かれた著しく汚染された(であろう)水はどこへ行ってしまったのか、住民より先に何故会社の人間が避難したのかとかまぁ報道各社も財閥系企業の起した事故だからスポンサーの都合とかいろいろあるんだろうけどまったくお粗末であると言はざるを得ない。
 今回の事故に関する諸々は、国家と言うものが信用に足る物では無い事を、我々国民が如何に国家になめられているかを示す物であり、ニヒリスティックな嘲笑的態度を示して傍観していると先々碌な事にならないであろうことをも示している。
 言論の自由などと言うものは最早我が国には存在しないし、ここでこんな事を書いている事がどんな結果をもたらすかも判った物では無い。

 今日の日記は暫くしたら消すかも知れない。

1999-10-03 [長年日記]

_ 仙台から

わたりょが来た。 3時に新宿のマップカメラで待ち合わせてカメラや巡り。 新宿、荻窪、中野と移動してロシアもののレンズを3本お買い上げ。 上野に移動して駅の中のサブウェイで軽く一杯やって別れた。 


1999-10-04 [長年日記]

_ 仕事の後

飯田橋迄歩いた。 飯田橋そばの跡は早くも改装が始まっていた。

明日は給料日だ、カメラを2台買う。 ひとのだけど。


1999-10-05 [長年日記]

_ 給料日だ

仕事を終えてすぐ中野へ。 押さえておいたカメラを2台購入。 キャノンEos5 28〜105mm/f3.5-4.5とリコー35S 45mm/f2.8。 どちらもひとの所へ行くもの。 自分の為にはタクマー35mm/f2を購入。 人を撮る機会が増えたので明るい35mmが欲しかったのだ。 


1999-10-06 [長年日記]

_ 帰宅してから

延々HTMLタグとにらめっくら。 フレームを入れたら訳が判らなくなって迷宮の様になってしまい、原因が判らなくて困った。 結局"right"が"light"になっていると言うおバカなスペルミスだった。

_ そういへば

高校の後輩で「スペルマスター」と言う渾名のヤツがいた。 もちろん女だ。


1999-10-09 [長年日記]

_ 早寝しようと

思っていたが延々電話。 


1999-10-10 [長年日記]

_ 色恋、仕事の愚痴、家庭内の揉め事

などは日記のネタとして使わない事にしているので、この三つで、・・・と言うか後者二つで脳味噌のかなりの部分が喰われている昨今はコンテンツの充実を計るどころか日記すら滞りがちだ。
 日記すらつけられなかったもう一つの理由は、質・量ともに物凄い日記を一年分纏めて1日で読んでしまった為に暫くフヌケになっていたからだ。 その日記と言うのはルカさんと言う人の日記であって、この人はゲームの宣伝企画の仕事をしており、基本的に物凄く忙しくて、「寝てない」「眠れない」「家に帰れない」「リタリン」と言った表記が矢鱈と多かったりするのだけれど、ほぼ365日分の日記を毎日、その日に書けない時には後日纏めてアップロードしており、しかも面白い。 翻って自分の日記を読み直してすると薄いの薄く無いの・・・。
 以前ミニコミの様な個人雑誌を出していた頃は、自分の生活に自分で波風を立てたり、休みの度に無理矢理どこかへ出掛けたりしていたが、最近はそうもいかずにのんべんだらりと暮らしている。 一度旅に出るとどうやっても二万からかかってしまうからせいぜい月に一度が良い所だし、あまりバカな事も出来ない。 まぁ破産しない程度にぼちぼちやっていこうと思っている。


1999-10-11 [長年日記]

_ 上野不忍池で

置き引きに遭った。 持って行かれた物はつぎのとおり。

カメラバッグ。
露出系〔BEWI社製〕
カールツァイス フレクトゴン 35mm/f2.4
ペンタックス スーパータクマー 35mm/f2
ライツ エルマ− 35mm/f3.5
ペトリ 50mm/f1.7
ストロボ 〔viviter〕
とアグファのフイルム3本。

大ヘコミ大会。
最大の原因は私が鼻の下を伸ばして腑抜けになっていた間抜けさ加減に尽きる。
東京の治安がここまで悪化しているとは思わなかった。 中古カメラ・レンズの流通の実態に鑑みて十中八九出て来ないと思うが、授業料だと思って甘受するしかない。

1999-10-12 [長年日記]

_ 先ずは

昨日何をしていたかから。

九時半に上野駅パンダ前で山大OBのわたりょ、OGの六条と待ち合わせ。 わたりょは国会図書館へ、私は六条を連れて東京観光。 とりあへず銀座線で浅草へ。 多分東京で一番臭くて汚くてうらぶれた地下街を通って仲見世へ。 「雷門が見たい」と言うので雷門から仲見世を通って観音様に挨拶をし、影向堂から三社さま、二天門とまわって、西参道から六区あたりをぶらぶら。 「お土産が買いたい」と言うので知り合いの組み紐屋だの手ぬぐい屋だのをまわり、辺りをぶらぶらした後、松屋の前から日暮里行きのバスに乗り日暮里駅へ。 駅前のドトールてひと休みしてから谷中界隈をぶらぶら、五重塔跡の公園でひとしきり猫と戯れた後、またぶらぶらとべっ甲屋やら仏具屋やらを冷やかしつつ上野方面へ。 途中「夜中の谷中」なる写真展にぶらっと入ってみたらこれがなかなか良くてポストカードを買った。 少々くたびれたので愛玉子〔おーぎょーちい〕と言う店の構えも出てくる食い物も胡散臭い店で小休止。 この「愛玉子」と言う物は、台湾原産の寒天とぜりーを足して二で割った様な透明な食い物で、六条は「チーアンミツ」を、私は「チーワイン」を頼んだ。 これが結構旨い。 上野桜木から芸大の前を通り、噴水を横目で見つつ上野公園を抜けて公園山下へ。 ナガフジと言うパン屋の上のレストランで中食を、・・・と思ったら無茶な混みようで、買ったパンを池っ端で喰うことにした〔これが間違いの元だった〕。 蓮池とボート池の間の小道のベンチに腰掛けて、色々と話をしながらパンをパクついて、さてそろそろ移動するか・・・と腰をあげるとカメラバッグが無い。 間抜けな事に置き引きを喰らってしまったのだ。

まぁ見目麗しからざる貧乏臭い男が決して醜くはない若い娘とベンチに並んで腰掛けてクリームパンを半分づっこなんてぇ図を見たスネクレ根性のバカボンドがカメラバッグの一つもかすめ取ってやろうと思うのは当然至極であって、時と場合てぇ物をわきまえずにぼーっとしていた私がお間抜け野郎だってと言う事だ。

六条は「私がもっと気を付けていれば・・・」などと言っていたが、「人を見たら泥棒と思え」式の考えを持たずに暮らせればそれに超した事は無い訳であって、さほど物騒では無い仙台で静かに暮らしている分には不必要な考え方だから気にしない様には言っておいたのだけれど、そうもいかないだろう。

何が悲しいってレンズをかっぱらわれた事よりも、十年来ぼーっとするために使って来たベンチにもはやぼーっと腰掛けてはいられない世の中になってしまったと言う事だ。

で、まぁ出て来ゃしないとは思ったのだけれど気休めに被害届を出してからタクシーをすっ飛ばしてお茶の水駅へ出て、中央線で新宿へ。 ヨドバシの印画紙売り場でわたりょ及びO嬢と落ち合ってしばらくぐだぐだしたあと、一寸早かったのだけれど上野に移動して一杯やって、とっとと帰ってクソして寝た。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# 北小路康美 [はじめまして。北小路と申します。 今日、たまたま、わたしが主催した個展「夜中の谷中」で検索をかけたら、こちらをヒット..]


1999-10-13 [長年日記]

_ 十一日は

六条と半日東京をぶらぶらした訳だが、これが以外と〔と言っては何だけど〕面白かった。 浅草にしろ谷中にしろ、大体このあたりが面白かろうと思って連れて行くとそれなりに面白がってくれて、「あっちへ行きたい」「こっちへ行きたい」「何々が見たい」「何がしたい」と能動的に動いてくれるし、幾ら歩いても文句を言わないし、私が普段入らない店や見落としていた露地に入って行ってくれるので、十年以上前から暇さえ有ればぶらぶらしてきた谷中の露地にも色々な発見が有り、かといって「そこはマズイだろう」と言う露地や店には何故か入って行かないので気分的にも非常に楽であり、置き引きの一件を差し引いても大変楽しい1日ではあった。 道端の草花に目を留めて「あれは何」「これは何」と一々反応するのも面白かった。 吾亦紅なんて字は書けるけれど現物にお目にかかったのは初めてだ。

独りで歩いていると得てして点間移動に成りがちなのだけれど、久々に散歩らしい散歩、そぞろ歩きをした。

しかしながら上野公園の治安の悪さは、リトルテヘランと化していた数年前の比では無く、よくよく考えてみればこれだけの数の人間が堂々と定住しているのは終戦直後以来であり、254の仕事がそう有る訳でも無くシケモク拾いや雑誌拾い、地見屋なんぞで生活が成り立つ訳も無い訳であって、ラジカセやら自転車やらを持っているのは当たり前、中には犬を飼っている者すらいる現状を見るにつけ、盗み・かっぱらいが横行するのも無理からぬ事であると思はざるを得ない。

なんだか達観したようなことを書いているけれど、やられた直後はそれなりに憎悪が渦巻いてて、実の所「モロトフカクテルでそこら中火の海に・・・」とか「ホスゲン、イペリット、ルイサイト、チクロン・ベー」「マスタード臭よりアーモンド臭のほうが足がつき難いか・・・」とかいけない考えが頭の中をぐるぐるまわっていた。

_ 多分

レンズは出て来ないと思う。 質屋、道具屋、中古カメラ屋。 CかKかAか、もしくはNか・・・。 向こうはプロだからそれがどう言う品物かは持って来たヤツを見れば判る。 判ればそれなりの値段で買い叩く。 持って来たヤツも後ろ暗いからあまりごねる訳にもいかない。

払ったとしても2。 3までは出していないのではないだろうか。 そうだとすると普通に売れば10位にはなるから、店にしてみれば旨いはなしなわけだ。 これ以上具体的な話は書けないし、書いたところで楽しくもなんともない。 読まされるほうも不愉快だろう。

 関係無い話になるけれど、「ウラの世界は楽しいぜ」とかなんとか言っているオタンコ野郎を見るにつけ、物事の表層しか舐めいない奴、守秘義務とかややこしい事と無縁な奴はお気楽脳天気でいいや、と思う。
 ただ「気楽でいいねぇ」とは思うけれど決してそうなりたいとは思わない。
 筆が滑ったついでにもう一つ。 モラトリアムだ何だかんだと言い訳をしつつ、そこら中でクソを垂れ流している奴が居るのだけれど、社会に対する責任を猶予されているとしても、自分の言動についての結果責任は取ってしかるべきでは無いだろうか。 誰とは言わないけれど言われた人は判るでしょう。 君です。

 しかし何で不忍池っ端でパンを喰っていたかと言えば、普段立ち喰いでしかモノを喰っていないのでとっさに食事をする場所を思い付かなかったからだ。 良く考えればまともな食い物屋は幾らでもあった。 レストランならナガフジの他にも風月堂、黒船亭、ローターオクセン。 とんかつなら双葉、蕎麦なら蓮玉庵や池之端のやぶ。 後悔先に立たず、喰えない物を聞いてから考えれば良かった。

_ 「喰えない」と言えば

T大の院生Sがまたぞろ蠢動しているらしい。 自分勝手且つ冗長で、ろくに改行もしない、文字だけなのに25KBも有るメールが送られてくるとのこと。 学生写真展関係者で高見の見物を決め込んでハナクソをほじっていられるのは恐らく私とひたひただけだと思う。 皆様おきをつけて。
 彼のいつもの遣り口は、
〔1〕先ず相手を怒らせる
〔2〕自分の私見を述べる際に「われわれ」とか「みんな」とか「〜と言っている人がいる」とか二人称・三人称を平気で使う。
〔3〕自分のした事を自分がされた事であるかの様に書く。
これらを踏まえて、腹が立ってもジッと堪えて読書百遍。 冷静に繰り返し読んでみれば矛盾やほころびはどんどん出てくるからそれを判りやすく箇条書きにでもして質問してみたりすると、逃げるか詫びを入れるかどうなるかは判らないけれど、少なくともナメタ真似はしなくなると思う。

 なんだか悪口だらけになってしまった。 自分ではあまり怒っていないつもりだったのだけれど、確実にストレスは溜まってたようだ。


1999-10-15 [長年日記]

_ 先日

置き引きに遭った際に露出計も取られたのだけれど、無いと不便なので上野のヨドバシに買いに行った。 七千円位だったと思っていたらヨドバシでも九千円するので近所の中古屋を回ったら六千円のが有ってそれを購入。

_ 家に

帰る道すがら突発的にマーボー豆腐が喰いたくなり、材料を買い込んで大量に作った。

先ずにんにく一ヶと生姜一欠けと葱二本をみじん切りにして多めの油で炒めて一味を小匙二杯、胡椒、山椒を多めに加える。 ひき肉100グラムを加え火が通ったらえのき一ヶと椎茸10個を細切りにした物を加えて炒める。 ガラスープの素とオイスターソースを適当に振り入れ、お湯を注いで一煮立ち。 賽の目に切った豆腐二丁を加えて更に一煮立ち。

塩と醤油で味を見てから水溶き片栗粉を加えて、最後にごま油をひとっ垂らし。

_ 蕎麦が喰いたい

蕎麦屋で酒が呑みたい。 このところ立ち喰い以外で蕎麦を喰っていない。 独りで昼間から酒を呑むなら矢張り蕎麦屋だ。

焼き海苔、蕎麦味噌、板わさ。 安直なつまみで一合か二合ヤって盛りで締めて出てくるとまぁ二千円位であがる。

しかし金が無い。 家で呑もうにも酒を買う金も無い。


1999-10-23 [長年日記]

_ Volkischな

Beobachterは矢張り出入りしており、掲示板の些細な言辞に過敏に反応して恫喝めいた書き込みを残して行った。 NaziのEpigonenとしての彼等の言動はまさに教科書通りで非常に判りやすいのだけれど、素朴且つ情緒的で有り過ぎて現代社会に於ては大きな広がりを持ち得ない為現代に於けるファシズムの実践例とはなり得ず、従って私の好奇心をも刺激し得ない。

来る者は拒まない主義なので書き込まれた雑言に対してもそれなりに応対はするけれど、もはや積極的に関わる気になれないのはその為でも有る。

※なんだか判らない単語が有ると思いますが独和辞典でも調べて下さい。


1999-10-24 [長年日記]

_ 金も無いので

都バスの一日乗車券を買って散歩に出掛けた。 三ノ輪に出て浄閑寺のあたりをぶらぶらしてから都電に乗ろうかとも思っていたが、今回は三河島方面へ行ってみる事にした。

_ オリンピック〔安売屋〕の前では

複数の何だか判らない言語が飛び交っており、そこを過ぎて閑散とした工場街に差し掛かると、押し売り然とした初老の男が婦人靴・時計・バッグなど来歴の怪しそうな品物を並べて露店をおっ始めていた。 その初老の男は、時折通り掛かる人に誰彼構わず「どれでも千円、どれでも・・・」と声を掛けていたが、私が見ていた五分程の間には誰も何も買わなかった。

_ 暫く行くと

道は急に細くなり、小さな商店街が始まった。 今日一杯で店を仕舞うと言う傘屋とシャッターを半分締めた豆腐屋とかうらぶれ過ぎてカメラを構える事すら憚られる様な店ばかり並ぶその商店街を抜けると漸く三河島の駅前。 なにをこう、ぐだぐだ書き連ねているかと言うと、要するにまぁ「つまらなかった」と言う事であって、その後は意地で日暮里・谷中・根津と歩いて、疲れ切って帰宅した。


1999-10-25 [長年日記]

_ 上野アメ横の

みのり屋と言う山の店へ靴を買いに行った。 グランドキングと言うトレッキングシューズで¥7980-。 十年くらいこの靴しか買っていない。


1999-10-26 [長年日記]

_ 神楽坂を

下って飯田橋へ、飯田橋そばの跡は激安はんこ屋になっていた。 げんなり。 最近、金が無いなりに本やCDを買っている。
 先ずクーラシェイカーと言うバンドの二枚目を買った。 このクーラシェイカーと言うバンドは、ビートルズの中でも特にジョージ・ハリソン師を信奉する奇特な方々であり、一枚目はピンと来なかったのだけれど、八月に大阪で聴かされた二枚目はなかなかの物で、少々辛く無くもなかったのだけれど思い切って買ってしまった。
 私の音楽に対する欲は、カメラ→写真→本→食い物→酒の次にくるので、酒すら満足に呑んでいない現状ではなかなかCD迄は金が回らない。 (・・・と言いつつもこの日椎名林檎を買ってしまったりしている、残金千円(笑))
 あとは本を何冊か。

 「日和下駄」永井荷風
 荷風が東京を散策して感じたたことを記したもので、「貧民」とか「愚民」とか「汚い」とか、もろに閑な金持ちの視点で書かれており少々鼻に付かなくもないが、嘘では無いのでまぁ仕方が無い。
 表通りよりも路地を好んだり、古地図を持ち歩いたり、古寺名刹よりも路地を歩いていてふいと出くわす名も無い寺に心を惹かれたり、と、流石に散歩のつぼを心得ている。

 「純粋理性批判」I.カント
 置き引きに遭った日に買った。 ここ迄堅い本になると街の本屋には置いておらず、新宿の丸善で買った。 何故、今カントなのかと言うと、ノヴァーリスにしろ埴谷雄高にしろニーチェにしろショーペンハウエルにしろ下敷きにはカントがあって、カントを読んでおかないとこれらの本の表層を舐めているに過ぎない様な気がしたのと、置き引きの後の自虐的な気分も有った。 歯ごたえあり過ぎ、知恵熱。

 「私の東京万華鏡」川本三郎
 「私の東京町歩き」「雑踏の社会学」などに続く街歩き本。 歩く→ラーメン屋に入って餃子で一杯→さらに歩く→居酒屋に入ってひと休み、と言う感じなのだけれど、これがまた面白い。

1999-10-31 [長年日記]

_ 兎に角

本を読まないとまずい。 純粋理性批判は全然進まない。 然し乍ら思わぬ効能が有った。 純粋理性批判を読んだ後は何を読んでも簡単に見えるんですね、これがまた(笑)。 だから他の本ならすいすい読めてしまって、読書が楽しくて仕方が無い。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|07|08|11|
2019|09|11|
トップ «前月 最新 翌月» 追記