午後から駿河台下の神保町画廊へ。
村田兼一による、服を着ていたり着ていなかったり、一部だけ着ていたり一部だけ着ていなかったりする少女を、撮影場所から大道具小道具衣装メイクに至るまできっちり作り込んで撮ったポートレート展。
撮られているモデルも様々なのだけれど、共通点は無いようで有る。 総じて皮膚が薄い。
脱いだ脱がせたではなく、一部だけ着ている(または「一部だけ着ていない」)、それがその場では自然な状態であるように見える。 現実感のある非現実。
被写体の周囲に配されたあれこれには相応の寓意が込められていると思うのだけれど、残念ながら浅学な私には読み説けなかった。
私が行ったときが特別だったのかも知れないが、客層は男性に大きく偏っており、ポートフォリオのページを熱心に繰っているのに気負されつつ、写真集を一冊購入して退散。
美しい物を美しく撮っており寧ろ女子向けなのではないかと私は思うのだけれど、
写真集を購入して退散。 過去の写真展のモノも合わせてフライヤーを入れていただいたのだけれど、フライヤーそのものの出来も良い。
東京ビッグサイトで開かれている環境系見本市に濱野智史とPIPが出演すると言うので見に行ってきた。
イベントステージを見る分には入場者登録は不要と書かれていたが実際には必要で、そのあたりの手続きに手間取っている間にイベント開始時間を迎えてしまい、見られたのは途中から。
「日本のアイドルはエコロジーを超えた」なる濱野らしい煽りが付いており、
現代日本のアイドルは最先端のエコロジーモデル!? 自分たちの存在のみによって新たな価値を創造し、感動を与える日本のアイドル文化がサスティナブルな社会の実現にどう貢献できるのか、アイドルグループ「PIP」のプロデュースを手がける批評家・濱野智史氏と、PIPのメンバーによるトークショー。もちろんPIPのパフォーマンスもお届けします!
小室と瑞野が学校、濱野が体調不良でお休み。 山下が珍しく出演。
実質、歌って踊れるのが石川・空井・福田の3人だけ。
定期公演ではあるがイレギュラーな日程なのでバラエティー番組部分も無し、と言うことは司会の石橋もいない訳で、全て自分たちだけでやらなければならない。
ライブ以外の部分はそれなりに練られており、トータライザーを使った「ぶっちゃけトーク」的なものや年末の定期公演内でやる「PIP紅白」の前振りなどで間を持たせ、ライブはライブで何とか形にはしていた。
三人半しか居ない状態で公演を公演として成立させられたのは褒めて然るべきであるが、それは内向きの話であり、対外的な訴求力に成り得るかと言うとなかなか難しい。
これだけの損耗率にあって組織的な抵抗が出来ているのは驚嘆すべきかも知れないが、反転攻勢に出る余力までは持ち得ていないし、年末を以って福田も辞めてしまうとなると現状維持すら厳しい。
空井の生誕コーナーでは、間繋ぎの意味合いも有ってか出演メンバーを含めてお祝いビデオレターが流されたが、CD選抜組以外は休業中の豊栄と永瀬、開店休業中の山下のみで派生ユニットに行った森崎と工藤からのものは無く、正式な告知はないものの袂を分かったものと思われる。
エコプロダクトの件も含めて色々書き連ねたが、そんな事は百も承知で且つそれ以上の懊悩を抱えつつやっているアイドル稼業だとも思う。
年内に何かしらの打開策が提示されることを願いつつ、年末の定期公演を待ちたい。
落ち着いて見たかったので、開場する時間に合わせて駿河台下の神保町画廊へ。
既に先客はおり、何やら語らいながらじっくり見ていた。
確かに考えさせれれるし、語りたくもなる。
小さめだが揃いの白い額に装丁されたプリントが25点、同じようにチェキを額装(昆虫標本のようになっている)ものが5点。
身長165cmの私の目の高さより若干低めに飾られており、平均身長に近い女子だと、丁度見やすそうな高さ。
額と額との間隔も含め、広くは無いスペースと見せたいものの数と見易さのバランスに腐心した跡が見られる。
裸体と言ってもさまざまな状態に在り、何も着ていなかったり、下着のみだったり、何も着ていないようでいてよくよく見るとそうではなく。
魂魄が肉体を纏い、更にその肉体が光であったり影であったり、水であったり空気であったり、はたまた衣服であったりを纏ったり纏わなかったりするさまが、写真と言う形で紙に描かれている。
桜色に上気していたり、寒さでか白くキュッと締まっていたり、水に濡れていたり乾いていたり。 撮った状況や被写体の状態によって、肌も表情を変える。
変わらないのは、手を触れたら吸い付きそうな、白く薄くしなやかな皮膚。
喜怒哀楽がはっきりとは表れない、如何様にも解釈できる顔貌。
「裸体というドレス」と言う概念が感覚的に解ってくる写真たちであった。