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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2013-10-06 ピクトリスリスムへの回帰 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2013 42号

池田ショコラ
ほぼ水着で7ページ8カット、撮影は桑島智輝。
表情も単調、ポーズもぎこちないが、そこから探り出すように映える表情を切り取って行く。
モデルとしての引き出しの少なさがカメラマンの「何とかする力」を引き出している。

岡田紗佳
5ページ5カット、撮影は桑島智輝。
こちらは打って変わって撮られるのに長けたモデルで見せ方も知っているのだけれど、不思議なもので写真としてはあまり面白くない。

最上もが
巻末グラビア5ページ7カット、撮影は柴田フミコ。
女性スタッフだけで撮ったとのことだが、コントラスト高めでハイキー、私の嫌いな要素は多いものの写真としては美しい。
ピクトリアリスムに回帰したかのような絵画的構図と調色のような濃い色遣いも面白く、7枚が7枚、そのカットだけでも写真として成立する強さがある。
大きなサイズで見たい。

_ 週刊ヤングジャンプ 2013 43号

柏木由紀
巻頭グラビア10ページ14カット、撮影はTakeo Dec.
もっともらしい顔も出来るようになってきた柏木だが、ロケーションで台無しにされてしまった。
眩しがりが無理にでも目を開けていられる様になったのは進歩なのかもしれないが、そうならないような状況下で何故撮ってやれないのか。
Takeo Dec.も光を背負わせたり屋内で撮ったり手は尽くしているが、焼け石に水。
5ページ目6ページ目あたりと巻中グラビアは悲惨の極みだが、2~3ページ目の見開きはよく撮れているし柏木も柔らかな表情。
しかし柏木由紀、髪の状態は良くないし、講談社並の漆喰レタッチと言うことは恐らく肌も荒れているのであろう。
根拠はなく、経験則に基づく邪推と言えば邪推と言えなくもない私見ではあるのだけれど、柏木にしても倉持にしても素材の割にグラビアとなると惨憺たる出来になってしまうのはマネジメントをしている人間が官僚的に規制するだけで素材を生かす工夫をしていないからではなかろうか。
実にもったいない。

瑞木もえ
巻末グラビア5ページ11カット、撮影は関純一。
まだそんなには撮られ慣れていないと思うのだけれど、気負いなくカメラと向き合えていて表情も柔らかい。狙い過ぎない構図も好ましい。

_ 週刊ヤングジャンプ 2013 44号

上西恵
7ページ15カット、撮影は佐藤裕之。
整った顔立ち、諧調の豊かな表情、程良く肉感的な体型。 さりながら上背はあまりなく、ウエストも割かしゆったり。
この美点と粗をうまく生かしたり消したり、切り身でも刺身でもなく、酢や昆布で〆たような撮り方で組み立てたグラビア。
1ページ目や2ページ目下段など、屋内に差し込んでくる光による陰影の描き出し方も巧い。
憂い顔が良いのだけれど、それを生かす為に可愛らしく笑ったカットも挟み込む構成も良い。

山地まり
5ページ6カット、撮影は桑島智輝。
笑顔が一種類、正面から撮ると固まってしまい、ポーズをとらせると肩に力が入りすぎてしまう。
表情とポーズが硬いのの原因はエグ過ぎる水着にもあるのではないかとも思うがそれはさておき、こう言う厄介な素材を与えられて5ページ分埋められるだけの写真は上げてくるのがカメラマンの腕。

_ Dorothy Little Happy「ASIAN STONE」リリース記念イベント(亀戸サンストリート)

職場を早々に退散してサンストリートへ。
六時半前に何とか到着すると既にベンチ席は埋まっており、仕事帰りと思しき背広の人々が二重三重に立ち見で取り巻く。 平日のこの手のイベントとしてはかなりの盛況。

開演前に軽くリハーサル。 曲がなかなか出ないなど、この会場のPAのダメさ加減が出たりしつつも新曲の「ASIAN STONE」のさわりを確認。

アイドル客特有の奇矯な振る舞いは商業スペースと言うことで禁止となっており、手拍子のみでの観覧。
これはこれで良い・・・と言うか、私はこの方が落ち着いて観る(聴ける)ので有り難い。

どこか連れていって
ASIAN STONE
set yourself free
諦めないで
恋をしてるの きっと


白戸は低めに二つ縛り、富永は一つ縛り、あとは皆ストレート。 毛先を透いて軽くした高橋麻里の髪がふわりと躍る様が美しい。
衣装はジャケットでもPVでも使われている濃紺のAラインのワンピース。 横に入ったスリット状の切り込みを白い布で繋いである。
裾は後ろ下がりになっていて、同心円では翻らないのだけれど、ここに工夫があるらしく、緩くターンした止め際に慣性質量でウエストのくびれを美しく描き出す。
激しい曲で縦の動きが入ったりターンが早かったりすると、裾の暴れ方が少々汚くはあるのだけれど、ASIAN STONE には合っている。

口開けに聴かせる曲を持ってくるなど、見せると聴かせるのバランスが考えられていた。
声量や質に合わせて適宜裏打ちのコーラスが入っていて、ソロパートで繋ぐ曲でも極端な凸凹は(少なくとも音源上では)目立たない。
マイク音量とオケの音量のバランスが悪く、各メンバーごとのマイク音量のバランスも取られていなかった為にその凸凹が露わになってしまったのが瑕だが、これはこの会場の慢性的な欠点であるので仕方がない。

ASIAN STONE は、曲名を目にした時には「またアジア戦略か・・・」と思ったが、聴いてみると悪くない。
シンセアレンジが三人Dreamを思い起こさせる如何にもな avex 、懐かしくも味わい深い。

4曲目に入った「あきらめないで」は見せる部分を象徴する曲だと思われる。
私はアイドルに限らず芝居でも演芸でも「盛り込む芸」と言うのがあまり好きではない。 なのでこの曲のような鬼気迫るダンスと言うのも苦手であり、ここを見せ場としゃかりきになられても正直興醒めではあるのだけれど、そうせざるを得ない焦燥と言うもののもあるのだろう。

最後はカップリングの「恋をしてるのきっと」で〆。 こちらも聴かせる佳曲。

閉鎖環境でのライブとなると「見せる」「盛り上がる」に力点が置かれて私が求めるものとは異なってくると思うが、こうした落ち着いて観られる機会には、今後も足を運ぼうと思うし、音源に対価を払おうと思う。

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2013-10-12 「のんびり聴いて愉快に過ごせる」 [長年日記]

_ 立川らく里の会 ~らく里の道も一歩から~(第十四里)

「弥次郎」笑二
「二階の間男」「強情灸」らく里
「安兵衛道場破り」東家一太郎
<中入り>
「谷風の情け相撲」らく里

開口一番は前座の笑二さん。 前座さんにも時間をとって自由にやらせる会とそうでない会があるか、こちらは前者。 危ないクスグリをポンと投げてから煙に巻くところは師匠譲り。

らく里さんは根多下ろし含めて三席。 「二階の間男」は掘り起こし根多だそうで、埋もれていた割に面白く、汎用性もありそう。
歌舞伎好きと言うこともあってか、噺の中で見得を切るような所作がサマになる。

ゲストは浪曲の東家一太郎さん。

浪曲慣れしていない客を見越して分かりやすいところを持ってきていたが、よく受け、しっかり聴かせていた。
講釈もそうだが、「聞き耳を立てて笑ってすっきりする」のではなく「のんびり聴いて愉快に過ごせる」のが浪曲の良さであるように思った。


ペンタックスK-10D
スーパータクマー 105mm/f2.8
オートチノン 200mm/f3.5
iso=1600

写真は
「弥次郎」笑二
「二階の間男」らく里
「強情灸」らく里
「安兵衛道場破り」東家一太郎
「谷風の情け相撲」らく里
この辺に。

_ 追記

はてなフォトライフと違って部類はしていませんが、一枚の大きさとか見易さはこちらだと思いますので、併せてどうぞ。

http://www.flickr.com/photos/2petri2/

_ 更新情報

コラム的ななにか

化ける女

をアップロード。
大島優子は、そろそろAKB48から解放されるべきだと思う。

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2013-10-15 [長年日記]

_ 別冊カドカワ DirecT

日本一の商業同人誌 Newtype を手がけるカドカワらしい、TRASH-UP!! インスパイア系商業サブカル誌。 島崎遥香が新津保建秀で巻頭と聞いて買ってみた。

島崎遥香
表紙と巻頭グラビア、24ページ16カット、ブリッジも含めて見開き8カット。 撮影は新津保建秀。
判型は小さく紙の質も良くはないのだけれど、それを見開きの多用と執拗な色校で何とかしている。

握手会対応のそっけなさを何故か売りにされてしまって以降影を潜めていた妖気のようなものが久しぶりに色濃く出たグラビア。
早見あかりにしても橋本愛にしても、これまで新津保建秀が撮ってきたのは「はっきりした自我を持っているモデル」であったように思うが、島崎遥香にはそれが無く、無限の虚無の井戸を覗き込んでしまったかのような怖ろしさと、そうであるが故の美しさ。
鏡花小史の小説世界に描き出される、「草迷宮」や「天守物語」に出てくる人外の存在、「日本橋」や「星女郎」に出てくる人間世界から一歩出てしまったような存在。
そうしたものを想起させる、寒月のような硬質の輝き。

下衆ばった物しか売る術を知らない秋元康には手に余る素材であるが故に安手の包装紙に包まれて十把一絡げに叩き売られる宿命を背負っているようにも思われるが、それが瑕になるような事は無く、AKB48と言う頸木から解き放たれたときにこそ真の輝きを放つのではないかと考えている。
この16カットの為だけにでも千円の代価は払える。

原始、女性は必ずしも太陽ではなかつた。

_ 更新情報

コラムのような何か

浅ましさ

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2013-10-23 匙加減 [長年日記]

_ risa-mono-chrome+ 吉木りさ×松田忠雄

渋谷と恵比寿の間の明治通り沿い、どちらの駅から歩いてもほぼ等距離だが、人混みを避けられる分恵比寿からの方が歩きやすいかもしれない。
バス停は都バスの渋谷車庫もしくは東二丁目が最寄になる。

入ってすぐ右側の壁にはインスタックス(所謂「チェキ」)で構成されたインスタレーションを額装したもの、右奥には大キャビネくらいの大きさのプリントを厚手のアクリル板に貼り付けたもの、左と正面の壁に全紙くらいのプリントが11枚、さらに大きなものが2枚。
アパートと思しき室内で撮った物が中心で、ほぼ水着(下着)で一部着衣。
仕事着として割り切れているからか、衣装によっての感情の揺らぎは感じられず、柔らかい表情でカメラと向き合えている。
所謂「グラビアポーズ」ではなく、撮り撮られる中で出来た形になっており、自然ではないが不自然でもない。

大きな写真はプリントも柔らかめで、しっとりした湿度を感じさせるものの、じめじめはしていない匙加減の妙。
薄暗いこともあって絞りは開け気味、深度も浅めなので一寸逃げてしまっているものもあったが、表情を採ってそれを生かしたであろう物以外はかなり厳密。 それでいて凝り固まった感じもしない。
これはモデルの感の良さもあり、撮る側・撮られる側の呼吸が合っているからでもあったと思う。

アクリル板に貼られた小品。 プリントそのものは綺麗なのだけれど、大判のものに比べると明らかに焼きが硬い。
プリントが小さくなると、より硬く見えがちではあり、実際硬く焼けてしまったりもするのだけれど、画竜点睛を欠く感。

今回の写真展は写真集との連動企画ではなく、写真展単体で行われているのだけれど、その分出版には適さない形態でのプリントもあり、その点に於いても面白い。
私のようなルンプロには手の出にくい値付けではあるが、プリントと写真の質から考えると妥当な価格。
写真と言うものは印刷すると情報量がかなり減殺されてしまうので、「プリントで所有する」ことには大きな意味がある。

写真にしても絵にしても、一と目で見渡せる大きさを超えると印象が変わる。 然程多くない出品点数でも物足りなさを感じなかったのは、写真の質もさることながらその辺りも影響していると思われる。
会期中にもう一度見に行きたい。


risa-mono-chrome+ 吉木りさ×松田忠雄
会場:tokyo arts gallery
会期:10月19日(土)- 10月27日(日)

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2013-10-27 まつろわぬものの宴 [長年日記]

_ ミスiD(アイドル)2014 受賞者お披露目イベント

講談社が主催するアイドルオーディション「ミスiD(アイドル)2014」のお披露目イベントがかなりどうかしていそうだったので足を運んでみた。

昨年の受賞者もかなりパンチが(フックも)利いており、それも影響してか今年は輪を掛けてとんでもないことになっている。

お披露目イベントは会場であるジョイポリスの入場料が木戸銭代わり、受賞メンバーそれぞれの写真セットを買うと、握手会に参加できる仕組み。
のんびり構えていたら「写真売り切れ」の情報が入り始めたので、先に行っていた酔狂仲間に押さえて貰ったりしつつ現場へ。

セミファイナルの51人からファイナリスとが35人選ばれ、その35人が本日の参加者。 グランプリ1名、ミスiD 2014として6人、「明日のアイドルの話をしよう賞」として3人、審査員の個人賞が12人、「ミスiDアマテラス特別賞」が3人。 大阪夏の陣と島原の乱と慶安の変を足して3で割らなかったような、一と癖も二た癖もある一騎当千がズラリ並んだ結果、絞るに絞り込めず、ファイナリストの2/3がなんらかの賞を貰った形。

一人ひとりの受賞コメントに時間を割いた結果タイムテーブルがどんどんずれて行き、そのあたりの仕切りは素人臭くあったが、その「素人臭さ」が面白い人選に繋がってもいる訳であるし、客がおとなしかったと言う事もあるが大きなトラブルは起きなかった。

前年グランプリの玉城ティナと共に(・・・と言うか、実質一人で)司会進行を努めた菊池智美(ポテト少年団)は、アイドルに絡んだ仕事を多くこなしてきており、且つこのオーディションでも審査には携わらないまでも審査の現場には立ち合わせてもらっていたようで、各受賞者の人となりを踏まえた上での進行には好感が持てた。

無限の可能性と無限の不可能性を併せ持つ、グランプリの青波純については改めて別項にて。


青波純の肩にさりげなく手を置く寺島由芙



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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