客の出足が読めなかったので、早めに秋葉原。
9:30前に着いたが、ドン・キホーテ裏に何やら長蛇の列が出来ていて肝を冷やした。 幸いぱすぽ☆の列では無く、会場であるUDXシアター前に行ってみると、10人ほどの列が出来ていた。
その後、列は伸びたが、それでも最終的には7〜8割の入りで、予想より少ない。 UDXでも4階となると目当てで来ている以外の振りの客は捕まらない。 他のイベントと被っているにしても、先週の就航式の出足と較べると、矢張り寂しい。
CDの販促イベントなので、チケットを購入するとCDの引換券と入場整理券が貰える。 整理番号はランダムになっており、番号は可も無く不可も無く。 幸い視界の開けた席には座れた。
ishimaru soft 本店の閉店に伴い、販促イベントで使える新たな会場を探す中で借りてみたのだと思うが、余りライブイベントに適した箱ではなかった。 (これについては後述)
皮肉なもので、客の分母が大きくなり過ぎて、常打ちの箱を持っていながら活かしきれていないところもあれば、ちょっとしたイベントをやるにも箱探しで苦労するところも有る。
舞台は幕を閉めたまま使わず、舞台と客席一列目の間のスペースを使用。 幅は足りていたが奥行きが窮屈。 ぱすぽ☆は振り付けそのものもさることながら曲中の移動も激しいので、少々危うい場面も有ったが、上手く見切って紙一重でかわしていた。
一曲目の後に自己紹介を挟んだ以外はほぼぶっ続けで7曲。 「少女飛行」と「ウハエ!」はお披露目の時と較べると大分揃ってきた(もっともあの時は首から上しか見えなかったのだけれど)
手持ちマイクの組とインカムマイクの組とに分かれていたのだけれど、どちらも生きていたのには驚いた。 10チャンネルのワイヤレス。
森詩織は、マイクがほぼ等距離で口と正対している。 佐久間夏帆は見栄えを意識してか斜めに持っており、それなりに音は拾っていたが、歌要員としては森のように持った方が良いだろう。
「少女飛行」における、キャリーバッグを使った「コロコロダンス」の既視感は、すわ親治の「ネコダンス」だった。
2部も整理番号はまぁまぁ。 入場時に駆け出したり、椅子を跨いだりする行儀の悪いのも散見されたが、混乱らしい混乱も無く。 客席を含めた全体を見渡せる、1部と似たような位置の席を確保。
BGMは洋楽のポップスが掛かっていたが、途中からハードロックに変った。 より'らしい'選曲。
客は1部と同じく7〜8割の入り。 連日の濃厚な接客系イベントのさなかの接客度の薄いイベントと言う事で回避した向きも居たのかもしれないし、まだまだ客の総数が少ないのかもしれないが、2部の客足は思いの外伸びなかった。 その客席後方では、Pre-dia のお姉さま方が見学していたらしい。
前述の通り本来のステージと客席との間のスペースで演っている為、横幅は足りていても奥行きが窮屈。 フットライト代わりの照明を一列目の客席に取り付けたりもしていたが明るさは不十分で、蜜柑箱よりはましだったが、貧弱なステージではあった。 先日の就航式でも感じたが、一寸詰めが甘い。
高さ30cmくらいのパネルを並べるだけでも違っただろうと思うが、人員的にも予算的にも厳しかったのかもしれない。
ただこれはスタッフのやる気の欠如や怠惰から来るものではなく、単なるノウハウの不足なので、一つひとつイベントをこなして、それをきちんと総括して行けば、経験は良い形で蓄積されて行くと思う。 事実、昨日のイベント後に呈された客の苦言に関しては、ほぼ改善されていたし、スタッフ絡みで不快なことは皆無。
終演後にステージに残されたキャリーバッグは、気が付いたスタッフによってササッと片付けられていた。 裏方に緊張感の有る現場は、客を裏切らない。
1回目とはまた違ったセットリストで、「ウハエ!」から始まり「少女飛行」で終わる8曲。 新曲は漸く耳に馴染み始めた。
聴く度に味わいを増す佳曲。
一見ヘラヘラしているようで、その実ヘラヘラしている岩村捺未だが、ヘラヘラしてばかりはいられない歌ったり踊ったりする部分では、きっちりやるべき事をやっている。 それで居て気負いを感じさせないのが岩村の岩村たる所以。
地味が売りの槙田紗子は、振り付けの起点と終点がしっかりした楷書の動き。 地味であるが故に却って目を惹く。
上背のある藤本有紀美と安斉奈緒美。 大きく動こうと心がけている部分は共通しているが、それぞれの答えの出し方が違うので、較べて見る楽しみが有る。
これは可憐な動きの増井みおと奥仲麻琴についても、楷書の動きの槙田紗子と根岸愛についても言えるのだけれど、共通項が有るメンバーの微細なニュアンスの違いを見る楽しさが、ぱすぽ☆にはある。
藤本有紀美は、比較的地味な顔立ちなのだけれど、歌って踊ると何割か輝きを増す。
関節の可動範囲が大きい玉井杏奈は動きが実に滑らかで、中央に来て踊ると舞台がぱっと華やぐ。
佐久間夏帆は、巧い玉井が横に来ると粗も目立つが、ピンと伸びた指先まで神経が行き届いている。
佐久間の良さは、曲のさなかでも自分以外のメンバーの自己紹介の時間でも、その行動から垣間見られる心栄えの美しさ。 至らないなりに最善を尽くそうとするその振る舞いが胸を打つ。
新曲の振り付けの中でマイクを横に持つところがあって、その持ち方でもそれなりに音は拾えているのだけれど、見栄えに拘ってその持ち方を激しく動く部分に援用するとマイクと口との向きや距離が一定しないので、実際の歌唱よりスピーカーから出力される歌唱はより不安定に聴こえてしまう。(これは返しを聴いて確認した)
森詩織は振り付けがそうなっている部分以外では、口とマイクとを正対させて、ほぼ均一に距離も保っている。 だからどんなに激しく動いても、歌唱にぶれが無い。 この辺りゆるがせにしない所に、森の意識の高さが見て取れる。 初めの頃はあまり興味の無かった森だが、その仕事振りの確かさ故に、見蕩れてしまう事が増えた。
佐久間はマイクの持ち方にしても、ボソッと呟いた一言が波紋を呼んだり滑ったり、良かれと思ってやっている事が裏目に出たりもしているが、「より良く」と言う動機は感じられる。 勿論、動機は結果に対する免罪符にはならないのだけれど、一寸したヒントを与えれば良い方向に転がって行くのではないかと思う。
何時も乍らの手元不如意で、2部までの観覧。
貧弱な設備では有ったが、見応えの有る楽しいイベントであった。
AKB48絡みでは、巻頭グラビアページの最後に渡り廊下走り隊7。 投稿連載ページには島崎遥香。
公演も無い、レッスンも無い、メディアの仕事も無い正規メンバーは何処へ行くのだろうか。
巻末グラビアページに「東京モデルズコレクション」と題した提灯記事に板野友美と小嶋陽菜。 提灯記事とは言え、篠田麻里子抜きなのが分からない。
AKB48以外で気になったのは巻中グラビアの川村ゆきえ。 橋本雅司にしては雑な撮り方。 総じてグラビアの質は低い号だった。 立ち読みで済ませようかとも思ったが、平嶋夏海が載っているのでお賽銭のつもりで購入。
渡り廊下走り隊7
6ページ10カット、見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
多田愛佳と渡辺麻友で1ページ、7人並べて(中央は渡辺麻友)見開き。、2ページ8分割で個別写真、集合で1ページ。
一人だと渡辺麻友、二人だと多田愛佳が横に来て、三人になると仲川遥香が加わる。 更に平嶋夏海と菊地あやか、そして岩佐美咲と小森美果と言う序列なのだろう。
撮られる機会の多寡が表情に出ていて、小森と岩佐は些か硬い。 平嶋の表情は、硬いというより冴えない感じ。 プロダクション尾木(※訂正しました)入りは果たして平嶋にとって良かったのか悪かったのか。 矯められ方がよろしくない。
このグラビアに限らず、撮られる機会の少ない連中は生写真みたいな紋切り型の表情で写る事が多い。
私は売れない連中の売れない要因の一つに、生写真撮影でおかしな癖が付いてしまって、たまにグラビアで撮って貰っても死んだ表情にしかならない事があると思っている。
運営の下らない小銭稼ぎが、モデルとしての資質の芽を摘んでしまっている。
所用で1部2部は見られず、2部の開演時間くらいに漸く秋葉原へ。 なんとか3部のみ観覧。
整理券の籤運は良く、客席を含めた全体が見渡せる席を確保。 出来れば袖から見たいのだけれど、客の立場では不可能。
開演まで、会場内を観察。 椅子や床がヤレていない割に換気口には埃が溜まったままになっていたり、稼働率の悪さが伺える。
賃貸料を下げたり、箱としての使いやすさを考えた施設の改善をしたりする経営努力が必要なのではなかろうか。
今日も備え付けのスピーカーは使わず、持ち込み機材での対応。 雑な業者だと地べたに直置きにしてしまったりするスピーカーの下にゴム板を敷いていたり、ケーブルの這わせ方が理に適っていたり、金は掛かっていないが仕事はきちんとしている。
天候の所為もあってか、7〜8割の入り。 費用対効果を考えるともう少し入っても良いと思うのだけれど、空いている分ゆったり見られる。
歌って踊っている間は若々しい槙田紗子が、動きが止まった瞬間から老け込む謎を解くべく、槙田中心に観察。
歌って踊っている槙田紗子は
今日も手元不如意につき、3部のみの観覧。
入場整理券は籤運も良く、昨日と同じところを確保。
客席一列目に括り付けられたフットライト代わりの照明にはゼラチンが貼られていたが貼り方が甘く、案の定終演後に見たら殆ど剥がれていた。 発想や着眼点は良いのだが、ノウハウが足りない。
場内の天井の照明は、六列あるうちの前の二列をステージ用に使用。 残りの四列も曲の最中に明滅させて上手く使っていた。 ゼラチンの件も含めて、全てが上手く行っている訳ではないのだけれど、とりあへずやれそうな事はやってみる、使えそうなものは使ってみる姿勢は買える。
客は今日も7割からの入り。 混みすぎて私が見られなくなってしまうのも困らないかと問われれば確かに困るのだけれど、それよりある程度以上の数の客に支えられて長続きして欲しい。
CD発売に伴うイベントなので、既存曲を挟んで7曲。
今日は珍しく増井みおが進行。 たどたどしくはあったが、遣り切ってはいた。 役割を固定しすぎず、とりあへずやらせてみるところも好印象。
「3部は派手な槙田紗子です」と槙田。
何処が派手なんだと突っ込まれると、ラインを太くしてチークも入れたと主張。 微笑ましい。
今回のトピックは、5曲目の「ブレイクアウト」。
10人版になってから初めて見たのだけれど、入れ替わり立ち代わり横に付くクルーを従えて、右へ左へ移動しながら歌いっぱなし踊りっぱなし、鬼気迫る森詩織。。 さながら「血煙高田の馬場」。
動きの激しい曲が増えたので、終演後は流石に辛そうな顔をする場面もあったが、目は爛々と輝いていた。
入場待ちの整列のさせ方が悪いのと、手が足りていないのと、客が勝手なのと、複合的要因で巡査が出張るくらいの混乱。
整理番号は100番以降だったので、人垣の頭越しにメンバーの上半身が見えたり見えなかったりする感じ。
それでも楽しくはあった。
暗転したステージにクルーが並んでウハエ。 自己紹介を挟んで4曲。
Let it Go!!
無敵GIRL
LALA LOVETRAIN
夏空ダッシュ
ここから間繋ぎの「個人コーナー」へ。
ショッピングモールでのイベントでやるのは如何なものかと思ったが、目当ての客が来ているワンマンライブなら許容できる。
ただ、余興の域は出ないので、弁当幕でありワンマンライブ唯一のダレ場でもある。
ぐるぐるどっかーん!(藤本有紀美、奥仲麻琴、増井みお)
メグメグ☆ファイアーエンドレスナイト(増井みお)
LOVE & JOY(安斉奈緒美、岩村捺未、佐久間夏帆)
can't nobody!(玉井杏奈、槙田紗子)
Jumping(玉井杏奈、根岸愛、藤本有紀美、槙田紗子、森詩織)
間繋ぎ個人コーナーは、仏頂面の M&M's(増井みお、奥仲麻琴)を従えて踊る藤本有紀美の「ぐるぐるどっかーん!」の突き抜けた馬鹿馬鹿しさに、腹を抱える。 なんとも言えない塩っぱい表情で舞台上をうろつき、客席にチョコレートを投げ捨てる奥仲麻琴は、さながら ザ・シーク。
「ダレ場」と書いておいてナニだが、ぱすぽ☆にどっぷり嵌まってしまうと、このダレ場すら楽しい。
関心が薄い時期に見た玉井+槙田のダンスには何ら感興を催さなかったが、今改めて観てみるとダンスへの向き合い方が対照的で、実に面白い。
万年筆趣味の集まりで書家の人に「草書や行書は楷書を崩したものではなく、それぞれ隷書から発展したものだ」と聞いた事が有るが、槙田紗子のダンスと玉井杏奈のそれとの関係も似ている。 槙田紗子がお手本通りにやっていて、お手本を解釈して崩したのが玉井杏奈なのではなく、槙田紗子も解釈して咀嚼した上でああなっている。
この二人に森詩織を足した三人が「少女飛行」でカートを使ったコロコロダンスを担当している意味も判ってきた。
夢パスポート
ハレルヤ
Break Out!!
この辺りの曲の組み方も上手い。 Break Out!! の森詩織は昨日にも増した切れた動き。 さながら鍵屋の辻の36人斬り。
高さのある上段蹴りて〆たあとは、森の仕切りでバレンタイン話。 それぞれ「らしい」話。
ここで一と休みして、畳み掛ける4曲。
少女飛行
Pretty Lie
Go on a Highway
GPP
GPPはスタンドマイクで。
それぞれマイクの前に立つ時にはしっかりマイクの高さと向きを合わせながら歌っていた。
上手く歌うだけではなく、上手く伝える技術も重要。
さくら色
この春高校を卒業する連中が5人(槙田があと一年あるってのも意外なのであるが、それはさておき)。
森も根岸も佐久間も泣いていたのだけど、二階から見守っていたスタッフ連も涙ぐんでいた。
歌い終えてから「てめぇ泣きやがって」式に突っ込まれる森詩織。 「いろいろ思い出して泣いちゃったよ。」と、何時に無く素直。
一旦はけて暗転。
AKB48発祥の悪習である、アンコール始動のヘゲモニーの取り合い(この悪弊から、客からの自然発生的拍手が減った)が醜く始まり、どうなるかと思ったが、なんとかアンコールに漕ぎ着けた。
アンコールは ウハエ 。 盛り上がって終演。
退出時に階段でハイタッチ会。 余韻に浸ってボーッとしていたのと、柄にも無く「応援してます的アピール」をしたのが裏目に出て、気が付いたら流されて半分くらいのクルーを通過。 いやはや10人組み手は難しい。
新規ご搭乗キャンペーン開催中と言うことで、演芸方面の友人二人を連れて行ってみた。 座った席の周囲の客民度が極度に低かった為、奇禍には見舞われつつも、ライブと握手会そのものには満足していただけたようで良かった。
整理券の籤運も良く、音響照明etc...設備も良かったのだけれど、席が確定してからスタンディングである事を発表するユニバーサルのオタンコナスな対応のお陰で、非常に不愉快なライブイベントとなった。 立って観易い席と座って観易い席は異なるし、ましてや隣りの客は選べない。
メモなど採っている時間的精神的ゆとりは無かったので、曲順は安斉奈緒美ブログより引用。
少女飛行
Go on a Highway
LALA LOVETRAIN
(自己紹介)
GPP
ハレルヤ
夏空ダッシュ
ウハエ
曲の数や構成は先日のUDXシアターと同じなのだけれど、設備は大違い。
足を取られない舞台、生きたマイク、ちゃんとした照明とスピーカーetc...
従前どおりの歌入りオケなのだけれど、インカム組も手持ち組もマイクと口との向きと距離に関しての意識が高くなっており、生声比率は上がっていたので、ライブがよりライブらしくなった。
「一生懸命」と「楽しい」の釣り合いも程よく取れていて、ライブそのものだけ見れば、質の高いものに。
色々あったが、根岸愛の健気さに救われて、全てではないか殆ど帳消しに。
これで ぱすぽ☆ そのものは、厭にならずに済んだ。
今観に行って楽しいアイドルを一日で見せるために、友人二人を連れて豊洲へ移動。
着いたらまだ12時の部が続いていた。 開始が押したのかと思ったらそうではなく、1ステージ50分近い、みっちりなセットリスト。
昼飯を食って時間を潰してから16時の部を観覧。
激しい上にも激しい動きの中でも、マイクと口との距離と向きを保とうとする意識が切れないので、生声比率は非常に高いのにスピーカーからはしっかり歌声が伝わって来る。 流石に音程は揺らぐし、決して上手くは無いのだけれど、観る者聴く者の感情には強く響く。
有料観覧スペースは、熱心に見る客と大人しく見る女子席に分けられており、その横には親子連れ向けの無料スペースも確保。
私のように正面以外から俯瞰しつつのんびり見たい向きは、外縁部が無料観覧スペースになっている。
紫色の客(ミリオンダラーマン小松氏)が、何故あそこまで熱心なのか、1部の握手会を先に見た友人は訝しんでいたのだけれど、2部で実際に歌い踊る高城れにを見て「あれは確かに凄い」と納得していた。
難しい事を簡単そうにやり、激しい動きをしても深刻な表情にはならない。 楽しんでやれていて、それを客に伝えることも出来ている。
現在、その日思いついて観に行けるアイドルの中では、最も満足度の高いユニットである事は間違いない。
「今会えるアイドル」であるうちに一度は観に行く事を、強くお薦めする。
憂き事多き日常を忘れさせてくれる癒しと祝祭が、そこには在る。
# Dwightsa [kamagra jelly uk <a href=http://dstvmediasales.com/sitema..]
戸島花がまたぞろブログを開設。
戸島花 公式ブログ(仮)
無所属の筈なのだが、トップページはきちんとしており、ただの無所属ではない感じ。
前の事務所を辞めてそろそろ一年。 何らかの動きがあるのかもしれないが、ブログも事務所も三度目のナントカ。 そろそろ落ち着いて頂きたい。
今週もぱすぽ☆を観たいと言う友人を連れて渋谷へ。
前回に懲りて後方から全体を俯瞰する感じで観覧。横に広く傾斜の付いているので、最後列からでも遠くは感じないし、視野にすっぽり舞台が収まって、全体を把握するには寧ろ観易い。
先週より入りは良く、八割から埋まっていた。 同業他社とイベントが重なる中、メディア露出も少ない現状においては健闘していると思う。 後ろの方でもそれなりに見えるからか、整列入場終了後も開演直前まで断続的は客が増えていったのが印象に残った。
照明も音響も良いのだけれど、惜しむらくは歌入りオケの被せが強く、ライブ感が薄い。 ユニバーサルが主導権を握る販促イベントだからこうなっているのか、事務所の方針としてこうなっているのか、その辺りが気になる。
設備は良いだけに、それを活かし切れていないのが勿体無い。
口開けはウハエ、森詩織が客席を軽く煽ってから夢パスポート → ハレルヤ。
自己紹介で息を整えてからLet it Go!! → LALA LOVETRAIN → 夏空ダッシュ。
佐久間夏帆が最後の曲は少女飛行であることを告げ、小道具のカートも出てきてそれぞれ所定の位置に就いたところで流れて来たのがウハエのオケ。
一瞬「ハッ!」としながらも、慌てず騒がずおもむろにカートを片付ける森、槙田、玉井。 立ち位置を修正する7人。
トラブルを楽しめるゆとりが有るのが、今のぱすぽ☆の強みだと思う。 一回目より切れた動きの森詩織。 客席もそれに呼応するように盛り上がり、再びカートが出てきて、今度こそ少女飛行で〆。
只でさえ一時間近いライブを三回廻しのところを、スタッフの不手際で一曲増やすってのは頂けないが、仕切り直してもう一曲やらせる判断が早かったのは良い。
もっさりした動きの人は、それを誤魔化す為の小細工をする事が多く、喰った動きで初動を早めて動き終わりのタイミングを合わせたり、振り付けを端折ったりするのだけれど、岩村捺未にはそれが無い。 許容範囲の下限値に近い動きながら、極端に下手糞には見えないし、不快でもない。 不快でないどころか、見ていて和む。
全体を観ているときに、視野の隅でただならぬものを感じてそちらを見ると、玉井杏奈であったり槙田紗子であったりが、こともなげにとんでもない事をやっている。
森詩織の場合は、矢張りとんでもない事をこともなげにやりつつ、気迫が表面に出ているので、ぱっと目に付く。
こともなげにやり過ぎて、その凄さが伝わりにくいのが難点では有るが、何度見ても新しい発見が有り、噛めば噛むほど味が出る。
表紙と巻頭グラビアの武井咲についての評価に困っているうちに、次の号が出てしまった。 踏ん切りがついたので、遅ればせながらレビュー。
武井咲
表紙と巻頭グラビア7ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
綺麗は綺麗で、面相に関して貶すところは無いのだけれど、表情が単調で面白味に欠ける。
曇天の西田幸樹でこれだけ詰まらないグラビアも珍しい。
これはカメラマンの腕ではなく、そう言う個性のモデルなのだと思う。 整ってはいるが、引き出しが少ない。
ノースリーブス
7ページ4カット、見開き3箇所。 撮影は桑島智輝。
高橋→リボン、峯岸→メガネ、小嶋→ドレス、三人三様のそれぞれを象徴するアイテムを身につけさせて見開き三連発。 判型の大きさを生かしたグラビア。 髪を下ろした高橋みなみが珍しい。
峯岸みなみの人口黒目と、高橋みなみの大袈裟すぎる付け睫毛が興醒めだが、写真としての出来は悪くない。
2カット目、手前に来た峯岸がアウトフォーカスになっているが、表情は良いので然程気にならない。 峯岸みなみの可愛くないから可愛いパラドキシカルな魅力が上手く引き出されている。
小池里奈
7ページ21カット。 撮影は樂満直城。
例によって過不足なく商売用の小池里奈を切り売りしたグラビア。
歯見せ笑顔が多く、表情は単調。 表情の種類が少ない訳ではなく、大きく扱う写真の表情に偏りがある。
詰まらなさの半分は編集者の責任。
ももいろクローバー
6ページ6カット、撮影はTANAKA。
スタジオで楽器を持たせて撮った、ガールズバンド風な6カット。 集合は無く、個別写真を並べた構成。
百田→ボーカル、玉井→ベース、高城→タンバリン、有安→ドラム、佐々木→キーボード、早見→ギター。
一時期は晩年の先代桂春蝶師のようなゲッソリぶりだった高城れににも、漸く生気が戻って来た。
担当楽器がタンバリンと言うのも、フラワー・トラベリンバンドにおける内田裕也の立ち位置と考えると腑に落ちる。
マルベル堂的な紋切り型の撮り方で、他の5人は上手く撮られているが、早見あかりだけは詰まらない写真。
こうして型に填め過ぎると死んでしまうのが早見あかりの特異性であり、玄人受けする所以なのだと思う。
藤原令子
4ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
ここのところ当たり多い栗山秀作。 このグラビアも良い。
藤原令子は、表情の種類こそまだ少ないものの、見るたびに柔らかくなっている。
消したがる事務所も有るが、口元のほくろは大事にしていただきたい。 上弦の月の傍らに輝く宵の明星のように、非対称の唇に程よくアクセント。
スマイレージ
7ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
前田と和田、福田と小川で組ませて肌色のバランスを取ったり、細かい仕事が効いている。
一番何も考えていなさそうな小川が生き生きしていて、一番物事を深く考えていそうな福田の表情が冴えない。
渡辺麻友
7ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
ピントは甘いカットもあるが、その場の空気を写し取る事にかけては腕の冴えを見せる佐藤裕之。
屋内撮影分での、その場にある光の使い方が上手い。 Neue Sachlichkeit を引き摺って写真を見たり撮ったりしている私には堪えられない7カット。
晴れた日に表で撮るだけが写真ではない。 このグラビアには、谷崎が「陰翳礼讃」の中で書いている 物体と物体との作り出す陰翳の綾 がある。
4カット目が特に良い。 眼福。
北原里英
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
ガチガチの歯見せ笑顔で見ているこちらにまで胃痛を起こせしめた初グラビアから幾星霜、色気の欠片も無かった北原からそれらしきものが放たれる写真を見る日が遂にやって来た。
出るところも引っ込むところもそれなりで、胴も長いのだけれど、日々の劇場公演に追い捲られていた日々と較べて身体つきが丸みを帯びた所為か、暫らく見ぬ間に幾分艶っぽく。
以前と変わらぬあっけらかんとした表情と、ついぞ見たことの無い蟲惑的な表情との落差も利いている。
NMB48(小笠原茉由、木下春奈、近藤里奈、白間美瑠、山田菜々、山本彩、渡辺美優紀)
集合で1ページ、2人2人3人で組ませて1ページずつ。
先行するAKB48・SKE48と較べて、発足当初から扱いが良く、恵まれたスタートでは有るが、それは客が付かない苦労が出来ないと言う事でもある。
難解な個性は無く、判り易く可愛らしい7人。
AKB48(岩佐美咲、小森美果、野中美郷、松原夏海)
4ページ4カット、撮影は門嶋淳矢。
SWEET 4 PIECES と銘打たれているが、割った話が尾木プロ追加移籍組の4人。
この連中が取り上げられるのは喜ばしいが、何をしたい・させたいのかは見えて来ない、埋め草的4ページ。
野中と松原はグラビア映えすると思うのだけれど、それが活かされていない座りポーズ。
AKB48 おひとり様(横山由依)
モノクロページのインタビューと連動した1ページ5カット、撮影は古賀良郎。
現在売り出し中の横山ではあるが、写真からはその魅力が伝わってこない。
モノクロページと携帯サイトのインタビューまで含めて見ると、漸く人となりが見えて来る。
森瑞季
2ページ2カット、撮影は樂満直城。
部屋着と水着で1カットずつ、可も無く不可も無く。
足立梨花
写真集の宣伝方々2ページ7カット。 撮影は熊谷貫。
以前も書いたように、足立梨花と熊谷貫の相性の悪さが際立つ。 肌の白さが生かされず、熊谷の生々しく撮る手法が裏目に出ている。
高田里穂
こちらも写真集の宣伝方々4ページ7カット。 撮影は西田幸樹。
顔のパーツが前を向いているので、押し絵のようで正面から撮るとのっぺりして面白味に欠ける高田里穂だが、横顔は良い。 それを上手く掬い取ったカットは味わい深い。
スマステ(福田花音)
スマイレージの持ち回りグラビア。 今回は福田花音。
メイドと言うか、ウェイトレスと言うか、そう言う格好で2ページ2カット。 撮影は桑島智輝。
前半のグラビアページではあまり良くはなかった福田花音だけれど、こちらは表情も良い。
2カット目の、敢えて水平を出さずに斜めに切り取ったロトチェンコ風味の構図が巧い。 撮った桑島智輝も、ページ内に配置した編集者も良い仕事。
ハロプロ 3girls(岡井千聖、清水佐紀、光井愛佳)
こちらも写真集の宣伝方々2ページずつ。
ピンと来ない写真が並ぶ中、岡井千聖だけは引きの強い表情>
撮る角度が似たり寄ったりなのはいただけないが、表情そのものは良い。
真野恵里菜
6ページ8カット。 撮影は栗山秀作。
舞台やドラマで積んだ経験がグラビアにも生かされており、表情の引き出しの数が以前より増えた。
役者を撮らせると上手い栗山との相性も良く、見応えのある8カット。
鈴木愛理
木漏れ日やランプの燈りなど、柔らかい光を生かして撮った佐藤裕之ならではの6ページ9カット。
写真としては良いのだけれど、欲を言えばもう少しレンズに金を掛けて欲しい。 絞りを開け気味に、深度を浅くして撮る手法は被写体の表情をより自然に切り取る一助になっているのだけれど、背景のボケが少々五月蠅く、汚い。
みなとみらい地区にある遊園地の、大観覧車の下にあるウッドデッキを特設ステージにしてのライブイベント。
後楽園のラクーアを吹きっ曝しにしたようなところ。
ジェットコースターも観覧車も止まる強風の中でのフライト。
ウハエ
(自己紹介)
少女飛行
LALA LOVETRAIN
少女飛行
凸凹したウッドデッキなので、少女飛行のコロコロダンスでは苦労していた。
現場に張り付いていた訳ではないので、実際どれくらいやったのかは判らないが、場所柄リハーサルも入念には出来なかったのではないかと思う。
通路で見ていると「何かやっている」「見ている人がいる」と言う事で足を止める人が少なからず居るのだけれど、変幻自在のフォーメーションを目の当たりにして、「スゲー!」と感嘆の声も聞かれた。
そうなんです、この人たちすごいんです。
喧騒の巷に身を置いて苛々しながら観るより、後ろからでものんびり観る方が性に合っている。
風を避けて時間を潰して、日が落ちた頃合いに現地へ戻ると、CD売り場には長蛇の列。
販促イベントが続くと、客の側も資本の集中投下とか、有効活用について考えざるを得なくなり、出した答えが被る事もままある。
3部は撤収を迅速にする意味合いもあってか、私服でのフライト。 客は3部での握手会に集中。
私服にはそれぞれ個性が出ていたが、安斉奈緒美の突き詰め方に感心。
2部では結んでいた連中も髪を下ろし、振り乱して踊る様はさながら連獅子のごとく。
照明が貧弱で観づらくはあったが、楽しい時間ではあった。
みなとみらい地区は商業施設も多く、行楽・買い物の人出は多いのだけれど、敷地が広いところに施設が点在している為、人口密度が低い。
だからオープンスペースでやっても、客の動線から外れたところでは一般客の目には触れにくいこともある。
それでもUDXやMt.RAINIER HALLのような閉鎖空間で縮小再生産を繰り返すよりは良い。 CDそのものの売り上げには繋がらなかったかもしれないが、通りすがった人々の反応は悪くなかった。
感想戦・・・と言う名の馬鹿ッ話をたっぷりして帰宅。
これも含めてイベントの楽しみ。
# K [些細なミスをいちいちつっこむのはどうかと思ったのですが・・・なっちゃん、太田プロじゃなくて、プロダクション尾木です。]
# 墨田ペトリ堂 [些細では有りません、重大なミスです。 ご指摘有難うございます。 訂正しました。]