多分、撮影機材の選択に於いて現時点で私の嗜好に一番近いのではないかと思われる渡邊安治の作品が見られると言う事で足を運んでみた。
三省堂本店の南側の前の路地を南へ。 再開発地区へ突き当たる手前左側にある神保町画廊が会場。
鰻の寝床のような、間口は狭く奥行きはある画廊に小品をズラリ。 写真が額装されて飾られているだけで特に説明は無いが、作風が分かりやすいのでどちらが撮ったものかは見れば判る。
武井裕之はフィルムの粒子が淡く描き出すロウキーなモノクローム、渡邊安治はリバーサル特有のこってりした色乗りのカラー。 G.ズイコー 55mm/F1.2 で撮ったと言うカットが湿度高めで、網膜にねっとりと粘りつくよう。 大口径単焦点レンズならではの薄い上にも薄いピントと、とろけるようなボケに唸る。
生々しくしっとりした渡邊と、さらり乾いた武井、対照的な美しさ。 額のガラスがプリントの細部を見るには一寸邪魔だったのだけれど、売り物でもあるのでこれは致し方ない。
私は時代が出てしまうので色が邪魔だと思ってしまうタチなのだけれど、渡邊安治の写真は色をこってりと乗せることで時代が曖昧になる。 モノクロの作品も一点あったが、こちらは逆に色彩情報がごっそりなくなることで湿度も消えている。
武井裕之の写真は、多分印画紙やフィルムの所為だと思うのだけれど、黒と灰色、白と灰色の間の諧調が豊かで、白飛びせず黒潰れしない。 そこに現代が出ている。 プリントの調子は現代なのだけれど、写っているものは今ではないいつか。 そこも面白い。
11月27日~12月14日 武井裕之 渡邊安治 ふたり展
two and one half 二番目の次の恋
開廊時間:12時~18時(金曜日は19時まで)休廊日:月曜日・火曜日
神保町画廊:http://jinbochogarou.com/
例のスマートフォン向け配信番組でのミニライブ。 今回は5期生もお披露目と言うことで足を運んでみた。
今回は岡崎と坂本がお休みで、山田、浅原、山中、佐々木、白鳥の5人。 山中と浅原が仕切って廻す段取り。 お互いを上げたり下げたりしつつ楽しく進行。
始まって早々5期生が呼び込まれてお披露目。
野月まい(22)
大塚えみか(16)
野月まいは既に何人か「めあて」で身に来ている客がいたので、前職が梅川忠兵衛を題材にした浄瑠璃の題みたいな「そういった系統」(※佐川急便ではない)だったのではないかと思われる。
歌って踊る部分については手馴れた感じでありつつ、大人数で立ち位置を変えながらと言うのは不慣れなようで、間違えて「よっこらしょ」と動かされたりする場面も。
喋る段になると所謂「タメ口」と言う奴で切り込んでくる。 このあたりは慣れより狎れと書いた方がしっくりくる押しの強さで、なんと言うか「島津久光」感。
大塚えみかは幸薄そうな色白の美少女。 押しは弱いが歌って踊っての部分はまぁまぁ出来ている。 同期が強烈だったで印象としては希薄だが、ダメダこりゃってのは少なくとも無かった。 曲がらずに育って欲しい。
前半は5期生の居るライブ、後半は4期生までの連中でのライブ。
山田渚は本調子ではないらしく、顔色もよろしくないし情緒も安定しているとは言えないように見受けられたが、ライブの最中はいつもの山田渚だった。
5期生が入ると矢張り粗が目立つのだけれど、山田渚が居るだけでとりあへずなんとかなる。 兎に角、座持ちが良い。
不慣れな人が入ると、焦りであったり驚きであったり不快感であったり「負の感情」が表に出てしまいがちであり、それは致し方ないことではあるのだけれど、山田渚は歌って踊ることを生業にする人としての表情を保ち続ける。
岡崎みさとの「華」と坂本寿里の「可憐さ」が欠けて飛車角落ちに成りかねない危惧はあったのだけれど、山田渚の矜持であったり、3期4期の自覚であったり、別のものできっちり埋めて金の取れる見世物としての価値は保っていた。
浅原は12月一杯で辞めることで気負いが取れたのか、進行にしてもライブにしても機転が利いており、山中は同期が辞めることで何かが変わったのか自信をもってライブに臨めている。
4期の二人は体形からして変って「動ける身体」になってきており、基礎代謝が上がった所為か、面差しもすっきりした。 佐々木はライブ中に素に戻って客になってしまう事が無くなり、白鳥も電池が切れなくなり目も死ななくなった。
去る人がいて、入ってくる人も居る。 残る人は肚を括っている。
メグリアイも新しい季節に入った。
プロカメラマン5人のグループ展も3回目を向かえ、新規メンバー2人ゲスト2人を加えての開催。
増えた分会場も広くなり、A会場に創立メンバー、B会場に新規の2人とゲスト。
会場は新宿西口、長距離バスターミナルのあるビルの地下に出来たヨドバシフォトギャラリー「INSTANCE(インスタンス)」。
広さとしては申し分ないが、如何せん古いオフィスビルなので天井が低い。 圧迫感があり、何より問題なのは照明を上から吊れないこと。 考えて当てられてはいたが、見る方向をどう変えても照明が反射してしまって一枚の写真を見渡せないと言うのは写真を見せるギャラリーとしては致命的。 ディフューズせずに直接当ててしまっていて、ライトの色温度も顧慮されていない。
まぁ私の写真を見せる環境としての基準は土門拳記念館なので、点は辛すぎるかもしれないが、写真を見せるスペースとして何をどう設えるかについてきちんと考えているとは思えない造りであった。
出展者が増えた分、会場は二箇所に別れていて、創立メンバー5人がA会場、今回から加入したメンバーとゲストがB会場。
テーマがヌードと言う事で「誠に勝手ながら18歳未満の方の入場をお断りとさせて頂きます。 」とのこと。
小池伸一郎
モノクロで8点。
砂丘を登って行く後姿を追った連作、最後の一枚は登りきったところを正面から撮ったもの。
背景は砂丘と空と地平線のみと言う潔さ。 登って行くにつれ、地平線の傾きが変わって行くのも面白い。
吉田裕之
「OIRAN」と題して美人画に見立てた見えそうで見えないヌードをカラーで11点。 落款が押してあるのが "らしく” て良い。
着物から装身具から小道具から、兎に角「道具立て」に凝っているのは判る。 お仕事抜きにやりたい事をやりたいようにやった写真。
綺麗事過ぎてあまり好みではないが、いやはや美しい。 すっきりした気持ちの良い写真。
松田忠雄
木漏れ日、巨岩、苔。 しっとりしたヌード。 カラーで大きいのを5点。
ピントは総じて薄めで、一寸外したような、どこに来ているのかわからないようなのもあって訝しく思ったのだけれど、ふと思い立って反対側の壁近くまで離れてから見て驚いた。 ピントが来ていないように見えた、向かって右端の岩に腰掛けた脚のひざから下だけを撮ったその写真が立体的に目に飛び込んでくる。
門嶋淳矢
ほぼ真っ黒なモノクロ5点。
乙な年増を旅館と思しき薄暗い和室で撮っていて、生々しくはありつつ事に及んだような臭気は無く、真面目にふざけたような写真。
潰れるか潰れないかぎりぎりのところを攻めて黒に近い灰色と黒の間の色を出した、自分でプリントすることを考えると頭の痛くなるような難度。
額装するときに付いたのか客が誰かやりやがったのか、何箇所か引っ掻き疵がついてしまっていたが、ガラスを嵌めてしまうと、多分このプリントの微妙なニュアンスは伝わらない。
「黒より黒い黒」などと暗室に篭って呪術めいたことをやつていた頃を甘苦く思い出す。
門嶋淳矢の写真は、このグループ展の「初心」を体現しているように感じられた。
三輪憲亮
2点を一枚に焼いたものを4点。
奥多摩の廃線や廃墟で撮ったモノクローム作品。 上手くて器用、プリントも無難で且つ綺麗に仕上がってはいる、・・・がどうも何かがおかしい。
寄ったり離れたりして見ていたらモデルの背中の線が背景に馴染まず黒く輪郭を描いている。 よくよく見るとモデルと背景の照度差にも辻褄の合わないところがあり、モデルの身体のみがコラージュのように浮き上がってしまっている。
焼き込み・覆い焼きの域を逸脱して修整までしてしまったかのようなレタッチ。 光の足し算引き算に狂奔しているうちに、その日その時にその場所で写し取られたものがどこかにすっ飛んでしまっている。
小手先の技術がセンスで切り取ったものを塗り潰してしまった悪例。
野澤亘伸
ヒシと思しき水生植物が水面を埋め尽くす湖沼に浮かぶ和船、蘆原、水中。 水に所縁のある場所で撮ったカラー5点。
右端に飾られた船の中に横たわるカットで脚に巻いていたリボンの日焼痕が左端の水中で撮ったカットで生々しく浮かび上がったり、配置も面白く。
モデルの面相が判然としない撮り方も良かった。
山岸伸
球体間接のドールとモデルを綯い交ぜにしたようなカラー10点。
境目を曖昧にしているのでどちらがどうなのだか判然としない。 背景や小物との縮尺感で辛うじて見分けられるが、1点だけわからない物があった。
この枯淡が「今の山岸伸」なのだろう。
上野勇
唯一名の通ったモデルを起用した連作。衣装・小道具からロケーションまで凝っているのだけれど、撮りたいイメージが有ってモデルを起用したのか、撮りたいモデルからのイメージなのか判然としないが、一番「お仕事」に近い写真。
モデルは生かしきっていて、写真としての質は非常に高かったのだけれど、お茶漬けを作り較べて楽しむ会でキャビアのっけちゃったような割り切れなさ。
そりゃまぁおいしいのであるが、と言う部分。
渡辺達生
「ホーマンヌード」と題して古代ケルトの豊穣の女神像の(良く言えば)ような被写体を撮った巨大なモノクロ作品2点。
お仕事抜きで撮ったものは矢張り巧くて、光を見極め操る手練は素晴らしい、・・・がそれだけの鬼面人を威す写真。
横綱が立ち合いの変化で勝ってご満悦(勝っているとも思えないが)、弟子のやっている作品撮りの写真展にゲストとして出品する写真ではない。
なんだかんだ言ってもカメラマンの本気が見られる写真展は見応えがあるし楽しい。
門嶋淳矢の薄暗がりの中にモデルを立たせたもの、松田忠雄の岩に腰掛けた脚のひざから下だけを撮ったもの。 この二点が特に印象に残った。
松田忠雄は個展を重ねるごとに研ぎ澄まされてきているように思う。 良いレンズを使うとレンズに撮らされてしまうことがまま有るが、撮らされるでもなくねじ伏せるでもなく、レンズに機嫌良く仕事をさせているような印象で、被写体に対しても当たりが柔らかく、圧伏せしめるような撮り方をしていない。
腕の良い掏摸、もしくは結婚詐欺師
12/23にて、高田淳美と浅原桃子がメグリアイでの活動を終了。 浅原桃子を見られる最後の機会になりそうだったので、万障繰り合わせてみた。
本日の出演は山田、坂本、山中、浅原、佐々木、野月、大塚の7名。 受験の岡崎と体調不良の白鳥と遠隔地の高田がお休み。 白鳥が急遽お休みと言う事で、構成が変わる為かリハーサルは長めに。 毎度泥縄式なのはいただけないが、より良いものを提供しようとする営為は買える。
クリスマスシーズンと言う事で、七人七様のサンタ風ドレスの衣装。 揃いではなく、一人ひとり違うのがまた良い。
クリスマスミニライブと言う事で、自己紹介もそこそこにほぼ全篇ライブ。 定期で入っていたこの場所での仕事もこれで最後と言うこともあってか、浅原の目は最初から潤みがち。 それでも最後まで笑顔で通してはいた。
野月まいは喋るのも達者で歌ったり踊ったりする部分も(移動以外は)ソツなくこなしているが、それが「手馴れた感じ」に映りがちなところはある。 押したり引いたりするステージ上での駆け引きが出来るようになれば馴染んで行くと思う。
野月まいの歌のソツの無さは、裏を返せば一本調子と言う事でもあり、山田渚が歌で全体のバランスを取ろうとしているのに驚く。 方法として最適解かどうかはさておき、着眼点と方向性は正しい。
押し出しの強い同期の影に隠れがちな大塚えみかも、覚束ない部分はありつつも舞台上で固まってしまうような事は無く、笑顔を見せる余裕は無いが凶相になることも無い。 足を引っ張らないと言う点に於いては、褒めて良いと思う。
佐々木澪の振りに情緒が出てきたのには驚いた。 多少トチッても冷静に対応できているし、動ける体形にも変わってきているし、すくすく育てば化けそうな気配。
自分が出来るようになった分、周囲の出来ていない部分が目に付き、自らの到らないところも判るようになってきた所為か、少々表情が硬いのが帰になるが、この先佐々木を取り巻く状況が変化してくれば、もう少し柔らかくなるだろう。
3期までのメンバーはさすがにこなれていて、新人が入っても打ち合わせと違うことが起きても動じない。
浅原の居る仕事と言うのは残り少なくなってきており、努めて明るく振舞おうとするのが見て取れたが、かっちり演る部分と砕けた部分が混在していて、これまでで一番楽しく観ることが出来た。
浅原がやめることになってからの山中は、ふわふわした雰囲気は保ちつつ、芯が強くなった印象。
自信の無さから来る悲壮感が消えて、客席を大掴みに見られるようになった。
坂本の客全員を殺しに来る気概に感服。 無闇に愛想の弾幕を張るのではなく、3点バーストで確実に仕留めに来る。 ハーグ陸戦協定すれすれの甘美な殺戮。
明日明後日は見られそうにないので、今日でお別れ。
前に前に出る性格でもなく、常に一歩引いたところにいるような印象があったが、番組の進行などではそれがプラスに働き、ともすれば暴走しがちなメンバーを操っていた。
メグリアイには女性スタッフが帯同していないので、精神面でややこしいことになりがちなメンバーを纏める役割も担っていたのではないかと思う。
この業界の表舞台からは去ってしまうようなのであるが、気持ちに一と区切り付けられる日が来たら、裏方としてでもいつかこの業界に戻ってきて欲しい。
浅原桃子(メグリアイ)
# Dwightsa [viagra and premature ejaculation <a href=http://dstvmedia..]
日本橋高島屋の8階催事場で行われている名取洋之助展に行ってきた。
がらがらではなくごった返してもいない程の良い入り。
程の良い入りなのに傍ニ人無キガ若シな年寄りの観覧マナーの無さ加減でストレスは溜まる。
初期から晩年まで、写真から編集・デザインの仕事までまんべんなく。
爺ぃは良いから若い人に是非見ていただきたい。
国策としての宣伝にも携わり、植民地下にあった地域での仕事も多いので、物議を醸しそう(難癖をつけられそう)な部分は説明をざっくりしたものに留めて現物を見せる趣向。
名取洋之助の言葉が其処此処に引用されていたのだけれど、
「写真は挿し絵じゃない」
「写真に語らしめよ」
ってのが印象に残った。
親交の有った人々が思い出を語るテープが流されていたのだけれど、子供っぽい名取に如何に手を焼いたかを婉曲に話す木村伊兵衛と、如何に理不尽に苛められたかを嬉々として話す亀倉雄策が面白い。
29日まで。
報道写真とデザインの父 名取洋之助展
# Dwightsa [viagra priapism <a href=http://dstvmediasales.com/sitemap..]
4周年を記念してドリンク代のみと言う太っ腹企画。
メール予約で400名招待との事だったが、定員には若干満たなかった模様で、当日券も出ていた。
会場のコシダカシアターは大量の客が一時に押し寄せることを前提にはしていない構造で、小型エレベーター1機でのピストン輸送と言う事もあり、開演一時間前からの客入れ。
入場列と物販列の切り分けであったり、声掛けであったり、手の足りないところは客の方で機転を利かして対応。 統制は無いが秩序はやわらかく存在する理想的な空間。 メジャー展開を目指して客の分母が大きくなったときにどうなるかは判らないが、現時点では上手く廻っている。
一定規模以上の現場で入場時に不快なことが何一つ起こらないと言うのは奇跡に等しい。
下手側の一段高いところは女子観覧席、上手側の一段高いところは関係者席。
壁際には荷物置き場も兼ねてか椅子とテーブルが幾つか。 のんびり観たい年寄りはこのへんに。
カラオケボックスとレストランシアターである施設を営業時間外に借りているのでアルコール類あるのだけれど、ソフトドリンクのみの提供。 これはコレで良い。
10分ほど遅れて開演。 衣装のティーシャツに「地下脱出」と大書されているのが頼もしい。
オリジナルの曲が中心で、ところどころに古今東西のカバー。 振り付けは勿論のこと、オケにも一と手間二た手間掛けてあって、持ち歌としてしっかり歌いこなせるように練ってから客前に出している。 当たり前と言えば当たり前の事ながら等閑にされがちな昨今、ここまでちゃんとしていて大丈夫なのかと、逆に心配になる。
歌って踊っての部分は実にしっかりしているのだけれど、喋ると地が出ると言うか、意外に間の抜けたところもあり、年相応の可愛らしさが出てくるのだけれど、ぐだぐだに成りすぎないところも程がよい。
ソロや派生ユニット等も織り交ぜつつ、終盤にボスの西田氏より指令。
2曲分撮影可の時間を設けるので、二曲終わったタイミングでツイッターに画像を上げようと言う悪戯。
杏奈(ANNA☆S)
マニュアルフォーカスで撮っている私にとっては結構な修羅場であったが、5割程度の歩留まりで収まったのは、偏に撮りたくなる被写体であるから。 これに尽きる。
三人三様で適度に撮りにくく、ピントが逃げたりシャッター切った瞬間に動かれたり目を瞑られたり。
その分、決まった齣はきっちり絵になる。
アンコールも含めて20曲以上をみっちりと。
終演後に挨拶に立った西田氏、「楽しかったでしょう。」「絶対の自信を持ってお送りしています。」
その言葉に違わぬ充実の二時間。 ライブの内容から客の入り捌けまでひっくるめて、主催者に起因する不愉快が全く無い稀有なライブであった。
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