金町から常磐線を逆に乗ってしまったり、亀有駅から北へ向かってしまったり、うろ覚えからくる紆余曲折でぎりぎりに到着。
アリオ亀有のステージは、この手のショッピングモールにしては珍しく屋外で且つ敷地の外れにあり、二階三階から見る場所も無いので舞台正面にのみ黒山の人だかり。
柱やスピーカーで死角のある上手と下手の前のほうは敬遠されたらしく人垣も薄め。 見える角度と距離を天秤に掛けて距離を取ってみた。
死角はあるものの全く見えない訳ではなく、スタッフの動きが見える位置だったので私には楽しめる場所だった。
設営に時間が掛かったのか 11:50 頃からリハーサル。
音出しで二曲。 ステージの広さや床のすべり具合、立ち位置とフォーメーションのチェック、マイク音量とモニタスピーカーの返り具合などを短時間でみっちりと。
訳知りの客が多い所為かリハーサルの邪魔になるような茶々を入れる輩も、近隣高校の野球部と思われる莫迦が数人居たくらいで平和裏に。
ライブは4分押してスタート。 小西パートを4人で分けて受け持つ為、一寸苦しげなところもあったが、極端に音を外したりすることもなく、なんとか繋いでいた。
この日のライブで唯一欠落を感じさせたのがそのあたり。 振り付けやフォーメーションに関しては知らなければ気付かないくらいに埋めていたし、フリの客の足を止めるだけの凄みは出せていたと思う。
目当てで来たとは思えない買い物客も足を止めて最後まで観ていっていた。
目当てで来ていた訳知りの客も小西彩乃の欠落は感じていたと思うが、それは物足りなさではなく、ここに小西彩乃が入ったらどれだけのものが観られるかと言う期待だったのでは無かろうか。
これまで私が観る位置からは死角に入ったりよそ見していたりできちんと見たことの無かった庄司芽生を中心に観覧。
とんでもなく難易度の高そうな動きでも軽やかにこなして涼しい顔。 髪の毛の一本から自在に操るような、身体神経の隅々迄神経の行き届いた優美な挙措を堪能。
14:00頃に到着すると、写メ会→握手会の最中。 ひな祭りとあってか、着物っぽいと色違いパニエ。 昔のももクロのような衣装。
握手会が長引いた所為か、二部はぱすぽ☆候補生のお披露目から。 前回見た時は病欠だった西園寺も揃って八人。
歌なしで二曲踊ってみせる趣向。 西園寺は何と言うか「雅やかな動き」で異彩を放っていた。
亡友が巫山戯てやっていた八卦掌の動きの真似(特徴は捉えているが悪意に満ちていてたいへん失礼)を思い出した。
前座が温めたところで真打登場。 二曲演って自己紹介とひな祭りにちなんだ茶番、四曲続けて演って一と休み、さらに次のシングルの曲を歌って〆。
茶番の内容は いわむらのブログ を参照のこと。 ぱすぽ☆ならではのタチの悪い冗談。 ろくでもないが面白くはあった。
ジョリーロジャー時代の曲とユニバーサル移籍以降の曲では客の盛り上がりに差がある。 これはまだ耳が慣れていないからなのではないかと考えていたのだけれど、最近の曲は妙に小難しくなってしまったからであるように思えてきた。
初期の曲のバカロック的でヤケクソな疾走感が無い。
これもメジャーレーベルではありつつもユニバーサル移籍の負の部分。
もう一つの負の部分はレーベルの顔となっている人物があまりに慇懃無礼であること。
仏頂面してボア付きの黒のダウンジャケットのポッケに手を突っ込んだままふんぞり返って喋ったのでは、定型文の注意事項をそのまま読んだのすら居丈高で尊大に見える。
同じ内容の注意事項を他のスタッフが読んだ時は、穏当な告知に見えるんだから面白い。
立ってるだけで不快と言うのも稀有な人材ではある。
女子流とぱすぽ☆を一緒に見に行った知己に連れられてマルイシティ渋谷1階店頭プラザ入口前広場特設ステージへ。
空いた時間にしけ込んだ高級イタリア料理店で安酒を聞こし召しすぎていたので、立ち見スペース後方から大人しく観覧。
アリス十番
映画「13日の金曜日」に因んでアイスホッケーのマスク的なものをつけておどろおどろしく登場。 どこかで見たような・・・と思ったら、月蝕踊りだった。
曲もやっていることも面白いが、一つだけ物足りない点がある。 それは客が突き上げる拳がグーのままであること。 中指を上につき立てたり、親指を下につき立てたり、普通は条件反射で出てしまうものなのだけれど、そのあたり客が銀流し。
AKB48やハロプロの猿真似みたいなのも多い昨今、アンチテーゼの極北としての面白さはある。
トッピングガールズ 2.0
事務所の新人をマネージャーが手荒に紹介するコーナーを挟んでトッピングガールズ 2.0
。
この事務所の束モノはメンバーが複雑に重複しており、数学の「集合」の概念を脳味噌の奥のほうから引っ張り出して考えないと把握できない。
この歳になって「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」で頭の中を円で囲う羽目になるとは思わなかった。 現役の学生・生徒諸君、数学の勉強をしておかないとアイドルの現場に出て困ることもあるのだ。
閑話休題、トッピングガールズ 2.0。 振り付けをAKB48と同じ人がやっているようだが、それより何より衣装が茅野しのぶ的。
成り立ち故に「つけ麺」の曲しかなくて些か食傷。 しかし曲そのものは耳に残る面白いものであった。
コラム置き場に戯れ文
AKB48・SKE48を競走馬に喩えると
をアップロード。
今回の出演は YGA、風男塾、バニラビーンズ。 先月よりはマシだが、矢張り寒い。
今回はG1戦とあって、競艇を楽しみに来た客が多かった。
YGA
期待していなかったが思いの外良かった。
曲調も振り付けも無駄に露出面積の多すぎる衣装も好みではないし、何でも MIX 打っときゃ良いと思ってるような低能な客にも辟易したが、鉄火場の客も含めたその場に居る全てに見てもらおう・楽しんでもらおうとするグループの統一した意思のようなものが基調低音としてあって、それが押し付けがましくなく響いていた。
メンバーの意識が既存の客を囲い込む方向ではなく、外に向いている。
風男塾
YGA と対照的に意識に向き方が内外バラバラだったのが目に付いた。
そんな中、喜屋武ちあきが中の人をやっている人は動きに切れがあり、表情も生き生きしていて、会場の隅々迄意識と目線を配っていた。
バニラビーンズ
「トキノカケラ」私服にユニクロダウンを羽織っての二回廻し。
一回目はスタンドマイクで「ニコラ」→「Baby Portable Rock」、二回目は手持ちマイクで「サカサカサーカス」→「イェス?ノゥ?」→「東京は夜の七時」
舞台が高いのだけれど、表彰式用なのか中央は更に一段高い。 そこを使うので後方からでも足元まで見えるのだけれど、折角なので早めに陣取りをして近くから観覧。
前回はべら棒に寒かったので表情も固まりがちだったが、今回は寒いながらも三月なりの気温だったのでにこやかに。
今日は外ハネの人の表情が特に良かった。 雛鍔的と言うかあんみつ姫的と言うか、育ちのよさとおおらかさが厭味なく出ている。
こうして見ると、タワーレコードが提示するアイドルのかたちが見えてきたように思う。
見るにも聞くにも気負いや頑張りを必要としない、手の届く(手活けの花にするしないではなく)、特別ではないが飛び切りの幸せがそこにはある。
オケひとつ取ってもインスツルメンタルの曲として聴くに堪える出来。
掛けて貰える予算は限られていても、知恵と工夫と手間はぎっしり詰まっている。
金を掛けて貰えるアイドルはそれなりに居るが、知恵と工夫と手間を掛けて貰えるアイドルは少ない。
レンタル移籍以来のバニラビーンズ。 曲折あったが、最初期に感じたワクワクが戻って来ており、見る度に楽しく、幸せな気分で帰途につける。
今日も多幸感に包まれて帰宅。
原宿の明治通り沿いにあるKDDIデザイニングスタジオにて、次のシングル曲のお披露目。
行きつけの汚い散髪屋が混んでいて、更には銀座線が遅い(まぁ銀座線が遅いのは百年前からだが)ので開演10分前くらいに漸く到着。
椅子席はほぼ満員御礼、立ち見の二列目あたりに潜り込む。
束モノばかりに行っていてすっかり忘れていたが、二人組の場合時として択一を迫られることがある。 昨日がまさにそれで、なんとなく見やすい位置を探して立ってから、そこが外ハネ真正面であることに気付く失態。 なんだか必死な人みたいになってしまった。
開演までの時間は舞台後方の大型スクリーンでPVを上映。 見るからに低予算だが、手間と知恵と工夫は詰まっていて、良い出来。
PVで使用しているアイスクリーム型のマイクはバスキン・ロビンスから借りたとのこと。
思えば私のチョコミント事始もサーティーワンであった。 70年代の後半、バニラではないアイスクリームと言えばロッテのイタリアーノか奮発してもレディ・ボーデンだった頃に数十種類ある中から好きなものを撰んで掬いたてを食べられると言うのは非常な驚きであり、ミントグリーンのアイスに茶色い粒が入ってるのなんざ見たことも無く、とりあへず一と口貰って更に驚いたのを憶えている。
閑話休題。 16時になり、いつもの出囃子に乗って登場。 前半30分は見どころや苦労したところ、カットになった場面など、PVこぼれ話。
二人とも喋る仕事には慣れているので司会要らず。例によって外ハネの人の浮世離れしたエピソードも交えつつ30分。
一旦はけている間に敏腕マネージャー女史がテーブルと椅子を片付け、もう一度出囃子に乗って登場。
手持ちマイクで「東京は夜の七時」、スタンドマイクで「ニコラ」そして「チョコミントフレーバータイム」。
マイクスタンドはそれぞれの身長に合わせて予め調整してあるのだけれど、上手下手の袖に逆に置かれていたようで、マイクを取り付ける際に気が付いて取り替えていた。 こう言ったハプニングも笑いに転化出来るのも場慣れした強みか。
新曲にあわせて作られた新しい私服は、キノコの人がチョコミント、外ハネの人がコーンのような色合いになった、春らしいミニのワンピース。
バニラビーンズにしては振り付けの動きが多く、 頭上で手首から先を延々左右に振り続けるのは大変そうではあるが、ダンスインフレが過剰に進んだアイドル界に於いては寧ろ大人しい部類に入る。
曲の方は渋谷系の残滓というか、南朝の末が吉野にあったというか、ファンシー・フェイス・グルーヴィ・ネームのようなワクワク感。 歌詞も昨今は珍しくなってしまった、読み込んで味わい深いもの。
シングルの発売が待たれる佳曲。
今日はあとがつかえているようで、いつもより15分短い11:00終演。
そんなわけでマクラもそこそこに三席+ゲスト。 弁当幕も無く、スッキリした構成。
「小噺」談奈
「千早振る」錦魚
「オゲレツウクレレ」角森隆浩
「大工調べ」(序)談奈
口開けで出て来た談奈さんはマクラもそこそこに鰻と泥鰌と穴子の小噺でさらっと降りちゃう。 このあたりは左談次師ゆずりで上手い。
錦魚さんはチクリと毒をいれたりしつつも、軽く楽しく。
オゲレツウクレレの角森隆浩さんは素晴らしいイカレポンチで、どうかしているウクレレロックを高らかに歌い上げて去って行った。
牧伸二、ぴろきより、坊屋三郎に近い「ひとりボーイズバラエティ」と言った趣。
トリの「大工調べ」は談奈さんらしさが存分に出ていた。
談奈さんの偉そうな奴と言うのは、実にどうも腹立たしいのだけれど、棟梁の啖呵が焼肉屋の冷麺みたいで、つるつる喉越しは良いが切れ目が無くて歯切れが悪い。
下がるべきところで下がらない溜飲に苛々したところで与太が出てきてドタバタになるのだけれど、ひとしきり笑って気が付くと、苛々が消えてスッキリしている。
不思議な芸。
仕事帰りに両国亭。 隔月のふたり会へ。 レギュラー前座のこはるさんはお休み。
「狸の鯉」春樹
「寿限無」吉幸
「だくだく」錦魚
<中入り>
「時そば」吉幸
「小言幸兵衛」錦魚
狸と言えば札か賽ばかり、久し振りに狸を聴いた。 あまり演られないのはサゲが判りにくいからだと思うし、やはりそこが引っ掛かったのだけれど、これは前座のうちは仕方が無い。 そのあたりを差っ引けば良い出来。
時そばのサゲは意表を衝くもので、且つ出来過ぎても居ない佳品。 噺の寿命はこうして延びて行く。
立川流の売れている師匠連は立川談志の伝統と革新の「革新」の部分を色濃く受け継いだ人達だと思うのだけれど、革新を前に出さない師匠連にも談志の遺伝子は受け継がれていて、私はそちらにより惹かれる。
その延長線上に居るのが吉幸さんであり、錦魚さんであり、先年亡くなった談大さんであったと思う。
今週はコンサートのさなかとあって、録音での放送。 その代わり生では出られない18歳以下のメンバーから、阿部マリア・加藤玲奈・川栄李奈・高橋朱里・竹内美宥の5人。
小島慶子の降板騒動でも見られた「送り手であるラジオ局側がメディアとしてのラジオの特性や価値を理解していない」と言う根源的な問題から来る退屈さに支配された二時間。
チーム4から2人、研究生から4人。 必然として自由さが売りの阿部ではなく真面目な竹内に進行役のお鉢が廻ってくる訳なのであるが、その竹内にすら碌に番組の趣旨説明が行われておらず、メンバーの架空の目撃情報を募るコーナーではそれがフィクションであることを全員が理解しないまま進行。
録音で且つあまり忙しくは無い面子を使うのであれば、仕込にも収録にも手間や時間は掛けられる筈なのであるが、その形跡は欠片も見られなかった。
それがAKS側のスケジュール管理の問題なのか、ニッポン放送側が「たかがアイドル」と手抜き仕事をした結果なのかは定かでないが、実にお粗末。 頑張って聴いていたが二時半過ぎに敢え無く寝落ち。
竹内美宥はチームYMでもそうだったが、一見するとチャンスなのだけれど、その実チャンスどころか可能性の芽を摘み取るような事になっていて、素材としての良さを引き出して貰えていない。
他の人はどうだか判らないが、私は責任感から解放された竹内美宥が見たい(聴きたい)。
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