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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2012-03-04 三段梯子 [長年日記]

_ 東京女子流スペシャルライブ in アリオ亀有

金町から常磐線を逆に乗ってしまったり、亀有駅から北へ向かってしまったり、うろ覚えからくる紆余曲折でぎりぎりに到着。
アリオ亀有のステージは、この手のショッピングモールにしては珍しく屋外で且つ敷地の外れにあり、二階三階から見る場所も無いので舞台正面にのみ黒山の人だかり。
柱やスピーカーで死角のある上手と下手の前のほうは敬遠されたらしく人垣も薄め。 見える角度と距離を天秤に掛けて距離を取ってみた。
死角はあるものの全く見えない訳ではなく、スタッフの動きが見える位置だったので私には楽しめる場所だった。

設営に時間が掛かったのか 11:50 頃からリハーサル。
音出しで二曲。 ステージの広さや床のすべり具合、立ち位置とフォーメーションのチェック、マイク音量とモニタスピーカーの返り具合などを短時間でみっちりと。
訳知りの客が多い所為かリハーサルの邪魔になるような茶々を入れる輩も、近隣高校の野球部と思われる莫迦が数人居たくらいで平和裏に。

ライブは4分押してスタート。 小西パートを4人で分けて受け持つ為、一寸苦しげなところもあったが、極端に音を外したりすることもなく、なんとか繋いでいた。
この日のライブで唯一欠落を感じさせたのがそのあたり。 振り付けやフォーメーションに関しては知らなければ気付かないくらいに埋めていたし、フリの客の足を止めるだけの凄みは出せていたと思う。
目当てで来たとは思えない買い物客も足を止めて最後まで観ていっていた。

目当てで来ていた訳知りの客も小西彩乃の欠落は感じていたと思うが、それは物足りなさではなく、ここに小西彩乃が入ったらどれだけのものが観られるかと言う期待だったのでは無かろうか。

これまで私が観る位置からは死角に入ったりよそ見していたりできちんと見たことの無かった庄司芽生を中心に観覧。
とんでもなく難易度の高そうな動きでも軽やかにこなして涼しい顔。 髪の毛の一本から自在に操るような、身体神経の隅々迄神経の行き届いた優美な挙措を堪能。

_ ぱすぽ☆ニューシングル『君は僕を好きになる』miniLIVE(たまプラーザテラス フェスティバルコート)

14:00頃に到着すると、写メ会→握手会の最中。 ひな祭りとあってか、着物っぽいと色違いパニエ。 昔のももクロのような衣装。
握手会が長引いた所為か、二部はぱすぽ☆候補生のお披露目から。 前回見た時は病欠だった西園寺も揃って八人。
歌なしで二曲踊ってみせる趣向。 西園寺は何と言うか「雅やかな動き」で異彩を放っていた。
亡友が巫山戯てやっていた八卦掌の動きの真似(特徴は捉えているが悪意に満ちていてたいへん失礼)を思い出した。

前座が温めたところで真打登場。 二曲演って自己紹介とひな祭りにちなんだ茶番、四曲続けて演って一と休み、さらに次のシングルの曲を歌って〆。

茶番の内容は いわむらのブログ を参照のこと。 ぱすぽ☆ならではのタチの悪い冗談。 ろくでもないが面白くはあった。

ジョリーロジャー時代の曲とユニバーサル移籍以降の曲では客の盛り上がりに差がある。 これはまだ耳が慣れていないからなのではないかと考えていたのだけれど、最近の曲は妙に小難しくなってしまったからであるように思えてきた。
初期の曲のバカロック的でヤケクソな疾走感が無い。
これもメジャーレーベルではありつつもユニバーサル移籍の負の部分。

もう一つの負の部分はレーベルの顔となっている人物があまりに慇懃無礼であること。
仏頂面してボア付きの黒のダウンジャケットのポッケに手を突っ込んだままふんぞり返って喋ったのでは、定型文の注意事項をそのまま読んだのすら居丈高で尊大に見える。
同じ内容の注意事項を他のスタッフが読んだ時は、穏当な告知に見えるんだから面白い。
立ってるだけで不快と言うのも稀有な人材ではある。

_ トッピングガールズ 2.0 7day's ライブ

女子流とぱすぽ☆を一緒に見に行った知己に連れられてマルイシティ渋谷1階店頭プラザ入口前広場特設ステージへ。
空いた時間にしけ込んだ高級イタリア料理店で安酒を聞こし召しすぎていたので、立ち見スペース後方から大人しく観覧。

アリス十番
映画「13日の金曜日」に因んでアイスホッケーのマスク的なものをつけておどろおどろしく登場。 どこかで見たような・・・と思ったら、月蝕踊りだった。
曲もやっていることも面白いが、一つだけ物足りない点がある。 それは客が突き上げる拳がグーのままであること。 中指を上につき立てたり、親指を下につき立てたり、普通は条件反射で出てしまうものなのだけれど、そのあたり客が銀流し。
AKB48やハロプロの猿真似みたいなのも多い昨今、アンチテーゼの極北としての面白さはある。

トッピングガールズ 2.0
事務所の新人をマネージャーが手荒に紹介するコーナーを挟んでトッピングガールズ 2.0


この事務所の束モノはメンバーが複雑に重複しており、数学の「集合」の概念を脳味噌の奥のほうから引っ張り出して考えないと把握できない。
この歳になって「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」で頭の中を円で囲う羽目になるとは思わなかった。 現役の学生・生徒諸君、数学の勉強をしておかないとアイドルの現場に出て困ることもあるのだ。

閑話休題、トッピングガールズ 2.0。 振り付けをAKB48と同じ人がやっているようだが、それより何より衣装が茅野しのぶ的。
成り立ち故に「つけ麺」の曲しかなくて些か食傷。 しかし曲そのものは耳に残る面白いものであった。

_ 更新情報

コラム置き場に戯れ文

AKB48・SKE48を競走馬に喩えると

をアップロード。

_ アイドルフェス in BOATRACE TAMAGAWA vol.3

今回の出演は YGA、風男塾、バニラビーンズ。 先月よりはマシだが、矢張り寒い。
今回はG1戦とあって、競艇を楽しみに来た客が多かった。

YGA
期待していなかったが思いの外良かった。
曲調も振り付けも無駄に露出面積の多すぎる衣装も好みではないし、何でも MIX 打っときゃ良いと思ってるような低能な客にも辟易したが、鉄火場の客も含めたその場に居る全てに見てもらおう・楽しんでもらおうとするグループの統一した意思のようなものが基調低音としてあって、それが押し付けがましくなく響いていた。
メンバーの意識が既存の客を囲い込む方向ではなく、外に向いている。

風男塾
YGA と対照的に意識に向き方が内外バラバラだったのが目に付いた。
そんな中、喜屋武ちあきが中の人をやっている人は動きに切れがあり、表情も生き生きしていて、会場の隅々迄意識と目線を配っていた。

バニラビーンズ
「トキノカケラ」私服にユニクロダウンを羽織っての二回廻し。
一回目はスタンドマイクで「ニコラ」→「Baby Portable Rock」、二回目は手持ちマイクで「サカサカサーカス」→「イェス?ノゥ?」→「東京は夜の七時」

舞台が高いのだけれど、表彰式用なのか中央は更に一段高い。 そこを使うので後方からでも足元まで見えるのだけれど、折角なので早めに陣取りをして近くから観覧。
前回はべら棒に寒かったので表情も固まりがちだったが、今回は寒いながらも三月なりの気温だったのでにこやかに。
今日は外ハネの人の表情が特に良かった。 雛鍔的と言うかあんみつ姫的と言うか、育ちのよさとおおらかさが厭味なく出ている。

こうして見ると、タワーレコードが提示するアイドルのかたちが見えてきたように思う。
見るにも聞くにも気負いや頑張りを必要としない、手の届く(手活けの花にするしないではなく)、特別ではないが飛び切りの幸せがそこにはある。
オケひとつ取ってもインスツルメンタルの曲として聴くに堪える出来。
掛けて貰える予算は限られていても、知恵と工夫と手間はぎっしり詰まっている。
金を掛けて貰えるアイドルはそれなりに居るが、知恵と工夫と手間を掛けて貰えるアイドルは少ない。

レンタル移籍以来のバニラビーンズ。 曲折あったが、最初期に感じたワクワクが戻って来ており、見る度に楽しく、幸せな気分で帰途につける。
今日も多幸感に包まれて帰宅。

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2012-03-11 ファンシー・フェイス [長年日記]

_ バニラビーンズ"チョコミントフレーバータイム"インストアイベントvol.1

原宿の明治通り沿いにあるKDDIデザイニングスタジオにて、次のシングル曲のお披露目。

行きつけの汚い散髪屋が混んでいて、更には銀座線が遅い(まぁ銀座線が遅いのは百年前からだが)ので開演10分前くらいに漸く到着。
椅子席はほぼ満員御礼、立ち見の二列目あたりに潜り込む。
束モノばかりに行っていてすっかり忘れていたが、二人組の場合時として択一を迫られることがある。 昨日がまさにそれで、なんとなく見やすい位置を探して立ってから、そこが外ハネ真正面であることに気付く失態。 なんだか必死な人みたいになってしまった。
開演までの時間は舞台後方の大型スクリーンでPVを上映。 見るからに低予算だが、手間と知恵と工夫は詰まっていて、良い出来。
PVで使用しているアイスクリーム型のマイクはバスキン・ロビンスから借りたとのこと。
思えば私のチョコミント事始もサーティーワンであった。 70年代の後半、バニラではないアイスクリームと言えばロッテのイタリアーノか奮発してもレディ・ボーデンだった頃に数十種類ある中から好きなものを撰んで掬いたてを食べられると言うのは非常な驚きであり、ミントグリーンのアイスに茶色い粒が入ってるのなんざ見たことも無く、とりあへず一と口貰って更に驚いたのを憶えている。

閑話休題。 16時になり、いつもの出囃子に乗って登場。 前半30分は見どころや苦労したところ、カットになった場面など、PVこぼれ話。
二人とも喋る仕事には慣れているので司会要らず。例によって外ハネの人の浮世離れしたエピソードも交えつつ30分。

一旦はけている間に敏腕マネージャー女史がテーブルと椅子を片付け、もう一度出囃子に乗って登場。
手持ちマイクで「東京は夜の七時」、スタンドマイクで「ニコラ」そして「チョコミントフレーバータイム」。
マイクスタンドはそれぞれの身長に合わせて予め調整してあるのだけれど、上手下手の袖に逆に置かれていたようで、マイクを取り付ける際に気が付いて取り替えていた。 こう言ったハプニングも笑いに転化出来るのも場慣れした強みか。
新曲にあわせて作られた新しい私服は、キノコの人がチョコミント、外ハネの人がコーンのような色合いになった、春らしいミニのワンピース。
バニラビーンズにしては振り付けの動きが多く、 頭上で手首から先を延々左右に振り続けるのは大変そうではあるが、ダンスインフレが過剰に進んだアイドル界に於いては寧ろ大人しい部類に入る。

曲の方は渋谷系の残滓というか、南朝の末が吉野にあったというか、ファンシー・フェイス・グルーヴィ・ネームのようなワクワク感。 歌詞も昨今は珍しくなってしまった、読み込んで味わい深いもの。
シングルの発売が待たれる佳曲。


2012-03-12 禍福は糾える縄の如し [長年日記]

_ UTB+ 2012 2月号

武井咲
表紙と巻頭グラビア、6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
整い過ぎていてソツが無い、外れは無いものの大当たりも無い武井咲の武井咲らしいグラビア。
7カット目の、軽く振り向いた写真にのみ、逸脱が感じられて面白い。
何をしても収まってしまうモデルと言うのは、実に撮り易く撮り難い。

橋本愛
7ページ8カット、撮影は熊谷貫。
これをどう書いて良いか悩んで放置したまま年を越してしまった。 モデルとカメラマンの幸福な(若しくは不幸な)関係の窮極が此処に在る。
例によってぐいぐい迫る熊谷、たじろがない橋本愛。 きつめに撮れてしまう事が多く、そうならないように柔らかい表情を要求するカメラマンも多いと思うのだけれど、熊谷貫はきつくなるのも厭わず撮る。 その中で橋本愛の柔らかさを引き出して行く。
此処に希望を見るか絶望を見るか、人夫々だとは思うが、私は後者だった。
美しすぎるが故に哀しい8カット。 眼福。

足立梨花
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
少年と少女に扮した足立梨花を撮り分ける趣向。 好きな写真ではないが、構図の切り方には厳しさがあって良い。
少年と少女が邂逅する最後のカット、ヒールが高いのか箱馬をかませたのか、少年の上背が拳一つ分くらい高く、心持ち見下ろすようになっているのが面白い。

荒川萌
最新写真集絡みの6ページ8カット。 撮影は西條彰仁。
屋外でも屋内でも生きた表情。 光を背負わせ過ぎているようにも感じられるが、眩しさのあまり死んだ表情になるよりは良い。

松井玲奈
7ページ7カット、撮影は門嶋淳矢。
ヘッドフォンで音楽を聴きながら、その曲にあった動きと表情をしろと言う無理難題を軽やかに(見ている分にはあくまでも軽やかに)こなす松井玲奈。
大衆受けする割に複雑怪奇で難解な人だと私は考えているのだけれど、撮影時に難しいテーマを与えることによって、多面性が解りやすく引き出されたのではないかと思う。

市川美織
6ページ9カット、撮影は桑島智輝。
長い髪をまっすぐにおろすか、三つ編みでおさげにするかで印象がガラリ変わる。
髪をおろしてベレー帽を被せた新機軸も良いが、アトリエと思しき室内で大き目のTシャツ一枚着せて座らせたカットが面白い。 危うげでありつつ危なげなくもある、不思議な写真。

峯岸みなみ
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
表情には力があるのに、目に力が無い。 これが何故なのかは本人が一番よく判っていると思う。
先々何になりたいのか知らないが、役者もやりたいのであれば、そろそろこう言うのは止したが良い。
ロケーションも衣装もカメラマンの仕事も良いのに、文字通り「画竜点睛」を欠いた6カット。 落第。

2012-03-18 溜飲の下げ方 [長年日記]

_ 第79回浅草早朝寄席~錦魚・談奈二人会~

今日はあとがつかえているようで、いつもより15分短い11:00終演。
そんなわけでマクラもそこそこに三席+ゲスト。 弁当幕も無く、スッキリした構成。

「小噺」談奈
「千早振る」錦魚
「オゲレツウクレレ」角森隆浩
「大工調べ」(序)談奈

口開けで出て来た談奈さんはマクラもそこそこに鰻と泥鰌と穴子の小噺でさらっと降りちゃう。 このあたりは左談次師ゆずりで上手い。
錦魚さんはチクリと毒をいれたりしつつも、軽く楽しく。
オゲレツウクレレの角森隆浩さんは素晴らしいイカレポンチで、どうかしているウクレレロックを高らかに歌い上げて去って行った。
牧伸二、ぴろきより、坊屋三郎に近い「ひとりボーイズバラエティ」と言った趣。

トリの「大工調べ」は談奈さんらしさが存分に出ていた。
談奈さんの偉そうな奴と言うのは、実にどうも腹立たしいのだけれど、棟梁の啖呵が焼肉屋の冷麺みたいで、つるつる喉越しは良いが切れ目が無くて歯切れが悪い。
下がるべきところで下がらない溜飲に苛々したところで与太が出てきてドタバタになるのだけれど、ひとしきり笑って気が付くと、苛々が消えてスッキリしている。
不思議な芸。


2012-03-24 竹内美宥の報われなさ [長年日記]

_ 第6回 吉幸・錦魚 ふたり会(2012.3.21)

仕事帰りに両国亭。 隔月のふたり会へ。 レギュラー前座のこはるさんはお休み。

「狸の鯉」春樹
「寿限無」吉幸
「だくだく」錦魚
<中入り>
「時そば」吉幸
「小言幸兵衛」錦魚

狸と言えば札か賽ばかり、久し振りに狸を聴いた。 あまり演られないのはサゲが判りにくいからだと思うし、やはりそこが引っ掛かったのだけれど、これは前座のうちは仕方が無い。 そのあたりを差っ引けば良い出来。

時そばのサゲは意表を衝くもので、且つ出来過ぎても居ない佳品。 噺の寿命はこうして延びて行く。

立川流の売れている師匠連は立川談志の伝統と革新の「革新」の部分を色濃く受け継いだ人達だと思うのだけれど、革新を前に出さない師匠連にも談志の遺伝子は受け継がれていて、私はそちらにより惹かれる。
その延長線上に居るのが吉幸さんであり、錦魚さんであり、先年亡くなった談大さんであったと思う。

_ AKB48のオールナイトニッポン(2012.3.24)

今週はコンサートのさなかとあって、録音での放送。 その代わり生では出られない18歳以下のメンバーから、阿部マリア・加藤玲奈・川栄李奈・高橋朱里・竹内美宥の5人。
小島慶子の降板騒動でも見られた「送り手であるラジオ局側がメディアとしてのラジオの特性や価値を理解していない」と言う根源的な問題から来る退屈さに支配された二時間。

チーム4から2人、研究生から4人。 必然として自由さが売りの阿部ではなく真面目な竹内に進行役のお鉢が廻ってくる訳なのであるが、その竹内にすら碌に番組の趣旨説明が行われておらず、メンバーの架空の目撃情報を募るコーナーではそれがフィクションであることを全員が理解しないまま進行。
録音で且つあまり忙しくは無い面子を使うのであれば、仕込にも収録にも手間や時間は掛けられる筈なのであるが、その形跡は欠片も見られなかった。
それがAKS側のスケジュール管理の問題なのか、ニッポン放送側が「たかがアイドル」と手抜き仕事をした結果なのかは定かでないが、実にお粗末。 頑張って聴いていたが二時半過ぎに敢え無く寝落ち。

竹内美宥はチームYMでもそうだったが、一見するとチャンスなのだけれど、その実チャンスどころか可能性の芽を摘み取るような事になっていて、素材としての良さを引き出して貰えていない。
他の人はどうだか判らないが、私は責任感から解放された竹内美宥が見たい(聴きたい)。

_ UTB+ 2012 2月号 続

HKT48(兒玉遥、松岡菜摘、宮脇咲良、菅本裕子、若田部遥)
6ページ6カット、撮影は門嶋淳矢。
集合で1ページのあと、個別カットで押す構成。
ハイキーに白く飛ばしつつ、見せるべきところは見せた匙加減の妙。 顔見世グラビアとしては成功している。

與儀ケイラ
5ページ8カット、撮影は栗山秀作。
歳相応のあどけなさと年齢以上に大人びて見える部分の差が有りすぎて一寸撮り難そう。 特に子供っぽい部分を可愛らしく切り取るのに梃子摺った感じ。
これはカメラマンの腕より、モデル側の資質に係る部分。

_ UTB+ 2012 2月号 続々

杉咲花
4ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
子供グラビアは苦手なので評価に困るのだけれど、佐藤裕之の仕事は素晴らしい。
2カット目の背景のブロック塀を見ると被写界深度の浅さと焦点の絶妙さが判るのだけれど、1カット目は引いて絞って背景を描き込んでいる。
カットと毎の切り替えが鮮やかで、背景を生かす写真も飛ばす写真も自在に撮れているのは、機材の特性をしっかり把握してどれだけ絞れば(開ければ)どう変わるかを感覚として身体に刻めているからだと思う。
勿論撮影中の試行錯誤も有ると思うが、気難しい機材でここまで撮れているのが凄い。
以前の佐藤裕之の写真には良い表情で空気も捉えているのに肝心なところでピントを逃すような歯痒さがあったが、もはやそんな事も無く、「佐藤裕之」のクレジットが有るだけで期待できるしハズレも無い。

chocole
4ページ9カット、撮影は桑島智輝。
顔見世グラビアとしては良い出来。
これは私自身の問題なのだけれど、面白いと思えないものをじっくり見る気力と体力と時間が無い。
今後は面白いと思ったもの、書く必要が有ると思ったものに絞って行こうと考えている。

佐藤優樹・生田衣梨奈
2ページ2カット、撮影は岡本武志。
実に酷い。 活かす殺す以前に素材を腐らせた拙作。
撮られ慣れていないのを差し引いても、表情が死んでいて目が開いていなくてポーズも臭い上に固まっている。
UTBでここまで低劣な写真を見る羽目になるとは思わなかった。
零点。

吉川友
5ページ7カット、撮影は藤本和典。
打って変わって見応えのある7カット。
目線の来ているカットより来ていないカット、意識は来ているカットの方が味の有る表情。
このグラビアの出来は良いのだけれど、役者として扱うとより映えるように思う。

和田彩花・前田憂佳
4ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
薄野原に色違いのワンピース。
前田憂佳は何と言うか吹っ切れたような表情。 和田彩花は要らない苦労と心労で表情が一足飛びに大人になってしまった。
1ページ目下段あたりの感情の箍が外れかかったカットが哀しくも美しい。

前田憂佳
こちらも西田幸樹で4ページ7カット。
愁いを帯びた表情を使う雑誌と使わない雑誌が有ったが、後者は総じて写真の質が低かったように思う。
笑顔ではない表情を心持斜めから切り取ると映える。 映えるからこそ正面切った笑顔がより輝く。
そんな二面性が貴重だったのだけれど、それももう見られない。
レコード大賞最優秀新人賞から先の明るい未来を提示してやれなかった寺田の罪は重い。

真野恵里菜・矢島舞美
7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は佐藤裕之。
新成人と言う事で晴れ着で4カット、大人びた膝丈のワンピースで2カット。
矢島と真野の撮られ方の違いが顕著。 矢島のモデルとしての仕事に不足は無いのだけれど、真野は一段上を行っている。
役者として積んだ経験がモデルとしての仕事にも生かされており、全てのカットでハズレの無い表情。
「役を演じるというより、役の人物の感情を俳優は生きるべき」とはスタニスラフスキーの言だが、真野恵里菜は真野恵里菜本人としてもカメラの前に立てる。 そのあたりはもっと評価されて然るべきだと思う。

2012-03-25 8月31日の気分で纏め更新 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 08号

日南響子
7ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
撮られ慣れているのでポーズは自然、ただ表情の種類が少なく、些か単調。
大ハズレは無い。

仁藤みさき
4ページ7カット、撮影は細居幸次郎。
屋内中心なので、肉々しい水着グラビアにしては多彩で柔らかな表情。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 09号

日南響子
5ページ19カット、撮影は桑島智輝。
詰め込まれた巻末グラビアなので写真は小さめだが、表情の種類は多く生き生きしている。
前号もこの線で押したほうが良かったのではないか。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 10号

NMB48(山本彩、近藤里奈、上西恵、木下百花、渡辺美優紀)
巻頭グラビア7ページ + 巻中グラビア3ページ6カット、見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
前半は集合2カット、個別で1ページ1カットずつ。 後半は1ページで個別写真5枚、見開きで集合。
それぞれに良く撮れていて破綻は無いのだけれど、木下百花の傾奇者としての魅力であったり、渡辺美優紀の嵌まると抜け出せない魔性までは撮り切れていない。
まぁこれは欲張り過ぎと言うもので、顔見世グラビアとしては及第点以上の出来。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 11号

篠崎愛
7ページ15カット、撮影は樂満直城。
変な物言いだが、冬らしい水着グラビア。 何故か久生十蘭の「海豹島」を連想。
鰭脚類のように雪原に転げたり、過酷な撮影では有るのだけれど、篠崎愛の表情には全く負の感情が浮かばないのが凄い。

飯田ゆか/鎮西寿々歌
増刊の宣伝かたがた2ページ2カット、撮影は青山裕企。
構図としては面白さの欠片も無いのだけれど、兎に角表情が良い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 12号

AKB48(大島優子、柏木由紀、高橋みなみ、前田敦子)
新曲のイメージにあわせた7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
柏木由紀だけ「成り切れて居ない」と言うか何と言うか。 頭で考えすぎなのだと思う。

乃木坂46
5ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
「AKB48ではありません」あぁそうですかとしか言いようが無い。 森永のコーラスみたいなものか。
良く撮れた顔見世グラビアではある。 桑島智輝は何でも撮れるしどうにでもなるが、この美術より工芸に寄った部分が個性なのだと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 13号

小池里奈
7ページ11カット、撮影は細野晋司。
正面から撮るとあどけなく可愛らしい、横から撮ると綺麗。 高校卒業と言うタイミングもあってか、綺麗寄りの写真で構成。
単純に横から撮るのではなく、横からの光で鼻梁の高さを際立たせているのは上手い。

西田有沙・麻倉みな
5ページ10カット、撮影は栗山秀作。
ポーズは露骨に扇情的で、肌の色も生々しいのだけれど、下卑た感じにはなっていないのは良い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 14号

逢沢りな
7ページ9カット、撮影は細野晋司。
水着と、その上に何か羽織ったグラビア。
髪のあしらい方もあるが、すっかり大人びた表情。
表情そのものは諧調に乏しいのだけれど、首の傾げ方や撮る角度で印象が変わる。

和田絵莉
例によって例の如く四畳半グラビアなのだけれど、洋室なので湿り気は適度。
こう言うニコパチ営業写真を撮らせると矢張り巧い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 15号

ももいろクローバー
6ページ、撮影は塚田和徳・塚田亮平。
事務所の意向が色濃く出たようなグラビア。 水着無しでグラビア一本仕立てるとなるとこうするのが早道だとは思うし、大外しはしていないのだけれど、詰めの甘さは目立つ。
最初の見開きは左後方の有安が歪曲とアウトフォーカスと色収差で悲惨な状態。
機材の特性を把握できていないのと、レンズが安いのと、画面構成が雑なのと、様々な要因が有安に押し寄せてハズレカットの山。 とんだ災難であった。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 16号

指原莉乃
大道具小道具取り混ぜて「指」の字に取り囲まれた7ページ10カット、撮影は桑島智輝。
初期のグラビアで見られた陰惨さはもはや何処にも無い。
顔だけでなく、指でも表情が出せるようにな り、付かないところには絶望的に付かないものの全体的には適度に肉が付いて身体の線に柔らかさが出たのとで、「脚が綺麗」と言う売りも出来た。
6ページ目などは実に良い表情。 この先も山あり谷ありだとは思うが、喰いっ逸れる事は無いと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 17号

竹富聖花
写真集からのグラビア。 7ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は細野晋司。
夏は夏らしく、冬は冬らしく。 細野晋司らしい季節感を湛えたカットが並ぶ。
笑顔はまだ単調なのだけれど、そうでないカットは良い。
2ページ目、7ページ目は力のある表情。

早見あかり
巻末の増刊広告に1ページ1カット、撮影は野村浩司。
表情は良いのだけれど、ピントが無様に外れている。 雑な仕事。
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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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