原宿の明治通り沿いにあるKDDIデザイニングスタジオにて、次のシングル曲のお披露目。
行きつけの汚い散髪屋が混んでいて、更には銀座線が遅い(まぁ銀座線が遅いのは百年前からだが)ので開演10分前くらいに漸く到着。
椅子席はほぼ満員御礼、立ち見の二列目あたりに潜り込む。
束モノばかりに行っていてすっかり忘れていたが、二人組の場合時として択一を迫られることがある。 昨日がまさにそれで、なんとなく見やすい位置を探して立ってから、そこが外ハネ真正面であることに気付く失態。 なんだか必死な人みたいになってしまった。
開演までの時間は舞台後方の大型スクリーンでPVを上映。 見るからに低予算だが、手間と知恵と工夫は詰まっていて、良い出来。
PVで使用しているアイスクリーム型のマイクはバスキン・ロビンスから借りたとのこと。
思えば私のチョコミント事始もサーティーワンであった。 70年代の後半、バニラではないアイスクリームと言えばロッテのイタリアーノか奮発してもレディ・ボーデンだった頃に数十種類ある中から好きなものを撰んで掬いたてを食べられると言うのは非常な驚きであり、ミントグリーンのアイスに茶色い粒が入ってるのなんざ見たことも無く、とりあへず一と口貰って更に驚いたのを憶えている。
閑話休題。 16時になり、いつもの出囃子に乗って登場。 前半30分は見どころや苦労したところ、カットになった場面など、PVこぼれ話。
二人とも喋る仕事には慣れているので司会要らず。例によって外ハネの人の浮世離れしたエピソードも交えつつ30分。
一旦はけている間に敏腕マネージャー女史がテーブルと椅子を片付け、もう一度出囃子に乗って登場。
手持ちマイクで「東京は夜の七時」、スタンドマイクで「ニコラ」そして「チョコミントフレーバータイム」。
マイクスタンドはそれぞれの身長に合わせて予め調整してあるのだけれど、上手下手の袖に逆に置かれていたようで、マイクを取り付ける際に気が付いて取り替えていた。 こう言ったハプニングも笑いに転化出来るのも場慣れした強みか。
新曲にあわせて作られた新しい私服は、キノコの人がチョコミント、外ハネの人がコーンのような色合いになった、春らしいミニのワンピース。
バニラビーンズにしては振り付けの動きが多く、 頭上で手首から先を延々左右に振り続けるのは大変そうではあるが、ダンスインフレが過剰に進んだアイドル界に於いては寧ろ大人しい部類に入る。
曲の方は渋谷系の残滓というか、南朝の末が吉野にあったというか、ファンシー・フェイス・グルーヴィ・ネームのようなワクワク感。 歌詞も昨今は珍しくなってしまった、読み込んで味わい深いもの。
シングルの発売が待たれる佳曲。