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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2001-06-02 [長年日記]

_ 仕事帰りに

駒込へ。 テント芝居を見に行った。 「パラダイスロスト 懐かしい夢」水族館劇場。 途中から見たのだけれど十分面白かった。 私は芝居とか映画には没入できないタチで、いつもなら大道具・小道具、照明・音響の入り・切りなんかに意識が行ってしまうのだけれど、この芝居にはすんなり入って行けた。 筋の矛盾とか観念的な長科白とか嫌いな要素もあったのだけれど、さほど気にならなかった。

_ 気にならなかったと言えば、

席が一番後ろで立ち見だった事も、団子坂を登り下っていくバスやタクシーの音すら気にならなかった。

観念的な長科白とか、私の嫌いな部分もあるにはあったし、話の筋やこまかい科白に矛盾はあったりしたのだけれど、あまり気にならなかった。

それだけ面白かったということだろう。

春先に見に行った新国立劇場の芝居とは大違いだ。

舞台装置も思いのほか凝っていて、正面奥と上手・下手の建物が回転して舞台が転換するし、舞台中央は床が外れて奈落がプールになっており、上手・下手のほかにもそれぞれの建物やプールの奥からも入り・はけが出来るようになっているので、思わぬところから人が出てきて思わぬところへ去っていく。 プールからは盛大に水が吹き上げ、上からも大量の水が降ってくる。

間口は狭いのに高さと奥行きはある舞台で客席よりも広いくらい。

はじめはいつものようにメモはとらぬまでも、日記を書く事を前提にみていたのだけれど、そんなことはどうでも良くなり、途中からはただひたすらぼーっと見ていた。 ラストは舞台の高さ・奥行きと大量の水を生かした物凄い物であった。 次も是非見に行こうと思っている。

_ 終演後、

誘った主である阿佐ヶ谷北氏を探すと、もはや毎度の事になりつつあるが、いない。

探しているうちに打ち上げが始まってしまい、そのまま終電まで呑んだ。


2001-06-04 [長年日記]

_ 朝から

頼まれ事の撮影。興が乗らなかったので家で゜ぐずぐすしていたら遅刻してしまい。 着いた頃にはあらかた終わっていた。 とりあへず記念撮影だけでもしておいた。 打ち上げに誘われたのでついていって中華料理屋で中食。 喰いながらいろいろ話をしたのだけれどもはや全然かみ合わない。 飯喰いながら風俗の話するかねぇ、後にはてめぇの嫁もいるってのに、いやはや、不味い飯になった。

_ 午后から

銀座へ。 カメラ関連の知り合いの結婚祝いオフ。 時間が空いてしまったのでみゆき通りをぶらぶらしつつカメラ屋を素見。 本屋に入ったらカメラレビューの別冊「桑原甲子雄 ライカと東京」が出ていたので購入。

_ オフ会は

帝国ホテルのラウンジでやる事になっていて、適当な服を着ていつものように出かけようとしたら家のものに怒られて、珍しく背広で行ったのだけれど、他の人は普段着(苦笑)。
 コシナの21mmと90mmとT−3の黒を見せてもらった。 いやぁー、これは良いです。
披露宴が長引いたのでラウンジで3時間以上長っ尻で話をしたあと、ミュンヘンで看板まで呑んで帰宅。 この席では私は話の腰を折らぬようにずーっと聴いている。 勉強になるし楽しい。


2001-06-05 [長年日記]

_ 朝から

起きられるはずも無く、いつものように昼からごそごそ起き出して、今日はどのカメラを持ち出すか考える。 考えながらいろいろいじっていたらまた一台ペトリが壊れた。 シャッタースピードが変わらない病。 治るんだか治らないんだか良くわからない。 結局持って出たのは

ペトリV2 55mm/f1.8 35mm/f2.8

ライカD−III ズマール50mm/f2

ペトリカラー35

の3台。 何処へ行くかは決めずにとりあへずバスに乗り、駅についたら都区内フリーきっぷを買い、そのまま改札を通過して南口のヨドバシでフィルムを購入。 総武線に乗ってなんとなく御茶ノ水で降りて坂を下って文庫川村を素見してから三省堂へ。 文具コーナーでバインダーとルーズリーフを購入。 ブックマート→グランデと移動するも探している本は無く、何か食べようと裏路地へ。 久しぶりに天丼いもやへ入ってみた。

_ いつも通り

物静かなおにいさんが「天丼でよろしいですか?」と訊いて来るので「はい」と答える。 お茶が出てくる。 てんぷらが揚がる頃合になると「ご飯の量はどうなさいますか?」と訊いてくる、「大盛で御願いします」と答える。 味噌汁が出てくる。 さいの目に切った豆腐とわかめの味噌汁。 天丼が出てくる。 カボチャ1、海苔1、キス1、イカ1、エビ1、少しこわめのご飯は一粒一粒がぴかびかしている。 喰い終えて500円払って外に出ると既に夕方。 水道橋まで歩こうかと思ったけど止めておいた。

_ 中野のPへ。

ファーストフレックスがあった。 眼福。 そのあと中古カメラ業界の胡散臭い話になり、保木間の石井さんが店を畳んだという話を聞いてびっくり。 店賃を吊り上げられたので店の方は閉めたが、修理は路地の奥の自宅で請け負っているとの事。 家に帰るには少し早かったのでヴィオロンへ寄ろうと思ったら閉まっていた。 時間はまだ早かったがめんどくさくなって帰宅、何時の間にか寝ていた。


2001-06-16 [長年日記]

_ 仕事帰りに

新宿へ。 寿氏、ひたひた、ニッパーくんと呑み。 西口の中古屋をぶらぶらした後、高円寺の沖縄料理屋へ。 ここは旨いんだけど高い、そしてうるさい。 だから実はあんまり好きではなかったりする。 散会後、日暮里で阿佐ヶ谷北氏らと落ち合って阿佐ヶ谷へ。 無駄な移動。 下らない話をしつつ雑魚寝。


2001-06-17 [長年日記]

_ 昼過ぎに

なんとなく起き出して本などめくっているうちに他の人も起き出して、駅前の喫茶店で飯を食い、ヴィオロンへ行ってぼーっと時間つぶし。 日曜日をムダに浪費したようでもあり、有意義だったようでもあり、なんかヘンな感じだ。 他の人はそのあと趣味者某に接見するらしかったが私はけったくそ悪いので帰った。

_ 阿佐ヶ谷とか

高円寺とかの駅前の路地をぶらぶらしていると、何で今のところに住んでいるのか馬鹿々々しくなってくる。 仕事場と家を往復するだけの毎日。 仕事場のある町は棚を見て買いたくなるような本が並んでいる本屋も胡散臭いカメラ屋もぶらっと入りたくなるような食い物屋も無い。 家の最寄駅は尚更だ。 駅前には店なんか一軒だってありはしない。 コンビニすら無い。

家に帰っても別段する事は無く部屋に篭ってコンピューターを立ち上げてぐたくだして、夜中に寝る。 その割にぜんぜん更新してないし・・・。

最近精神状態が宜しくないので、聴く音楽はクラシック、それも古いも、の編成のシンプルなもの、うるさくないもの、チェンバロとかオルガンとかばかり。


2001-06-24 [長年日記]

_ ひたひたに

誘われてカッパくんと3人で新宿の小田急美術館へ「メイプルソープ&アラーキー 百花乱々展」を見に行った。 荒木の方ははっきり言ってどうでもいいような写真ばかりだったが、メイプルソープの方は凄かった。 特に正方形フォーマットの物が。

構図は物凄く厳密で、ぎりぎりのところで切っているし、ライティングも焼きも微妙な上にも微妙。 ライトでやっているのか焼きでやっているのか中心部(もしくは視点の行くところ)から周辺部にかけての光量の落とし方とか、もう見ていて頭が痛くなる。 良かったけど疲れた。

_ 西口の中古カメラ屋を

素見したあと、カッパくんとは別れて荻窪へ。 広東風が閉店すると言うので喰い納めの宴会。 料理長の紀平さんはいつも以上に気合が入っていて、何を喰っても旨かった。
この日一番旨かったのはイカを短冊に切って鹿の子に包丁を入れて花切りしたものを湯通し(もしくは油通し)して蚕豆をすりつぶしたソースで絡めた物。 まさに皮一枚残す感じの包丁の入れ方で、さらに蚕豆のソースが旨いの何の・・・。 皿まで舐めたくなるくらい。
前菜のからし醤油で和えたクラゲも旨かった。 最後まで居たかったけど終電に間に合わなくなるので途中で帰った。 7月の12日から違うオーナー・コックさんで営業再開とのこと。


2001-06-25 [長年日記]

_ 給料が

入ったのでお仕事カメラを買いに新宿へ。 中野で出ていれば勿論そっちで買うんだけど出ないときは出ないもので、急いでいた事もあり、知り合いから出物情報が入ったのでそれを押さえてもらって新宿で買う事にした。
ものはコンタックスのRTS(I)+テッサー45mm/f2.8。 ペンタ部にへこみがあってオートに少々不安はあるもののモルトとかシャッター幕の状態は良かったので購入。 テッサーは手に馴染まないのてとっとと手放す事にした。 夕食はとんかつ茶漬。 謎の味。


2001-06-26 [長年日記]

_ 今日は

休みを取って昼から外出。 保木間の石井さんの様子を見に行ったら、その話を私にしてくれた中野の店の客と鉢合わせ。 石井さんは思ったより元気だったけれど心なしか顔色が悪いような気がした。 「店を閉めちゃったんだそうで・・・」と聞くと、「このへんは田舎だからダメですよ」と吐き捨てるように言った。 そうなんだよなぁ・・・、他所へ移ってみてわかったけどこの辺は悪い意味で田舎だ。
テッサーは売っぱらうので替わりに50mm/f1.4のプラナーを物色。 何軒かまわろうと思っていたら二軒目で出物を発見。 これも中野であればそっちで買うんだけどなぁ・・・。
中野の店に顔を出してから阿佐ヶ谷へ。 今日も荻窪は休みらしい。 ヴィオロンの前まで行くと今日も休み。 帰りがけに新しく出来た「長崎軒」というチャンボン屋で夕食。 結構旨かった。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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