都バスの一日乗車券を買って散歩に出掛けた。 三ノ輪に出て浄閑寺のあたりをぶらぶらしてから都電に乗ろうかとも思っていたが、今回は三河島方面へ行ってみる事にした。
複数の何だか判らない言語が飛び交っており、そこを過ぎて閑散とした工場街に差し掛かると、押し売り然とした初老の男が婦人靴・時計・バッグなど来歴の怪しそうな品物を並べて露店をおっ始めていた。 その初老の男は、時折通り掛かる人に誰彼構わず「どれでも千円、どれでも・・・」と声を掛けていたが、私が見ていた五分程の間には誰も何も買わなかった。