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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


1999-12-09

_ 先月の頭に

怪我をする前の部署に戻ってから、尾篭な話になるけれどずーっと下痢が続いている。 夜も碌に寝られない。 精神的にもおかしい。 夢と現実の境目が曖昧になって来た。 忙しいから病院にも行っていない。

仕事もしくじり続きでそれが更に問題を深刻化させている。

そして今日、怪我をした方の手に鈍痛がした、と思ったら、急に手が重くなって動かせなくなった。

動かなくなったと言うよりは「動かし方が判らなくなった」という感じだった。 すぐに動く様になったのだけれど、「もう一回やったら、次はこの程度では済まないだろうなぁ・・・」と思ったら物凄く憂鬱になってやっている仕事をうっちゃらかしてどこかへ行ってしまいたい衝動に駆られた。 そろそろ潮時かな、とも思う。

帰りの地下鉄のホームで一瞬自分が今何をしているのか判らなくなった。

_ 人の人生を

肯定してばかりいるのは、自分の人生を肯定できないからだ。


2008-12-09 ダイヤモンド

_ 東京タワーの新ライトアップ

12/1から、東京タワーのライトアップに新しいものが加わった。
冬仕様の暖色の照明が、
期間・時間限定でダイヤモンド・ヴェールというものに切り替わる。

特別展望台から上は蝋燭の炎のように、そこから下はダイヤモンドを散りばめたように。

大門の駅前辺りでも、写真を撮る人が多く見られた。

_ Club 333 Night View DJ(DJ:折井あゆみ 12/5)

昼過ぎから夕方に掛けての荒天が嘘のように晴れた空。 新ライトアップとクリスマスツリーの相乗効果で、割と人出は多く。
そんなこともあってか、ジュークボックスリクエストは早々と〆切り。
リクエストに添えられた「NHKのニュースで折井を見た」と言うメッセージから、夜景検定を受けた話。
「東京タワーのイメージガールなんだから」と、周りから勧められて受けてみたものの、実に難しかったそうで、12月中旬には結果が出るそうだが
「慰めてください」
とのこと。
そうこうしている内に8時になり、ライトアップが切り替わると、下から照らしていたライトが消えて、展望台の中も仄暗く。

カフェ・ラ・トゥールから一品頼むコーナーでは、クリスマス迄の限定メニューである「ベーリーベリークリスマス」と言うパフェを注文。 イチゴゼリーとコンデンスミルクの上にソフトクリーム。 ベリーとアラザン(砂糖の表面を銀箔で覆ったもの)が散りばめられて、ハート型の最中が飾られている。
曲が掛かっている間にモリモリ食べていたが、曲が終ると何事も無かったかかのように喋っていた。

終了後、急いで捌けて行ったが、ブログによると自主練習をしていたようだ。
顔は少し痩せたようにも見えるのだけれど、窶れた感じは無く、表情も明るいし目に力がある。
忙しいなりに充実しているのだろう。

_ 折井の口調

芝居で場数を踏んだ効果として、喋りに緩急強弱がついてきた。
口癖としては、話の終わりに
「〜して下っサイッ!!」
話を切り替える時の接頭語として
「サアッ!!」
喋りに「型」が出来てきたのだと思う。 この間に、次に喋る事を考えている。

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2012-12-09 vole de kyaa

_ 松田忠雄写真展/杉原杏璃 vole de kyaa

明治通りと渋谷川の間、渋谷と恵比寿の丁度中間にある Tokyoarts gallery で開かれている写真展。
松田忠雄撮影による杉原杏璃の最新写真集「vole de kyaa」に連動したもので、その中で使われた物やアザーカットで構成されている。(※2/21 訂正、全てアザーカットとのこと)

圧巻は300×147cmの巨大プリント三枚。
400×600cmのものも十分大きいのだけれど、この大判の前には霞んでしまう。

流石にざらついた感じはあるが、合焦位置と深度は適切。 薄目のピントで視点を誘導。
かなり横長のプリントなのだけれど、離れて見てみると視野一杯に収まり、寄って見てみると細部を確認出来る。

展示はこの他に2Lのプリントを壁一面に張り付けたもの。 こちらは残念ながら午後に行われるギャラリートークと撮影会終了後の公開ということでトレーシングペーパーが被っていて全体は見ることが出来なかったが、ちらりと見える部分の何枚かは面白かった。
これを含めて全ての写真は正札付き。 中でも2Lのものは一枚1050円。 昨今のアイドル現場で売られているヤッツケ仕事の生写真なるものが法外な値段で売られている事を考えれば、これは破格。

80年代を引き擦った旧態依然の詰まらない構成の写真集を接触営業で纏め買いさせて捌くような商売が未だに罷り通っているが、それで写真集というジャンルも衰退するばかり。
この写真展は販促イベントとしても面白い物になっていると思う。

追記
気になったのでメグリアイのインストアが終わってから再訪。
(会期中は毎日八時まで開けているとのこと。)

昼間見られなかった入って右側の壁面には2L判のカラープリントが一面に貼られており、気に入った物があったら剥がして購入出来る。(減った分は貼り足して行くとギャラリーの人は言っていた。
午後にギャラリートークと撮影会があったので、既に半分くらい無くなっていたが、それでもかなり見応えはある。
全体的に絞りを開けて撮ったピントの薄いカットが多いのだけれど、タクシーの車内などで寄って撮っている物が特に面白く、私も財政事情が厳しい中一枚購入。
金があったらそれこそ根こそぎ買いたい。

何で撮ったのだろうかと考えながら見ていたが、明るい単焦点の広角レンズであろう事までは分かったものの、カメラに関しては皆目見当がつかない。
ふと撮影者近影のようなものを見るとブラックボディのライカを構えていて漸く腑に落ちる。

職業写真家が2012年にライカを構えていると言うことは、伊達や酔狂で無い限りM9で間違いない。

M9だと悟ってから改めて全体を見ていると、写真そのものよりM9が欲しくなってきてしまい、慌てて邪念を振り払う。
カメラを買ったからと言って写真が上手くなるわけではないが、そんな錯覚すらさせるくらい引き込む力のある写真が揃っていた。

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2014-12-09 野暮な企画の野暮役場

_ 落語立川流真打トライアル(第3回)(26.12.3 日暮里サニーホール)

「紙入れ」 談奈
「尻餅」 錦魚
「淀五郎」 志らら
<中入り>
「ろうそく」「奴さん」 らく朝
「鼠穴」 らく里

例によって開演後入場。 六時まで働いて六時半に日暮里なんざ辿り着けよう筈もなく。
前のほうに年寄りが多く、後ろのほうに勤め人然とした風体の客が多いことが客層と開場時間の関係を示している。
入場枠は増やしたようだが、噺家の人生を左右しかねないイベントの割に箱が小さ過ぎる。

「紙入れ」は旦那が帰って来る前くらいから。 一席終わるまでとりあへず立ち見。 このあたりの機微も判らない人が増えた。
次が始まる前に空席に潜り込み、ふと目を上げると談大さんのお客さんだった人。

「紙入れ」は詰めの甘さとフラの境目くらいのいつもの感じ。 妙な入れ事もなく、まずまずの出来。

年の瀬の話しをマクラに振って、どちらかなぁ・・・と思ったら「尻餅」。
こう言う毒にも薬にもならない、へらへら笑っているうちに終わって何も残らない噺が私は好きだ。 馬鹿馬鹿しく賑やかに。

師匠から指定された根多を掛けなければならないのは苦しいところだが、今月は柄に無い噺を演っている感はありつつも、理不尽に翻弄される淀五郎の軽さが、志ららさんらしく描き出されていた。
一と太刀怨むのではなく、滅多刺しにしようとする淀五郎。 斬ると刺すの間に横たわるもの。 五万三千石になりきれないちぐはぐさが、意図したかどうかは判らないが表れていた。

中入りのロビーの空気は矢張り重い。 客が客として楽しめていない。

「ろうそく」は「死神」の筋を借りて「疝気の虫」のサゲをつけたような大腸癌予防の健康落語。 亡くなった柳昇師の「課長の犬」のような置き換え系の新作で、口調は古今亭。 噺も口調も掴み込みで志らく一門っぽさは欠片も無い。
笑いの量はあり、若し今もBコースがあったら文句無く真打だと思う。
一席終えて踊り。 陽気に演るのは良いが、一々「奴さんだよぉ」だの「姉さんだよぉ」ってのが如何にも野暮。 割り切った野暮ではあるが、私が見たいものとは対極にある代物。
客の方も野暮については相身互い、手拍子が裏んなったり表んなったり忙しい。

マクラを振らずに「鼠穴」。 ざわついた空気が締まる。 前回の「六尺棒」はトントーンと進んでサゲまで駆け抜けたが、入り組んだ噺だけにそうも行かず、イップスが出るところもあったがリズムにズレが出る程度に抑え込んでいた。
客の携帯が鳴り出したりもしたが、不測の事態をサラリ切り抜けてなんとかするのが真打。
色々あったが悪くない出来だったと思う。

持っていたチケットは三回目までなので、ここで私の併走もお仕舞い。
気にはなるので見には行ったが、楽しい会ではなかった。 つくづく、野暮な企画だと思う。
会場の大きさであったり、開場・開演時間であったり、開票の方法であったり、企画として煮詰めきれていない部分が有り過ぎる。
その野暮を嬉々としてやってしまうところに談志不在による師匠連と談志役場のおやかり具合が見え隠れ。


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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