高校野球で盛り上がっているが、私は嫌いだ。 野球は好きだけれど「野球部」とか「野球部員」と言う手合いは嫌いだ。
それはさておき、先日買って来た「ニーチェの顔」と言う本が面白い。 岩波文庫版の「ツァラトゥストラはこう言った」を訳した氷上さんの著書なのだけれど、「ツァラトゥストラはこう言った」に脚注が無いわけがやっとわかった。 この本の中で氷上さんはニーチェの思想の背景、ヘーゲル、ワーグナー、ショーペンハウエルとの関わりなどについて詳しくしかも判りやすく述べているのだけれど、これがまた非常に面白い。
特にヘーゲルの文章が何故晦渋で言はんとするところが判りにくいかについてのくだりは明快で、ニーチェの著作に関する本は何冊も持っているけれどこの本が一番良心的で且つおもしろい、お薦めです。
氷上英廣著「ニーチェの顔」より