付いたファンの多寡があからさまに出るので当初は声援の音量が凹むことの多かった連中にも、最近はそれなりの数の固定客が付いて来た。
その所為かそれぞれの表情も良くなって来ており、キャラクターもはっきり付いてMCも三列目になって静まり返るような事も無くなった。
はっきり書いてしまえば、早乙女や田名部を見ていても痛々しさは感じなくなったし、仲川もこの世の終わりの様な絶望的な表情を舞台の上でしなくなった。
ただ、「AKB48をめぐる妄想」8/22分の「AKB48劇場で何をしたいのか」で指摘されている通り、目の前の客しか見ていない感じはするし、柏木が最前列に来た自分のファンに、いつもは過剰に元気なその若造が仕舞いには俯いてしまうくらいの濃厚なサービスをしているのを目の当たりにした日には流石に驚いたりもした。
ただこれは目に見える形で自分の客を掴まなければのし上がれないようなシステムの中にいる以上仕方の無い事ではあり、人気の度合いを日々様々な形で計られていれば、舞台の上で演る事の質を向上させるより釣った魚にエサをやるのに力点を置きたくなるのも判らないではない。
結果としてその近視眼的なやり方が、長期的に見て何をもたらすのかなんて事は考える余裕が無いのだろうし、日々の公演にも慣れた分、移籍組の3人も以前より重みが無くなってしまったのかもしれない。
三人とも、特に平嶋あたりはそれなりに客では苦労して来た(している)訳で、身を以って知っている馴れ合う事の危うさを後輩に伝えていただきたいと思う。
テレビ電話が始まる以前のチームAは、突発的に有る接客イベント以外は基本的に不可触な存在であったし、「ファンレターとモノをいただきました。 ありがとうございました。」なんて事があったのを思うに、チームKだって似たようなものだったと思う。
然るにチームBは客があからさまに入らないスカスカの公演なんざ知らない(知りようがない)し、人気のあるメンバーはテレビにも映るし雑誌にも載るし接客業としてのアイドルとしての仕事は山ほど有るし、勿論浮き足立つより浮き足立たない方が良いし、小さく纏まらない方が良いのは自明の理ではあるのだけれど、客の方も送り手側もそれを望んでいない状況に居ると言う不幸。
先日、久し振りに客の振る舞いが見渡せる位置でチームBの公演を観たのだけれど、アルミ製の華奢なお立ち台上でステップ踏んで踊るは、手拍子は音量ばかり大きくて丸で揃わないは、それでいてMCへの介入はしつこいは、ひでぇもんだった。
まぁチームAもチームKもさして変わらなかったけれど。