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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2010-03-27 雨の新横浜 [長年日記]

_ AKB48 横浜アリーナ公演(ソワレ)

行きの電車の中でも、時間潰しの喫茶店でも、入場待ちの行列でも、未就業年齢と思しき客が殆ど。
年寄りばかりだった頃とはまた違った種類の無作法が多く見られた。

何とか入場して二階席へ。 遠い。

18:07 頃、漸く影アナ。 担当は前田。
「すみやかなご移動を」と読むべきところを「すこやかなご移動を」と読み違えたり、声を裏返らせたり。
横の友人と「らしいねぇ」と苦笑。

18:14 頃、例のオーバーチュアで開演。 明転するとステージに電動バイクが並んでいて、マジすか学園チーム ホルモンの連中が乗り込んで舞台中央へ。

練炭火鉢でホルモンを焼いて食いながらの小芝居でスタート。
この連中を狂言回しにして主要キャストが出てくる構成。 だらだらした小芝居が、大島優子が出て来ただけでドキュメントに変る。

テレビ東京系列の、見られない地域のほうが多い番組を見ていないと何が何やら判らない構成なのは如何なものかとは思うが、地球上何処に居てもネット環境さえしっかりしていれば文明の利器を使って(画質は悪いものの)視聴は出来て筋は追える訳で、県域免許にしがみついた既存の放送システムを足蹴にする秋元一流の悪戯なのかもしれない。

マジすかロックンロール
寸劇で10分から引っ張っての一曲目。
準備期間が短いところへ持ってきて三公演別演出などと言う無茶をやった皺寄せでてんでバラバラな動き。
松井珠理奈が一人きっちり歌って踊っており、周りのあやふやな動きが浮かび上がる。
普段は手を抜くことの無い連中が出来ていないと言う事は、そう言う事なのだろう。

僕の太陽
スカート、ひらり

後ろの方で踊る浦野一美を注視。 この人の歌い踊るAKB48も見納めか。

間繋ぎの喋りを挟んで「マジすか学園」で演じたキャラクターで歌うAKB48楽曲メドレー。

鏡の中のジャンヌ・ダルク
(チーム ホルモン:仁藤萌乃、高城亜樹、指原莉乃、北原里英、小森美果)
ドラマのキャラクターそのままで歌うと指原の眉は /\ こうなる訳だが、曲にあわせると \/ こうなる。
自分の持ち歌だけに(そしてさんざ苦労しただけに)曲を大事にしたようだ。
小森美果の動きが面白い。下手糞でも雑でもなく、丁寧に踊っているのだけれど、動き出しと動き終わりのタイミングが独特。

Confession
(ラッパッパ一年:仲谷明香、田名部生来、米沢瑠美、片山陽加)
これは見物だった。 動けて歌える連中なので、キャラクターがどうでもきちんと客前に出して恥ずかしくないものにしていた。

春が来るまで
(歌舞伎シスターズ:倉持明日香、河西智美)
これも良かった。 基本に忠実な倉持と、応用する河西。
今日も河西は最適解。
指先爪先どころか、髪の毛の先まで神経が通っているかのような河西の繊細な動きに感嘆。

初恋泥棒
(山椒姉妹:奥真奈美、宮崎美穂、多田愛佳)
宮崎が情感の篭った動きをしていて驚く。
体操のような情緒に欠けた動きをする印象のあった奥真奈美も、指先まで使って踊っていたので驚いた。

ハート型ウイルス
(秋元才加、宮澤佐江、渡辺麻友)
秋元才加の可愛らしい動きというのも久し振りに見たが、こういう芸当も出来るのだという事を、運営側にも客にも記憶しておいていただきたい。

ごめんね ジュエル
(峯岸みなみ、松井珠理奈、高橋みなみ、小野恵令奈)
こうして四人並ぶと、小野の立ち位置の地盤沈下が可視的に。
わらわらと出てきたバックダンサーの中に指原。
自分が真ん中に居るときより楽しそうに見えるのが指原らしい。

クラスメイト
(ラッパッパ四天王:柏木由紀、松井玲奈、小嶋陽菜、板野友美)
演出とは言え、酷い。
戸島花のファンとしても知られる松井玲奈。 戸島パートをやらせてもらう代わりに、役柄に合わせてケタケタ笑いながら歌わなければならない。
戸島が一番思い入れがあると語っていた曲をぶち壊す役回りを担わされる悲劇。

てもでもの涙
(大島優子、篠田麻里子)
篠田は以前にもやった事が有る訳だが、それにしても忙しい二人がここまで合わせたのは流石。

禁じられた2人
(前田敦子、なちゅ)
オリジナルを見たことが無い連中が殆どだろうから、客の多くは笑って見ていたが、私にとっては今日一番の不愉快な演目。
誰かが大切にしているものを踏み躙ったりぶち壊したりして喜ぶ秋元康の悪癖を象徴した一曲。
メンバーもスタッフも面と向かって刃向かう事は無いし、客はチョロいし、あしらい易い一丁噛み野郎は向こうから寄って来るし、さぞかしやりやすいであろう。

アッカンベー橋
(渡り廊下走り隊:平嶋夏海、多田愛佳、渡辺麻友、仲川遥香、菊地あやか)
四角いセリの上に渡り廊下走り隊の面々、周りを囲んだ連中が踊って廻る趣向。
病人メイクのまま踊る大島優子を見て、名画「死霊の盆踊り」を思い出した。

此処までが「マジすか学園」からみの演目。
見るべき物も無くは無かったが、ほぼ余興レベル。
これで七千円とは太い。

「青空片想い」
「バンジー宣言」

SKE48から選抜組で二曲。 口直しには十分だが、二曲では物足りない。
松井珠理奈が出来すぎていたり、桑原みずきが突出して激しかったり、けして揃った動きではないが、そこには統一した意思のようなものがあり、バラバラな感じはしない。

夢を死なせるわけにいかない
何でも無くしたそうで、今回のコンサートは髪の毛にラメの入らない小林。
ラメ無しでも凛とした輝きを放ち出していたようで、思ったより簡単に見つけることが出来た。

RUN RUN RUN
ひまわり組も1stは楽しかった。 あまり好きな曲ではなかったが、今聴くと懐かしく楽しい。

孤独なランナー
お仕着せの「お色気」が鼻に付く。
浦野、大堀、小原。 出てくる連中は悪くないのだけれど、楽曲と演出が好きになれない。
個別紹介はなしで、とりあへず二期生なるものの顔見世。
こないだ入ったばかりの手束までが一期の括りになっていたので驚いた。

浦野一美がAKB48最初期の客がメンバーの数より少なかった頃の話をしていたが、客の反応は薄め。 まぁ、信じられないであろう。
こうしてSDNを代表して話している浦野を見て、軸足がこちらへ移っている(移さざるを得ない)のを改めて感じた。

君のことが好きだから
指原がアイドルモードできちんと歌って踊っていた。 器用な奴だ。

ロマンス、イラネ
小林香菜が出ていると、ちゃんと踊れているか粗捜しをしてしまうのだけれど、しっかり歌って踊れていた。

言い訳Maybe
例の茶番の忌まわしき思い出と共にある曲。 金を払って聴きたくはない。
浦野一美と松井珠理奈が並んで踊っていた。
軽やかで丁寧な浦野と、激しいが丁寧な松井珠理奈。 対照的な動きだが、どちらも良い。

RIVER
予め吹き込まれ、宛がわれた掛け声を嬉々として叫ぶ群衆の薄気味悪さ。
踊らされている自覚も無く、疑問も持たず感じない連中が会場に犇いていることを改めて感じた。

会いたかった
会場を見回すと、ファミリー席なのに立ち上がって踊り狂っている客が多い。
係員が注意したり指導したりしている様子も無く、完全に放置。
飲酒は成人であれば法に触れず、酔って騒いで周りに迷惑を掛けさえしなければ誰も困らない。
携帯電話のカメラで写真を撮っても、あれだけの距離が離れていれば碌な写真は撮れないし、それで誰が困るわけでもない。
実際に迷惑を蒙る客が居るよう行為は放置して、飲酒盗撮の密告を奨励して悦に入っているようでは、この先もっと見辛くなるだろう。

閑話休題、舞台の上の話。
客席近くまで来た石田晴香が、その辺りの客を撫で切り皆殺しにていた。
白兵戦に強い。

涙サプライズ!
10年桜
大声ダイヤモンド

私にはどうでも良い曲が続くシングルコレクション。
大声ダイヤモンドあたりでSKE48の連中が前のほうへ。
なんと言うか、一回のステージに賭ける切実さが違う。
桜の栞で本編終了。

アンコール前の暗転。 例によって無駄に凝った映像素材が流されて、第二回AKB48総選挙の告知。
客があっけにとられているうちに明転。

出てきた前田敦子が戸惑いながら「アンコールありがとうございます」と宣っていたが、だれもアンコールなどしていなかった。
アンコールが無かったらそこで公演を打ち切る運営が、アンコールなど起きようも無い演出をし、そのまま公演を続ける矛盾。

「なんだか知らない曲」
ベストアルバムには入るのだそうな。 さてはて。

BINGO!
ひこうき雲

動揺を隠せず、心此処に有らずと言った感じのメンバーも散見される中、表情を少し歪ませながらも何時も通りの峯岸みなみを見付けて少し安心。

高橋みなみが仕切って総括をしている最中に、劇場支配人戸賀崎氏が音も無く登場。
高橋の話を遮ってAKS所属メンバーの移籍を発表。 移籍と聞き、眉を顰めて怪訝な顔をする秋元才加が怖い。
手違いで名前を呼ばれなかったメンバーが泣き崩れるような愁嘆場にはならなかったが、米沢の行く事務所を間違えて発表したり、声が掛かったと言うだけで本人にも知らせておらず正式契約には至っていなかったり、相変わらずの不手際。
総選挙の動揺を引き摺って終わるよりはまだマシではあったが、後味は悪い。

最後にくったぐたのマジすかロックンロールで締まらない終演。
矢神久美がバカ面で楽しそうに歌って踊っているのが救いだった。

名残惜しそうに最後にはけて行ったのは浦野。
AKB48の楽曲を歌うこの人を大きな会場で見るのもこれが最後か。

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# mx0w6 (2010-06-24 15:34)

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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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