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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2013-01-08 思わぬ拾い物 [長年日記]

_ idolock party vol.6

メグリアイが出ることしか知らないロックバンドとの対バンらしいイベントへ。
屋根裏が引っ越したビルの地下のさらに下と言う立地。狭いハコだが、フロアの隅にベンチがあるのは有り難い。
ライブハウスらしくフロア全面喫煙可なので、服から持ち物から煙草臭くなってしまったのが難と言えば難。

ステージ前にはスクリーンが下げられているが、バンドセットが見える。
重低音がしっかり出る音響で、これが吉と出たり凶と出たりしていた。

Cover's Doll
カバー曲だけを演ることは否定しないが、ガイドメロディー付きのカラオケ音源は興醒め。
JASRAC に絡まれると大変なのでセットリストは書かない。

後半は渋く盛り上がる選曲。

佐藤兄弟
left
4人編成。
ベース、ギター、ドラム、ボーカルがエレアコとブルースハープも担当。
冗談めかして本当の兄弟だと言っていたが、本当に本当らしく何となく似通った顔立ちをしていた。
最前列は入れ替わって女性客に。 アイドル方面の客と違って見られて恥ずかしくない服装、そして喫煙率が高い。
延々首を横に振り続けるノリ方は初めて見た。
曲は割と好みでそれぞれ巧い。 アイドルと対バンと言う事で最後に「ヴィーナス」。
ギターがキーボードパートまでやる大奮闘の巻。 このあたりも面白かった。

メグリアイ
客筋はガラリ入れ替わってむくつけき男たちがズラリ。
浅原桃子はストレート、岡崎みさとはポニーテール、北山愛織は小さめのお団子二つ、山田渚はロングボブ、山中香穂は巻いたツーテール(これが良かった)。
山田渚は今日も山葵の利いたピリッとした動き。 これが有ると岡崎みさとの優雅な動きがより引き立つ。
前述の通り笑っちゃう位の重低音でモニタースピーカーからの返りが悪いらしく、少々歌い難そうではあったが大過なく。

メグリアイは八人居るメンバーの中から何人かが出てくるのだけれど、このシステムでは練度上がりにくい爲、狭いステージだとぶつかりそうになった際に見切って体をかわせない。
多少ぶつかってしまっても仕方が無いと私は思うのだけれど、躊躇して停まってしまう(そして表情に怯えの色が出たり、素に戻ってしまったりもする)のは少々いただけない。

もう一つ気になるのは、生きているマイクが3本だけなのは仕方ないとしても、それ以外があからさまなダミーマイクであること。
繋がっていないワイヤードマイクは哀しい。

「乙女桜」の岡崎みさとは、今日も金の取れるジャンプ。 実際の滞空時間以上に長く感じられるのは、それだけ目を惹いているからだと思われる。
山田渚は首でリズムを取ることがあるのだけれど、何時か何処かで見たような・・・と思ったものの正体は、川本喜八郎の人形劇『三国志』であった。

トックリポックリ
メグリアイの出番が終わって、殆どの客は物販に行ったまま戻って来なかったのであるが、最後に出たこのバンドが実に面白かった。
こう言う拾い物があるから対バンイベントは面白い訳で、途中から入って来て目当てだけ見て帰ってしまうってのも実に勿体無い。

烏天狗みたいなお面をつけてフード付きのコートを着たベースとバタヤン持ちで白塗りのギターとドラム(これは普通の風体)の掛け合いセッションで始まり、暫くしてフランケンシュタインみたいな大男と民間人風の好青年が登場。 これがツインボーカルなのであるが、歌うより叫んでいる時間の方が長い。 で、叫ぶだけかと思ったら歌も聴かせる。

ギターもベースも打楽器的に激しく弾く事も出来るし、繊細な音も出せる。
こう言う呆れるくらい巧い連中が厭味無くやるバカってのは実に楽しい。

ジャンルとしてどう括られているのかよく分からないが、まぁ兎に角面白いものを見せてもらった。

売れる売れないは度外視して好きな事をやっているようにも見えつつ、主催イベントの告知では女房子供が出来たドラマーを「送る」と言う表現を使っていたり、世知辛さも垣間見せてはいたが、実にどうかしていて楽しい一と時であった
殺伐としたライブでしか見ることの出来にくい種類のバンドを平和裏に見られる幸福。


よく見掛けるアイドル客が最初から最後まで撮っていたが、撮影可かどうか確認してこなかったので、私は会場雑感を押さえるに留めた。
left
客層がまったくと言って良いほど被らず、相互乗り入れも無さそうだったのは残念だったか、尻上がりに面白い良イベントであった。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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