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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2014-02-16 I wish time could stop for us. [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2014 11号

大島優子
表紙と巻頭グラビア8ページ7カット、うち見開き1箇所、撮影は西田幸樹。
大島優子のグラビア見るのは何時以来だろうか。 職場への行き帰りにコンビニエンスストアや書店が無いのと、所得に限りが有るのとで、限られた指名買い出来る媒体しかチェックできていないので、私の見ていないところでは掲載されていたのかもしれないが、久し振りに見た大島は瘧が落ちたと言うか、実に良い顔をしていた。

衣装は丈長で透かしの入ったコットンのキャミソールワンピースとミニ丈のタートルネック・ニットワンピースの2パターン。 部屋の外で撮ったカットでは、キャミソールワンピースの上にニットコートを羽織っており、この辺りの季節感の出し方がヤングジャンプらしい細やかさ。
薄着だが水着ではなく、季節感も出しつつ薄着である不自然さを軽くする道具立て。
時間の無さは感じられるが、限られた時間の中でどれだけの事が出来るか、しっかり練られた上で撮影されているのが救い。
西田幸樹は何時もながら光の足し算引き算が巧み。 今回は引いて撮れない状況だったこともあってか、寄って撮った締まった構図。

AKB48の頸木から解き放たれれば、大島優子は役者へと舵を切ってしまうだろうし、アイドルの顔をして見せることも無くなってしまうだろう。 それはそれで喜ばしいのだけれど、アイドルとしての大島優子を静止画として記録する時間と労力を充分に掛けられないまま今日に到ってしまったことが、私は残念でならない。

写真だけで語り尽くし得る8ページなのだけれど、各ページにキャプションが入っている。
表紙を繰って1ページ目、後ろ手でドアノブに手を掛ける大島の立ち姿の横に「時 間 よ 、と ま れ」と縦書きに。 これで先ず涙腺が緩む。
用意された衣装をどう着れば、着た上でどう振舞えば映えるかを分かった上で扇情的なポーズをとってみせる過剰なまでの仕事師ぶりは相変わらずで、鼻白むところ無きにしも非ずなのだけれど、それを上回る表情と仕草の訴求力。 こう言う大島優子が見たかった。
更にページを繰ると見開きでソファーに凭れるカットが現れる。 口を真一文字に引き結び、眩しい訳ではない光線状態なのに下瞼が緊張した、何か涙を堪えるかのような表情。
全てのカットに、濃淡はあれど微妙に翳が有り、青少年のリビドーを刺激する種類の万人受けするようなグラビアにはなっていないが、大島優子に幾許かでも好意を持つ者が見れば、まさに今しか撮れない写真が、一齣に永遠を閉じ込めるような良質のグラビアが、この世に遺された事を感じ取れるのではないだろうか。

最後のカットはドアを開けて、去り際に振り返るような一枚。
ドアに掛けた左手に、扉の向こうへ去ることを逡巡するかのような揺れ動く心が表れている。

忘れられないものになるであろう、良質な8ページ。

_ 更新情報

コラム置き場に

自己実現に失敗した大人達の失われた人生を押っ被せられるアイドルの不幸についての一論考

をアップロード。
書いたり消したり直したりしているうちに年を越し、春になってしまった。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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