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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2011-10-30 射幸心 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 47号

表紙とオマケポスターで佐々木希。 カラーグラビアページは「ギャルコン 2011」。 撮影は石川耕三、橋爪英典、松田嵩範、Takeo Dec.、TANAKA。 全111カット(111人)
一人1カット、しかも小さめなので写真については語りようも無いが、決まった面子しか巻頭グラビアにならない昨今、こうした発掘企画を大々的にやる姿勢は買える。
人数が絞られて纏まったカットを見られるようになったら、改めて触れたい。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 48号

AKB48(板野友美、大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、渡辺麻友)
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
柏木と渡辺、板野と小嶋、大島と渡辺、柏木と板野、小嶋と大島で1ページずつ。 最後に見開きで5人。
水着ではなく、スカートの丈も長いが、身体の線の出る衣装。
柏木の髪型は、かつて米沢瑠美がやっていたような顔の輪郭が米の形になるようなもの。 懐かしい。
他の連中も、分け目を付けたり前髪を割ったりして眉の表情を出している。

照明は強すぎず弱すぎず、暗めの背景に浮かび上がるようにしつつ、生きた表情を切り取っている。
顔ぶれとしての新鮮味は無いが、切り口としては新鮮。 十年一日の如く進歩の無いニコパチ水着の溢れ返る現状において、こうした工夫は嬉しい。

モデルとしての自己表現の技術において一歩遅れを取る柏木由紀は、かつての指原莉乃のように場の空気から遊離した存在に成りかかっているが、いつもの取って付けた表情よりは格段に良い。
この人は動いている時には強く放たれている光が、静止画になった途端に失せてしまうところがある。

見開きの5人並びでは、上背のある柏木が広角レンズの歪曲に掛かってしまっていて、ここでも貧乏籤だが、写真としては良い。
今回のグラビアの鍵となっているのが大島優子。 一緒に居るとどうしても「お手本」になってしまう大島が仕事をし過ぎないことで、モデルとしての自分の出し方が異なる5人が同じ方向を向いて仕事が出来ている。
青年マンガ誌のグラビアでは、久々の大当たり。

_ フォトテクニックデジタル 2011 11月号

河西智美
表紙と巻頭グラビア、9ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は河野英喜。
何時撮ったのかかは判らないが、儚な気なのを通り越して病的に生気の無い表情。 まぁ、病気だった訳であるが。
ポーズにも表情にも隙らしい隙は無く、求められる河西智美を出せてはいるのだけれど、それだけでは如何ともし難い体調だったのだと思われる。
一旦そう見えてしまうと、眩しげな表情も苦しげに、物憂げな表情も辛そうに見えてきてしまう。 肌面積の少ない、ゆったりした衣装で撮られていて寒そうで無いのがせめてもの救い。
河西智美がモデルとして水準以下な訳ではなく、河野英喜が下手糞な訳でも勿論ない。 唯々撮られた時期が悪く、糊塗出来ない非情な現実が写り込んでしまったと言うこと。
2011年秋の河西智美の記録としては貴重なグラビアとなった。

伊藤梨沙子
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は萩原和幸。
制服と私服、目線の来ているカットと来ていないカットで半分ずつ。 子役出身で撮られ慣れている強さはあり、カメラを直視して立つことも出来る。
絞りは開けて撮っていて、ピントもほぼ合っているのだけれど、この"ほぼ"が曲者で、合っていることは合っているのだけれど合い方にAF頼みっぽさがあり厭な感じ。
3カット目を見ると顕著で、若干前寄り。 被写界深度は足りているのだけれど、睫毛に合っていたほうが良いようなところで前髪に引っ張られていたりする。 こうなるとどうなるかと言うと、許容範囲内ではありつつも前寄りにある焦点に視点が引っ張られてしまう。 これはキャノンと言う会社のカメラの作り方にも問題がある部分であり、カメラマンが補整して然るべきなのだけれど、そのまま撮ってしまう人も多い。
閑話休題、写真そのものの話。
伊藤梨沙子は器用なようで居てそうでもなく、歯見せ笑顔などは単調なのだけれど、切り取る角度を変えることで変化をつけている。 また、たじろぐことなくカメラの前に立てるので、1カット目などはきりりとした顔立ちの映える写真になっている。
ピントの件を差っ引いても、全体としての出来は良い。

前田亜美
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
癖のある顔立ちで、撮りようによって可愛かったり、そうでもなかったり、全く以ってどうにもならなかったりするのだけれど、臆することなく踏み込んで撮るのが長野博文の長野博文たる部分。 その辺りの試行錯誤も面白い。
前田亜美は撮り難いがその分撮って面白い被写体なのだと思う。 射幸心を煽るモデル。
1カット目でほぼ語りつくせているようではあるが、一枚々々で見ても、組写真として見ても面白い5カット。 見開きから寄って撮った写真で押しておいて、最後のカットで動きを出す構成も良い。

_ UTB 2011 12月号

AKB48(大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、渡辺麻友)
表紙と巻頭グラビア、12ページ12カット、撮影は門嶋淳矢。
集合は表紙のみ、グラビア本編は一人2ページ2カットずつ。
このグラビアで特筆すべきは柏木由紀の1カット目の横顔。 これまで見た中でも一番良い表情。 ただこれは門嶋淳矢の切り取り方の巧さによるところ大。 柏木はどうしてこうなったのか考えて欲しい。

白ホリで光強め、少々眩しげなのだけれど、それがプラスに振れて切なげな表情になっている。

添えられたインタビューでは、篠田麻里子のものが面白い。
冗談めかして語っているが、篠田の職業意識の高さが窺い知れる。

剛力彩芽
7ページ11カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
一度見たら忘れられないが、好みは分かれる顔立ち。 どう撮っても絵になってしまう強さはある(私は苦手なのであるがそれはさておき)。
全編動かして笑顔中心に構成。 割ととっつきやすく撮ってある。

真野恵里菜
7ページ7カット、撮影は栗山秀作。
出来の良かった写真集と同じ組み合わせでのグラビア。
今回は肌色強めで一寸やり過ぎな感じがしないでもないが、水を張った床に白いキャミソールワンピースで横たわる図などは実に良い。
大人になりかけの大人びた部分とまだそうでもない部分を撮り分けた構成も良い。
今年の真野恵里菜は、歌も芝居もグラビアも、こと仕事に関しては恵まれているように思う。

増井みお
6ページ8カット、撮影は桑島智輝。 ・・・と言うか、ヘアメイクから衣装から双木昭夫。 これが効いている。
増井みおのブログによると、メイク全般と水着の選択は双木昭夫、体形の粗よりそれによる可愛らしさが出ている
コスプレっぽい衣装は細君の作成したものであるとのこと。 こちらも良い出来。
増井みおを判っているスタイリストが付くことで、増井みおの「らしさ」が十二分に出ている。
既に知っている層には想定内の出来かもしれないが、これはこれで良いと私は思う。
写真に出ているのは増井みおの可憐な部分だけだが、見た目の可憐さの裏に潜む毒はインタビューの中で仄めかされている。
10人纏めたグラビアでは引き出しきれない部分を上手く引き出して貰えた佳品。
矢張り持つべきは腕っこきの裏方。 この辺りぱすぽ☆は(福田はさておき)恵まれている。

高田里穂
6ページ9カット、撮影は栗山秀作。
役者を撮らせると上がりの良い栗山。 カメラへ意識を持って来させるのが上手い。
正面からのカットも最低限押さえつつ、横や斜めから撮って変化をつけている。
その中で見つけたのであろう顔の左側から撮ったものが良い。
水着は蛇足なのだが、これもまた商売。

指原莉乃
7ページ7カット、撮影は桑島智輝。
最近力まず衒わず抜けすぎず、適度な力加減でカメラの前に立てている指原莉乃。
底意のある撮影でうらぶれた感じがしなくなった事より、こうしてちゃんと撮って貰える現場でより良い表情が出せるようになった事を強調しておきたい。
体形が極端に変化した訳ではないが、堂々と撮られているので、初期の水着グラビアで見られた借金のカタに大分から叩き売られてきたような貧相で陰惨な感じもしなくなった。
この変化が何時頃から兆し始めたのか考えてみたが、SWITCH で梅佳代に撮られたのが切っ掛けになったのではないかと思う。
踏み付けにされ、足蹴にされることも多い指原だか、このグラビアも含めて肝心なところでの仕事には恵まれている。
SWITCH も指原の連載以外に読むところが無く、指原が何者かになりつつあるのも見届けられたので連載途中で買うのを止めてしまったのだけれど、こうして更にこの道で生きていけそうな嫋やかな逞しさを見ると感慨も一と入。
おっかなびっくり目玉焼きを焼いたり、旨そうに食ったりする他愛も無いと言えば他愛も無い写真なのだけれど、兎に角見ていて楽しい。
楽しいのだけれど、何故か甘苦いグラビア。 後味は悪くない。

トレーディングカード、プレゼントチェキ一覧
今回のトレーディングカードは総じて出来が良く、この手の「一枚で語り切る写真」では一頭地を抜く嗣永プロを向こうに廻して引けをとらぬものがゴロゴロ。

プレゼントチェキでは時の流れを感じた。
かつてはこう言った物への書き込みの激しさでは図抜けていたAKB連中も、ガチャガチャの廃止以来縁遠くなった所為か、実に淡白で塗り絵の如きものは皆無。
こうなると嗣永プロの独壇場。

_ UTB 2011 12月号 続

秦佐和子
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
昼の設定で3カット、夜の設定で3カット。 キャラクターを設定して貰って自分ならざる自分でカメラの前に立てている所為か、何時に無く堂々としてグラビア映えもしているのだけれど、逆に言うと何処にも秦佐和子の真実は無い感じ。
これで良い人も居るであろうし、これはこれとして質の高い仕事ではあるのだけれど、私には一寸物足りない。
極度な含羞屋の秦に「演じるテーマ」を与えるというのは方法論としては面白いし写真としての上がりも良いだろう。 しかしモデルは素の自分でカメラの前に立ててナンボだと私は思うのである。

山田菜々
5ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
屋外と屋内、水着と着衣で撮っているのだけれど、屋内で水着のカットが多めに使われている。
畳の上で水着と言う四畳半グラビアで且つ肉々しく撮ったカットは少々あざとさが鼻につくが、それ以外のカットは良いし、四畳半グラビアの部分も四畳半グラビアとしての質は高い。
3カット目(の首から上)、4ページ目上段、7カット目などは実に良く撮れている。
所属が利に敏い吉本なので、売れる肉は売るべく薄着のグラビアの仕事は減らないと思うが、服を着ているからこそ醸せる色気、漂わせることの出来る色香もあることは踏まえて仕事をさせて欲しい。
・・・にしても佐藤裕之、巧い。

川栄李奈×高橋朱里(AKB48研究生)
5ページ13カット、撮影は國方大。
仲の良い同士で組ませることにより硬さを取ろうとする試みは、或る程度成功しており、撮られる仕事がまだ少ない割りに柔らかな表情。
國方大は島崎遥香を撮った時も良かったのだけれど、細居幸次郎や桑島智輝が売れてきているので、この先のこの雑誌を担うカメラマンの一人になっていくのではないかと思う。
顔面のパーツ構成が分散に振れた川栄と集中に振れた高橋の対比も面白いが、それ以上にバスの中でくっついたりくっついたり、さらにくっついたりするカットのこそばゆさと甘酸っぱさに酔う。

竹富聖花
4ページ4カット、撮影は熊谷貫。
大きく強く叩けば、その分響きも大きいモデルを撮った時の熊谷貫は矢張り良い仕事。
メイク濃い目、露出アンダー目の2カット目3カット目が秀逸。

初音
3ページ3カット、撮影は根本好伸。
歌をうたう事を生業にした人のグラビアなのだけれど、部屋着的な衣装での屋内撮影と言うこともあってか、柔らかな表情。
良く撮れている


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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