始まったが、いきなりしがらみで拘束されてしまい、解放されて家に帰ったらもう四時半を回っていた。 十四日は仙台で友達に会った後、大学の先輩である総統の家に伺候することになっていたが、その日のうちに鈍行で仙台迄移動するのは不可能になっていたので、北へ向かう夜行バスを片っ端から空席確認・・・しようと思ったらすぐに仙台行きが取れたので、仙台の友達に電話を入れて朝っぱらから遊ぶ約束をして、とりあへずは旅支度。
八重洲口を出てバスターミナルへいくと、仙台行きはここではなく八重洲通りの東武トラベルの前だと言う。
「徒歩で10分くらいですね」と言われてげんなりしながらも言われた方向に歩いて行ったが、それらしきものは影かたちで一向に見つからない。 行きつ戻りつした挙げ句交番で聞くと「この後ろ30メートル」とのこと。 たしかに10分かかった。
12日の晩から暗室に入って、5月に撮った友人の結婚式の写真をプリント。 これを土産に仙台へ。
毎度の事乍ら、作業途中で寝落ちして、気がついたら8時を過ぎていた。
慌てて片付けて電車に乗る。
東北本線経由だと、乗換え5回だけど17:06着、常磐線経由だと1回乗換えだけれど17:30着。 東北本線経由にしてみたが、18きっぷ利用者が思いの外多く、全行程混みっ放し。 常磐線で行けばよかった。
いつものようにスーパーで買い物をしてつまみを作って、友人夫妻と呑んだ。 今回は2品。 「鰹の叩き」と「うなぎと焼き豆腐の炊き合わせ」。
「鰹の叩き」は市販の奴に茗荷の千切りを散らした上からポン酢醤油と醤油をあわせたのを掛けまわしただけ。 「うなぎと焼き豆腐の炊き合わせ」は、長焼きを削ぎ切りにして鍋底に並べ、その上に切った焼き豆腐を並べて、鰻のたれとつゆの元と醤油をあわせて水を足したもので煮たもの。 酒はヱビスとヱビスの黒、8月のキリン、浦霞など。 翌朝早いのでいつもより早く寝た。
なんだか飼い猫がしきりに私の荷物の匂いを嗅いで何かを思い出そうとしていた。 暫らくはなつくようななつかないような素振りだったのだけれど、私が誰だかみ思い出したらしく、怯えて物影に隠れて出てこなくなった。
どうやら、このお猫さまがご幼少のみぎりに人間の怖さを思い知らせてやったのを未だに根に持っているらしい。
普段は遅くまで寝ているそうなのだが、私が起きる前に既に起き出して警戒していた。
澁谷良子と言う名前を聞いたのは、一昨々年の5月3日の四ツ谷だったと思う。
Ace File、Z−1、池田早矢加、森なつこ、鷲見麻由美によるライブ「Spring Summer LIVE Cruise」の入場待ちの長さに業を煮やしたひろろん長官が「俺は4L(よんりっとる)のイベントに行く!!」「かわいいかわいい澁谷良子ちゃんを見に行く」と言い出した。 「何だそれは?」と問う私に長官が見せた4LのCDはシャケット写真は、それはそれは絶望的な写りで、私のストライクゾーンからは大きく外れていた。
それから3ヶ月ほど経った忘れもしない8月26日。 わんこ☆そば閣下のお筆先(イヴェレポ)にたぶらかされた私は戸越銀座夏祭りに出掛けて、ピカピカのメンバーとして歌う澁谷さまを見たのであった。 これが実物を見た最初で、破滅的な写りだったジャケット写真とはまるで別物の澁谷さまを目の当たりにし、訳の判らない使命感に駆られてファンサイト(・・・のようなもの)をその日のうちに作った。 義理もしがらみも無くファンサイトを立ち上げたのはこれが初めてだった。
結局、7/25の「ピカピカ 〜We're home」が最後のライブに成ってしまった。
最前列でファインダーを覗いていたら時折寂しげな表情がかすめるような気がして、いつもなら全体のバランスを取りながら撮影するのだけれど、今回は澁谷偏重にして撮れるだけ撮った。 プリントしてみると400で撮った分は何とかなっているのだけれど、弾切れで100で撮った分はブレ・ボケで使えないものが多くかったのは実に残念だ。
>PaPaさん
今度、大きく伸ばしたのを持って伺います。 良いライブを有難うございました。
澁谷さま引退の報に接したのは深夜。 寝る前に一回り巡回していて知った。
色々書きたい事はあったけれど、友人宅のパソコンはWindowsXPで、ローマ字変換からカナ変換に直す方法がわからず、イライラしながら少しだけ更新して寝た。
翌朝は7時過ぎに起きて準備をし、8時過ぎには家を出た。
関越トンネルを越えるまでは高速も混むだろうと一般道で動いたが、喘ぎ喘ぎ三国峠を上るトラックに前を塞がれて大幅にロス。
湯沢からの関越道→北陸道→日本海東北道は順調だったが、海沿いの113号→345号は駐停車する場所を探してちんたら走る海水浴客で混雑。 ここでも大幅にロスしてしまい、漸く酒田に着いたのは3時前。 米沢屋で焼きそばを喰ってからモアレさんへ行きアイスを喰った。
友人が「SHIPのCDはどこで買えるんだ?」と訊くので、仏壇のさとうさんへ連れて行く。 仏壇屋でCDを売っているのに驚いていた。
そんなこんなで宿へ。 運転して来た友人は疲労困憊の体で寝てしまった。 私も疲れたので外へは行かずに風呂に入ってから部屋に戻り、うつらうつらしていた。
晩飯は外で食う事にしていたのだけれど、いつもの浪漫亭が同窓会のため休み。 とりあへずケルンで待ち合わせてから伊豆菊でトンカツ定食。 良い豚だった。 誰も飲まなかったので、10時過ぎにおひらき。 早目に寝た。
名古屋駅まで戻ってからタクシーで中村区の名楽町へ。
「お食事処 楽」にて晩酌。三品盛り合わせのお通しとお造りで生ビール一杯、日本酒二杯。
酒は山口の獺祭と、地元愛知の白老を。
獺祭も凄かったが、白老は更に凄かった。
一口目は後味がないどころか、殆ど味がしない。 「水の如し」なんて酒があるが、そんな生易しいものではない。
これが二口、三口、と進むうちに、段々後味がはっきりしてくる。
これには久しぶりに驚いた。
お造りで驚いたのは、鳥貝。生まれて初めて旨いと思った。
今回はほんの二時間程度しか呑み食い出来なかったので、次回は腰を据えて呑みたい。
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勿論他の魚も旨い。
宮澤の誕生日と、お盆休み前最後の公演が重なり、出足早め。
何とかチケットは買えた。
これから墓参。
今井が先日、小野の身長が148cmに迄伸びた話しをしていたが、小野と並んだ奥を見たら、殆どかわらないのに気が付いた。
帰宅してから資料に当たると、140.5cmとある。
半年足らずの間に、7cmから伸びた訳だ。
多磨霊園へ。
母方の墓所、祖母の母方の墓所、大叔父が祀られていると教えられてきた忠烈碑を巡り、三巻づつ上げて終了。
ぶらぶら歩いていたら平沼騏一郎の墓を見つけた。
何故か夜のみの公演。
籤運はそれなりで、七列目中央付近を確保。
佐藤の髪形が元に戻っていて愕然。 喋りよりも髪形に対する厭悪であった事を改めて知る。
高田の髪がストレートになっていた。良い。
手拍子は周りに任せて、専ら観察に努める。
宮澤誕生日と言うことで、宮澤を持ち上げ続ける一日。 「誕生日が夏休みなので、これ迄家族にしか祝って貰えなかった。」「皆さんに祝って貰って嬉しい。」と、宮澤男泣き。
「Blue rose」の秋元は、マイクの角度を補正していた。 細かいところまで神経を行き渡らせて、より良いものにして行こうとする姿勢が嬉しい。
「雨の動物園」後の、小林仕切りのMCでは、小林の無知が露呈する場面がよくあるのだけれど、ずっこけても何とか前に進んで纏めようとするのは良い。
小林をフォローしてやろうとする事によって、図らずも早野の人の良さや、今井の頭の良さが引き出されているのも興味深い。
既に出来上がってしまった観のある「禁じられた2人」であるが、これが今以上の物になるか否かは、河西に掛かっていると思う。
自分のパート以外の部分で、如何に色がだせるか。
大道具の陰、アウトフォーカスの向こう側での演技が、芝居や映画の説得力を産む。
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前回の続き。 本復した編集氏による「香菜ちゃんブレイク大作戦的なもの」の第2回。
極度の人見知りが小林のコミュニケーション能力の低さに繋がっている訳であるが、それを言い訳にしちゃいかんという事で、編集氏と対話を試みるものの、無知蒙昧な割に手前ぇの田圃にだけ水を引きたがる小林とスノッブな編集氏とはまるで対話が成立せず。
まぁそれも面白くは有る訳だが毎度そんな「頓珍漢なコバヤシさんで街は大騒ぎの巻」でも仕方が無い。
人見知りを治してコミュニケーションスキルを上げるべくいろんな人と対談するとか・・・と半ば絶望しつつ提議する編集氏に対し「ぜんぜん大丈夫ですよ!かかって来いっ!!!」と小林。 なぜかやる前から対決姿勢。
勝負は腹が減るからパン持ち込んで持久戦的な「小林的対談論」でオチはついて次週に続く。
人見知りなんざ大した問題では無い。 無駄に馴れ々々しいより、人見知りである方が寧ろ付き合い易かったりもする。
しかし小林が仮に人見知りを言い訳にしているのであれば、それは大きな問題だ。
過去の先生方との関わり方を思い返しても、上手く噛み合ったのは向こうから小林に興味をもって近づいてくれたり、途中から小林で遊び始めたり、小林の特異性から何かを引き出そうとした場合だけであって、小林の側から先生の何かを引き出すような事はついに無かった。
何と無く、小林の尻に火が付きかけているような気がしてきたので今回は厳しいようなそうでないような感じで。
これで覚醒するか、背負った薪に火が付いてカチカチ山になるか、「明日はどっちだ?」な次回更新は8/20予定との事。
毎週AKB48絡みのグラビアが載ると言う事態に、薄ら寒い感じすらするが、とりあへずコンビニエンスストアで現物確認。
今週も、買わざるを得ない。
載りますよ的な告知が本人ブログであったので、帰宅途中で確認 → サルベージ。
撮影が長野博文とあって、全篇青みがかった色合い。 髪の毛の質感などにデジカメっぽい粗さも見えるが、雑誌のグラビアページにリバーサルを使う方がもはや珍しいのかもしれない。
柏木の立ち姿はあまり綺麗ではないのだけれど、切り取り方が巧い。 膝上で切るとすっきりして見える。
2ページ目の、ベッドに横たわった写真が秀逸 。 身体の線が綺麗に出ている。
水着の写真より、上に一枚羽織った写真の方が、表情が柔らかい。 柏木の擦れていない部分が上手く写真に捉えられている。
長野博文の上手さは、色作りより、このあたりの感情の揺らぎを写真に掬い取るところに有るのではないかと思う。
柏木のグラビアを確認しようと手に取り、後ろからページを繰っていたら宮澤のグラビアの最後の写真に出食わした。 この一枚で購入決定。 この号の全グラビアの写真の中でも、この写真が一番凄い。
宮澤佐江の、モデルとしての可能性を感じる一枚。
暮れに掃除をした際に捨てずに残した雑誌の中に、一昨年の夏の週刊プレイボーイが有る。 その中でも、扱いは小さくとも宮澤の写真が一番良く撮れていた。
この号でも柏木の5Pに比べて3P、しかも柏木の後のページと扱いはよろしくないし、眩しいと写真にならないのに安易に南国に設定したロケーションも良くないし、飛び跳ねると脹脛に見事なシシャモが現れるような(良く言えば)アスリート体形も興をそそる物では無いのだけれど、引き込まれる憂い顔の妙。
この一枚をより良い状態で見られるだけでも、8/20に発売される宮澤の写真集は買いだと思う。
9/5には、福家書店(新宿サブナード店)にてイベントもあるようなので、接客業としてのアイドルが好きな方面も是非。
また宮澤の名前を間違えてしまいました。 お詫びして訂正いたします。
渋谷にあるルデコギャラリーのビルを一棟丸々借りきっての写真展。
「ポートレート」と言う縛りはありつつ、ポートレートと言うものの捉え方は様々。
幅広く懐の深い展示。
一度六階へ上がり、そこでアンケート用紙を貰って、下に下に降りながら順繰りに見て行く趣向。
場内はプロとアマの展示が併存。
エレベーターに使用方法についての注意書きが自棄に細かくあり、製造メーカーを見るとシンドラー。
恐々六階へ(そしてこのエレベーター、実に遅い)
六階
レタッチ過多、演出過多の塗り絵が多く、見るに堪えないものは無かったが私の興味を惹くものも無かった。
五階
話には聞いていたが常盤響の作品がヒドい(非道い・酷いではなく「ヒドい」)
失笑寄りの苦笑。 馬鹿々々しくも楽しい。
石丸博司は眼のアップが二点。
生々しいが生々し過ぎず、モデルが此方ではない何処かを見ているのも良い。
四階
休憩スペースになっており、夜は出展者を中心としたトークショーなど。
三階
半沢克夫、被写体と配置の妙。
ずるい写真。
魚住誠一
沖縄で撮った物なのだけれど、写真そのもので語らずに看板の文字に語らせてしまっている。
この辺りの「写真の力を信じていない」感じが、妙に説明的だったりあざとかったりする原因なのではなかろうか。
二階
舞山秀一
画布っぽい風合いの紙にプリントしてパネル貼りしたもの。
被写体ぶれ、逆光、紙質などでモデルの表情は漠然としており、曖昧に結像したモデルとの距離感と言うか、モデルから発する熱のようなものは感じられる夢の中の出来事のような五枚。
粗い質感の紙なのだけれどプリントは丁寧で、肝心なところだけが判然としない。 描ききらない、語りきらないことで出来る解釈の余地。
金利健司
エロが入っていれば何を撮っても良かったと言われる映画の撮影時に切ったスチルのような、芝居仕立ての組写真。
炭坑モチーフなのだけれど、土門拳の「筑豊のこどもたち」のような凄惨なまでの貧しさはなく、戯画的で軽いがこれはこれで良い。
一階
上野勇
愛娘を撮った6カット。
年端の行かぬ幼女でありつつ、上野勇が撮ると「女」が滲み出てくるのが゛面白い。
佐々木早紀
ゴールデン街の猥雑さを棚から一と掴み。
こねくり回さないのは良い。
萩庭桂太
巨大なモノクロプリント。
遠くから見ると「綺麗なプリントであるなぁ」くらいの感興しか催さないのだけれど、寄って驚く。
細密描写でありつつ、離れて見ても絵になっている。
解りにくい凄味。
地下
青塚博太
魚住と同じく沖縄で撮った写真。
同種のメッセージを込めつつ、こちらは撮影場所の地霊や小道具、モデルの表情などで仄めかす。 語らずに語る写真。
金沢康二郎
見せ方は面白いが、コントラストが高過ぎるのが疵。
手札より小さいくらいのプリントを一と回り大きな額に入れた、覗き窓のような作品群。
テラウチマサト
流してざっと見た時は「暗めのプリントだなぁ」くらいにしか思わなかったのだけれど、寄って見て驚く。
非常に厳しいプリントで、黒と灰色、灰色と白の間にある、目を凝らすと見えてくるもの。
アマチュアと同じ土俵に立つ羽目になった時に出るプロの本気。
これが衒いや逃げで外連に振れると詰まらなくなり、捻じ伏せる方向に振れると面白くなる。
舞山、萩庭、テラウチあたりの「大人気ない」写真には唸らされた。
古いビルなので仕方が無いと言えば仕方が無いのだけれど、天井が低く照明に関してはあまりよろしくない。
どの角度からどうやっても見づらい写真が何枚かあり、これは出展者に「見てもらう」意識が薄いことにも要因があるが。
来年三月以降は建て替えのため閉鎖。 規模を縮小してギャラリーそのものは続くが、ポートレート専科の次回開催は未定との事。
チケット二百枚売り切ると宣言し、百枚捌けたところで百枚売れた事より「まだ百枚残っている事」への悔しさが生で出てきてしまったのには正直申し上げて一寸醒めてしまった。
悔しく思うのは当然であり、それは自然な感情であるから抱くこと自体は悪くない。 しかしそれを客前で出してしまうのはいただけない。
既に買ってくれている人がいるから「あと百枚」である事が分かっていないと言うか、数字でしか物を見ていないと言うか。
その辺りは直接苦言を呈する向きもあったようで、悔しさを表には出さなくなり、情に訴えずに「売り切る努力」を始めてからの残数の減り方は早かった。
初期から一貫して「大き目の対バン形式ライブのオープニングアクト」「馴染みの客には告知しない路上ライブ」、道場破りと野試合で客を増やしてきたからこそ、二百枚からのチケットを売り切ることが出来た訳で、プロ意識を持たせる為の指導と言うか躾と言うか、薬が効きすぎて出たのが「悔しい」であったのかもしれない。
チケットは、売り切れ御免になってから手を尽くして入手したものの、よくよく考えたら盆前最後の出勤日で、今更有給など取れる筈もなく、定時で退勤してからに渋谷へ。
着いた頃には七時を回っていた。 バースペースとの境の扉のガラスの向こうには背中。 つまりそこまでギッチリ入っていると言う事。
扉を開けると「前の方は空いています」との事で奥へ。 PAの横合いから観覧。
前の方三分の二が盛り上がる系の客。 今のところ上手く行っている「他流試合で客を掴むやり方」これでどこまで行けるのか。
休日で開演が早かったこともあり、既にアンコール。
宮瀬しおりが考えていた挨拶が飛んでモジモジしているあたりで入場。
それぞれの挨拶はそれぞれらしく、感極まりつつも決壊させることなく〆ていた。
結局2曲しか聴けなかったが、現時点でのきゃわふるTORNADOの到達点を確認できたので足を運べてよかった。
前の方はわいわい騒いで楽しむ客。 他流試合で他所から引っ張ってきた人々と、PIP: Platonics Idol Platformの頃からの「諦めの悪い連中」。
後ろの方に大人しく見る系の男女、家族など関係者、友人知人。 そこに身をひそめるPIP: Platonics Idol Platformの頃からの「諦めの悪い連中」。
今のところ「おとなしく見られる環境」も担保されているのは有り難い。
メンバーの顔つきは締まったものになってきており、良い方向に向いているとは思う。
宮瀬しおりは洗練を増して「わかりやすく可愛く」なっていた。 看板として堂々と振る舞える風格を手に入れつつある。
きゃわふるTORNADOの伏龍と鳳雛であるところの神咲くるみと別所佳恋。 舞台の上の人としての 顔を保てる時間が長くなっており、振り付けも身体に染み込んで考えなくても動けるようになっている。
道地文子は醒めた仮面の下の煮えたぎるような熱さを程よく出せている。 これが救いになることもあるのではないか。
杏斉ゆかはリーダーとしての自負を強く出し続けてきたが、それがアイドルとしての人生を振り出しから始めたメンバーには自覚を持たせると言う点に於いてプラスに働いたように思う。
石川野乃花の「統率しない最年長」と言う立ち位置。 リーダーではないが故の難しさは有ったと思うが、だからこそ生かせた年の功もあった。
虚勢というか大風呂敷と言うか、もはや使い古されてしまった感のある「目標は武道館」を敢えて掲げる辛さ(見ている側の)はあるし、オープニングアクトに数千円突っ込むと言うのは今の私には過ぎた贅沢でもあるが、節目節目での定点観測は続けようと思う。
雨の予報であったが、昼前にはすっきり晴れた。
イースト21は、位置付けとしてはショッピングモールなのであるか、どの駅からも近くはなく、車でやってきて余暇を過ごす程のハレの場ではない。
平日はオフィスビルに勤める人々の、休日は近隣住民の憩いの場として機能しているようだった。
タイムテーブルの前半が終わりSiAM&POPTUNeの物販が粛々と行われているところに到着。
丁度休憩に入ったところらしく、場所取りの荷物がちらほらある以外は人影もまばら。
出演者によって撮影禁止だったり、一部指定曲のみ可だったり、静止画のみ可だったりしたのだけれど、会場内の至る所に「撮影録音禁止」の札が掲げられていたのがSNSで流布され、忌避されたのかもしれない。
中入り明けのクイツキはシンガーソングライターのsuzuから。
静かに始まり徐々に盛り上がったところでCURATIONS。
出番前にチラシを配って回ったりしたのも功を奏したのか、音を出して賑やかにやっているとそれなりに人は集まってくる。
チラシを配る対象がみつからないような状態から、気付けば設えられたベンチは埋まり、遠巻きにではあったが人垣も出来ていた。
良い具合に場を温めて次の Needs に繋げたのではないかと思う。
チラシを配るのもなかなかどうしてメンタルを削られるものなのだけれど、これを出番前にやって、今いる客だけではなく「未来の潜在顧客」を耕す。そのイベントの客の想定顧客層、イベントスペースに集まるアイドル目当てではない客層。 自分たちの何が売りで何が強みなのか、そして今何をすべきなのか。
今出来る事を探し、出来る事から実行する。
しっかり考えられているし、肚は括れているけれど悲壮感はない。
セットリストは
M1.大声ダイヤモンド
M2.ロッタラロッタラ
MC
M3.ひとりごと。
M4.ぱぴぷぺぱ!
M5.ここから!
「大声ダイヤモンド」は人口に膾炙し過ぎて借り物感は否めないが、その分客は盛り上がり易く、客との掛け合いも含めて何か賑やかにやっている雰囲気を出すのには成功していたと思う。 先ず耳目を惹いて客を寄せなければならないところでの選曲としては悪くない。
「ロッタラロッタラ」は知られていない分借り物感は薄く、演り慣れてはいるので見応え聴き応えはある。
客が増えてきたところで自己紹介、後半はオリジナル曲で押す構成。
客を誘い集めた上で楽しませる。 春名あかりはグループの特質を「ガチャガチャしているところ」と語っていたが、賑やかで明るいから通りすがりの人も足を止めやすい。 良い組み立てだったと思う。
終演後も物販の準備が出来るまでチラシを配りに出掛けていたが、蒔いた種が一粒でも多く目を出すことを祈りたい。
# PaPa [長い間ありがとうでした。良子らしいさよならの言葉です。 7/25の良子を忘れないでいてあげてくださいね。]