目覚ましは掛けて置いて、確かに目も醒めたのだけれど、そこから記憶が飛んで気が付くと10時を廻っていた。 慌てて新宿御苑へ移動。
朝方ぱらっと降った後で日がさしたためか靄っていてじめじめ蒸し暑い。
まちこ効果で駒場方面からの新規顧客が多く盛況だった。 意外と・・・って言い方もナニですが、奇矯な行動をとるかたも居らず平和だった。
「日焼け止めを塗らずに過ごしていたら焼けてしまった」とかで まちこちゃんが小麦色になっていた。 タレントとしては不味いかもしれないが、健康的な焼け方で良かった。 「タレントとしては不味い」って事で、こういう夏らしい感じの肌はなかなか撮れないので、今回はこれが一番の拾い物だったかも知れない。
阿部千明ちゃんは、黒くした髪の色が落ち着いてきていて、良い感じだった。 清純ぶっていても喋るとすぐバレて「元はギャル(←語尾上げ)でしょう?」と訊かれると嘆いていた。 訊いて洒落にならないレベルなら訊かない(訊けない)でしょうから、まぁ大丈夫なんじゃないかと。 9/3にガールズステーション出演と言う事で、客は赤紙ょをもらって感涙に咽んでいた。 私は残業次第。
桑原さんは「りえくらぶ祭り」と言う事で半被持参。 豆絞りのねじり鉢巻きが似合っていた。 休憩場所からの移動時に、違う池に行ってしまい、しばらく苑内をさまよっていた。 目印になる物を絡めて説明しないとなかなか判りにくいのかもしれない。
14歳にして既に大御所感漂う桜井さまは、今日も余裕の立ち居振舞い。 この娘は自分でどんどん動いてくれるので撮るのは楽なのだけれど、どうも撮らされてしまう感じ。 撮影技術も然ることながら、モデルに対する指示の出し方にもよほどの技量がないと、突き抜けた出来の写真は撮れないような感じがする。 難しい。
そう言えば撮影会で私と芸風のかぶる人をはじめて見た。 コンタの167MTにデッケルマウントのゼプトンを付けてみたり、レチナやネオカを振り回したりしていた。 私も最近は楽なカメラに頼ってばかりいたので、そろそろ本道に立ち返って訳の判らないカメラを振り回そうと思う。
コンタックスRTSII+プラナー50mm/f1.4、コムラー24mm/f3.5
ペトリV2+55mm/f1.8
フジカST605+ペンタコン50mm/f1.8 ジュピター9 85mm/f2
ライカD−III+コシナ・ノクトン50mm/f1.5
コシナ・フォクトレンダー ベッサR+ズマリット50mm/f1.5
ペトリ・オートメイト(45mm/f1.9付)
バルダックス(トリオプラン75mm/f2.9付)
リコーフレックス・ダイヤL(80mm/f3.5付)
フィルムはいつも通り、35mmがコニカパン100、ブローニーがアグファAPX4100
ヨドバシでフィルムを補給してから、鷺宮へ移動する前に野方の大勝軒で「野菜もりそば」。 懐かしい味で普通に旨い。
室内には入りきれないので2部では人数制限がなされ、十人くらいに減ったがそれでもいつもより多い。 りえりえもスタッフIさんも疲れているのが顔に出ていた。 顔に出る分にはまだ良いけれど、対応に出るのはちと不味いように思った。 でもトータルで考えるととても楽しい一日であった。 人数の多さに気圧されてガリガリ回さなかった分まったり過ごす事が出来た。
お笑いとアイドルとブラスロックバンドとその他諸々を混ぜこぜにしてなんだか判らなくなったライブ。 「ひとの出来ない事をしてお足を頂くのが芸」「観て貰うための工夫をする」ってのが私の評価・判断の基準なのだけれど、感心して観たのはのは新井敬子さんと朝丘紗智さん。 どちらも良く練られたライブだった。
金かけられない分の工夫と鍛錬ってのをこれ見よがしに見せずにやっていた分、新井さんの方が私の好み。
12.ヒトエは確かに上手いんだけど、独り善がりな感じが鼻に衝いて、途中から椅子に座って寝ていた。 ドラムが良い音を叩いていたのには感心した。
お笑いの「ちぇきな」ともう一組は笑うに笑えない見るに耐えない苦痛に満ちたひと時を提供。 ネタ見せの環境をちゃんと整えてやれはまた違うのかも知れない。
チームB公演二回廻しと chocolove イベントを天秤に掛けて、 chocolove を選択。
昼公演だけでも見たかったが、微妙に時間が被ってしまう。
公式ブログでは「静止画に限り撮影可」になっているが、CDに封入されているイベント参加券には「撮影禁止」と書いてある。
15時から入場順抽選と言う事で早目に行ってみたが、金曜とは言え平日の真っ昼間とあって並んだのは二十人ほど。 そんな中でも四十番近くを引き当てる籤運の無さ。
写真を撮りそうな「やる気のある格好」で来ている客は皆無。 本当に撮影可なのか心配にはなったが、撮禁なら撮禁で仕方がないので成り行きに任せることにする。
時間潰しに裏の浜へ降りて、しばし写真など撮って過ごす。
時折、鯔が跳ねるのだけれど、前触れがまるで無いのでどうにも写真にならない。
集合時間に戻ってみると、白レンズ付けた一眼を首からぶる提げたのが何人も居て、ひとまず安心。
二百人から集まった事を考えれば、四十番凸凹と言う入場順は良かった方だが、低い仮設ステージで幅も狭いので、フジテレビの池広場前のようには行かず、何とか三列目の端っこに陣取る。
ふと見上げると、上のデッキから撮った方が視界か良い。 やんぬる哉…と思っても、後の祭り。
司会役の「なちのん」(佐藤夏希と野呂佳代)が軽く喋ってから chocolove さまを呼び込み。
二人で演る予定調和の根多より、何か考えながら話を繋ぐ野呂の当意即妙の口から出任せと、動揺しつつもなんとか纏める佐藤が楽しい。
上手袖に小嶋駒谷。
時折客に手を振る駒谷と、客なんざ眼中に無く、口を半開きにして楽しそうにステージを見る小嶋。
ここから先は撮るのに夢中で進行なんざまるで憶えていない。
その辺はレポ書き属性の人のところでどうぞ。
結局、「明日は明日の君が生まれる」と「チョコレート」を交えつつ、「メールの涙」三回廻しでみっちりと一時間半。
今日も最後にさらっと握手をして帰宅。
デジカメで撮った方は歩留まりが悪くどうにもならないが、とりあへず何とかなった物をアップロード。
chocolove from AKB48「メールの涙」発売イベント
廃れてしまった技法でも、やり残したことは必ずある、と私は考えているのだけれど、神保町画廊で開催されている七菜乃の写真展で感じたピクトリアリズムの可能性についてのヒントになるかもしれないと思い、足を運んでみた。
絞り込んでパンフォーカスにせず、ピントを薄くして前後をぼかす手法の嚆矢ではあるのだけれど、意図したところには焦点を合わせられていない隔靴掻痒感と、長時間の露光が必要であったために仕方がない事なのであるが硬直した表情とポーズがどうにも好みに合わない。
良し悪しではなく、好悪に係る部分の問題。
ただ、人物の配置で有ったり、小道具大道具衣装に込められた寓意には唸らされる。
その作り込みが鼻に付いたりもするのであるが。
ジュリア・マーガレット・キャメロンの作品はさておき、親交のあった同時代人としてチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(ルイス・キャロル)の作品が一点、影響を受けた写真家としてアルフレッド・スティーグリッツの作品が数点展示されていたのが、私にとっては有り難かった。
丸の内の三菱一号館美術館で開催される本格的な写真展は初めてとの事であったが、見やすい配置と照明でストレスなく鑑賞。
写真を見るための必要最低限の照明を高い位置からのLEDライトで柔らかく当てており、目にも作品にも優しい。
説明文は重要度によってパネルの大きさもフォントも変えられており、多くの人が立ち止まることが想定される位置にあるものは大きく、スポットライトを当てて明るく見やすくしていた。
こうした心配りは写真専門のギャラリーでも出来ていない事が多く、私の中の三菱の企業イメージは向上した。
もう一つ良かったのは、ミュージアムショップの品揃え。
開催されている写真展に合わせて関連作家の写真集やオリジナルプリントなどが丸の内ならではのブルジョア価格でずらり。
想定顧客層の財布の厚さと紐の固さ緩さを勘案した絶妙の値付けと品揃え。
私には手が出ないが眺めるだけでも心が豊かになる。
懐に年中秋風が吹いている私のような者にも優しく、ポストカードも何種類か置かれているのだけれど、見本が額装されているのも良い。
ポストに投函する葉書としてではなく、手元に置いて眺める写真として購うと言う選択肢をさりげなく提示。
館内様々なところに心が配られた、快適な美術館であった。
仕事やっつけて室町へ。
思ったより早く着いたので小諸そばで冷やしたぬきを手繰ってから行ったらほぼ埋まっていたが、知己のとなりに空席を発見して潜り込む。
開演前に掛かっていた曲を聴かれたので「あぁ、東京女子流ですね。」と即答したら、周りが引いていた。
「狸の札」らくぼ
「蛙茶番」志ら玉
「青菜」志らく
<中入り>
「江島屋」志ら玉
ドット欠けみたいな空席がいくつかあったが大入り。
二席ともハメコミ入りで、江島屋には前座さん扮する幽霊も出す趣向の凝らしかたが志ら玉師らしかった。
夏も終わりと言う事で夏の噺を、と「青菜」。
暑さでおかしくなって行く人の話として描かれた爆笑篇。
志らく師らしい一席。
親子会と言うものは、師匠に提出するレポートみたいなもので、なにを演るかで「どうなって」「どうやって」行きたいのかを見せる。
二席ともハメモノ入りの面倒な演目を持ってきたところに矜持を感じた。
ただ、客は選ぶ。 特に江島屋は笑いに来た人には向かない。
そんなところも含めて、これで良かったと思う。
唸る人は唸り、解る人は解っている。
寄席を含めて現場で観る芸能の愉しみは無為だが有意義な人生の浪費、それが分かる人には志ら玉師、お薦めである。
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