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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2008-01-26 一と月ぶりの秋葉原 [長年日記]

_ AKB48 ひまわり組公演

「ロマンス、イラネ」販促握手会の余波で、土日でも一日一公演の週末。
大女優の前田敦子さま以下オールスターキャストで、普段なら始発で行ってもチケットが買えないのだけれど、幸いメール抽選でアタリを引いたので夕方からゆるりと秋葉原。
ハンディのテレビカメラ回しながらウロウロしている輩が居たのだけれど、劇場からの説明は無し。

抽選入場の籤運はそれなりで、何とか全体を見渡せる椅子席は確保。 座れたのは良いが、立ち見最前列の下衆下民が遣りたい放題で鬱陶しい。 余りに酷いので掣肘を加えてみたが、逆に脅しを掛けて来る始末。
ひまわり組になって暫くはこの手のK由来のバカ常連も或る程度大人しくしていたが、最近はまたぞろ跋扈しているようで。

客席はともかく、ステージの上で起こっている事は実に楽しく、メモも採らずにじっくり堪能。 横にだぁーっと広がると、舞台中央だけでなく、其処此処に「テレビに出ている人」や「雑誌に載ってた人」。
誰が出ていたか書き出して見たら、研究生が2人入っていたが尾木プロ3人、ホリプロ3人、太田プロ3人、サムデイ1人。 売れてる連中が根こそぎ出ている。

前田が良く喋るので驚く。 オチのある面白い話をするので更に驚く。
以前は「前田が喋る日=秋元康が上手花道でニヤニヤ見ている日」だったが、友人の話だと最近は良く喋るらしい。
「前田が出る=チケットが買えない」と言う図式で、最早始発で並ぶ元気も無く、メール抽選の籤運も悪く、順後入場券を落札するやる気も資金力も無い我々には前田さまのご尊顔を拝し奉る機会そのものが無いので、こんなに喋るようになっていたとは、お釈迦様でも知らぬ仏のお富さんであった。
「何時頃からですかねぇ?」なんて話をしていたら、どうも太田プロ移籍辺りからではないか。 即ち、大島優子の影響ではないか、という事で話が落ち着いた。
前田は舞台上での立ち居振舞いも堂々として来ていて、振りを間違えそうになっても何食わぬ顔で周りを見て修正して、以前のように悲惨な表情にならないし、密集での動きでぶつかりそうになっても避けない(周りが避ける)し、求められている「顔」としての役割をきっちり果たしている。
此の辺りも、チームKがそうであったように大島優子の影響なのではないか、大島優子が使嗾しているのではないか、大島優子は前田の成長を北叟笑みながら後のほうで見ているのではないか、なんて話を友人としていた。

自己紹介MCで、今日も小嶋の表情が曇る。
嫌がられているのが理解できず、嫌がられている事を止められない老いの醜さ。

「ロマンス、イラネ」→「夢を死なせるわけにいかない」
「Let's get ''あと1センチ''」→「愛とプライド」

小嶋、前田。 大島(優)、高橋がド真ん中で始まる。 オールスターキャストの豪華さ。
気がつくと佐藤(由)が真ん中に居たり。 中西が休んでいなければ、ここは中西なのかな・・・とは思いつつ、真ん中に不遇を託っていた佐藤(由)が居るのは矢張り嬉しい。
佐藤(由)は佐藤(由)で役に適う働きはしていたと思う。
やる気が前面に出ない不思議なグルーヴはそのままに、振り付けの精度は上がって表情も良く。

篠田のガリガリっぷりにも驚く。 肩の骨が尖っている。
体脂肪を落としすぎなのではないか。 危うさすら感じる細さ。
その分、ウエストから肋骨にかけての線は非常に美しい。 美しいが危うい。

篠田とか高橋みなみに較べるとふくよかな感じのする大島(麻)あたりも、動くと皮下脂肪の下の筋肉が浮かび上がるので、太い訳では無いことが判る。

「Bye Bye Bye」
峯岸、小嶋、高橋の尾木プロ三人組。
前回は戸島で観たが、今回はその位置に小嶋。 これは良い配置だと思う。
ひまわり1stでは、小嶋と対になる佐藤(魚)では、失礼ながら明らかな格落ち感があったし、戸島と板野では時分の花としての「可憐さ」では板野だが、歌や振り付けそのものの妙味となると鎧袖一触、戸島だった。 要するに、差が有りすぎた。
戸島と小嶋では、文楽と志ん生くらいに遣っている事の方向性は違うが、質としては同格。 演り方の違いを見比べるのもまた、面白い。
未見だが、マンディアルグ風に言うと「白いエロス」昼の早野と、「黒いエロス」夜の峯岸が対になっているのもまた面白い。 尾木プロはもっと峯岸に仕事を取って、早野の出番を増やしていただきたい。

「初めてのジェリービーンズ」
佐藤(N)急病とのことで、急遽代役に奥。
歌はアレだが、振りのほうはそれなりに出来ていた、もっとも横が元々上手くは無い前田と、素人臭の残る藤江なので、その辺は割り引くとしても一日でよく遣ったと思う。
この曲でも前田に感心。
フェルナンデスの zo-3 とは言え、本物のギターとなればそれなりの重さはある訳で、前回観た藤江、佐藤(N)、成田の組では、ギター馴れした佐藤(N)以外はギターに振り回されてフラフラしながら踊っていたのだけれど、前田はギターのネックを立てて持って居やがったので、ギターの持ち方としては正しくないにしても、遠心力で振り回されたりはせずにきっちり踊れていた。
名横綱(と世間的にはどうでも私は思っている)大砲万右衛門のような「負けない相撲」を取れる前田を見直した一日。

<間繋ぎ>
曲が終ると、何故か尾木プロ3人組が再び出て来て間繋ぎ。
常に自由な小嶋と、それに便乗する峯岸と、少々戸惑い気味の高橋。
曲中にやった小ネタ、「握手会で流されるファンの人」を再現。
峯岸演じるファンの人を三島無玄ばりに強引に且つ全力で且つ真顔で流す小嶋が鬼気迫る怪演。

「となりのバナナ」
バックステージではかなり厄介そうだが、舞台の上の河西は実に良く出来ていて、歌から振りから隙が無く、あざといくらいに可愛らしく振舞う。
おつむの方はあまりよろしくないようだが、何故こう上手く動いているのかを友人と考察。
ステゴサウルスのように、身体の要所要所に神経の塊があって、脳の判断を待たずに脊髄反射で処理して動いているのではないかという仮説を立ててみた。
友人曰く「CPUを使わずに、ビデオカードで処理しているのではないか」とのこと。
小野がまた教科書通りの判り易い可憐さを体現。 こちらも猾い。
曲中の仕込み小芝居で「だるまさんがころんだ」をやろうとしたが見事に滑り、曲が終ってから責任のなすりあいをしながら引っ込んで行く小野と河西。

「記憶のジレンマ」
大島(麻)、佐藤(由)、増田、野呂。
野呂が盛大にエクステンションを付けてバッサバッサ振り回して踊る樣がなんとも可笑しい。
歌入りオケとは言え、この歌える面子に入ってボロが出ない佐藤(由)の進歩にも驚く。
大島(麻)と増田の歌は流石の出来。
身体は差ほどでは無いが、手首から左記の動きが妙に柔らかい佐藤(由)の不可思議な動きを堪能できた。

「Confession」篠田、大島(優)、成瀬、板野。
成瀬の動きを見ながら、秋元がここに入るとどうなるか想像してみる。 成瀬は秋元の動きを下敷きにしたような大きく激しい動き。 但し秋元だと、動きや表情にもう少し情緒が出る。
大島(優)のマイクスタンドを振り回す動きの切れの良さ。
髪をストレートに戻した篠田。 振り乱した時に映える。

曲のあとに間繋ぎコーナー。
野呂にpuffyの物真似をさせる篠田。 野呂は多分「楽屋の爆笑王」なのだと思う。
2分半の「MC向上委員会」は野呂。 話の展開は上手いがオチが弱い。

「森へ行こう」→「青春の稲妻」→「生きるって素晴らしい」
「青春の稲妻」に野郎の声が入るのは興醒めだが、それ以外は衣装も曲も好きな流れの三曲。
「青春の稲妻」のソロダンスは峯岸。
箍の外れたやりたい放題の峯岸のギラギラ感と、やり切った後の不敵な笑みが良い味。
小林のソロダンスは永遠に続くかのような絶望的な長さに感じたが、峯岸のそれは「あっと言う間」に終った。
ネクタイを結ぶ時間を少しでも稼ぐべく、「青春の稲妻」のアウトロがまだ続いているのに、決め顔のままでモゾモゾとポケットを探り出す前田が可笑しい。

「ロマンス、イラネ」PV上映
相変わらず画面の隅々を注視していないと秋元が映らず、イライラする。
「選抜入り」てんで喜んでは見たが、戸島の扱いもそんな感じ。
「Dear my teacher」のPVで意図的に消された駒谷を考えれば、映っているだけもマシだと考えるべきか。

「愛の毛布」
板野が白手袋を忘れていた。 黒いので余計に目立つ。
曲はさておき、良いアレンジだと思ったら、久々の樫原伸彦。 良い仕事。

「ロックだよ、人生は・・・」→「50%」
アンコールは実にドーデモイイ感じの勢いで押す曲。
曲はどうでも、舞台狭しと飛び回る樣は見応えが或る。

曲が終ってメンバー各自から今日の感想と挨拶。 ここで仕切り役の高橋みなみが、代打で「初めてのジェリービーンズ」に出た奥を下手から呼び込もうとするが、上手から出てきてしまう予期せぬオチが付いた。
何時の間にか高橋みなみより大きく育っていた奥。 この先どこまで大きくなるのだろうか。

「ハートが風邪をひいた夜」
余韻を持って家路につける、ライブのお仕舞いには持って来いの佳曲。
この曲の岡田実音であったり、「愛の毛布」の樫原伸彦であったり、初期の楽曲で良い仕事をしていた人たちを使って、また良い曲が出来ていく。

劇場を出たら、エスカレーターは規制退場をしていた。 これまで死人が出なかったのが不思議なくらいで、遅きに失した感は有るが、これは良い事だと思う。 続けていただきたい。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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