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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2010-05-03 カチューシャかわいや [長年日記]

_ 雑誌レビュー UTB 6月号(1)

桜庭ななみ
表紙+巻頭グラビア8ページ11カット+ロッテ「ガーナミルクチョコレート」CM撮影風景1ページ8カット。 撮影は大野和香奈。
制服衣装3パターン。 学校、住宅街、公園での撮影。
学校と言っても只の学校ではなく、フランク・ロイド・ライトの設計による名建築である自由学園明日館。 ロケーションも衣装も小道具も(勿論、モデルも)良いのだけれど、肝心の撮り手の技倆に難。
屋内で柔らかい光を廻して、眩しいと頑張った顔になりがちな桜庭ななみの良い表情を引き出せてはいるものの、オートフォーカス頼みなのかピント位置が適正ではなく、被写界深度も浅すぎてピンボケ多発。 被写体の良さを殺している。

表紙で説明すると判り易い。
鼻と唇あたりに焦点があり、少々前ピン。 且つ絞りを開けすぎていて深度が浅過ぎる為、瞳にピントが来ていない。 ついでに言うと、露出も適正とは言い難い。
これは自分の使っている機材をどう使うとどう写るか把握で来ていないから起こる事であり、プロとして如何なものかと思う。
表情そのものは良いだけに、勿体無い。
大体に於いてこのカメラマンは前ピンの傾向があり、正面から撮っていないカットは、ほぼ前ピン。 その場にある光で撮る手法は良いが、光を上手く捕まえる工夫にも欠ける。 構図を切るセンスだけの写真。

評価できる点としては、ニコパチの写真にしなかった事。
屋内での静的な写真と、屋外での飛んだり跳ねたりの対比は面白いし、役者属性の人であるモデルに何かを持たせたり何かをさせたりして上手くスイッチを入れており、桜庭ななみの生きた表情やしなやかな身のこなしを引き出している。
それが撮影技倆の低さで損なわれているのが腹立たしくある訳だが。

渡辺麻友
桑島智輝の撮影で7ページ5カット。 見開き2箇所。
衣装は3パターン。 UFO風衣装+インカムマイク付きデコヘッドフォン+縦ロールのツーテール、薄水色のセーラー服+さらさらストレート、ピンクの甘ロリワンピース+リボン付きカチューシャ+高い位置のツーテール。
屋内でその場にあるものを組み上げて撮らせると、矢張り巧い。
種類は少ないながら完璧なアイドルとしての表情を崩さぬ渡辺麻友との相性も良い。
光源の位置、ピントの位置、深度、どれも適切。 奥行きのある構図でもハズレ無し。
小道具や衣装にはどこかで見たようなものも有るが、こちらも使い方として適切なので気にはならない。

元が細いので、下手打つとボンレスハムになり兼ねないピンク×白の横ボーダーのニーハイソックスなんて物を穿かせても太く見えない。
UFO衣装の2カット目と最後の甘ロリカチューシャは完璧と言って良い。

小池里奈
7ページ8カット。 見開き1箇所。 撮影はTANAKA。
童顔、幼児体形、安産型、なのに水着映えする不思議。
同じ子役出身で背丈も似ている大島優子とは対照的に、カメラの前に素で立って余計な芝居をせず、過不足無く求められる量と質の「小池里奈」を出している。
だから小池里奈のグラビアは常に高いレベルで均質なのだけれど、その分面白味は薄い。
(面白味が薄いと言っても詰まらない訳ではなく、この均質性は評価出来る。)

剥いた蜜柑を二つに割って持った写真。 蜜柑にピントが来て顔はアウトフォーカスになっているのだけれど、これは意味のあるアウトフォーカス。 ヴァイオリンにピントが来て、顔がボケた桜庭ななみの写真と較べていただければ、私の謂はんとするところがお判りいただけると思う。

荒井萌
Takeo Dec. の撮影で7ページ9カット。
河川敷とその周辺と思われる住宅地で撮った着衣と、スタジオで撮った水着。
屋外撮影分は透けた生地のチュニックと制服。 制服とチュニックとで髪のあしらい方を変えている。

土手の草叢であったり、野球場のネットやスコアボードであったり、街路樹であったり、背景の色を取り込んで写真に生かしている。
土手や家屋の屋根の描く直線を一点透視的に使った1カット目がロシア構成主義っぽくて面白い。
クローズアップになるとピントが浅めになっているのだけれど、ピントの位置が適切で且つ必要にして十分な深度は確保しているので、写真が破綻しない。

水着は蛇足かな・・・とも思ったのだけれど、30ページ右下のカットなどは表情もよい。
荒井萌は視線を外したカットに味がある。

ももいろクローバー
集合で1ページ、ピンの写真とインタビューを1/2ページずつ、計4ページ。
妙に肩入れの激しい文章だと思ったら村山義典。 それでも今までに読んだ村山の文章の中では出色で、ももクロの特質を引き出す質問を上手く投げた質問。
撮影は門嶋淳矢。 黒バックで頭の後ろからライトを当てて髪の輪郭を出し、正面からストロボを焚いて浮かび上がらせている。
相変わらず擬和風の妙ちきりんな衣装だが、今回のものは着物と制服を縦割りにして融合させたような感じで、出来としてはこれ迄で一番。

ベッキー・クルーエル
1st フォトブックからの4ページ4カット。 撮影は桑島智輝。
白い肌、緑褐色の瞳、亜麻色の髪を生かすライティングと露出。 背景も白く飛ばして肌の白さを際立たせている。
素材を生かした4カット。

スマイレージ
8ページ。 集合で6カット、ピンで1カットずつ、計10カット。 撮影は佐藤裕之。
前号では、四人とも黒髪ストレートのロングだったが、髪型に変化が付き、見分け易くなった。 見分け易くはなったが、少々強引に過ぎるようにも思える。 然し乍ら身の回りでの受けは良いようで、求められているものを供給できていると言う事なのかもしれない。 私にはハロプロ臭が強すぎて興味は湧かないが。

インタビューでは、メジャーデビューにあたってプロデューサーたる寺田から突き付けられた無茶な要求に対して前向きなコメント。
ももクロやAKB48でもそうなのだが、こうして無茶な要求を突き付けて煽る企画が多すぎて辟易。

_ 雑誌レビュー UTB 6月号(2)

モノクロの読み物ページは、桜庭ななみのインタビューと、出演する映画に絡めて書道の腕前披露が3ページ。 お天気キャスターになった森田美位子の密着記事が2ページ。 新人さん紹介記事が3本3ページ。
℃-ute と嗣永桃子の連載は2回目。 地味なページながら嗣永桃子が凶悪なまでの嗣永桃子っぷりで異彩を放つ。
AKB48絡みでは、前号で惜しまれつつ(少なくとも私には)終了した小林香菜のよのなか入門に替わり、AKB48のメンバーを一人ずつ紹介する「AKB48おひとり様」が始まった。 第一回は小森美果。 これについては別項にて。
小松彩夏、福田萌、小林涼子、徳永えりの連載が最終回。 さて、次号から何が始まりますか。

後半グラビアページは封入トレカとプレゼントチェキの一覧から。
封入トレカはBセットが凄い。 私の買ったものにはCセットが入っており、大島優子、小嶋陽菜、柏木由紀、矢島舞美と並んだこちらが世間的には当たりなのだと思うが、Bセットは北原里英と渡辺麻友の出来が凄まじい。

プレゼントチェキは成海璃子と北乃きいの客に媚びないサインが豪快。
嗣永桃子のものは接客業としてのアイドルとしての技巧に長けた連中より更に訴求力のある仕上がり。

AKB48 (前田敦子、柏木由紀、大島優子、板野友美、北原里英、島田晴香)
ヘッドフォングラビアで6ページ6カット。 撮影は細居幸次郎。

前田敦子は定番の角度からではなく、仰向けに寝たところを俯瞰で。 面白い出来。
学校の机にペタリ座る柏木由紀。 X脚を逆手に取ったポージング。 
携帯音楽プレイヤーを手に飛び跳ねる大島優子。 珍しく生き生きした壁の無い表情。
しどけなく寝転んで、左手に持ったソーダのストローを口元にやる板野友美。 ストローが視点をその特徴的な口元へ誘導。 何をしているわけでもないのに、妙に艶かしく。
その板野と隣り合ったページに、北原里英。 ただ文庫本を頭の上で持っているだけなのだけれど、板野友美に引けをとらぬ凄艶。 最近の北原里英は実に堂々たる物で、立場が人を作る好例。
島田晴香は傘に縋る様にしゃがんで、とりあへず笑ってみたような表情。 このでくの坊っぷりが初々しい。

島田も含めて、それぞれがそれぞれに持ち味を出した写真になっているが、中でも北原里英が出色。 節度のある艶。

宮崎美穂
5ページ5カット。 撮影は中山雅文。
下手に隠さず、取り繕わない真っ向勝負の宮崎美穂が清々しい。
髪が舞い上がって額が露わになった写真も珍しい。
5カット全て良い出来だが、1カット目のクローズアップが眼福。

ノースリーブス(高橋みなみ、峯岸みなみ、小嶋陽菜)
3ページ4カット。 見開きでピンの写真が3枚並び、集合で1ページ。 撮影は古賀良郎
ピンの写真は三枚の中央に峯岸。 集合でも珍しく funny ではなく pretty な峯岸。 峯岸が良くなった事で、グループとしてのバランスも向上したように思う。
同じスタジオで撮りつつ、背景の壁を変えて変化を付ける細かい工夫が光る4カット。

AKB48 おひとり様(小森美果)
「AKB48 にはかわいくて面白いコがいっぱい でもなかなかファンの人以外知らないので ここで一人ずつ紹介!!」・・・と言う事で、第1回は「ほのぼのシュール」な小森美果。 カラー1ページ、モノクロ1ページ。 携帯サイトとも連動して、一人あたり8回更新。 グラビアの撮影は藤丸修。
空のお城に住んでいる小森はインタビューをしても全く話が噛み合わない。 噛み合わなくても小森本人はニコニコと可愛らしい。
可愛らしくはあるのだけれど、目が此処ではない何処かどころではなく、此の世の何処も見ていないような四次元的な空ろさ。

特技として、プロ野球選手の物真似を披露。 中日の浅尾・森野、巨人の小笠原。 浅尾を持ってくるところが名古屋人らしいのだけれど、投球動作そのものではなく、その一部を切り取った額縁ショー的な物真似なのがシュルレアリスティック。

佐藤ありさ
光の柔らかく廻った屋内と曇天の屋外、静的動的取り混ぜて4ページ6カット。 撮影は今号では3度目の登場となる桑島智輝。
長野博文のように灰汁が強いのが3度も出てくると飽きるが、撮り方に変化を付けてきているので気にならない。 まぁ私がこう言う写真が好きだということもあるが。

ハウススタジオ+屋外と言う似たような構成乍ら、ベッキー・クルーエルのものより光線が弱く柔らかいのと、黄色人種なりの白さにあわせて撮っているのと、プロのモデルとしての仕事が出来る被写体なのと、様々な要因が引っ絡まって趣の違う写真に仕上がっている。
屋内で暖色、屋外で寒色のキャミソールワンピース。 モデルとしてのポージングの屋内と、自由に動かした屋外。 最後のカットが巧い。

団地少女 Vol.12アライテツヤの連載グラビア。 今回は可憐Girl's→さくら学院の武藤彩未。
京葉地区の団地で撮影された2カット。
この手の団地で育った亡友は「この街には文化の香りがしない」と嘆き、中央線沿線にアパートを借りて週末を過ごしていたのだけれど、葬儀の折に訪れたその団地の何とも言えぬ閉塞感を思い出した。
住むのに不足は無いが、暮らすには潤いが足りない。 チェーン店ばかりで個人商店の存在しない、実用本位の街の味気なさ。
そんな風景の中で屈託無く微笑む武藤彩未。 建物の線を生かしたアライテツヤらしい写真。

相楽樹
今年デビューした新人の青田買いグラビア。 藤本和典の撮影で4ページ9カット。
街角での制服と、屋内での私服。 指示されるがままと言った感じのぎこちなく、手馴れていない感じが新鮮。
90ページの中段に、一枚だけとてつもない表情の写真がある。

西田麻衣
一度に沢山見ると胃もたれするが、載っていなければ載っていないで寂しい長野博文の撮影で4ページ6カット。
あまり煽情的な水着グラビアは載らないこの雑誌には珍しく肉感的なモデルの布地面積の小さい水着のグラビアではあるが、そこは撮り手が長野博文なので、生々しさは無い。

成海璃子・北乃きい
主演映画「武士道シックスティーン」の公開にあわせた対談とグラビア。
すっかり貫禄の付いた成海璃子。 役者馬鹿な感じが見るたびに強くなる。
素でカメラの前に立つ成海璃子と、常に「北乃きい」でありつづける北乃きいの対比が面白い。

矢島舞美写真館 最終回
橋本雅司の撮影で7ページ9カット。
晴天の海辺ながら無理の無い表情。 眩しげでは有りつつも、無理に目を開かず、眩しいなりに美しい表情。
この「無理の無さ」が矢島舞美の特質なのではないかと思う。
同じモデルを違うカメラマンで撮影し、一定の紙幅を裂いて掲載してきたこの連載も今回で終了。 見応えのある良い企画だった。
撮り下ろしを加えて、6月に写真集として刊行予定とのこと。 纏めて見る事によって、新たな発見があるかもしれない。

_ 更新情報

4月号のレビューの後半を下書きのまま放置していたことに気が付いたので追記。

雑誌レビュー UTB 4月号(2)

_ AKB48 わがままガールフレンド(総括)

「ファッションブック」と言う体裁で出されたが、表紙が下着で裏表紙が水着。 これは看板に偽り有りと言はざるを得ない。
水着はともかくとして下着にひん剥く意味が判らない。

「AKB48」と冠が付けば何でも売れる時期に、ここまで安売りする運営側の意図も読めない。
一度上げた露出度を下げるのがどれだけ大変なのか理解しているのだろうか。

評価出来る点は、何度も書くが斉藤亢に撮らせたという事、これに尽きる。
やっつけ仕事の好い加減なつくりの本の中で、それが唯一の救い。

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# Dwightsa (2014-02-06 22:08)

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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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