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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2010-08-15 宿り木 [長年日記]

_ ヤングチャンピオン No.17

時折り傾いたグラビアを載せるヤングチャンピオン。 今号はAKB48が表紙と巻頭(+ピンナップ)なのだが、ロサンゼルス公演のレポートで6ページ。
取材(写真及び文)は、スクランブルエッグ編集長の岡田氏。 古い客には「レッツ長」と書いた方が通りが良いかもしれない。

秋田書店は昔からグラビアに無頓着で、相変わらずおかしな色なのだけれど、レポートしては良く出来ている。
持って行ったカメラがチャチだったのかも知れないが、ステージ写真は引きで撮ったものが多い。 オフショットも声を掛けてから撮ったものが多く、写真としては物足りなさもある。
しかし、引きで撮った絵は色々な物を見てきた経験が生きており、画面構成と撮るタイミングに関しては下手な本職より上手い。 劇場公演でも見慣れたユニット曲などは、きっちり決めポーズを押さえているし、「普段の食生活ではナイフで切って食べる肉なと滅多に口に出来ない指原莉乃が、厚切りのローストビーフを頬張って目を見張るの図」であったり「のほほんとパンを食べる高城亜樹の図」であったり、オフショットもメンバーの「人となり」を把握して"らしい"絵を撮っている。

レポート部分はスクランブルエッグらしい「ですます調」の文章で丁寧に。 どんな客が来て何をしていたかではなく、ステージの上で起こった事に重点を置いて書かれている。
妙に狎れたような文体の半可通が幅を利かせる昨今に於いては、これも貴重。
ページ数に制限が有る中に情報を詰め込んでいる為、写真も小さいし少々息苦しくもあるが、Windows DTPの先駆者としての腕は錆付いておらず、効率よく詰め込んであって寄木細工のよう。 匠の技。

スクランブルエッグが商業化していく事への懐疑と危惧は少なからず有ったが、漸く腑に落ちた。 この立ち位置と視点で継続してものが書けるのであれば、問題は無い。

スクランブルエッグのサイトに連動企画のレポートがある。

    AKB48 in「ヤングチャンピオン」No.17 2010 (ロサンゼルスレポート)

より詳細なレポートの載ったこちらも、併せてご覧いただきたい。
・・・と言うか、出来ればヤングチャンピオンそのものも買って頂きたい。
ヤングチャンピオンと言う雑誌の中では浮いてしまっている感もあるが、レポートしての出来は良い。

_ 週刊プレイボーイ No.34-35

お盆の合併号。 AKB48絡みでは、表紙+巻頭ビラビア+巨大ポスター。 読み物は秋元康インタビュー、投稿連載ページに北原里英。

AKB48以外の読み物で気になったものとしては、職業選手名鑑に「ビール売り子」。 千葉マリンスタジアムの愛甲の娘が載っていない。
芸能人系AV紹介記事。 ここには載っていなかったが、広告は出ていた。 編集部と広告部で窓口が違うということか。

AKB48 (板野友美、大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、前田敦子、宮澤佐江、渡辺麻友)
表紙+巨大ポスター+巻頭ビラビア8ページ19カット、見開き1箇所。 撮影は今村敏彦。
商売上致し方ないのかも知れないが、代わり映えのしない面子。
ポスターから前半に掛けては衣装も例によって例の如くの金太郎飴。 なんら工夫が無いが、AKB48を載せてさえいれば売れるのだから問題ないのだろう。

表紙と後半はPVが下品と評判の新曲の衣装なのか何なのか、前半とは異なる衣装。 傾向としては似通っているが、ごて付いた感じが無い分、私はこちらの方が良いと思う。

相変わらず邪魔なのはキャプションと割付け。 写真が細切れなのはさておき、今村敏彦らしさは出た楽しげな写真なのが救い。 「良かったさがし」をせずに済むAKB48のグラビアが見たい。

大島優子だけが別の次元の仕事をしているが、今回は判り難くやっているので悪目立ちはしていない。 よくよく見ると凄いので、目を皿にしていただきたい。

秋元康インタビュー
3ページなのだけれど、扉に1ページ秋元の写真で使っているのでインタビューは実質2ページに満たない。 そもそも聞き手が物知らずなのでインタビューと言うより秋元の独り語りに近い。
秋元康の思い付きで始まり、思い付きの積み重ねで今に至っていることをまるで理解していないボンクラが聞き手なので、話は浅いところで終始。 聞き手としては縛り首にした方が良いくらいのオタンコナスだが、大本営発表が噛み砕いて書かれており、素人向けの読み物としては判りやすく、週刊プレイボーイの読者層には好適。

_ 週刊プレイボーイ No.34-35 補遺

AKB48以外のグラビアの出来は素晴らしい。 別立てでレビューなど。

横山ルリカ
唐木貴央で4ページ7カット。
兎に角、綺麗に撮れている。 歯見せ笑顔は単調だが、それ以外は微妙なグラデーションの付いた表情。
文章そのものは些か臭いが、邪魔にならぬように入ったキャプションも良い。

阿部真里
橋本雅司で5ページ7カット。
橋本雅司らしい、対象に迫る撮り方。 モデルの方が負けてしまっている写真もあるが、4ページ目はがっぷり四つ。 「らしい」3カット。

相武紗季
刊中グラビア7ページ7カット。 撮影は沢渡朔。
信頼感を醸成しつつモデルをさりげなく裏切る「人の悪いサワタリさん」を期待して見たらそう言うカットは無く、拍子抜け。 然し乍ら実に綺麗に撮れている。 1ページ目3ページ目が秀逸。

今号は質の高いグラビアが並んだ。
AKB48のグラビアを中心に見ていると、プレイボーイ誌そのものの質が下がっているように思えていたが、全体の質が下がっていた訳ではなかった。

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# Dwightsa (2014-02-03 19:08)

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「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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