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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2014-01-24 高気圧 冬晴れ なりたい自分 [長年日記]

_ 東京タワー Club333 Night View DJ(DJ:折井あゆみ)

東京タワー開業50周年の年にイメージガールを勤めた折井あゆみが久しぶりの Night View DJ 。

折井の担当した年は、金曜になるとほぼ雨。 雨どころか台風とか吹雪とか、ありとあらゆる荒天に見舞われ、おかげで私も職場に置き傘、鞄に折り畳み傘を忍ばせる習慣が。

そんな訳で「雨女」と揶揄されることも多かったのだけれど、「雨女」では語感が悪い。 そこで考えた客が言い換えて曰く「低気圧ガール」。
「雨女」よりは幾分マシにはなったと感じたのか、折井も折に触れて使っていた。

折井が担当とあって、天気予報で『晴れ』と出ても信用できず、とりあへず雨具は鞄の底に入れて東京タワーへ。

始まる前はスタッフに「緊張するー」などと零していたが、始まってしまえば折井のペースで進み、あの頃より寧ろ上手いくらい。
芝居で鍛えられた滑舌と発声、当意即妙の掛け合いと切り返し、話を膨らませる引き出しの多さ。 DJミズノ氏の選曲に絡めて、その曲が収録されているアルバムの素晴らしさにまで言及しつつ、程の良いところで次に行く潔さ。
演技の仕事をこなしつつ、こなすために積まれた水面下での努力、これが喋る仕事にも生きているように感じられた。

リクエスト以外の部分の選曲はDJミズノ氏によるものなのだけれど、これがまた良い。
お客さんからのリクエストは矢張りベタなものが多いのだけれど、ミズノ氏の選曲は古今の洋楽を中心にした洒落乙なもの。
リクエストで掛かった「勝手にシンドバッド」の曲出しを折井の喋り終わりにきっちり合わせてくるなど、腕も良い。

折井がふと漏らした「天気も良いし」に訳知りの客から笑いが漏れる。
客からのリクエストでも、折井と天候に絡めたものが二通、掛かる曲も「高気圧ガール」であったり「晴れたらいいね」であったり。

カフェ ラ・トゥールに一品頼むコーナーでは、ホットミルクを注文。 その時飲みたい(食べたい)ものではなく、飲んでも喋るのに差し支えないものを頼むのが、相変わらず折井らしくあった。 「ボクも何か頼もうかな」と茶目っ気を出すミズノ氏に目を丸くして驚く折井。

折井の自己紹介は、今やっている仕事を中心に。
今年は出演した映画が3本公開になるそうで、その辺りの話や、出演する舞台についてなど。 昔の話は、その舞台で共演するAKB48の田名部未来に絡めて「私も在籍していたんですけどね」くらいの感じでさらりと触れていた。

「元AKB48」で売っていないから、そう言うところに食いつくようなのはおらず、昔なじみの訳知り中心の多くは無い集客ではあったのだけれど、AKB48が接客業に舵を切る前からの客なので妙にガツガツすることもない。
固有名詞の「件の馬鹿」の一人相撲の狂騒を除けばこれと言った不愉快事も無く、万事和やかに進行。
AKB48在籍時は文字通りの「細腕繁盛記」であったし、気を使ったり自らの感情を押し殺したりすることも多い折井の笑顔が多く見られたのは嬉しかった。

少々時間は掛かったけれども、宇佐美友紀にしても、星野みちるにしてもそうだが、なりたい自分に近づけているのはAKB48が売れる前に抜けたこの世代なのではないか、そんなことを考えた。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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