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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2016-07-17 年増の色気 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 30号

佐藤麗奈
巻頭7ページ、「宇宙にいちばん近い島」種子島で撮った18カット、撮影は細居幸次郎。 撮られ慣れているのが良い方に出ており、カメラの前に気負わずに立てており、直視することも出来るし、意識しつつ視線を外すことも出来る。
屋外撮影分も悪くないが、屋内で弱く柔らかい光を廻したカットが巧い。
6ページ目の2枚に唸る。

佐藤優樹
巻中3ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
モデルを泳がせて撮った、動物写真的なカットのみ、表情が良い。
「超速緊急アンコール」と銘打たれているが、そこまでのものでもなく、政治的な臭いのする煽りには興醒め。
煮ても焼いても食えない素材をとりあへずグラビアとして形にした佐藤裕之の苦心惨憺のみ、評価に値する。

るぅ
巻末5ページ8カット、撮影はTakeo Dec.。
写真としては可もなく不可もなく無難な出来。
構成の妙で見せている。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 31号

齋藤飛鳥
巻頭8ページ22カット、撮影は細居幸次郎。
晴れた屋外で撮ったカットは少々塗り絵が過ぎるようなものもあるが、旧公会堂やハリストス教会の辺りから港を見下ろす坂でハイキーに撮ったカットは白昼夢の如く。

屋内で撮ったカットは高いレベルで安定。
終点に着いたと思しき、乗客が降りて行く市電車内で撮ったカットから、夕暮れの浜辺で焚き火。
谷地頭で降りて浜に出たのだろうかなどと足取りを考えつつ見る。
そして函館山の展望台からの夜景をバックにしたカットで〆。

このロケだけで写真集一冊作れるくらいの濃密な8ページ。 眼福。

長澤茉里奈
巻中3ページ21カット、撮影は山口勝己。
1ページ目は4分割、2ページ目をコラージュ的に詰め込んで3ページ目をウエストアップで大きめに。
セーラー服の下に横縞のビキニ、ファストフード店員的な縦縞の制服の下に白のビキニ。
メイクそのものは変えていないと思うのだけれど、頭頂部でサイドポニーっぽく一つ縛りにするのと、サンバイザーの上あたりで高めのハーフツインにするのとでは、受ける印象が異なり、成熟した身体と童顔とのバランスも変わってくる。
紙幅は短いが面白いグラビア。

福原遥
巻末6ページ16カット、撮影はTakeo Dec.。 連載漫画に連動したコスプレグラビア。 原作の世界観の縛りが有るので面白味は薄いが、表情は良い。 子役から上手く大人に成れつつある。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 32号

武田あやな
巻頭6ページ15カット、巻中3ページ17カット、撮影はTakeo Dec.。
夏らしく、ほぼ全篇南国の晴れた浜辺で水着。 どう撮っても眩しい状況とあってか、作ったような笑顔にならざるを得ないこともあって
表情は些か単調。
物怖じせずにカメラと向き合えているのは良い。

生田佳那
巻中4ページ12カット、撮影はTakeo Dec.。
美点に成り得るが強調し過ぎる瑕にもなり兼ねない量感のある部分をうまい具合に切り取って見せている。

高橋胡桃
巻末5ページ7カット、うち見開き1か所。 撮影は渡辺達生。
新鮮味は無いがスタジオで撮らせると矢張り巧い。 少々無茶な道具立てからライティングから、中高年向け週刊誌的な味付けではあるが、写真としての質は高い。
南国の浜辺で撮ったような渡辺達生の写真は全く評価に値しない(それは渡辺達生の側ではなく、依頼する側の安直で怠惰な思考に起因するものであるがそれはさておき)と考えているのであるが、こうしたスタジオ撮影となると、必ずしも私の好みではないけれども、払われた代価に見合った以上の写真は出して来ていて毎度唸らされる。

_ 週刊ヤングジャンプ 2016 33号

柏木由紀
巻頭8ページ13カット、撮影は渡辺達生。
薹が立って来つつはあり、色々有り過ぎたあれこれが髪の傷みや塗りの厚さに出てしまっても居るのだけれど、それ故に、またこの年頃だからこそ出せる匂い立つ色気と言うものもあり、渡辺達生が巧く掬い取って写真に収めている。

そこそこ上背があって手足も長く、色が白くて皮膚が薄い。 見せたい自分しか客前で出さない頑なさのようなものは疵だが、金の取れないものはお見せしないと言う矜持でもある。
それ故の紋切り型の表情が、今も昔も私は嫌いなのであるが。

面白いのは6ページ目。 ソファに寝転ばせて膝を畳むことにより、体形に於いて唯一の瑕であるところの胴の長さを隠しつつ足の長いのと白いのを効果的に見せている。

最後の最後で胴の長いところも見せているが、吸い付くような皮膚の薄さを感じさせるのはこの部分であるので、これはこれで良いのだと思う。
長い事見て来た柏木のグラビアであるが、褒めるに値するものは初めて目にしたかもしれない。

熊江流唯
巻末5ページ9カット、撮影はTakeo Dec.。 身の丈170cm余、ヒールを履かなくても身体の半分が脚と言う体形を効果的に見せるために腐心。
表情の面白味は薄いがカメラとの向き合い方は素直で良い。
全身が写るカットは水着の上に一枚羽織っており、水着のみのカットはバストアップであったりウエストアップであったり、謎の縛りが垣間見られて後味としてはあまり宜しくない。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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