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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2016-08-30 「たっぷり」 [長年日記]

_ 朝練講談会 第193回(28.8.28)

うっかり寝過ごしたが、バスの接続が良く、なんとか開場する頃合いに到着。

講釈師でも噺家でも、その芸風によって付く客筋は異なるのだけれど、今日はは「楽しい時間を過ごしに来ている客」が多かったように思う。
私も久しぶりに声を出して笑った。

「円山応挙の幽霊画」 一龍齋貞寿
貞寿さんは「サザエさん」の花沢さんのような、「洒落小町」のガチャ松っつぁんのような、ざっかけない感じなのだけれど、狙っていない色気があるのが面白い。
召し物も清潔感は有りつつ華美ではなく、読み物の邪魔にならないような物を選っている。
南左衛門先生のに教わった「円山応挙の幽霊画」を掛けたのだけれど、稽古風景や酒席での様子など、師の人柄を伝える楽しいマクラをたっぷり振ってから。

他所で聴いたものと設定が異なっており、応挙が描くことになる花魁が臥せっているのが行燈部屋(あんどべや)。 髪をおどろに振り乱し、饐えたような臭いすらする惨状。
生きているうちに幽霊として下絵に描かれた姿と、息を引き取ってから全盛の姿で夢枕に立った本当の幽霊としての姿の対比の妙。
為にする演出無しにゾクリと背筋を寒からしめる話術。
良いものを聴いた。

「幸助餅」旭堂南左衛門
貞寿さんのマクラを受けて、講談界の東西交流や稽古会が始まる以前から稽古に来ていたことなど、たっぷり枕を振ってから「幸助餅」。
かっちりした講釈の口調で有りつつ、上方ことばの柔らかさもあり、聴きやすい。
気前は良いが優柔不断で見栄っ張りな幸助にやきもきさせられたが、最後の最後でハッピーエンド。
時計を見たら一時間以上経っており、まさに「たっぷり」。
心地よい疲れを感じつつ外へ出た。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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