寝たと言うのに人の気配がすると起きてしまう貧乏性の私は、カボさんが起き出した十時過ぎには起きてしまい、風呂を借りた後、カボさんにカメラの使用説明と写真の話をひとしきり、バチコン氏が起きて来て人間椅子とマリリン・マンソンとオジー・オズボーンのビデオを鑑賞。 いつの間にやら三時半を回っており、吉野屋で飯を喰い、かどやで抹茶ソフトを喰らい、森小路から千林を経て淀川に散歩。
応援団長だった岡田さんが亡くなっていたのを今日知った。 スワローズの公式サイトに行ってみたが、訃報は掲示板にあるだけ。 そんなものか。
珍しく午前中にすっきり目が醒めた。 昨晩、・・・と言うか今早朝なのだが、まぁ兎に角現像したフィルムを取り込んだらかなり良さそうなので早速プリントの準備。
延々8時過ぎまで。 最後は朦朧としてきたので止めた。
モノクローム写真館に以下のものを追加。
SHIP 「SP magic浪漫tour vol.2」
阿部千明 その14
阿部千明 その15
ピカピカ 〜We're home に3枚追加
前里美弥 その2 に1枚追加
長いと聞いていたので、とりあへず某とんかつ店で早めの晩飯。 あまりの不味さに呆れる。
会場着。 上でハロプロがらみのミュージカルをやっている所為か、秋葉原でトグロを巻いている客の顔がそこここに。
6:30に開場。 ドエライ数の花に圧倒されつつ席へ。
誘ってくれた友人と雑談をしているうちに開演時間に。
関根さんのヒドい前説の後、本物の広川太一郎のナレーションとともに、トム・ジョーンズのIt's not unusualに乗って開演。
内容は書くに書けず、また、書いても仕方が無い(良い意味で)ヒドイもの。
関根さんが以前言っていた
「センスの有るナンセンス、意味の有る無意味さ」
まさにそれだった。
テレビやラジオでは出来ず、DVDとしても出せないような上質のお下劣がテンコ盛り。
ゲラゲラ笑いつづけて、横隔膜が痙攣し始めた頃に休憩。
既に九時過ぎ。この時点で5分押し。
そこから更に約2時間。
剛州と有川と山中伊知郎はほぼ出オチ。
隣に座っていた人たちは何かと間違えてきてしまったらしく、静かだったが、客の殆どは業の深い濃い客で、笑うべきところでしっかり笑っていた。
飯尾和樹を追い詰める天野ひろゆきの悪の部分が良い味。
笑いつづけたままトム・ジョーンズの「恋はメキメキ」に乗って幕。 時計は11:14
関根さんによると最長記録だそうだ。
ケツが痛い以外、長さは感じず。
良いものを見た。
例によって仕事帰りに抽選外で入場。
汐留の日テレイベントやら、ハイタッチ会やら、劇場手売り会やら、接客系のあれこれが重なり、立ち見ながらそれなりに見やすい客の量。
菊地に前髪が有ったり、多田が普通の二つ縛りだったりしたが、これはなかなか良かった。
今日の片山は編み込みストレート。 弄り過ぎたのか細い吊り眉になってしまっていて(本人曰く「いじってません」とのこと)、真顔でねめつけ乍ら歌うと一寸怖い。
相変わらず手首にギプスらしき物を着けたままの渡辺。 ゆるく握ったような形のままになっていて、動き難そうだったが、表情は良かった。
自己紹介のお題は「やってみたいスポーツ」。
ここのところ拒否権を発動する事の多かった柏木が珍しく答えて曰く「スケートです。」
「ちょっとちょっとー」と、早くも異議申し立ての片山。 言おうとしていた答えを取られたらしい。
開演直前に片山が「あー、どうしよう、スケートで良いや。」と言っていたのを聞いて、それにした…と。
「まゆゆ(渡辺)が答えている短い時間にどれだけ凄いスポーツを考えるか期待している。」とプレッシャーを掛ける柏木。
片山は、やけっ八で「騎馬戦です」と答えるも、メンバーからも客からも「それはスポーツなのか」とツッコまれて、グダグダで終了。
意地悪をさせると、やはり片山より柏木に一日の長がある。
今日も客と柏木に翻弄される片山。
間に挟まった渡辺の答えは「柏木由紀ちゃんが得意な乗馬です。」
乗馬なんか出来ない柏木が珍しくうろたえて否定するも、渡辺はかまわず「今日も柏木由紀ちゃんの得意な乗馬パワーで頑張ります」と〆。
「Blue rose」は、マイク蹴り倒しでまたも米沢のマイクがおかしな事になってしまい四苦八苦。 何故米沢のマイクだけこうなってしまうのか。
「禁じられた2人」の柏木の科白部分。 客席を見渡しながら語っていたが、これは良かった。
「雨の動物園」の歌の後の繋ぎMCは、先日時間切れで飛んだ「花火の真似」。 客に弄られても、しらっぱくれて進行する片山が良い仕事。
次の曲を紹介する際の「もうすぐ夏という事で」が「もう夏という事で」に変わったが、今日は立秋と言う皮肉。
「シンデレラは騙されない」は片山を観察。
前述の吊り眉が利いていて、唇の端を吊り上げて睥睨するような表情が凄みを増していた。
# Dwightsa [viagra puns <a href=http://dstvmediasales.com/sitemap.php..]
横浜火力発電所編もいよいよ佳境。 発電所の心臓部である8基のタービンを見学するも、体感しないとその物の凄さを理解出来ない小林は「ふーん」と言う感じの気の無い表情。
それが構内移動の電気自動車に乗る段になるや、一転して楽しげに。 本能で生きる女、小林香菜
発電所のシンボルである二本の煙突「ツインタワー」に登る。
「こっちが才加で、あっちが佐枝〜♪♪」
平和だ。
展望台から下界を眺める小林の横顔は、実物以上の美少女っぷり。 これも新たな引出しなのではないだろうか。
ワニブックスモバイルで唯一不満なのは、画像が保存できない事。 この横顔なんざ実に良い写真なのだが、観たくなったらブックマークに入れておいて、その都度アクセスするしかない。
今回の見学の纏めとして、画用紙にイラストを描くのだけれど、案の定遊園地的アトラクションとツインタワーの記憶しか無い。
それでも発電所もAKB48劇場と同じように、沢山の裏方さんに支えられている事は理解できたようなので、まぁ良かったのではないでしょうか。
次回更新は8/14との事。 新章スタート。
この連載が始まってから、小林のファンクラブブログであったり携帯サイトの当番ブログであったりの内容が明るく楽しいものになっているように思う。
私はキャリアが非対応なので直接は読めないが、友人の話を聞いたり実際に見せてもらったりした限りにおいては、配信されるメールも同様で、時折「迷子になった」とか「オバケが怖い」とか頭を抱えたくなるものもありつつ(それも小林らしくて良いが)明るい内容であるようだ。
一つの仕事が刺激になって良い循環で動き出した訳だが、根拠なんか無くて良いので、このまま自信満々鼻高々で突き進んで欲しい。
他のメンバーも時折書いているが、小林には周囲を幸せにする力がある。
夏休みと有って、大展望台へのエレベーターも無茶な混み様。
何回か待って漸く大展望台へ。
番組中に折井も話していたが、リニューアル工事中だった一号機が九日から運用開始との事で、混雑も緩和されると思う。
今日の折井はノースリーブのワンピース。
座ると危うい丈だったが、下にスパッツを穿いていたので膝掛けは無し。
例のオタンコナスは例に依って例の如しで、こう言う服装の日もド真正面に陣取って凝視。
多少のモラルがあれば立ち位置も考えると思うのだけれど、そんなものが有れば全世界に向けて性衝動丸出しの書き込みをしたりもしない訳で、いやはやなんとも。
他にもイベント中に折井に突っ込んで行きそうな挙動の怪しい客も居たが、とりあへず何事も無かったのは不幸中の幸い。
閑話休題、フットタウンの三階に「タワーギャラリー 3・3・3」なるものが出来た話。
東京タワー50年の歴史を辿る写真展や、国内外の著名店舗と共同開発したお土産を売るスペース、甘味やソフトクリームが食べられてアルコールも提供されるマザー牧場カフェがあるとのこと。
ここで折井から話を振られたDJミズノ氏は、カルボナーラが安い事を力説。
「いまどきカルボナーラが500円ですよ!!」
妙に可笑しかった。
カフェ・ラ・トゥールに一品頼むコーナーでは、珍しくアイス抹茶。
今週は混んでいたらしく、一分とは行かなかったが、それでも二分と掛からずに届いてはいた。
味の方は折井曰く「オトナの味」。
女の子はガムシロップを2個くらい入れると丁度良いなんて話をしていた。
スタッフの打ち合わせが長引いたり、機械トラブルがあったりすると、折井が繋がなければならない事があるのだけれど、慌てず騒がず自然に繋いでいる。
耳で聴いている分には殆ど気にならない。
舞台で付いた度胸が上手く活きているように思う。
表紙と巻頭グラビアにAKB48からの派生ユニットであるところのフレンチ・キス。
裏表紙には広告が入らず、松井玲奈。 何故こうなっているのかと言うと、後半31ページがブチ抜きでSKE48の特集になっているから。
フレンチ・キス
AKB48からナベプロ所属の3人のユニットが表紙+巻頭グラビア(目次ページ含む)19ページ46カット。 撮影は桑島智輝。
柔らかく光の廻る洋館の中での撮影。 表紙・目次から見開きまで集合、柏木由紀→高城亜樹→倉持明日香の順で4ページずつ個別、更に集合で4ページ。
相変わらずの判型の大きさを活かせない稚拙な割付けはいただけないが、写真そのものの質は高い。
柏木由紀はここのところグラビア仕事が多い割に当たりは少なかったが、今回は良い。
窓辺のソファに横たわったカット。 ウエストから腰骨に掛けての線が美しい。
光源を背後もしくは側面に持ってきたカットは概ね自然な表情を引き出せている。
高城亜樹は安産型の体形の粗を隠して上手く撮ってもらっている。
顔もパーツが周辺にあって且つ正面を向いた平板に見える作りなのだけれど、斜め下から見上げるように撮ることによって通った鼻筋を活かして立体感を出したり、可愛らしく・美しく見える角度が精査されている。 惜しむらくはこのカットの扱いが小さいこと。 編集者の目が節穴。
倉持明日香は、グラビア映えする量感の有る体形と見事な臍を堪能。 臍の有るカットはもっと多くても良い。 こちらも編集者の目が節穴。
相変わらず歯見せ笑顔が一本調子なのだけれど、笑わないカットは様々な表情に。 但しこれはカメラマンに様々な角度から撮って貰っているから。
これを見てどんな角度からどう見えているのか研究していただきたい。
集合の写真では、高城・倉持を前後に配して柏木を中心に置き、斜めから撮ったカットが秀逸。
ピントを柏木に置いてあって、前後はアウトフォーカス気味なのだけれど、ボケがなだらかで且つ軽く絞ってあるので人物の形は崩れておらず、柏木を際立たせつつ画として成立させている。 この当たりは矢張り巧い。
SDN48 (小原春香、佐藤由加里、芹菜、福山咲良)
松田和弘の撮影で5ページ6カット。うち見開き1箇所。
紋切り型の顔見世グラビア。 大人の色気を強調という事なのか、メイクが妙に濃いのと表情が下卑ているのが鼻に付く。 グループとしてそう売らなければならないのは判るが、その型に填めることでメンバーの個性を少なからず殺しているように思える。 特に小原はもう少し清楚な感じにしたほうが映える。 実に勿体無い。
佐藤由加里のもっともらしい顔は板に付いてきたし、小原春香を持ってきた人選は評価出来る。
足立梨花
中山雅文の撮影で7ページ20カット。
水着とキャミソールワンピースが半々。
小道具でオリンパスペンEEを持たせているのだけれど、持ち方がコンパクトデジカメのそれ。 時代を感じる。
眩しいと目を細め、目を無理に開けると口元が緊張して表情が悪くなる足立梨花を、上手く影を作って撮っている。
はじける笑顔の水着、微笑むワンピース。 この辺りの恣意が出過ぎるベタな絵作りが中山雅文の写真のつまらなさだと思うのだけれど、撮影技術そのものは高い。
スマイレージ
6ページ6カット。 撮影は佐藤友昭。
集合で始まり、個別で1ページずつ、再び集合とインタビュー。
個別写真は実に良く撮れていて、和田彩花が特に良い。
小川沙季に嵌っている知己の嵌りっぷりが怖いくらいで、少々理解に苦しんでいたのだけれど、それもむべなる哉と思える出来。
福田花音のショートカットもしっくり。
個別写真は一番映える角度を探りながら撮ったカメラマンの仕事振りが光る。 和田は心持ち上から、前田は心持ち下から、福田ははすかいに。
ももいろクローバー
6ページ34カット。 撮影は浅田直也。
制服衣装で屋内と屋外。
ももクロで若さを取り戻した知己がこのグループの特質として挙げていた「多幸感」が誌面からも伝わって来る。
動かして撮ったスタジオ撮影分からはステージの楽しさが伝わり、個別写真はそれぞれの個性が引き出されているし、背景の線を巧く使ってあって一枚の写真として見ても良い出来。 二人一組で撮ったカットも楽しい。
初期から見てきた客の中には複雑な感情もあろうとは思うが、ももいろクローバーの「今」を切り取ったグラビアとしては良い出来。 インタビューも上手く纏まっている。
アイドリング (朝日奈央、遠藤舞、大川藍、尾島知佳)
皆藤健治の撮影で6ページ。 1期から4期まで一人ずつ。
見開きの集合から1/4ページずつカキ氷を食べる個別写真、集合とインタビュー。
バラエティ路線を踏まえた構成で、楽しさを伝えることに特化しており、ある程度は成功している。
但し、テレビの番組を見ていない私のような人間には伝わりにくい。
この辺りがももいろクローバーのグラビアと似て異なる点だが、これはカメラマンの腕ではなく、グループの特質によるもの。
安倍麻美
諸井純二の撮影で4ページ7カット。 見開き1箇所。
「もしも、家にこんなかわいくてちょっとセクシーな彼女が待っていたら」と言うコンセプトのグラビア。
ピンクの花柄のビキニにピンクのパーカー、ピンクのキャミソールの2パターンの衣装で、見せ方としては上手く、編集者の意図したものが出来上がってはいる。 写真としての面白味は薄い。
茅原実里
細居幸次郎の撮影で5ページ6カット。 見開き1箇所。
最後のページの屋外撮影分は蛇足だが、それまでの屋内撮影分は良い出来。 2ページ目は若干ピントが薄いが、写真としては悪くない。
目次にはただ「茅原実里」とあるのだけれど、裏表紙のクレジットには「声優・茅原実里」とあり、このあたりが少々鼻に付く。
私の知っている声優稼業の連中は、少なくともこういう excuse は付けなかったように思う。
逢沢りな
日テレジェニック2010のお披露目イベントのページを挟んで逢沢りなが7ページ13カット。 撮影は長野博文。
似たような色調のグラビアは増えたが、矢張り originator の強みで一と味も二た味も違う。 全体の色調の統一感と安定性がまるで違う。
前半はセーラー服で屋外。 後半は屋内で青い三角ビキニとセパレート。
キャプションはフォントを小さく控えめに。 写真を活かそうとする意志が感じられる。
都電荒川線だと思われる電車の中や駅で撮ったカットはピントが薄めで色も淡く、場所の特定をしにくいが、それが却って想像力を掻き立てる。
松井珠理奈・向田茉夏
ここから31ページブチ抜きでSKE48絡みのグラビア。
先ずは同じ中学二年生で、それぞれのチームの中核を担う松井珠理奈と向田茉夏が松田和弘の撮影で6ページ14カット。
二人並んだ写真の合間に1ページずつ個別写真が挟まる構成。
松井珠理奈は早生まれなので、5月生まれの向田茉夏とは誕生日にして一年近く違うが、背格好も髪の長さもほぼ同じ。 ローファーの色が違うので、後姿でも辛うじて見分けが付く。
白昼の浜辺でのカットは少々眩しげでありつつも、靴と靴下を脱いで波打ち際で戯れたり、状況に必然性があるので気にならない。 はしゃぐ松井珠理奈は珍しく年相応のあどけなさが出ており、グラビア慣れしていない向田茉夏は撮られなれている松井珠理奈と一緒である安心感からか柔らかい表情。 相乗効果で良い写真になっている。
個別写真はさほど眩しくない場所で撮る配慮もあり、全体的に良い出来。
高柳明音
前半はあらかわ遊園で鳥と戯れ、後半は荒川土手でヒヨコの着ぐるみと格闘する6ページ16カット。 鳥をこよなく愛する高柳の個性を最大限に引き出している。 佐藤学の撮影。
炎天下の土手での着ぐるみは実に暑そうだが、暑そうなりに良い表情。 着ぐるみでのポーズも決まっているし、被りものを取ったあとの汗でべたついた髪も妙に色っぽく。
前半は笑った顔が単調なのだけれど、後半は暑さと疲れがプラスに働いて表情に変化が出ている。 怪我の功名ではあるが、味わい深いグラビア。
須田亜加里
3期生からの昇格組を代表して須田が3ページ4カット。 撮影は松田和弘。
単調な笑顔で、若干硬さもあるが、撮ってもらえる嬉しさのようなものは表情に滲み出ていて、一生懸命さは伝わる。 こなれて来れば表情の幅も拡がるだろう。
側頭部での二つ縛りなのだけれど、ゴムではなく髪で髪を縛っているのがプロの技。 面白い。
大矢真那
満を持して大矢真那のソログラビア。 こちらも松田和弘の撮影で5ページ4カット。
これまでの大矢のグラビアの中では(・・・と言ってもその絶対数が少ない訳だが)最高の出来。
切れ長で一重の目や染めない長い髪は、ぱっちり二重の目や明るい髪色が持て囃される現在に於いて百人が百人好むものではないと思うし、写真ではその良さが伝わりにくいのだけれど、長めのインタビューも含めて支持層の深さとその支持の強さの理由の幾許かは伝わるのではないだろうか。
二の腕の白さと細さ、軽く握った右手の拳から伝わる柔らかく強い意志。
松井玲奈
SKE48とは何か? とメンバー名鑑に1ページずつ使った後、松井玲奈が8ページ10カット、見開き2箇所。 撮影は佐藤学。
浴衣とキャミソールワンピース、日本家屋でしっとりと。
白地に紫と紺で柄の入った浴衣に桃色の帯。 耳の後ろ辺りでくるりと纏めた髪に横から簪。 目と口元で微妙な表情を出し、指先に感情を潜ませる。
味わい深いグラビアではあるが、矢張りここでも編集者の審美眼の無さで画竜点睛を欠く。
それでも写真の質そのものは高く、松井玲奈のグラビアの中では良いものの部類に入る。
総評
前号が惨憺たる出来だったので全く期待していなかったのだけれど、写真の取捨選択と割付のセンスの無さが露呈した部分はあったものの、予想以上の出来。 980円の価値は十二分に有る。
アップトゥ・ボーイの一人勝ち(部数ではなく質に於いて)だったA4判グラビア誌に、不定期刊とは言え質と価格で対抗し得るものがあるのは喜ばしい。
今秋発売予定と言う次号にも、大いに期待したい。
2190円と、最早雑誌とは呼べない法外とも言える価格なのだけれど、その分カメラマンもライターも腕っこきで写真もインタビューもコラムもハズレが無い。
こう言うのを見てしまうと、グラビアも読み物も粗製濫造を絵に描いた様な週刊プレイボーイを買うのが虚しくなってくる。
前田敦子
表紙と巻頭グラビア、付録の「ほぼ等身大ポスター」。 15ページ12カット、見開き1箇所、高倉文紀のコラムで1ページ使っている。 撮影はアライテツヤ。
デートグラビアながら、後半に手紙で振られると言う強引な構成。 前田の役者としての部分も引き出そうとしたこの試みは概ね成功。
前半は公園ではしゃぐ前田。 ノースリーブのティーシャツにデニムのホットパンツ。
中盤は押上の路地の奥のカフェでしっとりと。 白地に藍色で花が描かれた、鏑木清方が描くような涼しげな浴衣に藍色の帯を合わせ、帯締めの代わりに白いレースをあしらい、髪は前髪を残して頭頂部でお団子に。
終盤は勝鬨橋に佇み、佃島の高層マンション群を背にして大川端の遊歩道を彷徨う傷心の前田。 白地に黄色い花柄のマキシ丈ワンピース。
押上と佃では多少距離があるが、桜橋では興醒めだし、白髭橋より勝鬨橋の方が矢張り絵になる。
前半の機嫌の良い前田と、後半の傷心の前田の対比の妙。
川島海荷
アライテツヤの写真と高倉文紀のコラム。 14ページ12カット、見開き1箇所、コラムで1ページ。
淡い桃色に赤い花柄の浴衣、薄い空色の帯に梔子色の帯締、それにあわせた巾着と団扇。 アップにした髪には花飾りの付いた濃い桃色のリボンの簪。
若干後ろ重心で、立ち姿は子供っぽいが、横向きにしゃがんでこちらを向いたカットなどは大人びた感じ。
海辺での写真はネクタイの柄の入った白いティーシャツにデニムのミニ。 半そでのカーディガンを羽織って、足元は裸足。
最後は民宿の窓辺。 制服でくつろぐの図。
表情の種類が多く、撮る側も彫りの深さも活かしつつ立体的にさまざまな角度から。
真野恵里菜
アライテツヤの写真と高倉文紀のコラム。 12ページ11カット、見開き1箇所、コラムで1ページ。
濃い紫に蝶と花の柄が入った浴衣に薄紫の帯。 前髪を残して後頭部でゆるく纏めている。
マンションのベランダのような殺風景な場所だが、金魚鉢や水を張った大盥で涼感を出している。 椅子に腰掛けて膝下まで裾を軽く捲くり、盥に足をひたすカットにドキリ。
裸電球の提がる八百屋の店先で佇み、西瓜を持ち上げて微笑み、流しそうめんに興じ、静と動・笑顔と真顔をバランス良く配して見る者を飽きさせない構成。
肌の色は白いほうではないが、イメージとしての白さが良く出た良質のグラビア。
Pure girl (北原里英、大川藍、有村架純)
前半はアライテツヤの写真と高倉文紀のインタビューで3ページずつ。
白ホリのスタジオで制服を着せて撮っただけのように見えるが、良く見るとアップの写真は肩まで肌が写っている。 仕込が細かい。
単純な構成ながら、素材の持ち味は引き出されている。
Pure girl (菅谷梨沙子、未来穂香、和田彩花、重本ことり、望月リカ、川嶋小百合、土屋櫻子)
後半は様々なカメラマンが撮った写真に高倉文紀と青木孝司のインタビューが付いて1ページずつ。
スマイレージの和田の写真は昨日今日に撮ったものでは無さそうで、この辺りの悪戯も面白い。
力が入っていないようで居て、ハズレ写真が一枚も無いのに驚く。
Accident story Vol.6 (松井玲奈)
西條彰仁の連載グラビアに松井玲奈。 4ページ8カット。
文化1丁目あたりの北十間川北岸と都営住宅、旧曳舟中学校前の長谷尾花鳥店での撮影。 毎日の通勤路で撮られたグラビアを見るのは初めてなので、どうにも落ち着かない。
曇天と有って、光に弱い松井玲奈も柔らかい表情。 松井玲奈の意識の高さは、表情だけでなく物の持ち方や仕草にも出ている。 3ページ目が秀逸。
表情の種類は笑顔と真顔の2パターンしか無いが、この間のどちらともとれる表情を出せるようになれば、役者としての幅も拡がる。
とまれ、現時点では及第点以上の出来。
神保町試聴室で開催される不可思議なライブへ。
前回お誘いいただいた Vol.2 が楽しかったので、予約フォームが出来たところで予約。
予約してからタイムテーブルを確認したら二部制になっていて、二部の開始は日付が変わってから。 終演は月曜の朝、始発が走る頃。 完全にどうかしている。
仕事はまぁ、何とかなるだろう。(※何とかした。)
日曜の夕方の水道橋駅界隈にはタバコの煙に悩まされずに時間を潰せるところが無く、少々早かったが会場へ。 蚊の餌になりながら開場待ち。
中ではリハーサル。 K&Mミュージックの面々と中村綾が「あぁ、あなたが」的な感じで挨拶をするさまが微笑ましい。
15分遅れて開場。 席を確保して一と息ついている裡に開演。
越智灯子
「SUNDAY GIRLSの妖精」から「SUNDAY GIRLSの座敷童」に肩書が変わっていた。
長崎発のアイドルであるところのMilkShake(ミルクセーキ)の東京遠征の手伝いで準備が出来なかったとのことで、松任谷由実の初期楽曲から。
ピアノ伴奏はMilkShakeの楽曲提供者でもある唐川真。
時間が盛大に余っていることからミルクセーキの話にもなり、唐川真の来歴と楽曲を提供することになったいきさつなどが語られる流れ。
そうした側面から語られることは多くなく、送り手の側にもそこを売りにはしていないので仕方がないと言えば仕方がないのだけれど、ミルクセーキの売りに成り得る部分として「唐川真の手掛ける楽曲の良さ」は確実にあり、もう少し押し出しても良い。
中村綾
以前在籍していたグループがファンの総称などを作って客席が息苦しくなり、足が遠のいているうちに色々あってグループそのものが無くなってしまい、仕切り直してソロで活動を始めて一年になるとのこと。
Chelipにしても鈴木花純(ex.テレジア)にしても中村綾にしても、世渡りが上手くないことから回り道を強いられたりもしているが、難局に当たって互いに助け合い、倦まず僻まず歩を進めることで客の信頼を勝ち得ているように思う。
客筋は良い。
普段はアイドルが複数出演するライブへの出演が多く、今回のように座って聴く形式のものに出る機会は少ない。 いつも演っている曲の他にバラード調の曲も用意したとの事で、レゲエ風のアレンジになっているバラードを挟んだ構成。
このバラード調の曲のオケと普段演っている曲のオケの造りに乖離が有り過ぎて、一寸勿体なかった。
バラード調の曲のオケはシンプルで歌声が聞き取りやすいのだけれど、普段の曲のオケはコーラスが厚く重ねられており、大音量で浴びせるには良いが歌声を聞き取りにくく、静かな環境で聞かせるには不向き。
出演するライブの環境に合わせてオケを準備できれば良いのだけれど、そうも行かないのであろう。
ユメトコスメ
女性ボーカルとピアノ、サポートでヴァイオリンが入るスリーピース。
心が浮き立つようなピアノ伴奏、脇を支えるヴァイオリン、落ち着いた歌声。
耳にして「そうそう、丁度こう言うのが聴きたかった。」と腑に落ちる音楽。
ヴァイオリンのピチカート奏法が至近距離で見られた(聴けた)のも嬉しかった。
K&Mミュージック(小林清美、飛弾せりな、森田さき)
それぞれ浴衣で登場。 先ず森田さきがギター弾き語りで一曲。 今後K&Mミュージックの所属になるとのこと。
「何か面白い事が出来たら良いな、と思っています。」と小林清美。
この人の思い付く「何か面白い事」は常人の想像を超えるようなものなので期待したい。
飛弾せりなは持ち歌の「カード戦士飛弾せりな」を。
この曲も割とどうかしているのだけれど、楽曲としてはちゃんとしている。
小林清美は目を見開くと岡本太郎のようになることが有るのだけれど、その辺りもあの「謎のひらめき」に繋がっているのかもしれない。
姫乃たま
初見がPIP: Platonics Idol Platformのイベントのゲストでの「濱野智史が連れて来た『地下アイドル』に詳しい人」としてであり、知識の蓄積を自らの周囲に起こることに頼る探求心の無い人と言う印象を持ったのだけれど、実際にライブを見ると、見世物としてちゃんとしている。
まぁ「『地下アイドル』と言う言葉の成り立ち」を知らなくても、そもそも資料が皆無なので仕方がないと言えば仕方がないのであるが。
ライブの進行にもじわじわと客を巻き込む大道芸的なしたたかさがあり、巻き込まれさえしなければ、見ている分には楽しい。
# 山♪田 [的はずれな意見とかしているつもりはないですが、次回からはちゃんと名前入りで書くようにします。 ただし、今回の件に関し..]