指定券は予想通りとれず、品川発の臨時大垣行きに列ばなければならないと言うのにはずせない飲み会が入ってしまい、ようやく上野の焼肉屋を抜け出して品川に着いた頃には座れるかどうかギリギリの所迄列が伸びており、短そうな所を見繕ってとりあへすしっぽに付いた。
開いてからとりあへず車両の中心へ向かう私と大学生二人を尻目に、メガネは入り口の脇の席に早々と腰を落ち着けてくれたので、ようやく訳の判らない話から逃げる事が出来た。 一つ空いた席には喇叭を担いだ工大生が座り、列車は動き出した。 車内の冷房は申し訳程度にすら効いていない蒸し風呂状態で途中の駅で横に並んだ「ながら」の広々とした座席や、如何にも冷房が効いて涼しそうな結露した窓や、きもち良さそうな寝顔を横目に見つつ眠りに就いた。