出展している人からお誘いを受けたので、見に行って来た。 誘われ無ければ行かない種類の写真展。
誘ってくれた人の作品は、旧作中心ながら大伸ばししてみたり、新しいことも始めてやりたい事を突き詰めつつある感じ。
写真学科の出展作品を一通り見てきたが、子供と動物とホルガに逃げた写真ばかりで嫌になる。
海外に行って素材に負けて上っ面だけ舐めて帰って来たようなのも多い。 被写体との距離の撮り方も通り一遍。
幾つか楽しい写真もあるには有ったが、不味い食い物でお腹一杯になったような気分で、疲れた。
パンフレットの出来も素人以下のヒドイもので、どこに行けば何が見られるのか丸で判らない。
そんな訳で写真見ただけて疲労困憊して、他は何も見ずに帰って来た。
地下鉄の中でうたた寝をしていたら変な夢を見た。
JAシーザーみたいな曲に合わせて小林平八郎の秋元と赤穂浪士の格好をした野呂と佐藤(N)が段平ふり回して大立ち回り。
秋元の右太衛門みたいな華麗な太刀捌きに感心しているところで目が覚めた。
一緒に行った友人と、先日見てきた江戸東京博物館でやっている荒木経惟の「東京人生」について話しながら帰って来た。 写真を見た後は、つまらない写真を見て写真を見て消化不良になった後は特に、写真について語りたくなる。
初期の荒木に対する桑原甲子雄の入れ込み方が尋常ではなくて、荒木の写真の何が良いんだかさっぱり判らなかった私は可也違和感があったのだけれど、「東京人生」を見てわかったような気がした。
被写体と素早く打ち解けて写真を撮る荒木が詐欺師だとすると、被写体に気付かせずに写真を撮る桑原は掏りだ。 掏りは詐欺師に成りたかったのではなかろうか?。
・・・と考えると、土門拳の撮り方は強盗だ。