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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2009-01-15 [長年日記]

_ 雑誌レビュー「アップトゥボーイ 2009 02月号」

特集1 GIRLS AWARD 2008
「'08年いちばん輝いた女のコたちを誌上大発表!」・・・と言う事で、こじつけめいた賞もあるが、そこはご愛敬。 各種取り揃えてお届け。

佐々木希 (photo=takeo DEC)
グランプリは佐々木希。 表紙と巻頭グラビア7P。
表紙以外は正面から撮った写真は無く、立体的な顔を活かして斜めから撮っている。
表情もポーズも紋切り型で、モデル自身の醸す味わいは薄いが、左右非対称な顔を上手く撮っていると言う点於いて、写真としての面白味はある。
殆どの写真で左眼を手前に持って来ているが、これは撮影者の意図なのか、事務所の意向なのか、編集者の意思なのか。

多部未華子 (photo=kojiro hosoi)
「王道 Step up 女優大賞」と言う事で、4P。
今春からのNHK連続テレビ小説の主役に決まっている多部。 「ヒノキオ」で出てきたときはここまで売れると思わなかった。
4カット共、良い写真だが、P4が実に良い。
割と平面的な顔の多部を、立体的に撮っている。

八田亜矢子 (photo=takeo DEC)
「ゆるカワ インテリ美女大賞」と言う事で、4P。
X脚で後重心気味に立つP1の隙のある立ち姿が面白い。 このユルい感じが全篇に漂う。
口の開き方が同じなのだけれど、撮る角度を変えたり小道具を使ったりして変化をつけている。

吉高由里子 (photo=kojiro hosoi)
「ぶっとび〜!新感覚女優大賞」と言う事で、4P。
左を手前にしても、右を手前にしても、しっかり画になる。
長く伸ばした黒髪と、パツンと切り揃えた前髪は多部と似た感じなのだけれど、髪が若干重く、眉と耳を隠している分、表情の変化に乏しい恨みがある。
目と唇に語らせたP4は良い。

木下優樹菜 (photo=kentaro atsuchi)
「国民的バラエティースター大賞」と言う事で、4P。
P1とかP4は、モデルグラビアの典型なのだけれど、間に挟まった2ページでバラエティータレントとしての表情も押さえていて、この4カットは構えすぎず、厭味無く撮れている。

椿姫彩菜 (photo=tomoki qwajima)
「究極ドリームズカムトゥルー大賞」と言う事で、4P。
でP3の2枚が巧い。 これなら分からない。

小池里奈 (photo=kojiro hosoi)
「U-15 GIRLS ダントツ人気大賞」と言う事で、4P。
P1とP4が巧い。 P1は撮影技術、P4は構図。
ミニスカートの開口部を真正面から撮って謎が写らないP2も凄い。

AKB48(前田敦子、板野友美、大島優子、北原里英) (photo=kazuya miyake)
「話題性ジェットコースター大賞」と言う事で、4P。
四人並べて一人ずつ前に出して4ページ。
絵描き歌の「可愛いコックさん」見た様な表情の北原(P4)が面白い。 魅惑のくちびる。
劇場では首を傾げざるを得ない仕事振りを目にする事もある板野だが、このグラビアでは貶すところが無い。 P1の前田の横に立った写真が良い。 スベスベマンジュウガニの甲羅のようなツルリとした額を隠す前髪のあしらい方が面白い。
大島が入ると現場が締まり、それぞれの良さが出て来る。
後に立って色々な方向を向いた北原。 綺麗に見える角度が広いので、撮る方は楽だと思う。
表情の種類は少ないが、最初の頃のような泣きそうな笑顔は無くなった。
前田は可愛く見える角度が狭いのだけれど、P1のように嵌ると大きい。

南明奈 (photo=shota iizuka)
「完全新型水着プリンセス大賞」と言う事で、4P。
生娘には見えないのだけれど、それが過剰に出ないのが面白い。
篠山のそれのような構図と色遣いの産業グラビアで、上手く纏ってはいるが、モデルが勝ってしまって写真としては詰まらない。

Perfume (photo=kazuaki seki)
発売中のフォトブックからの使い回しで5P。
売れた事で付いた予算を上手く使っていて、ロケーションも良く、似ているようでいてそれぞれに合わせて細かく変えられた衣装も凝っている。
P1に象徴されるように、判っている人が撮っているので、それぞれの個性も生かされている。 P1の大本が秀逸。

読み物ページと後半グラビアについては後日。

_ ワニブックス@モバイル 小林香菜「よのなか入門」 第30回

笹公人先生の短歌講座も最終回。 先週に引き続き中野ブロードウェーにて吟行。

人形の店に行っても人形そのものではなくジュースサーバーに興味を示したり、コスプレ衣装の店でも衣装そのものより鬘を置くマネキンの生首に興味を示したり(「変則サロメ」と言えなくも無い)、相変わらず自由な小林。
発泡スチロールのマネキンの生首を見上げて何かたくらむ小林の表情は天然色、ポケットに何を匿しているか。

笹先生が小林のどうかしている面白さを理解し、おかしな視点と思考が短歌に出るように誘導した成果で、小林の落書きが短歌のリズムになって行く。 流石、念力短歌。

このレベルのものがコンスタントに書ければ、アイドル歌人としてやっていけると激賞されて、鼻高々の小林。
小林は、こうして無駄に自信満々な時の方が見ている側は面白い。まぁ、周りは大変だと思いますが。

これ以来、謎の短歌を大量生産しているそうだ。 今後の間繋ぎ企画で披露されるのだと思う。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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