表紙と巻頭グラビアに前田敦子、オマケでピンナップも付く(両面)。
AKB48のリレー連載は指原莉乃。
前田敦子
8ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は熊谷貫。
写真も良かったが、プロフィールが面白い。 センターとエースは違うのだ。
対象に迫る撮り方をするときの熊谷貫は当たりが多いが、今回も前田に迫るような撮り方。
1ページ目のアップ、見開きの斜めからのカットなど、前田の前田らしい造形美が引き出されている。 前田は心持ち上から見下ろして撮った方が映えるのだけれど、それにしても上手く撮っている。
「機嫌の良い前田」の機嫌の良いだけではない感情の深いところまで抉り出すように撮りつつ、醜くは見せない手練の技。 見応えのある8ページ。
さっしー美少女化計画 (第3回)
指原莉乃のグラビア企画、今回の撮影者は長野博文。 カラー2ページ2カット、モノクロ1ページで撮影風景雑感。
白くて(良く言えば)透明感が有って細くて薄っぺらいノレソレのような指原莉乃と、柔らかく光を廻して淡い色調で撮る長野博文との親和性は高く、指原の造形美が上手く引き出されたグラビアに仕上がっている。
テレビに出て踏み付けにされるときは必死に告知に励む癖に、こうして良いところを引き出してもらった時はブログでの告知もそっけなく。 まったく。
週刊プレイボーイの増刊。 一冊丸ごとAKB48関連記事。
本誌と殆ど同じ体裁だったので、間違えて買った人も居るのではないだろうか。
先ずはグラビアから。
AKB48(板野友美、大島優子、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、前田敦子、松井珠理奈)
撮影は本誌と同じく例によって今村敏彦、スタイリストも例によって米村弘光。 十年一日の如く変り映えのしない、見ていて欠伸の出る12ページ19カット。 板野まで冴えないというのも珍しい。
何度巻頭グラビアをやっても顔見世にしかならないのに、載る度に売れていると言うのも解せないが、何でも良い客が買うのだろう。
チームPB(多田愛佳、柏木由紀、高城亜樹、仁藤萌乃、前田亜美、宮崎美穂、宮澤佐江)
ウェディングドレスを着せたグラビア。 撮影はTakeo Dec.。 最近酷い出来が続いていた(続いている)けれど、このグラビアに関しては良い出来。
宮崎美穂に膨張色を着せると言うのも残酷な話では有るが、表情は良い。
叩くと文明開化の音がするくらい髪をバッサリやる前の宮澤佐江。 珍しく feminine な表情。
柏木由紀だけ扱いが大きいが、写真そのものは7人の中で一番詰まらない。
出来はともかく、政治的には正しいグラビア。
内田眞由美
撮影はTakeo Dec.
本誌の巻末グラビアからの流用で1ページ。
生写真の撮影くらいしかカメラの前に立つ仕事をした事が無いのが災いして、固まった紋切り型の表情。
AKB48生写真商法の弊害が出てしまっている。
SKE48(大矢真那、桑原みずき、高柳明音、松井珠理奈、松井玲奈、矢神久美)
撮影はTakeo Dec. なのだが、いやはや実に酷い。
ムードメーカーの桑原みずきが居るからか、6人が6人生き生きした表情。 現場の楽しさは伝わって来る。 しかし被写体の仕事の質がグラビアの質に結びつかない不幸。
屋内撮影分は明らかにホワイトバランスがおかしい(色校出せない編集者も無能だが)し、意図したものではないであろうアウトフォーカスも頻発。 そのアウトフォーカスをわざわざ大きく使うってのも馬鹿と言うか無能と言うかその両方と言うか。
最近のTakeo Dec. の悪いところが全部出た感じの最低の仕事。
アウトフォーカスにしても色がおかしいのにしても、デジタルカメラの扱いに習熟していないからこその失敗。 銀塩とデジタルとでは、同じ焦点距離のレンズで同じように撮っても被写界深度がまるで違う事もある。 テストが足りないのではないだろうか。
SDN48
「脱がしときゃエロ」と言う編集部の短絡的思考で世界で一番古い商売のカタログみたいにされてしまっている。 さながら 「写真見世」。
浦野にしろ小原にしろ、白くて細いのを生かして撮れば、もっと映える。
こんな女に誰がした。
品薄らしいが、ことグラビアに関しては買う価値の無い一冊。 やっつけ仕事ここに極まれり。 合掌。