3月のワンマンが地震の余波で中止のやむなきに至り、ほぼ二た月振りのワンマンフライト。
会場はCDの販促イベントで既にお馴染みの Mt.RAINIER HALL 。
一階の喧騒を避けて二階へ。 坐って観る事が出来たので、のんびり観覧。
何曲か続けて演って、間つなぎで息を整えてまた何曲か演る構成。 間つなぎの一番長い部分は個人コーナーと称する余興。 クルーそれぞれの人となりを知った上で無いと楽しみ辛い内向きの演目が並ぶので、初めて来たお客さんにはどう感じられたか不安もあるのだけれど、ある程度知った上なら楽しめるものにはなっていた。
その最たるものが槙田・玉井のk-popダンスコーナー。 スカートの裾さえ生き物の如く自在に操る天才肌の玉井杏奈を向こうに廻して理詰めで単位時間内の動きを凝縮した秀才の槙田。 対比の妙。
この二人とは趣の異なる、増井みおの情念を迸らせたダンスも面白い。
激しく歌って踊る分、間つなぎは長めなのだけれど、持ち物検査であったり、お題トークであったり、趣向を凝らして飽きさせない工夫はしていた。
安斉奈緒美と藤本有紀美の誕生日直近フライトと言う事で、一部の終わりに生誕企画。 本人たちは至極喜んでいたので結果としては良かったが、生誕祭実行委員会なるものが切り回すのはAKB48の悪影響だと矢張り思う。
藤本有紀美は実母からの手紙。 こちらも感動的でありつつ、笑いどころもある良いものであったが、圧巻は安斉奈緒美の方。
こちらも実母からの手紙という設定でそれらしく始まったが、後半無闇矢鱈に竹中夏海を賛美する内容になり、ナンダコリャと思ったらその竹中先生が母親に成り済まして書いたものであった。
<参考>
安斉奈緒美ブログ 2011-04-18 02:31:00 「ありがとうありがとうありがとう!」
竹中夏海ブログ April 18, 2011 「愛をこめて」
そしてプレゼントを持って本人登場。 さらりとコメントして、程の良いところで風のように去っていった。 弁えている。
地震やら何やらで一と月から空いてしまったが、クルーとパッセンジャー双方の飢餓感が良い方向に働いて、充実したフライトになったと思う。
惜しむらくは入退場時や物販、アトラクションの際のスタッフの手際がスコブル悪い事であるが、人を人とも思わない同業他社と比べれば、まぁ我慢できるレベルにはある。
Mt.RAINIER HALL は立地も音響や照明の設備も良く、椅子もゆったりしているし飲み物も適価。 箱の大きさも頃合。
この先売れてしまうとこの規模では廻せなくなってしまうと思うが、今のぱすぽ☆を楽しむには実に良い環境。
次回のフライトにも期待が膨らむ。
ぱすぽ☆ワンマンのマチネとソワレの間に無料ライブ。
二階はぱすぽ☆クルーをはじめとした関係者席となっており、一般客は一階のみ。
前回の初台ドアーズではドリンク代のみ徴収されたが、今回は完全無料。 それもあってか隙間はありつつも八割方埋まっていたように思う。
直前にみっちり深夜練習を重ねた成果なのか、前回感じたちぐはぐで散漫な感じは薄らぎ、新規加入であったり出演機会が少なかったりするメンバー以外は動きも揃って来て漸くグループとしての纏まりが出てきた。
全体的に底上げされた分、和泉テルミの華やかな動きも遊離せず、グループの一部としてしっくり。
村上瑠美奈と湊あかねが歌で引っ張り、和泉テルミ・青山玲子あたりが華やかに動く。 この辺りがこのグループの見所なのだと思うが、その脇を確かな動きで固めているのが松本ルナ。 (松本"だけ"では無いのだけれど、それはさておき)
pre-diaは、特殊な場合を除いて出演する人数の上限が12人で固定されており、出たり出なかったりするメンバーが何人か出てくる。
この「何人か」の出たり出なかったりする部分が、全体の中で動きが遊離してしまったり、そうならないようにする必死さが表情に出すぎてしまったり、そもそもあやふやであったりするのだけれど、全体的に底上げされた事によって、前述の「ちぐはぐで散漫な感じ」は然程気にならなくなってきた。
今回は既存の3曲に加えて、新曲がお披露目。 ゆったりした「君みたいに」と、激しい「Dream of love」
持ち歌が5曲になった事で、ライブとしての体裁が整い、自己紹介も簡潔に。
湊あかねは、髪型と髪色を少し変えたようで、落ち着きが出ており、その所為か歌う表情にもゆとりが出たように思う。
松本ルナは、壊れる要素の少ない衣装になった事もあってか、終始表情も良く、そつの無い堅実な動きで脇を固めていた。
脚が長くて重心が高い分、一寸したブレが目立ってしまうところはあるが、その分華がある。
もう少し柔らかさが出ると、より舞台映えする。
pre-dia にしてもぱすぽ☆にしても、その時々のメンバーの技倆に応じて、振り付けやフォーメーション、役割分担にも細かな修正が施されている。 個々人の頑張りが目に見える形で評価されるので、舞台映えしてくれば、それに応じた役割が与えられるのではないかと思う。
視野の隅のほうで只ならぬ気配を感じてそちらに目をやると、たいてい和泉テルミが何かやっている。 表情から仕草から、総てに華がある。
下世話ではあるが下品ではない pre-dia の美点が、内向きのだらだらした喋りで間延びしなくなった分、より良く出たミニライブであったと思う。