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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2013-02-03 現場を廻す土曜 [長年日記]

_ sharaku 写真展 sharaku vol.02 COLORS

昼から大宮へ。 西口のソニックシティで万年筆研究会の例会に出て、東口のLOFTで愛乙女☆DOLLのインストアイベントを観てから秋葉原まで戻り、閉まる間際の時間だったが駆け込みで見てきた。

グループ展開催の経緯などはリンク参照のこと。

小川町のオリンパスギャラリーは見る環境としては良いのだけれど、日祝休廊と言うのはいただけない。
(品川と銀座の便所カメラ屋のギャラリーも日曜が休み)
会期中の土曜日は今日だけ。

今回のテーマは"colors"と言う事で門嶋淳矢→緑、吉田裕之→ピンク、小池伸一郎→青、三輪憲亮→赤、松田忠雄→黄色を担当。
色の使い方は各自違っていて、パートカラー的に際立たせたり、担当色のものを背景に配置したり。

三輪憲亮と吉田裕之は絵の具ぶちまけ・絵の具まみれ系の写真も出していた。
吉田のパートカラーっぽく撮る画面構成は悪くなかったし、三輪のそうでは無い写真には面白いものもあったが、一寸安易な印象。 まぁこれは私がマン・レイっぽいものが嫌いである部分に係っている好みの問題では有る。

小池伸一郎は衣装とライトで青を表現。 ぎりぎりまで光を落とした暗闇の中にぼんやり浮かび上がる青であったり、無茶の仕方が大胆で面白い。

松田忠雄はケレン味の無いオーソドックスなポートレート。 色で視点を誘導せず、画面全体が気だるく黄色味掛かっている。
ピントの置き場にも深度にも、きちんと意味がある。 一見外れたように見えるカットも、必然性のあるアウトフォーカス。

ベールの下の唇にピントの来ているものと、画面隅にある指にピントが来ていて全体をぼかしたものが良かった。

門嶋淳矢はテーマに忠実と言うより誠実と言ったほうが良いくらいで、小道具や衣装だけでなくロケーションや画面の中に入ってくるものにまで緑を使っていた。
画面の中に何種類もの緑があり、組み込まれたそれらを探すのも楽しい。
例えば撮影場所が緑の歩道橋、信号待ちで停まるトラックもヤマト運輸だったり。
意図したものでは無いそうだが、背景の緑である原っぱに生えている草が馬鈴薯だったのが妙に可笑しかった。
仕事で撮るグラビアと較べると、モデルも写真を構成するものの一つとして扱ってはいるのだけれど、暗闇で緑の風船を持つ写真なども潰しすぎずに表情が読み取れるくらいで止めていて、モデルを殺しすぎないのも良かった。

_ 更新情報

コラム置き場に

神ならぬ身ながら

をアップロード。

佐藤すみれ、とても良いです。
髪をバッサリ切ってから、腹を括った表情になり、諧調も豊かになりました。

_ 愛乙女★DOLL『ビターチョコ・バレンタイン』インストアライブ

耐震性の問題とかで閉店が決まっている大宮LOFTのHMVで行われたインストアライブに行ってみた。
営業不振で仕舞う訳ではないので活況を呈した店内と閉店の告知がどうもしっくり来ないまま6階へ。 受付開始の時間はとうに過ぎていたが店の人の姿は無く、ただ予約受け付け用紙のみが机の上にあり、先に来ていた客と同じように必要事項を記入して出来ていた列に並ぶ。
開場時間になってもリハーサルが続いているのはどうかと思ったが、リハーサルそのものはきっちりやっており、その点には好感が持てた。

リハーサルが終わって即客入れ。 場内はステージ両端の延長線上にある柱の内側が観覧エリアになっている。 椅子が3列並べられており、その後ろは立ち見。
矢張り観に来る・聴きに来るより騒ぎに来る向きが多く、早く入っても立ち見に行く人が居たお陰で観やすい席に座ることが出来た。

開演時間はとうに過ぎており、客が入り終えたらすぐ始まるであろう事は判る筈なのに、最前列に座った初老の客がやおら服を脱ぎ始めて半裸になったのには開いた口が塞がらなかった。
客席にはうら若き女子も居るのだけれど、そんな事は目に入らぬらしい。
下着として来ていた白シャツを脱いで勝負Tシャツに着替えたようなのだけれど、気を配る方向が盛大に間違っている。 アイドルに限らず女流講談などでもそうなのだけれど、団塊ピンチケは常識が欠如していて実にタチが悪い。
実社会を駄目にした次は、趣味社会を崩壊させようとしている。

閑話休題、インストアイベントの話。

Doll☆Elements
結局20分程遅れて開演、先ずは出囃子のあとで姉妹ユニットのDoll☆Elementsが登場。
過不足無く可愛らしく、ちゃんと歌って踊れているが、技量に少々開きがあり、地味な顔立ちの娘の方がより扇情的で、「美なる者は面を以て沽ることを謀る、故に手に疎なり。」と成島柳北先生「柳橋新誌」にあるのを思い出した。
3曲演って、お後と交代。

愛乙女☆DOLL
こちらも出囃子の後に登場。 HMVのポロシャツに色違いのパニエと言う出で立ちだったのだけれど、動画で観たワンピースの衣装では判らなかった粗が出てしまっており、ことこのユニットに関しては腰でスカートの高さが決まってしまうツーピースの衣装は着ないほうが良いように思った。
自己紹介が簡潔で聴き取りやすいのは良い。 AKB48のKチーム(当時)が発端であろうと思われる平安時代の合戦作法さながらの長い名乗りが業界標準となって久しいが、名前を憶えて貰うには簡潔であるに越したことは無い。
Doll☆Elements と較べると矢張り一日の長があり、歌にも振り付けにも緩急強弱を付けられる地力のゆとりが感じられる。 そして高いレベルで平均し、安定もしている上での個性の発露。
愛迫みゆは非常にエモーショナルな動きや表情を見せるのだけれど、遣り過ぎないので観ていて重くない。 これは他のすべてのメンバーについても言える事で、歌って踊っての部分に関しては非常に良く出来ていた。

明確な売り上げ目標を掲げる保険の外交並に積極的な営業には少々閉口したが、或る程度の実績を残していかなければ活動も続かないのが資本主義社会の常でもあり、売れている(ことになっている)ものにしか飛びつかない衆愚を相手に商売をしなければならない以上致し方ない事ではある。
しかし、ここの送り手は売り上げ目標をノルマとして課す事があったり、そもそもグループ名の表記からして田舎の暴走族みたいなインパクト勝負の判読不能なものをつけてみたり、(厭な言葉ではあるが)「消費マインド」を冷え込ませることに鈍感なところがあり、それが一寸引いて観ていたくなる要因になっている。

それを差し引いてもこのグループの楽曲には良いものが多く、今般の新曲『ビターチョコ・バレンタイン』の出来も素晴らしい。
ステージ上の練度の高さからもきちんとレッスンをしている事は見て取れるし、AKB48が握手屋に堕してしまった昨今、佐野にしても上遠野(愛迫)にしても良い居場所を見つけたと思う。
売れて欲しい。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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