浴衣スペシャルということで、浴衣や甚平の客もちらほら。
浴衣でライブとなると、襷十字に綾なして、裾も端折ってねぶた祭りの跳ね人みたいにしてしまうことがままあるが、その轍は踏まず普通に着付け。
浴衣を普通に着付けたままライブをやってしまって色々あった反省は生かしているようだ。
放送部分はミニゲーム大会、エクストラタイムは大人しめな曲を選って3曲。
浴衣でゲーム大会は企画もきちんと練ってあって恙無く進行していたのだけれど、コップに注いだコーラを細長い紐状のストローで早飲みをするところで、貧血でも起こしたのかよろめいてへたり込んだ白鳥がカットアウト気味にフェードアウト。
浅原や坂本が機転を利かせて繋ぎ、コメディリリーフ的な役回りになっていた山中がきっちり演りきったこともあって、白鳥が居なくなってしまっても何とか最後までもたせていた。
その山中、本当に着られる浴衣が無かったのかもしれないが、つんつるてんの子供用浴衣におさげ髪、自分は山中香穂ではなく「座敷童である」と頑なに言い張り、その設定で進行。 これが実に良かった。
浴衣は全般的に着付けがだらしなく、ちょっとよろしくない。
坂本は着付けも美しく、頭のてっぺんからつま先までコーディネートが行き届いていて実に良かった。
胸高に帯を締めた佐々木と、すっきり着付けた岡崎と浅原はまぁ及第点。
ただ帯の下に前板を入れていないので帯が撚れてしまっていた。
山田と白鳥は体形を和服に合わせる為の小道具を端折った為に着崩れてしまっていたのと、帯を結ぶ位置が低いのとで、「温泉宿で火事に遭った避難民」みたいになってしまっていた。
髪型や浴衣と帯の色遣いは良かっただけに画竜点睛を欠いた感。
帯の締め方、衿の合わせ方は年齢や職業によって異なるのだけれど、アイドルという職業にある場合は衿をしっかり合わせて胸高に締めるべき。
このあたりは本人ではなく送り手の責任に係る部分。
着付けの出来る人を一人確保しておいて、時間に余裕を持って控え室で順繰りに着付けると着崩れないし、足りない物があっても調達すれば対処出来る。
最近はめんどくさがりな若者に迎合して前板やアンコを端折るような教え方をする呉服屋すらいるので、知らなくても仕方が無いのだけれど、美しく着るためには面倒なあれこれも必要になる。
特に見られる商売なら猶のこと。
前述の通りで、エクストラタイムのライブは大人しめなところから3曲。
沸ければカラオケでも良いくらいの人々には物足りなく思われる選曲だったかもしれないが、偶にはこう言う「聴かせるライブ」も良い。
佐々木は振りが身体に入ってきたらしく、考えずに踊れていた。 「見る側の人」になって楽しんでしまうようなところも無く、終始自然な笑顔。
これからが楽しみ。
リーダーと言う物が存在しないメグリアイの場合、新しくメンバーが入ってきた際にどこまで自由にさせてどこから縛るか。 慣れてきたところで筋は通す必要性が出てくると思うのだけれど、その嫌われ役を誰が背負うのか、また背負わせるのか。
これも送り手が決めなければならない事のひとつ。 さて、どうなりますか。