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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2000-08-10

_ 明日から

夏季休業。 仕事納めで呑み会へ。 ロハだからまぁ良いけど話のあわない人と何時間も呑むのは苦痛でしか無い。


2003-08-10 今日は広小路亭へ

_ 久しぶりにプリント

昼頃起き出してプリント作業。 SHIPフォトコンテスト以来フィルム現像しかしていなかったので、焼かねばならないネガが溜まってしまった。
それらのうち、ベッサRで撮った物をプリント。 これで漸く動作チェックが完了。 1/2000sまで切れるので、開放で撮りたいレンズも使いやすくなった。

_ 今日の山達の旦那

「キーが高くてカラオケで歌えない」「もっと歌いやすい曲を作って」との葉書を読んだ後、「私はひとの出来ない事をしてお足を頂くのが芸だと思っております」「歌いやすい曲なんぞ作る気にもなりません」ときっぱり。
流石、江戸前の芸人気質。

_ 立川志らく一門会

今日は鈴本の若手実力派十人衆と志らく一門会とどちらに行こうか迷ったのだけれど、鈴本の方のネタが私の嫌いな「双蝶々」だってので、志らく一門会へ行く事にした。
17:30ころに広小路亭着。 受付も半からの筈だがなかなか始まらない。 15分押しで漸く開場。 十人近く並んでいたのだから「もう少々お待ちください」とか、何か一言言っておいた方が良いと思うのだが、まぁ受付担当の前座さんも大変なのだろう。
ここは入り口で靴を脱いで、2階の鍵付きの下駄箱に靴を入れて、3階が寄席になっている。 前半分が桟敷で後ろが椅子席(パイプ椅子)。 空いていたので桟敷中央に陣取ってみた。

_ 1部 立川志らべ 独演会

今日は2部制で1部は前座の 志らべ さんの独演会。 まくら→「堀の内」→まくら→「百川」。 まくらから噺にうつると急に口調がかわるのは緊張の所為だろうか。 「堀の内」をサゲて終らせてからマクラに戻って「百川」という流れも一寸強引では有ったが、噺そのものは頑張ってよくやっていたと思う。大いに笑った。
気になったのは

「河岸の若い衆が、けさがけ4〜5人きられやして」

と言うところ。 うちにある圓生師のテープだと

「河岸の若い衆が、けさがけ4〜5人きられやして」

・・・となっている。 圓生師だから正しいってんじゃなく、「袈裟懸け」と「今朝がけ」が掛かっている訳で、文法的にこっちのが合ってるんじゃないかと思った。

_ 2部 志らく一門会

らく次 「金明竹」
やさぐれた与太郎が良かった。 滑舌も良く、早口の言い立てもなめらか。 面白かった。

こらく 「ちりとてちん」
この噺は昇太師のを見たことが有るのだけれど、あれほど大袈裟でもなく、淡々と演っていた。 全員が全員気負い込んで演られると客も疲れてしまうので、こういう飄々とした人が間に挟まると気が休まる。

志らら 「素人鰻」
先だって二つ目を目の前にして辞めた兄弟子の話などを絡めつつ、最近テンションが上がらないなんて感じのマクラ。 楽屋噺をやるときは客が知っていると言う前提で話すか、知らない事を想定して噛んで含めるかどちらかにした方が良いと思った。 鰻を捕まえ損ねているうちになよなよしてくる演出が少々鼻についた。 笑いは取れていたから、私の肌に合わないだけで、これはこれで良いのかも知れない。

ここで中入り。

志ら乃 「天災」
これは実に良かった。 文句無く面白い。 羽織を着慣れていない様に見受けられたが、じきに馴染むだろう。

スマイルピクセル(こしら・らく次) 「鶴の恩返し」(紙芝居風コント)
多分 らく次 さんが書いたであろう紙芝居みたいなのに こしら さんがつっこみを入れていく。 らく次 さんの絵が怪しく、挙動のあやしい こしら さんのっこみの間の悪さも+に働いて、なかなか面白かった。 「天災」でゲラゲラ笑った客をニヤニヤくらいの状態に持っていっていたので、膝替りとしては良かったと思う。

志らく 「もう半分」
陰惨な怪談なのだけれど、随所にクスリと笑わせる演出があって、後味は悪くなかった。 緊張と緩和の繰り返しで最後まで客の気を逸らさなかったのは流石。 途中で携帯の着メロを鳴らした馬鹿が居たが天災だと思って諦めた。
サゲの後、なかなか緞帳が下りずに楽屋のほうを向いて苦い顔をする 志らく師 が可笑しかった。

_ 『圓生』表記か、『円生』表記か

直弟子の円楽師の星企画の噺家名鑑は全部「円」の字になっていたり、円丈師は協会の会員紹介では「圓丈」になってますが、ご自身のところでは「円丈」表記。 どこもばらばらなんですが、 『あのよろし』か? さんの仰るとおり圓生師は『圓生』表記の方が落ち着くので、円の字は「圓」に直しておきます。

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# 『あのよろし』か? [「で」で受けると剣術の技の名前っぽくて、静止した感じがしますね。袈裟懸け「で」斬った側からの物言いでしょう。 「に」..]


2004-08-10

_ 金が無く、しだがってすることも無い。

そんな訳で、職場でだらけているらしい「二の腕鑑定師」の人のところ経由で「タイプ別性格判断」なるものをやってみる。
結果はINFP型:社会のためになることをするでした。
当たっているかなと思ったのはINFP型はレッテルをはられたがらず、こんな人ではないのにと思われるようなことをしたくなる。と言う部分。 こう言う診断物で「お前はこうだ!!」と決め付けられると頭に来る人間なので、そのあたりは当たっている。

_ 昼飯

鍋に油を引いてニンニクを弱火で炒めてから、特売の鶏もも肉を加えてさらに炒める。 これを赤ワインと野菜ジュースでことこと煮る。
こういうのを煮凝らせて食べるのが好きだ。

_ 夏休みのSHIPライブ予定発表

何故か公式サイトより情報が早い事のある浪漫亭掲示板にて、今後ののスケジュールが発表されました。 それによると今週末の中町縁日祭りは

8月14日(土)会場 中町モール
AM11:00〜 ざっこ〆大会
 12:00〜 竹とんぼ飛ばし競争
PM 1:00〜 復活あいがもレース
  3:00〜 SHIP縁日ライブ&フォトコン表彰式
  4:00〜 ゴスペル The Groovies
  4:30〜 太鼓 ウィンドーの会
  6:00〜 Jazz キープスイングビッグバンド
  7:00〜 太鼓道場「風の会」
  8:00〜 スターダストクラブバンド

AM10:00〜 縁日屋台  PM 4:00〜 ビアガーデン


・・・とこんな感じ。 さらに次週以降は

中町中和会夏のイベント情報
 8月21日(土) 中町の日開催
 8月22日(日) 地方アイドル夏祭りVol.1「 SP magic浪漫tour in 酒田Vol.4」
          埼玉県大利根町「pinkish」とSHIPのジョイントライブ
           場所 中町モール 時間 PM2:00〜
 8月29日(日) 地方アイドル夏祭りVol.2
          岩手県花巻市「Love Yours」とSHIPのジョイントライブ
           場所 中町モール 時間 PM2:00〜


ついに岩手の「Love Yours」が来るそうです。

_ 今日の一枚


阿部千明
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2005-08-10 忘れないうちに

_ 浅草助産婦祭り

旧聞ですが、8月26日(土)に行われる浅草助産婦祭りサンバカーニバルのイメージ助産婦ガールに平地レイ、鈴木夏未、酒井莉加の3人が決定。
サンバガールズBlog

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# ゑろいひと [カルウ゛ァン派ですが何か?]


2006-08-10 日々不穏

_ AKB48 チームK昼公演

暇なうちに見ておきたいので、昼前に秋葉原へ。
抽選は今日もそれなり。 上手柱外三列目。

今井の身長は152cmだそうで、最初の頃は137cmだった小野の身長が、今や148cmに迄伸びており、何時抜かれるか心配だなんて話をしていた。
この四ヵ月余の間に、身長だけで無く、色々な変化があった。

大堀や、野呂や、今井あたりの年長組にあった妙な暗さ、悲壮感の様なものがなくなった。

小林や佐藤は、あちらが変わった様な気もするし、こちらが慣れただけの様な気もする。

小野や河西は、生で出すだけだった「可愛いは正義」の運用を覚えて、実にしたたかになった。
この二人は、自分が可愛い事を確実に自覚しているが、この辺りに未だ無自覚な奥が、この先どう変わって行くか、興味は尽きない。

_ AKB48 チームK夜公演

早目に呼ばれて五列目を確保するも、予約席に座った業界関係者臭のする背広の男が、2人で3人分使って座っていやがるんで、一時間半半身で斜めに座る羽目になった。

佐藤が正面に来る事が多く、じっくり見てみる。
佐藤に関しては髪型と喋り方への違和感から、1stセットリストを通して碌に見てこなかった。 見てこなかったと言うか、極力視野に入らないようにさえしてきたのだけれど、ここの所喋り方から適度にアクが抜けて、シュモクザメみたいなと言うか水泡眼みたいなと言うか、頭が三つ有ったような髪型もさっぱりとストレートにしたので、抵抗無く見るようになった。 我ながら現金なものだな・・・とは思う。
こうしてじっくり見てみると、何に嫌悪感を抱いていたのか良く判らなくなってくる。 歌にも振りにも問題は無く、細身でスタイルも良い。
私は何を見ていたのだろう。

「Virgin love」で秋元の衣装の肩紐が外れるアクシデント。 下手打ちゃペロリとはだけてしまいかねない状況だったが、袖に掃けても不自然にならない位置に移動出来るまで、振りの動きの中で邪魔にならぬように挟み込んでなんとか誤魔化して、タイミングを計ってすっと掃けて、裏で直して自分のパートまでに戻ってきた。 良い仕事。

フラメンコ衣装着替え待ちのMCのお題は「好きな異性のタイプ」。
お題を聞いて凍りつく小野、容赦なく振る秋元、すっと回り込んでバックアップ態勢に入る大島。
根掘り葉掘り訊いた挙句、自分は言わずにさりげなく終ろうとした秋元に食い下がる大島。
秋元の答えは「守ってくれる人」、色んな物から守って欲しいそうだ。

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# ゆたかの [あの白いワンピースの首は弱点だな。先日のお台場でも大島が外れて困っていた。梅田もやってるようだからこのお盆休みで改良..]


2007-08-10 惨業

_ AKB48 チームB公演(カフェ観覧)

付きあい残業で離脱し損ねたが、今日も秋葉原。
八階に着くと、「ふしだらな夏」が始まった頃合。 中に入る手も有ったがとりあへずカフェ観覧。 劇場握手会のCDを買ったりしつつ、のんびりと。
MCは殆ど聞き取れなかったが、渡辺が柏木に送ったメールに剣もほろろな返事が来たとか何とかいうのは聞き取れた。
片山相手だと強気な柏木も、こと相手が渡辺となると勝手が違うらしく、一々うろたえる様が微笑ましい。

「僕の打ち上げ花火」の足踏みをして八つ刻むところで、肩幅に足を開く柏木と殆ど開かない片山の違いを見る。
カメラは天井からぶる下がっているので、遠くから撮っている割に足元まで映っていて、こうして俯瞰した状態で見ると、長い手足を振り回す、柏木のオカズの入った動きが目に付く。 美しくは無いが、動きとしては実に面白い。

何時如何なる時も破綻しない渡邊は、優雅では有るが法定速度からはみ出さない、無理をしない、隙を見せない感じで、面白みには欠けるが、こう言う人が公演の質を底上げし、支えている訳で、楽日まで目に焼き付けて行こうと思う。

ずらり16人並べて見ると、片山の慎ましやかな動きの美しさが、地味な分目に付く。

_ 「僕の太陽」劇場握手会

この手のイベントは性に合わないのだけれど、折角なので一度くらいはてんで参加してみる。

九時から開始という事で、終演後に「僕の太陽」のPV上映が始まったところで下に降りて整列。 劇場帰りの知己に「何をやっているんだ」と冷やかされつつ時間潰し。
九時を廻って八階へ上がると奥の非常扉の辺りに長机が設えられており、準備が出来たところでメンバーが呼び込まれる。

手前から浦野、井上、仲川、松岡、米沢の順・・・だったと思う。

舞台上で動いていると少年のような仲川が少女らしい整った顔立ちだったり、浦野が小さかったり、井上は矢張り大きかったり、松岡の鼻が高かったり、至近距離で見るとまた印象が変わる。
笑うと目が木喰仏みたいになってしまう米沢は、至近距離で見てもそのままだった。
特段話すネタがある訳でもなく、意のままにならぬマイクスタンド相手に日々四苦八苦している米沢に軽くエールを贈ったくらいで、さらさらっと握手をして下に降りると、未だ九時半前。

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2013-08-10 薄の簪

_ WALLOP放送局『やっぱりここでも メグリアイ厨!』浴衣SP

浴衣スペシャルということで、浴衣や甚平の客もちらほら。

浴衣でライブとなると、襷十字に綾なして、裾も端折ってねぶた祭りの跳ね人みたいにしてしまうことがままあるが、その轍は踏まず普通に着付け。
浴衣を普通に着付けたままライブをやってしまって色々あった反省は生かしているようだ。
放送部分はミニゲーム大会、エクストラタイムは大人しめな曲を選って3曲。

浴衣でゲーム大会は企画もきちんと練ってあって恙無く進行していたのだけれど、コップに注いだコーラを細長い紐状のストローで早飲みをするところで、貧血でも起こしたのかよろめいてへたり込んだ白鳥がカットアウト気味にフェードアウト。
浅原や坂本が機転を利かせて繋ぎ、コメディリリーフ的な役回りになっていた山中がきっちり演りきったこともあって、白鳥が居なくなってしまっても何とか最後までもたせていた。

その山中、本当に着られる浴衣が無かったのかもしれないが、つんつるてんの子供用浴衣におさげ髪、自分は山中香穂ではなく「座敷童である」と頑なに言い張り、その設定で進行。 これが実に良かった。

浴衣は全般的に着付けがだらしなく、ちょっとよろしくない。
坂本は着付けも美しく、頭のてっぺんからつま先までコーディネートが行き届いていて実に良かった。
胸高に帯を締めた佐々木と、すっきり着付けた岡崎と浅原はまぁ及第点。
ただ帯の下に前板を入れていないので帯が撚れてしまっていた。
山田と白鳥は体形を和服に合わせる為の小道具を端折った為に着崩れてしまっていたのと、帯を結ぶ位置が低いのとで、「温泉宿で火事に遭った避難民」みたいになってしまっていた。
髪型や浴衣と帯の色遣いは良かっただけに画竜点睛を欠いた感。

帯の締め方、衿の合わせ方は年齢や職業によって異なるのだけれど、アイドルという職業にある場合は衿をしっかり合わせて胸高に締めるべき。
このあたりは本人ではなく送り手の責任に係る部分。
着付けの出来る人を一人確保しておいて、時間に余裕を持って控え室で順繰りに着付けると着崩れないし、足りない物があっても調達すれば対処出来る。
最近はめんどくさがりな若者に迎合して前板やアンコを端折るような教え方をする呉服屋すらいるので、知らなくても仕方が無いのだけれど、美しく着るためには面倒なあれこれも必要になる。
特に見られる商売なら猶のこと。

前述の通りで、エクストラタイムのライブは大人しめなところから3曲。
沸ければカラオケでも良いくらいの人々には物足りなく思われる選曲だったかもしれないが、偶にはこう言う「聴かせるライブ」も良い。

佐々木は振りが身体に入ってきたらしく、考えずに踊れていた。 「見る側の人」になって楽しんでしまうようなところも無く、終始自然な笑顔。
これからが楽しみ。

リーダーと言う物が存在しないメグリアイの場合、新しくメンバーが入ってきた際にどこまで自由にさせてどこから縛るか。 慣れてきたところで筋は通す必要性が出てくると思うのだけれど、その嫌われ役を誰が背負うのか、また背負わせるのか。
これも送り手が決めなければならない事のひとつ。 さて、どうなりますか。


2014-08-10 アインシュテュルツェンデ・ツンツルテン

_ PIP: Platonics Idol Platform MC大会&PIP最大危機発表

開場前に現地へ。 並ぶともなく壁際に屯している感じだったが、人が増えるにつれて圧縮され、なんとなく二列に整列。 その間に先頭に居た若い衆の所へ後から来た仲間らしいのがなし崩し的に合流。 そろそろ客の自治ではどうにもならない状況になりつつあるのではないか。
それでも20人凸凹なので、揉めずに入場。

衣装をお願いしている人が見に来ているとかで、メンバーの人となりを見てもらうために何曲か。
急遽出演できることになってクリーニングに出しっぱなしのままの北川以外は全員浴衣。
さすがに踊りにくそうではあり、また和装に慣れていないとすぐに着崩れてしまうので、あちこちで軽い事故が起きていた。その辺りは着付けの心得のあるメンバーで修整。

ヘアアレンジに凝る者も多い中、敢えて垂れ髪にした御坂が異彩を放っていた。

MC大会と言うことで、いつものグループと重複しないよう濱野が選んで3~4人ずつのフリートーク。
空井の生ものとしての強さが際立つ。 静止画で見ると girl next door なのだけれど、目の当たりにするとそんじょそこらには居ない過剰さ。 常に何かしら考えているようなギラギラした瞳が細い目の奥にある。

古狸然とした羽月ののらりくらりとした喋りが楽しい。

喉を痛めた橋田は昨日以上のウィスパーヴォイス。 これが実にエモーショナルだった。

着付けの巧拙はあからさまに出ていて、浴衣と帯さえ持っていれば着られると思っている向きは裾もつんつるてんで、つんつるてんの浴衣を着ている連中は着崩れるのも早かった。 アインシュテュルツェンデ・ツンツルテン。

ワンポイントのお洒落で帯留めを付けていた御坂、橋田、工藤は理に適った着付け。 このあたりは生育環境に左右されてしまう部分なので、送り手の側が平均化する必要がある。
浴衣、帯以外の紐であったり大き目のバスタオルであったり、必要な小物を準備させて玄人が纏めて着付けるのが効率的。 プロの着付けの人でなくても、着物を着せなれた人なら良い。

石川も綺麗に着こなしてはいたが、帯の下に詰めるアンコが少ないので身体の線が出すぎて色気過多になっていたのは惜しかった。 もう少し清楚に見せた方が良い。
着物は職業によっても年齢によっても相応しい着こなし方が異なるので、そのあたりも含めて分かっている人が居ると間違いが少ない。 その点に於いても橋田と御坂は最適解に近かった。 工藤は着こなしは良かったが、浴衣を着るにしてはヘアアレンジが華美に過ぎた。

重大発表は10月の末でこの会議室が使えなくなるというお話。 ディアスポラの始まりである。
原因は客が何かをしでかしたと言うことではなく、騒音問題でもなく、メンバーの楽屋・練習場所としての会議室および化粧室の使い方があまりにも汚いと言う予想外の理由。 化粧室については、同フロアの女子社員から強硬なクレームがあったとの事。 女子の聖域を聖域として尊重して自主性に任せたのが裏目に出た形となった。
覆水は盆に返らざるものであるにしても、立つ鳥としての後始末はきちんとしていただきたい。

ここのところ、濱野の石川への当たりがきついような気がしていたのだけれど、リーダーとして求めていたものと、石川がリーダーとしてやろうとし、やっていたことの乖離があったのかもしれない。 MC大会でも、石川の盛り上げ方と濱野の考える其れの間にズレがあるように感じられた。
濱野と石川の遣り取りを見ていると、石川の側に「かくあるべし」と言う固定観念が強いように感じる。 濱野は考えに考えて導き出された答えを欲しており、定型文の回答には価値を見出さない。

濱野の職場の会議室はロハで借りられて交通至便で冷暖房完備。 よほど羽目を外さない限り苦情も来ないと言う、立ち上げ期には実に有り難いイベント会場だったのだけれど、一年持たずに石もて追われることになった。
現状で濱野が思いつくライブハウスで22人からのメンバーが出られるような所は無いとなると、出演者は絞らざるを得ず、賃貸料も掛かるので物販の還元率も下げざるを得ないし、入場料も取らねば成り立たなくなる。
現状で集客できているのは無料であるのが利いている訳で、外へ撃って出るにして、もう少し地力を付けたかったと濱野。

八月一杯で追い出されても文句の言えないところを頼み込んで得た猶予期間。 暫くは現状の公演が続けられるにしても、その間に次の拠点を見つけなければならないし、金の取れるコンテンツに仕立てねばならない訳であり、諸事多端の濱野にとっては頭の痛い出来事であろう。
しかし「劇場があって劇が演じられるのではない。劇が演じられると、劇場になるのである。」との寺山の言にもある通りで、神は祈らるるところに坐し、噺家も扇子と手拭いと座布団があればそこが高座、アイドルもまた然り。
交通至便で冷暖房完備などと言う都合の良い施設が見付かるとは限らないが、あばら家でも廃工場でも、志を持ってやっている限り、そこは劇場たり得ると私は思う。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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