トップ «前の日記(2014-08-09) 最新 次の日記(2014-08-17)» 編集

墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2014-08-10 アインシュテュルツェンデ・ツンツルテン [長年日記]

_ PIP: Platonics Idol Platform MC大会&PIP最大危機発表

開場前に現地へ。 並ぶともなく壁際に屯している感じだったが、人が増えるにつれて圧縮され、なんとなく二列に整列。 その間に先頭に居た若い衆の所へ後から来た仲間らしいのがなし崩し的に合流。 そろそろ客の自治ではどうにもならない状況になりつつあるのではないか。
それでも20人凸凹なので、揉めずに入場。

衣装をお願いしている人が見に来ているとかで、メンバーの人となりを見てもらうために何曲か。
急遽出演できることになってクリーニングに出しっぱなしのままの北川以外は全員浴衣。
さすがに踊りにくそうではあり、また和装に慣れていないとすぐに着崩れてしまうので、あちこちで軽い事故が起きていた。その辺りは着付けの心得のあるメンバーで修整。

ヘアアレンジに凝る者も多い中、敢えて垂れ髪にした御坂が異彩を放っていた。

MC大会と言うことで、いつものグループと重複しないよう濱野が選んで3~4人ずつのフリートーク。
空井の生ものとしての強さが際立つ。 静止画で見ると girl next door なのだけれど、目の当たりにするとそんじょそこらには居ない過剰さ。 常に何かしら考えているようなギラギラした瞳が細い目の奥にある。

古狸然とした羽月ののらりくらりとした喋りが楽しい。

喉を痛めた橋田は昨日以上のウィスパーヴォイス。 これが実にエモーショナルだった。

着付けの巧拙はあからさまに出ていて、浴衣と帯さえ持っていれば着られると思っている向きは裾もつんつるてんで、つんつるてんの浴衣を着ている連中は着崩れるのも早かった。 アインシュテュルツェンデ・ツンツルテン。

ワンポイントのお洒落で帯留めを付けていた御坂、橋田、工藤は理に適った着付け。 このあたりは生育環境に左右されてしまう部分なので、送り手の側が平均化する必要がある。
浴衣、帯以外の紐であったり大き目のバスタオルであったり、必要な小物を準備させて玄人が纏めて着付けるのが効率的。 プロの着付けの人でなくても、着物を着せなれた人なら良い。

石川も綺麗に着こなしてはいたが、帯の下に詰めるアンコが少ないので身体の線が出すぎて色気過多になっていたのは惜しかった。 もう少し清楚に見せた方が良い。
着物は職業によっても年齢によっても相応しい着こなし方が異なるので、そのあたりも含めて分かっている人が居ると間違いが少ない。 その点に於いても橋田と御坂は最適解に近かった。 工藤は着こなしは良かったが、浴衣を着るにしてはヘアアレンジが華美に過ぎた。

重大発表は10月の末でこの会議室が使えなくなるというお話。 ディアスポラの始まりである。
原因は客が何かをしでかしたと言うことではなく、騒音問題でもなく、メンバーの楽屋・練習場所としての会議室および化粧室の使い方があまりにも汚いと言う予想外の理由。 化粧室については、同フロアの女子社員から強硬なクレームがあったとの事。 女子の聖域を聖域として尊重して自主性に任せたのが裏目に出た形となった。
覆水は盆に返らざるものであるにしても、立つ鳥としての後始末はきちんとしていただきたい。

ここのところ、濱野の石川への当たりがきついような気がしていたのだけれど、リーダーとして求めていたものと、石川がリーダーとしてやろうとし、やっていたことの乖離があったのかもしれない。 MC大会でも、石川の盛り上げ方と濱野の考える其れの間にズレがあるように感じられた。
濱野と石川の遣り取りを見ていると、石川の側に「かくあるべし」と言う固定観念が強いように感じる。 濱野は考えに考えて導き出された答えを欲しており、定型文の回答には価値を見出さない。

濱野の職場の会議室はロハで借りられて交通至便で冷暖房完備。 よほど羽目を外さない限り苦情も来ないと言う、立ち上げ期には実に有り難いイベント会場だったのだけれど、一年持たずに石もて追われることになった。
現状で濱野が思いつくライブハウスで22人からのメンバーが出られるような所は無いとなると、出演者は絞らざるを得ず、賃貸料も掛かるので物販の還元率も下げざるを得ないし、入場料も取らねば成り立たなくなる。
現状で集客できているのは無料であるのが利いている訳で、外へ撃って出るにして、もう少し地力を付けたかったと濱野。

八月一杯で追い出されても文句の言えないところを頼み込んで得た猶予期間。 暫くは現状の公演が続けられるにしても、その間に次の拠点を見つけなければならないし、金の取れるコンテンツに仕立てねばならない訳であり、諸事多端の濱野にとっては頭の痛い出来事であろう。
しかし「劇場があって劇が演じられるのではない。劇が演じられると、劇場になるのである。」との寺山の言にもある通りで、神は祈らるるところに坐し、噺家も扇子と手拭いと座布団があればそこが高座、アイドルもまた然り。
交通至便で冷暖房完備などと言う都合の良い施設が見付かるとは限らないが、あばら家でも廃工場でも、志を持ってやっている限り、そこは劇場たり得ると私は思う。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|07|08|11|
2019|09|11|
トップ «前の日記(2014-08-09) 最新 次の日記(2014-08-17)» 編集