トップ «前の日記(2014-08-04) 最新 次の日記(2014-08-10)» 編集

墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2014-08-09 不当判決 [長年日記]

_ NHKオンデマンドWONDERアイドルステージ

NHKの「恋する地元キャンペーン」に連動したイベント。 地方発のアイドルが良い環境で纏めて見られる機会なので足を運んでみた。

NHKオンデマンドのイメージソング的なものを歌うOS☆Uが口開け。 司会の芸人さんとOS☆Uの清里千聖が進行役。 どう言うシステムでそうなったのかよく分からないが、シード権のあるOS☆Uとasfiが1曲ずつ披露し、残りの6組が二手に分かれてライブ対決と言う流れ。

Aグループは愛の葉ガールズ(えのはがーるず 愛媛)、アイリス(元テクプリの3人 宮城)、フルーティー(北海道)
愛の葉ガールズは歌って踊って耕すアイドルと言う事で、小麦色に焼けた肌が新鮮。 サウンド・オブ・ミュージックに出てくるカーテン生地で作った服のような衣装が面白い。 粗さは有るが明るく元気なのも良い。
アイリスは歌もダンスも頭抜けていて場違いな位であるが、売れそうな切っ掛けを何度も掴み損ねてきただけに、こういう機会でも何とか利用していただきたい。
フルーティーは土地柄なのか煽りがしつこく、口上まで強いるような下衆なステージ。 私の好みではなかった。

Bグループはミルクセーキ(長崎)、JK21(大阪)、アイくるガールズ(福島)
ミルクセーキについては後述。 JK21は曲もPVもナニワな感じが強く、興が乗らない。フォーメーションも有機的な変形や移動ではなく、陣形の組み換え中心で物足りない。
アイくるガールズは曲にMIXが組み入れられているなど、客に媚びたところが鼻につく。 こちらも立ち位置の切り替えのみで、舞台の広さを演出に生かせていない。

客前で見せる芸として一頭地を抜くアイリスの勝ち抜けは分かるが、曲もパフォーマンスもぱっとしなかったアイくるガールズの勝ち抜けには疑問が残る。

準決勝は「バラエティ適正も必要」と言うこじつけで、グルメレポート対決。 別府温泉の「地獄蒸しプリン」を食べてレポートする体だったのだけれど、こちらは観客ではなく「別室にいるNHKの偉い人が決める」とのこと。
厭な予感はしていたが、ここでもアイくるガールズが謎の勝ち抜け。

決勝はasfiと「(ライブの)煽り対決」。
キラーチューンの「HAPPY DRIVER」を持ってきたasfiは押し付けがましくなく客を乗せていく術に長けていて、この日一番の盛り上がり。

これで勝負あったかと思いきや、案に相違して優勝はアイくるガールズ。
アイくるガールズは特に酷かったと言う事はなかったが、特筆すべき美点もなく、福島県でもいわき市が地元となると、官邸→籾井ラインの圧力による「政治的に正しい結末」として作られたヒロインではないのか・・・と、下衆な勘繰りの一つもしたくなる不可解な結末。

イベントとしては金の掛かった茶番であり、判定もインチキに過ぎたが、設備の整った広い舞台の上でアイリス、ミルクセーキ、asfiを見られたのは収穫だった。
歌と振り付けの完成度ではアイリスが、広い舞台を広く使う演出の巧みさではミルクセーキが、厭味なく客席を盛り上げる技術ではasfiがそれぞれ飛び抜けており、審査結果がどうでもそれぞれ収穫はあったように思う。

_ ミルクセーキの八月九日

原爆忌を東京で向かえたミルクセーキは、曲に入る前に

「長崎では、今日、8月9日は69回目の原爆の日を迎えています。私の、そしてあなたの、当たり前の日常がこれからもずっと続きますように。」


と前置きして "Just 2 of us" を披露。
広い舞台を広く使う複雑で有機的なフォーメーションチェンジにより、そこかしこで並行して物語が紡がれるようなフラクタル。

前回の上京時に感じられた振り付けの独自解釈の進行は上手く刈り込まれており、それぞれの個性は損なわずに全体としての統一感を醸していた。
結果的に一曲だけの披露となってしまったが、実際の時間以上に濃密な六分余。 眼福。

_ PIP: Platonics Idol Platform ゆるふわカラオケ大会

振り入れをする時間が取りたいとのことで、定期公演の変わりに軽いイベントとしてカラオケ大会。 いつもと変わらないのではないかと思ったが、このカラオケ大会の為の練習はしないと言うことらしい。

会議室は会議室としての配置のまま開催する為、余り人が来ても(また来なくても)困ると言う事で告知は薄めに。
それでも開場時には20人から集まっていた。
先週買い足したと言っていた照明が早速稼動。 カラオケボックスの個室のような感じでは有るが、大分雰囲気は出てきた。 機材への投資金額は、ぱっと見ただけでも洒落の利かない額になりつつあるが、それを自慢するでもなく自嘲するでもなく。 野暮に堕しないのは良い。

濱野の前説のあと、メンバーを招き入れるが肝心の歌う順番を決めていない。 結局、立っていた順と言う事になり、出入り口に近いところに居た御坂ゆき乃から。

カラオケとは言え、一人々々を見る時間は長く、それなりに人となりも見えてくる。

御坂ゆき乃は度重なる機材トラブルなどありつつも、とりあへずは歌いおおせていた。
機材トラブルで出来てしまった「間」を埋める事までは出来ないが、動揺を表に出さないのは良い。

小室志織の撰んだ「フィンランド・ミラクル」に向田茉夏を思い出し、うろたえ取り乱す濱野智史(34)。

機材トラブルからの「繋げ」指示にUFOを見た話を始める高城。

ボソッと呟いた「出るかなぁ・・・」が下の音域の事だった牛島。

「濱野さん、嫌いでしたよね?」と渡り廊下走り隊から選曲する羽月。

上手いと褒めるほど上手くはないが、大きな声で自信たっぷりに歌うことで大物感を出す空井。

カラオケ以上になっていたのは石川、羽月、濱野(舞)、長瀬、柚木、牛島、小林、福田あたり。

福田のセットリスト構成力を褒める濱野。 

先日の受験アイドルStudy☆Starsの自習イベントで濱野は「科目が違うだけで、国語も英語も数学も、問われるのは"論理的思考"」と語っていたが、「やりたい事」「出来る事」「求められている事」を勘案してその時その場所でやるべき曲を選ぶ能力も、やはり論理的思考に係ってくるのではなかろうか。
「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を撰んだ福田本人はそこまで深くは考えていなかったようだが、濱野が何故其れを良いと思ったのかについて、他のメンバーも含めて訊いておくと良いと思う。

この流れの中でトリを取る事になった石川の選曲は、ホワイトベリーの「夏祭り」。
「この曲で本当に良いのか?」と濱野。
これもセットリスト構成能力の話だけでなく、濱野と石川の「リーダーとしての責任」の捉え方の違いから出た遣り取りであったように思う。

石川の自分を殺してまで全体に尽くそうとするリーダーとしての在り方は、PIPの空気を自由にしない方向に働く危うさは有るにしても、自律的なリーダーと言うのも得がたいものであり、既にやっているとは思うが、考えていることを擦り合わせて行く必要はあるように感じられた。

今日も酷かったのが客のリズム感の無さ。 クラップケチャの悪影響だと思われるが、殆どの曲で手拍子が表拍で始まり、転調が入るとひっくり返ったり、また元に戻ったり。
表で打つ手拍子は、時としてオケの打楽器と喧嘩をしてリズムを取りにくくする弊害もあるのだけれど、それにも気付けない。

浴衣の(※一部甚兵衛)線香花火をやりつつツーショットチェキと言うアトラクションを導入し、「他に無いでしょう」と豪語する濱野。
アイドルに於いてありえないようなアレコレは、前世紀の段階で制服向上委員会がやってしまっていることが多く、下手に自慢すると車輪の再発見になりかねないが、顧客満足度とValue for Moneyを追求する姿勢は買える。

_ 更新情報

コラム的備忘録

リーダーとしての責任と自己犠牲

をアップロード。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|07|08|11|
2019|09|11|
トップ «前の日記(2014-08-04) 最新 次の日記(2014-08-10)» 編集