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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2015-05-11 [長年日記]

_ 松田忠雄 写真展 “職人写真”(4/3~4/12)

tokyo arts galleryにて、建設現場で働く職人のポートレート展。

入って正面奥に等身大くらいの大きいのが二枚、左右の壁面に合わせて十数枚。 貼り切れなかった作品まで含めてコラージュにした大きいのを右手奥の壁に。
詰め込みすぎず、高さも程よく、ライティングも考えられている。

いつもは白壁なのだけれど、今回はアクション・ペインティング的にペンキで汚しを入れてあって、これも面白い。
ペンキの染みついた塗装工のズボンからヒントを得たとのこと。
「ポロックみたいでしょう?」と笑っていた。

写真はすべて黒バックで、足場板の上に立たせた縦位置で撮ったカラー。
現場で撮る訳にも行かないので、近くのコインパーキングや空き地に仮設の写場を設えての撮影。

それぞれの職種を象徴する道具を持たせたりしつつ、ほぼ同じ構図。
土間工はゴム長、鳶は地下足袋。 塗装工がサンダル履きだったのは意外だった。

こう言う写真を見た記憶が確かに有り、帰宅して本棚を眺めていて思い出した。
ウジェーヌ・アジェの巴里。

唐棧のような縞のニッカボッカなど、おやっと思うと寅壱。
作業着の着こなし一つでも個性が出ていて、糊を効かせてパリッと着るものもあれば、擦り切れて穴が開いたのを着ているものもあり、それぞれに味がある。
十代から六十代まで年齢も職種も様々だが、それぞれに逞しい面魂。

それに惹かれてか、いつもよりふらりと入ってくる女性のお客さんが多かったらしい。
小体だが明るく見やすく、何より入りやすい「場の力」も働いていたのだと思う。

_ 「だっきらい」展(5/2 再訪)

初日に観に行った所為か矢張り混んでいて、喧騒の中で落ち着いて見られなかったこともあり、最終日の早い時間に再訪。

階ごとに壁の色や照明が異なり、それに合わせて展示される作品の傾向も異なる。
雄弁な写真と解釈を見る者に委ねる写真とがあり、後者がまとまっていた四階がもっとも居心地が良かった。

比較的小さな作品が多かったのも、私には好ましかった。
展示空間が狭い事もあって、大きなプリントは圧迫感が出てしまう。

Megumi Michelle Kawaguchi の作品は深い額の中に在り、ファインダーを通して見たような「覗き窓の世界」。
大きく伸ばして映える写真もあれば、小さいからこその良さを持つ写真もある。

被写体との距離の取り方であったり、人物と背景の配置の仕方であったり、私の好みに近く、且つ私が撮るときにはそうしないであろうやり方も、また面白かった。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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