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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2016-01-09 伯林 [長年日記]

_ 中藤毅彦写真展 1999+2014

外苑前の交差点から西通りを南へ少し下った路地裏にある「ときの忘れもの」と言うギャラリー。
ここに来たのは2012年6月、ドアノーとブレッソンを見に来て以来。

看板1
入って右の壁に1999年に撮影したもの、左の壁に2014年に撮影したもの。 どちらもベルリン。
1999年に撮影したものの内、入り口寄りの二枚が当時プリントしたもので、残りはすべて最近のプリント。
被写体との向き合い方、切り取り方に大きな変化はないと思うのだけれど、街の空気なのか撮影者の心持ちなのか、2014年に撮ったものの方が何というか写真が重い。

1999年のベルリンは街も荒れており、曇天なのだけれど、荒れたなり、曇天なりの軽さと明るさがある。
翻って2014年のベルリンは綺麗に出来上がっているもののつるりとした捉えろのどころの無さが、晴れた空にも重さがあり、夜の闇は深い。

私は2014年のベルリンの夜に惹き付けられた。
聳え立つビルの背後の夜空の、黒より黒い黒。 黒と灰色の間の色の黒寄りの部分と、ビルの放つ輝きの対比の妙。
一枚でも写真として成立する強さを持ちつつ、対比させても、纏めて見てもより面白い。

年々厳しくなる印画紙事情の中、今作り得る最良のプリントが目指されており、全体を見てもそれとは判りにくいのだけれど、細部に目を凝らすと秘術を尽くして焼かれているのが判る。
入念に仕上げられていつつ、「これみよがし」なところが無いのも良い。

プリンタで出力する写真も長足の進歩を遂げてはいるが、銀塩には銀塩の素晴らしさが矢張り有った。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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