斉藤朱夏
巻頭7ページ15カット、撮影は佐藤裕之。
服装やロケーションなどは当たり障りのない典型的声優グラビアなのだけれど、表情は生きたものが切り取れている。
生きた表情だけにクシャッとした笑顔などもあるのだけれど、それにNGを出さなかった斉藤朱夏も写真と言うものを分かっている。
最後のカットは海辺で撮ったものなのだけれど、ボーっとしてそのままページを繰ると、ゴールデンカムイのカラーページが同じような色味で男性キャラクターが褌一丁で浜辺に寝転ぶ絵から始まる。
バカバカしくも面白い。
こう言う手の込んだ悪戯も、斉藤朱夏が巻頭だからなんとかなったのだと思う。
Beauty Bust 7
水着映えする被写体を7人集めて、両面のオマケポスターと巻末ぐ゛ラビアページ、撮影は栗山秀作。
黄色人種の肌色をこってりと乗せた栗山秀作の撮り方が面白い。
コントラストを高める事でデッコマヒッコマを強調。
賛否あると思うが、私は採りたい。
巻頭巻末ひっくるめて面白い。
首を傾げざるを得ないような出来だったり、唾棄すべき企画が続いたりしていたが、ヤングジャンプ編集部の底力を感じた。
これならまだ暫くは指名買い出来る。
松田るか
巻頭7ページ23カット、撮影は唐木貴央。
編集者の審美眼の無さから来るモザイク的な割り付けで損をしているが、唸らされるカットはある。
カメラマンの側のディレクションなのか、編集者の指示なのか、はたまた事務所の意向なのか、光を強く当てたり無理に表情を作らぜ足りするとよろしくない。
1ページ目2ページ目は良いのだけれど、モデルを動かして撮った部分は冗長。
うつぶせに寝かせて窓からの光を横から当てた最後のカットは良い。
どう撮れば映えるかより、モデル不在の撮影プランが優先されたが故の不出来。
川崎あや
巻中5ページ13カット、撮影はTakeo Dec.
すらりと伸びた手足とくびれたウエストを強調して見せようとして、捻った挙句上手く行っていない。
普通のレオタードはまだ自由が利くが、取れるポーズが限られる変形水着などは、却って身体の線が生かしにくい。
Takeo Dec.の試行錯誤は買えるが、健闘虚しく一歩及ばず。
みうらうみ
巻末4ページ6カット、撮影はTakeo Dec.
撮られ慣れていない硬さが露骨に出ている。
曇天の屋内と言う事もあり、借金のカタに売られたような陰惨さまでは無いのが救いだが、愛住町時代の英知出版を思い起こさせる湿度高めの四畳半グラビア。
撮られ慣れて来れば、集英社っぽいグラビアにはなると思われる。