菜乃花
表紙と巻頭8ページ17カット、うち見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
賛否分かれそうなメイク(特に眉)と肌の質感描写であるが、栗山らしいと言えば「らしい」。
キャプションで「グラビア冬の時代と言われて久しい」など、シレッと書いてあるが、肉感的な被写体を載せなかったのは媒体の側であり、何を今更感はある。
どんな被写体をどう載せれば部数に結びつくのか、仕切り直して試行錯誤しているのであろう。
撮られ慣れていて何処をどう見せれば映えるかを心得ているので、あざとさ無きにしも非ずだが、流石に画にはなっている。
熊澤風花
巻末6ページ16カット、撮影は細居幸次郎。
グラビア映えする素材を抜擢。 腰を据えて撮らせて紙幅を割く。
実にヤングジャンプらしいグラビア。
安易に扇情的なポーズは取らせず、どう切り取れば美点を活かせるかを考え、見せるより隠すこと、遮ることで視点を誘導している。
セーラー服で3カット、あとは水着とその上に何か着たカットで構成されているのだけれど、一枚着ているか着ていないかで表情に硬軟があり、それを活かすことで水着になったカットの表情の硬さを「初々しさ」や「羞じらい」に昇華。
撮られ慣れていない事を逆手に取った構成の妙。
瀬踏みとしての巻末グラビアだったのかも知れないが、巻頭で勝負できる素材。
思い切っても良かったのではないか。