上野へ。 中央改札でお散歩子猫、六条、イサワくんと待ち合わせて永藤パン屋の上にあるキリンのビヤホールへ。 池之端の藪あたりも考えたのだけれど、あまりにも高くつきすぎるので止めた。
そのビヤホールは今風の小洒落た店で、普通の若者と呑むには良さそうな店。 今晩中に宇都宮へ移動する先方と、次が控えている私との利害が一致したため早めにおひらきにして先方は宇都宮、私は神楽坂へ。
10分少々で神楽坂に着いたのは良いのだけれど、東西線の神楽坂と大江戸線の牛込神楽坂は神楽坂が違うので、何故か阿波踊りで混雑する坂をえっちらおっちら登って新潮社並びのビアレストラン「ブリュッセル」へ。 ここはベルギーのビールが各種揃っていて、しかもヒューガルテンの生が飲める。 つまみも悉く旨かった。 特にベーコンと大蒜とチーズをオーブンで焼いたのはべらぼうに旨かった。
なったのでとりあへず店を出て坂を下り、怪しい店「タゴール」へ。 ここで善後策を練り、カラオケへ。 既に出来上がっていたので久々にはじけた。
「日本印度化計画」「Freeze Moon」「I want be your man」「君は天然色」など。
「パンプキンパイとシナモンティー」を歌ったら、「お人よしのマスター36、独身のわけは、引っ込み思案で照れ屋でマヌケの複雑な性格による」のところで「イヤミかテメー!!刺すぞ!!!」と1人キレた。 何度か延長した後解散。 西に向かった人たちには大いなる災いが待ち構えていたらしいが、私は知らない。
しかし、知らない割に何故か翌日の昼過ぎまで対応に追われた。
年長の友人がインドで客死してから早半年、新盆を迎えた。 しめやかにって柄でもない人で、馬鹿々々しい集まりも好きだったので、私が企画して追善落語会をやった。
都内にマンションを持っている友人宅を借りてやったんだけど、もう少し下準備をしてからやればよかった。 「座布団はありますか?」「有る。」ってんで信用していたら、椅子の上に置くクッションみたいな小さい奴だったり、いろいろバタバタして告知が遅れたり、前日に飲みが入って先乗り出来なかったり、いろいろとまぁ重なってどうにも中途半端な会になってしまった。
そんな好い加減な仕切りの犠牲になりつつ、健気に一席演っていただいたのは、いろいろあって破門されつつ復帰に向けて鋭意修行中の 元 立川キウイ さん。 破門中の為、立川の亭号は使ないので、この先はただ キウイ さんと呼ぶ事にする。
こちらであれこれ指定して演って貰えばよかったんだけれど、何人集まるかわからないし、何分初めてなもので私もどうしていいか判らず、キウイさんに丸投げでお任せしてしまったので、直前まで何を演ろうか悩まれていて申し訳なかった。
結局当たり障りの無いところで「子ほめ」を演っていただき、このグダグダの仕切りの中でもう一席御願いするのも気が引けたのでそのまま精進落としの宴会に雪崩れ込んだ。
おまりにお粗末な仕切りになってしまい、私自身も納得が行かないので、年末の一周忌までにもう一度やりたいと思う。
キウイさんのサイトはこちら。 これだけ長い日記を携帯だけで書いているというのだから恐れ入る。 なんとキウイさん、パソコンは持っていない。
土用って事で晩飯は鰻。 それなりに名の通った鰻屋のものを買ってきたらしいのだが、蒸しが利いておらず脂はきついは皮はかたいはで、お話にならない。 鰻の皮なんてものは、有って無きが如し、箸で千切れるくらいが良いので、口の中にぐにゃぐにゃ残るなんてのは下の下だ。
尻尾の方の細い所はそれなりに柔らかくて、頭に近い太い部分がかたいって事は如何に好い加減に作っているかを示している。 こないだ喰った宮川の鰻は、そのあたりがちゃんとしていた。
昨日に続いて私的初日。 盆と正月が一遍に来た。 西田和昭は来ない。
キャンセル待ちだったが何とか抽選枠内でチケットは買えた。 抽選入場の籤運は可も無く不可も無く、昨日と全く同じ席に座る。
影アナは秋元。 定型文のうちは抑制された声で静かに読んでいたが、読み終えて自分の言葉で喋りだした途端に声のトーンが上がり、バリバリ音が割れる割れる。 これぞ秋元。
河西、倉持、佐藤、松原の小芝居から始まり、中原中也の「汚れつちまつた悲しみに」の朗読に移り、曲が始まる。
芝居の発声(もしくはそれに近いもの)が出来ているのが、この日は増田と秋元くらいしかおらず、客が沸く度に台詞が聞こえなくなるのが難。
芝居そのものは上手く作ってあったので、惜しい。
大島、奥、小野、大堀、野呂、宮澤が休演。 チームBから片山、研究生から石田、岩佐、鈴木、野中、松井が代演。
片山は昨日とは髪型から動きから全て変えてチームK仕様にして来ており、全体曲とユニット曲でも違う色を出していた。 良い仕事。
研究生は石田が安定して良く、岩佐も良い動き。
野中が少々危うい感じだったが、松原が細かくフォローしていた。
今日も何やら落し物を見つけて、動きの中で拾う小林。 拾いマスターの面目躍如。
落ちていたのは秋元のカチューシャ。 「秋元才加、21歳初落し物だね!」と小林。
序盤は表情も動きも硬かったが、このあたりから本来の小林らしい明るさが出てきていた。
佐藤が一人コント的な小芝居を入れ込んだ自己紹介。 佐藤の仕込む根多は無駄な部分を刈り込んできちんと練っているので、客を引っ張り込んで笑わせる。
エンドロール(梅田、倉持、増田、松原)
ヘッドセットマイクで激しく踊りながら歌う一曲。
休演が出てもこう言う曲が成り立つのもチームKならでは。
梅田は枝葉の処理が上手くて華やか。 松原は幹がしっかりしている。 四方柾の美しさ。
わがままな流れ星(片山、小林)
小林らしい、コミカルな曲。 小林は常に宛書きで良い曲を貰っている。
片山は曲に(・・・と言うか小林にと言うか)合わせて、きっちり歌いつつコミカルな部分を出していた。
愛の色(石田、鈴木、近野、増田、松井、松原)
増田と松原で対になるってのも久し振りに見た様な気がするが、松原が自信を持って演っているので、押し出しの強い増田に負けず良いバランス。
近野はチームKの色に染まりつつ、自分の色も出せていた。 チームKの精神のリレーは、上手く行っているようだ。
抱きしめられたら(☆河西、佐藤、倉持)
横並びの曲が多い中、珍しくセンターのはっきりした曲。
キャプテンマークをつけた河西は相変わらずあざといまでの「可愛い自分」を演出。 出来るだけ冷静に観ようと思っているのだけれど、河西を直視すると自分を見失いかけるくらい良く出來た自己演出。 シャッポを脱ぐ。
河西が盛り込む芸風だとすると、佐藤は刈り込む芸風。 動きに無駄が無い。
虫のバラード(秋元)
秋元がソロで歌い上げるロッカバラード。 好きな曲ではないが、秋元の任には合っている。
AKB48でソロの曲と言うと、引き込む星野、魅せる大島だったが、秋元は「聴かせる」。
秋元は帽子を落としたまま捌けて行き、間繋ぎに出てきた梅田・近野・松原が片付けていた。
後半の片山。 押したり引いたりの加減が面白い。
刈り込んで無駄を省いた動きの佐藤の横に来ると、岩佐の動きに無駄な枝葉が多いのが判るが、今はこれで良いのだと思う。
中西優香がそうであったように、立場が人を変えていくのだと思う。 まだ落ち着かなくて良い。
曲そのものピンと来なかったのだけれど、見応えのある良い公演だった。
曲そのものに聴かせる力が少ないので、ユニットの全てが弁当幕に成り兼ねない危うさを孕んでいるのだけれど、力技で見せている。
誠にチームKらしい公演だった。
研究生にとっては、客観的に見て損得だけで考えたらチームAに昇格するのが一番得なのだけれど、そこを敢えてチームKに昇格したいと言はしめるだけの物は確かに有る。
この腕っこきの中で揉まれる経験は、必ずプラスに成ると思う。
現に近野は、以前見たときより格段に良くなっていた。
相当難易度の高い事を要求されている筈なのだけれど、岩佐と鈴木の表情や動きからは「ここに出られる喜び」が感じられた。
色々有って、本人達に関係無いところで7期の印象が悪かったのだけれど、この二人で認識が改まった。
よくやっているし、よく出来ている。
「ついにゲストを呼んでPIP初対バン!かかってこいや、あヴぁんだんど!そして姫乃たまのアイドル卒論をみんなで手伝うしか!」とのサブタイトル付き。
その所為か予約の椅子取りゲームも熾烈なものとなり、80からの枠が早々に埋まっていた。
私は何とか若い番号が取れたので開場時間少し前に現地へ。 スマートフォンを利用した本人確認システムには、客のほうも慣れて来たようだ。 暑い中然程長い時間並ばずに入れるのは有り難い。
整列入場の仕切りは大分こなれて来ており、スムーズに進行。
スタッフごとの習熟に差があるようなので、積み上げたノウハウの共有が次の課題。
ゲストに鑑みてか立ち見に「沸きたい人ゾーン」を設定。 濱野曰く「様々な嗜好のお客さんを共存させたい」との事であったが、客の理性とモラルに頼った施策なので、自己中心的な客が大挙して押し寄せた場合には簡単に破綻してしまう危うさがある。 今回は完全に破綻、企画倒れに終わった。
ライブの流れを止めてまで制動は掛けないと言う事だったのかもしれないし、止める気がそもそも無かったのかもしれないが、スピーカーに体当たりし、ケーブル踏み荒らし、床にお茶をぶちまけ、椅子を蹴飛ばし、機材が壊れようが会場が使えなくなろうがお構い無しの手合いを招き入れてしまった以上、予め最悪の事態迄想定しつつ、そうならないように手を打つべき。 それが送り手としての責務。
マイクは、前回使った中古品が使い物にならなかったので、新品を買ってシステムから組みなおしたとの事。 音響方面に関しては会議室で出来ることを突き詰めてやっており、音量的にはスピーカーの性能的にも近隣への配慮からもこれ以上は難しいくらい上げていたし、ハウリングもごく初期で収束させており、耳障りな所はなかった。
ただ、客が騒ぐとオケの音が演者も客も取れなくなり、それぞれがそれぞれにずれていると言う笑えない事態も。
打てる手としてはモニタースピーカーだが、ハウリングの問題もある。 さてどうなりますか。
全体的に良くなると、手を付けられていない部分が粗として見えてきてしまう。 マイクスタンドの高低・角度の調整しにくさが入り捌けを遅滞させてしまっていたし、調整をあきらめた結果歌声を拾わなかったり(返しが弱いので「拾っていない」事にも気づかない)、一寸勿体無かった。
今回は借り物の劇場 overture ではなく、インストゥルメンタルな出囃子を長めに流していた。 口開けは Dreamin' girls から RUN RUN RUN。 立ち位置や移動の間違いはまだ有るが、表情は大分柔らかくなってきた。
ゲストに時間を割くためか、全体曲はこれだけ。 自己紹介のお題トークも割愛で、ユニットコーナーに出ない連中は碌に出番も無く。 これでゲストが良ければ救われるるのだけれど、残念ながらそうでは無かった。
ゲスト一と組目は、濱野が同時進行で手がけている「あヴぁんだんど」
AKB48の「制服が邪魔をする」から始まったのだけれど、これがまた酷い。
歌えてもいないし踊れてもいない。 そもそも音程からして怪しい。
原曲レイプをやるなら、それ相応の覚悟を持ってやっていただきたい。
ついている客も酷いもので、「別の現場にまでBiSのティーシャツを着て来るのはそれを免罪符にして無法を働く連中」と聞いてはいたものの、いざ目の当たりにすると予想を超えた駄目っぷりに驚く。 群れないと暴れられない蝗のような連中と言うのは実にタチが悪い。 バカの受け皿としてのアジールであるアイドルが成立し得ることが判ったのは収穫であった。
続いて登場した姫乃たま。 ヌルいとは聞いていたのだけれど、こちらも想像以上。
「みんな盛り上がってください」だの「声が聞きたい」だの、しつこく煽るのが鬱陶しい。 「北風と太陽」の例を挙げるまでも無く、盛り上がる環境を作るのが演者の仕事であり、それを客に強いるのは筋が違う。
地下アイドルについての卒論を書きたいとの事であったが、所謂「地下アイドル」と言うものの成り立ちも定義も知らないし、身の回りに教えてくれる人も居ないようだった。
「地下アイドル」を業者として自称した嚆矢がアルテミスプロモーションの野間真(現在は撮影会業者「いちごはうす」代表)ではなかったかと思うが、その地下アイドルの定義は「売れることを志向せず、小規模なライブや自前のイベントでの少数の客からの収奪で生計を立てる」ビジネスモデルであったと記憶している。 だから「地上に出よう」「売れよう」とする意欲のあるものは、現在いる階層が地下であったとしても、本来的な意味に於いては「地下アイドル」ではない。
姫乃たまは今すぐスタイルキューブの門を敲いて野口社長に教えを請うべき。 いちごはうすの野間は、おそらく自分に都合の良い話しかしない。
「ソロは嫌いなんですか?」と自虐的に問い掛けていたが、ソロが嫌いなのではなく、腐った魚は食べられないという事。
ここ迄、長すぎる弁当幕。
姫乃たまが残って、濱野が卒論の構成を考えて差し上げるコーナー。
面白いと思った事については損得抜きで関わる濱野らしさが出ており、賑やかしのメンバー2人と姫乃から色々聞き出しつつ、勝手に論文の構成を進めて行く、そしてそれはホワイトボード上で完結し、見ているこちらは楽しいがメモも採っていない姫乃には殆ど得るところが無いと言う、よく出来た喜劇。 まぁ、その辺りは個人的に聞き出していくのであろう。
姫乃たまには、現場経験以外のアイドル知識が殆ど無い、そんな「なんにもない机の引き出し」の状態で論文を書こうとしているのが空恐ろしい。
漸くユニットコーナーに移ったが、盛り込みすぎた所為か濱野の進行も端折り気味。
演出、道具立て、歌唱も練れてきており、総合的に良くなりつつある中、改善されていない部分の粗が目立つ。。
前述の通りモニタースピーカーが無く、返りが弱いからか歌いながら音が取れなくなる場面が見られたし、マイクスタンドの使い勝手の悪さ、メンテナンスの不備も目に付いた。
面白かったのは同じユニットでも濱野舞衣香はスタンドマイクの扱いが上手く、羽月あずさは手持ちマイクの扱いが上手い。 補い合えれば更に良くなると思う。
小林希望のソロ。 今日も客の手拍子が裏になったり表になったり。
予定調和で姫乃たまにアンコールをやらせて「初恋サイダー」。 振る舞いも含めて羽月が上手い。
今回はゲストコーナーが蛇足な上にも蛇足で、特に「あヴぁんだんど」は客も含めて二度とお目に掛かりたくない。
姫乃たまも浅薄で且つヌルく、本人の言動もライブも退屈極まるものでありつつ、その隙の多さが濱野の研究者気質を刺激しており、灰色の脳細胞を働かせる為の触媒としては上手く機能していた。