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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2013-09-29 「カーツ大佐=指原莉乃」説 [長年日記]

_ UTB+ 2013 11月増刊

川栄李奈
表紙と巻頭グラビア、13ページ12カット、うち見開き1箇所。 撮影は佐藤裕之。
顔が大分大人びてすっきりしてきたのと、機嫌の良し悪しが表面に現れにくくなってきたのとで、ハズレの表情が減って打率が向上。
仕草やポーズは単調で、その辺りの面白みは無いが、撮り方次第でさまざまな色に染めやすいと言えないことも無く、光の当て方一つで表情も変わる。
盛大に眩しいと流石に写真にならないが、一寸眩しいくらいだと味のある表情になる。
4ページ目中段などがそうなのだけれど、下瞼が心持ち上がったくらいのカットが良い。
姿勢も悪く、首が据わらないのも相変わらすだが、動物写真の要領で操ると絵になる。

志田未来
来年のカレンダーからの other cut で6ページ8カット、撮影は大江麻貴。
当たり障り無く、上手く撮れた女優グラビア。

真野恵里菜
6ページ8カット、撮影は長野博文。
撮り方も色も長野博文らしい6ページ。
悪くは無いが開けることの出来た引き出しの数が少なく、一寸物足りない。

北原里英
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
写真を撮られることに対して構えすぎていたり、逆に思考を停止して呆けてしまったり、カメラと上手く向き合えない時期(それはそれで仕方の無いことではあったが)を漸く脱して、一と皮も二た皮も剥けた感がある。
カメラと正対せずに一寸だけ外す。 レンズを目の端には入れつつ、直接は見ずに意識だけを向ける。 身体から適度に力を抜き、ポーズと仕草に意味を込める。
こうした「文字で書くと簡単そうに見えるが、やるとなると難しいちょっとしたこと」を積み重ねたものが北原里英の魅力となっている。
衣装やメイク、ロケーションを含め、北原を支える部分での「ちょっとしたこと」も含めて良く出来たグラビア。 眼福。

高柳明音
6ページ11カット、撮影は細居幸次郎。
髪型はいつもの「マンガトリオ」的なものだが、固めすぎていないのは良い。
鳥グラビアと銘打ってはいるが、前回のそれほど企画モノっぽくはない。 巻き毛カナリアのような黄色いニットを纏ったカットが良い。
そう言えば高柳、「坑道のカナリア」のようなところもある。 この人が元気に囀っているうちはSKE48も大丈夫。

薮下柊
6ページ10カット、撮影は佐藤裕之。
物怖じしない性格を生かしてカメラと正対させたカットは当たり。
目線を外させるとどこを向いてよいか分からずに意識をカメラに向けすぎるところもあり、すべてが上手く行っている訳ではないが、表情や仕草の柔らかいのは良い。

若月佑美
6ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
素でカメラの前に立てる分、撮る側の力量も試されるタイプのモデル。
上手く乗せて撮れている。

星名美津紀
6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は佐藤裕之。
「売り」がはっきりしている以上仕方の無いことではあるのだけれど、水着の面積は少なめ。 水着と服を着たものとでの表情の差は小さいので、かなり割り切ってこの仕事をしているのだと思う。
それでも飛び切りの表情は2ページ目中段の服を着たカット。

吉川友
6ページ6カット、撮影は西條彰仁。
カフェオレの広告に合わせてか、白と黒の衣装。
黙っていると綺麗なお姉さんなのであるが、口を開くとかなりのトンチキであるのはオブラートに何重にも包んだような筆致のインタビュー部分からも窺い知れるが、そうしたことで美しさがより際立つように感じられる匙加減の妙。

穴井千尋
指原莉乃企画のHKT48グラビア連載、6ページ8カット。 撮影は長野博文。
例によって指原もオマケで一枚撮って貰っているが、ドス黒い何かを内包しているであろう指原をも白っぽく撮ってしまえる長野魔術。
穴井千尋の「純朴」「生真面目」「押しは弱い」を上手く生かして撮れている。

松岡茉由
4ページ4カット、撮影は佐藤裕之。
何かしらの役を設定したほうがカメラの前に立ちやすい役者属性らしく、カメラと「本人」として向き合うと精彩を欠く感じ。
前半のカメラと向き合わないカットは本領に近いのではないか。

Juice=Juice
6ページ6カット、撮影は本田龍介。
ハロー!プロジェクトらしい、紋切り型顔見世グラビア。
私には退屈でしかないべったべたな写真群であるが、好事家受けしそうな半玉感は出ている。

鈴木愛理
8ページ8カット、撮影は西田幸樹。
鈴木愛理はポーズから仕草から表情から、文句の付けようの無い仕事振り。
西田幸樹も強すぎず弱すぎず、光を上手く廻した手練の技。
欲を言えばもう少し曇っていれば猶良かった。

総評
気が付けば佐藤裕之祭りの様相。
肝心なところでピントを外していた時期、安全策に走りすぎてつまらなくなってしまった時期を経て、非常に良いバランスで撮れているように思う。
忙しすぎて仕事が荒れてしまうことだけが心配である。

_ 週刊プレイボーイ 2013 No.40

川栄李奈
巻頭グラビアの前のオマケ写真集で8ページ18カット、撮影はTakeo Dec.
売りたいイメージに合わせてか馬鹿面中心の構成。 テレビで作られたイメージを敷衍した紙面構成しか出来ないから週刊プレイボーイのグラビアもここまで衰退してしまったと思うのだが、AKB48絡みのものは相変わらずお粗末な出来。
馬鹿で名を成しているうちに「それだけではない部分」を出さないと飽きられるのはあっという間。

吉木りさ
6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は橋本雅司。
屋内で一寸暗めにゴリゴリ撮った、橋本雅司らしいグラビア。 被写体ブレが出たカットもあるが、写真に芯がある。
キャプションの拙さが瑕だが、写真そのものは素晴らしく、雑誌としての地力を感じさせる6ページ。

佐藤すみれ
5ページ4カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
だいぶ以前の話になるが、ヤングマガジンに載った時の水着グラビアが罰ゲームのような陰惨な表情で、この手の仕事はやりたくないのかと思っていたら、さにあらず。 今年に入ってからはブログやツイッターに露出度の高い衣装でも生き生きとした表情の写真を載せるようになってきたので期待して待っていた。
然るに上がってきたグラビアは期待値が大きかったこともあって、一寸残念な出来。
表情も単調で、ポーズや仕草も単調。
ジュニアモデル上がりの苦労人で仕事に対する矜持がある分、撮られることに対する気負いが有り過ぎるのかも知れないし、服ではなく自分を見せるために写真を撮られることへの切り替えが上手く出来ていないようにも思える。
もっと出来る人だとは思うので、次の機会を待ちたい。


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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