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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2014-01-03 刈り込む芸 [長年日記]

_ Dorothy Little Happy「STARTING OVER」リリースイベント ミニライブ

今年一年の吉凶を占うべく、ヲタ活始めにアーバンドック ららぽーと豊洲へ出かけてみた。
松の内とあって他の現場が少ない所為か、アルパム販促イベントで物販の閾値が高い割に結構な集客。

多少風があるが、日が射している時間帯だったので然程寒くは無い。
客席の割りは例によって雑で、ステージ前の芝生と後方の階段席が有料観覧エリアだったようだが特に規制線もなく、ざっくりとした入れ込み。 いつもの客から収奪するだけのブロック経済では行き詰まるのは目に見えているのに、ステージ周りに告知ポスターは無く、館内放送も流れず、チラシを配るのもいつもの客にだけ。 客の分母を大きくしようとする工夫が送り手の側に全くと言って良いほど見られない。
その場でCDを買ってもらえなくとも、名前だけでも覚えてもらえれば何時か目に耳にした情報と「あの時見たアレ」が結ばれることは有り、それが大衆の認知に繋がるのである。

14:50過ぎから軽くリハーサル。 紺のワンピースはアジアンストーンの衣装と似ているが、襟の形や裾の長さと形状、ボックスプリーツの数と長さ等が異なる。 スカートの翻り方の美しさから見て改良版なのではないかと思われる。
ステージ裏での防寒対策の為か、揃いの紺のコートを着ていた。 あまり暖かくはなさそうだったが、見た目は美しく、このあたりのセンスは良い。
白戸は二つ縛り、秋元はポニーテール、高橋と富永は編み込みストレートで、早坂は素のストレート。 一曲軽く浚ってリハーサルは終了、一旦引っ込んでから五分ほどの遅れでミニライブスタート。

商業施設の真ん中に在り、且つ海沿いの埋立地で地盤があまりよろしくない為、派手なダンスやジャンプは禁止。 何処にでも湧いて出る「高まっちゃったんだから仕方ない」系の愛国無罪バカが跳んだり撥ねたりしていたが、概ね平和裏に。
こうした会場の制約もあってか、「聴かせる曲」を中心に構成。 そう言う曲では振り付けも抑制されたものになるのだけれど、そこに感情を乗せてくる早坂の情念の篭った動きが美しかった。

早坂香美は盛り込む芸としてのダンスに見せ場を作ろうとする傾向があるように思うが、こうした刈り込んだ芸としてのダンスにこそ、そのセンスと技倆がより色濃く出てくるように思う。

もう一つの発見は、白戸佳奈のスカートの裾の翻し方が上手い事。
プリーツは一箇所だが布地はたっぷりしていて、旋回舞踏の衣装のように、回転すると遠心力で綺麗に広がるのだけれど、投網を打つが如く慣性質量を上手く使って拡げたり窄めたり。
振り付けの動きの中に巧みに織り込んだスウィング・バイでスカートをコントロール。 判り辛い部分に於ける工夫の積み重ねが見て取れる。

曲ごとにオケの音量やミックスがまちまちだったり、ワイヤレスマイクの電池残量をチェックしていなかったり、裏方仕事のポカが演者の足を引っ張るようなところはあったが、そこでのメンバーの対応が素晴らしかった。
白戸佳奈のマイクがソロパートで死ぬという惨事があったのだけれど、曲中にスイッチを確認。 曲間にスイッチを入り切りし、ちょっと叩くような仕草をしてスタッフにマイクが死んでいることをさり気なくアピール。 替えのマイクを持ったスタッフが袖に来ると、さっと捌けて交換。 次の曲までには間に合わせていたが、ソロパートでちゃんと声を拾っていることを感じたときに綻んだ表情が可愛らしかった。

7曲演ってお仕舞いかと思いきや、アンコールでもう一度「恋は走り出した」の大盤振る舞い。

揃うべきところはきちんと揃えつつ、五人が五人その人ならではの解釈を加味して踊っている。
良いものを見ることが出来て、私にとっても幸先の良い年の初めとなった。

_ 更新情報

コラム置き場に

2014 アイドル俺アワード(戦犯大賞・運営部門)

をアップロード。

量的な基準で質を判定するイベントに価値を見いだす神経が、私には分からない。 



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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