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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2015-03-08 突き付けられる [長年日記]

_ 舞山秀一写真展 "NOIR ET BLANC"

駿河台下の交差点から程近く、再開発街区の手前にある小さなギャラリーでの写真展。

モノクロームのヌードなのだけれど、ざらついた粒感の強いプリント。
被写体もぶれたりボケたりしているので顔かたちなどは判然とせず、美しいが淫靡ではない。

そして銀の絵の具で何やらフランス語の箴言めいたものが書きつけてある。
「ブレ」「ボケ」「ざらつき」
いつか来た道ではありつつ、今これをやる事に意味を見出したのであろう。

被写体以外は漆黒の中に在り、銀塩の頃はこの黒が出せなくて苦労したのであるが、反面プリンタ出力のベッタリとして階調のない黒からは「黒と灰色の間の黒」や「黒より黒い黒」を目指して現像液の中で印画紙を撫で回しながら仕上げた呪術的なプリントから漂う妖気のようなものは感じられず、かつては出来なかった事が出来るようになり出来ていたことが出来なくなる。
その中で抜け落ちてしまったものを補完しようとする意図で書き連ねられた文字列なのかもしれない。

私の好きな写真とは対局にあるプリントでありつつ、嫌な感じはしないし見応えもある、そしてとても疲れる写真展であった。

銀塩からデジタルに移行してどう写真と向き合って行くのか、それを突き付けられたような気がした。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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